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Anish Kapoor @ 中央美術学院美術館

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新年一発目の鑑賞記事は北京のカプーア展から!
今回年末年始を北京で過ごしたんですが、その最大の動機。
なんてったってその会場が紫禁城なんですもの。こちら
こんなの一生観られないし、こんな機会でもないと北京は一生行ける気がしない。
ということで勢いで飛行機とホテルを押さえました。

30日の夜北京に着いて、次の日31日の朝早速紫禁城へ。大晦日感ゼロ。
気温マイナス10度ぐらいの中セキュリティチェックで1時間近く並びようやく中へ。
もう末端の感覚がない。。。
色々迷いつつ会場である太廟へ行くと冒頭の張り紙。
どういうこと?とスタッフに聞くと一言「クローズ」と。。。
え????えぇぇええええええ。。。。!???

その場で焼身自殺でもしてやろうと思いましたがなんとか思い留まり茫然自失のままとりあえず移動。
「ここは中国。なんだって起こりうるんだ。」
と言い聞かせつつ、もう1会場に望みを託して。。。

今回紫禁城ともう一会場中央美術学院美術館というところでやってます。大学か何かの美術館なのかな?
設計が磯崎新で馬鹿でかいです。外観だいぶ汚い。。。

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駅から結構歩いてようやく到着し、こっちもやってなかったら次こそ焼身。。。やってた!
そしてよくよくポスターを見ると、この美術館の展示は1/1までで、紫禁城の方は12/28までだったらしい。。。
まあ、単純に僕のリサーチ不足だったわけですが、まさか会期が違うとは。。。無念すぎる。。。
とはいえ、こっちの美術館の展示も素晴らしく、すっかり癒されました。
考えたらカプーア観たの2015年のヴェルサイユ以来だった!

早速吹き抜けで馬鹿でかい作品。
「Symphony for a Beloved Sun」(2013)
確かベルリンで発表してて、実際観たのは今回が初めて。
真っ赤な円(太陽?)に向かって赤いワックス(?)の塊がベルトコンベアに乗って運ばれていくんだけど、発表当初は微妙。。。と思ってたけど生で見ると迫力がすごい。
ワックスは太陽に辿り着くことなく地上に落とされ、まるでイカロスのよう。
残念ながら運ばれてるところは見られませんでした。

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次の3階ではこれまたでかい空間に作品模型と、ヴェルサイユでも発表していた「Sectional Body preparing for Monadic Singularity」(2017)。
この美術館やたら曲線が多くて、でっかい大味の空間が多いんですが、カプーアの作品とすごくマッチしていました。というかカプーアの空間の使い方が本当にうまい。他の展覧会どうしてるんだろう。。。

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上の階ではこれまた初見の「Destierro」(2017)と、韓国で観た「My Red Homeland」(2003)
「Destierro」はアルゼンチンで一度発表して以来の展示らしい。
赤いピグメントを掘る青いショベルカー。実際ショベルカーは動いてません。

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正直紫禁城で観れなかった時点でかなりテンション下がったし、美術館でカプーアはいくつか観てるしなぁと思いつつ行った中央美術学院美術館の展示でしたが、やっぱり神は神でした。
今回の作品がほとんど赤いのは中国共産党に合わせてるのかと邪推。。。
去年のボルタンスキー展の時に友達と大御所になればなるほど大空間が与えられて大味の作品しか作れなくなるという話をしてたけど、カプーアは大空間でもクオリティが下がらないんですよね。
改めて素晴らしい作家。日本の美術館でもやって欲しいんだけど。。。

ちなみに紫禁城の展示は以下の映像で見られます。観たかった。。。




<関連記事>
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ARK NOVA by Anish Kapoor x 磯崎新
Anish Kapoor @ Leeum
Anish Kapoor @ Royal Academy of Arts
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