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「インポッシブル・アーキテクチャー もうひとつの建築史」@ 埼玉県立近代美術館

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埼玉かぁ、と思いつつ調べたらそこまで遠くなかったので行ってきました。
五十嵐太郎監修の建築展なので、まあハズレではないだろうとの見立て。
結果的には建築展としてはかなりいい展覧会だったと思います。
当時「アンビルト」という一つのジャンルにすらなった建築がありました。
磯崎新(プリツカーおめでとう!)が昔「建築の解体」という本で紹介していたアーキグラムやハンス・ホライン、セドリック・プライス、そしてその後のザハやリベスキンドなど、建てられない建築。
そんなものにどんな価値があるのかと問われそうですが、これらの建築は明らかに建築の可能性を広げてきたと思います。彼らの夢想がなければ建築はここまで面白くなっただろうか、と。
実際展覧会冒頭のタトリンが掲げた理想の建物「第三インターナショナル」は、もう冒頭にふさわしすぎるアンビルトの極北。これが最初に目に入った時点でいい展覧会だと確信しました。
その後もマレーヴィッチの建築や、アーキグラム、メタボリズムなど、戦前戦後のスター建築ムーブメントのオンパレードで楽しすぎました。
しかし今や建築技術は飛躍的に進歩し、もはやほとんどのものが建ってしまう時代。
ザハなんかはむしろ建てられなかった時代の方が面白かったんじゃないかという気がしてきます。
最後に五十嵐さんの熱が伝わるほどにザハの廃案になった国立競技場の展示がありましたが、僕はあれが廃案になってとことんホッとしてる人です。あんなの恥ずかしくて後世に残せないですよ。とは言え隈研吾のやつもどうかと思いますが。。。SANAAで通って欲しかった。。。
ザハは個人的には最初の方のヴィトラの消防ステーションあたりが極地であとは下り坂でしかなかったように思います。
リベスキンドやコープ・ヒンメルブラウなんかも実際に見てもほとんど感動がないです。
そんな「可能な世界」で、どんな建築が「可能」なのか。
そこで登場するのがOMAでありSANAAであり石上純也なのかもしれません。
彼らの建築は、形だけでなく、しっかりの人の本能に向き合って作ってる人たち。
建築ってアートとかと違って衣食住に入ってるし、服につぐ第三の皮膚と言われるぐらいだから、もっと人にコミットしていかないといけないんだと思います。
これからの建築も楽しみにさせてくれる展覧会でした。
最後の方の会田誠と山口晃による都庁と日本橋の案も面白かった。埼玉は3/24までで、その後新潟、広島、大阪と回ります。

ところでここの美術館、謎に名作椅子が多くて楽しかった。
常設展も独特で、特に瑛九愛が強すぎて、一部屋明かりを観客が調光できる謎の部屋とかあって笑った。
「可能」だった黒川紀章の建築がゴミすぎて展覧会のアイロニーになってたのは偶然か。
そういや巡回先の広島も黒川紀章だし、国立国際もシーザー・ペリのゴミ建築。。。

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アルヴァ・アアルト もうひとつの自然 @ 東京ステーションギャラリー
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ダメな建築展の典型みたいだった。。。
もうほとんど覚えてないけど、やはり実物が見られる家具の展示は素晴らしかった。
アンティークになったstool60が9つスタッキングされてるのとかめっちゃ欲しかった。4/14まで。
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