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地点「三人姉妹」「シベリアへ!シベリアへ!シベリアへ!」 @ KAAT



9年目を迎える地点とKAATの協働作品。
今回は何と2作品。
しかも1つは「三人姉妹」再演!
この作品は2015年にもKAATでやってたんだけど、ちょうどスイスに行ってたので観られず。。。
その後BSでやってて、やったー!と思って観たんだけど、やっぱり映像じゃダメ。
正直何も感じなくて。。。
なので、やっと生で観られるという興奮で行ってまいりました。
やはり、生はすごい。映像じゃダメ、絶対。
もう毎日観たい。これはやばかった。。。
地点はチェーホフ4大作を全部やってるけど、「三人姉妹」は登場人物が多いので中々できないんですよね。

まずセットがすごい。
くすんだガラス張りのでかい構造物が肝で、これを演者が動かしながら演目が続く。
こういう舞台セットを演者が動かすっていうのは、地点の中では中々なかったかも。マームのような。
中にはそう動くの!?という予想外の動きもあったり、とても新鮮だった。
そして何より、というか毎度なんだけど、演者の体力の凄まじさ。。。
登場から、2組ずつ組んず解れつの取っ組み合い。レスリングのようなセックスのような、何となく直視していいのかわからない背徳感のようなものに襲われる。
この取っ組み合いは最後まで続くし、全く見慣れないまま最後まで突っ走られてしまった。

そして何と言ってもこの「三人姉妹」に通底する悲壮感がすごい。
身体の動きや台詞がどこか滑稽なだけに、その悲壮感がより強調される。
それなのに最初「今日」という言葉が強調されていたセリフが終盤は「明日」になっていることに気づく。
絶望し打ちひしがれる姉妹は、それでも希望を失わず明日へ向かう様が何とも切ない。

一つ難を言うなら、やっぱり安部さんと窪田さん以外の客演の女優たちが弱い。。。
やはり河野さんの穴は大きいよな。。。
しかし客演の岸本昌也さんが素晴らしかった。もっと彼の演技が観たい。地点レギュラーにしてほしい。


そんなこんなでもう一作「シベリアへ!シベリアへ!シベリアへ!」
これは完全新作で、チェーホフのシベリアへの旅行記を元にしたコラージュ作品。
「三人姉妹」がモスクワへ焦がれる物語で、全く逆のシベリアへ向かう対作品として美しい対比。
6月にも観たんだけど、その後観た「三人姉妹」が素晴らしすぎて、もう一回観てしまった。。。
「三人姉妹」の後に見たら、舞台美術が再利用されてる感じとかがわかって面白かった。

やっぱ地点は化け物。
この作品も本当に素晴らしいんです。
全員が「ばーしゃ ばーしゃ」と言いながら出てきた時点で心鷲掴みにされた。
まさか6人が馬になって、チェーホフの旅行記を編んでいくなんて凄まじい演出。。。
途中の「ひーーん」とか、やたら濁音になっちゃうのとか耳福が過ぎる。
そしてたまに流れるワルツも効果的。
地点お得意の山腹横飛びもまた登場してて、演者の体力を残酷に削っていくけど御構い無しに舞台は進む。
これほどの体力と台詞を酷使しながら、意味はわからないまま。
ただ、感情の塊のようなものが本当に伝わるんですよね。
シベリアへの旅はひたすらしんどくて、見ているこっちもちゃんとしんどくなるっていう笑
ドストエフスキーのように流刑になったわけでもないのに、ここまでしんどい思いしながらシベリアに向かうチェーホフって本当に変人だな、と思いながら見てました。

アフタートークでこの演目をロシアに持って行って、劇中の地でツアーしましょうという案が出てて、リアルに大変そうだな、と思いつつ、本国でこれがまたどう受け取られるのかと思うとワクワクが止まらない。
そして来年はそのロシアからドストエフスキーの「罪と罰」の舞台化を依頼される地点の凄さ。
地点xドストエフスキーは「悪霊」以来なので楽しみすぎる。しかも「罪と罰」!
個人的には「未成年」「白痴」「カラマーゾフの兄弟」とドストエフスキー5大長編を制覇してほしいところ。
今から楽しみすぎます!

「やっぱり悲劇だった」by 三浦基
地点「だれか、来る」@ アンダースロー
地点「グッド・バイ」@吉祥寺シアター
地点「正面に気をつけろ」@ アンダースロー
地点「汝、気にすることなかれ」@アンダースロー
地点「ロミオとジュリエット」@ 早稲田大学大隈講堂
地点「みちゆき」 @愛知県芸術劇場
地点「スポーツ劇」@ロームシアター京都
地点「光のない。」
地点「悪霊」@ KAAT
地点「CHITENの近未来語」@アンダースロー
地点「かもめ」@ Cafe Montage
地点「コリオレイナス」@京都府立府民ホールアルティ
地点「――ところでアルトーさん、」@京都芸術センター


椿組「芙蓉咲く路地のサーガ」@花園神社
IMG_2247.jpg

先日花園神社で唐十郎の舞台がやってて、状況劇場!!!と思って馳せ参じたんですが、正直目も当てられないぐらいひどい舞台で、最後にとっくに亡くなったと思ってた唐十郎(失礼!)がゲストで登場するということがなければ救われなかったという経験をしました。。。
その前にいつも行くバーのマスターに勧められた今回の舞台。
中上健次原作、主題歌山崎ハコ!というのに魅かれてチケット買ったものの、どうせ前回のような寒い内容なんでしょ、と全く期待せずに行ったらめちゃくちゃ良かった。あまりに素晴らしすぎて最後涙ぐむほど。。。
もうね、演者が全員素晴らしかった!めちゃくちゃうまい。しっかり演劇の声の出し方をしていた。
この声の出し方って本当に重要で、ただ叫べばいいでもなく、映画のように語ってもだめ。
うまく表現できないんだけど、演劇の正しい声の出し方ってのがしっかり存在していて、その適切な声の出し方を全員が見事にやってらっしゃって、2時間半すっかり酔いしれてしまった。
内容も中上健次らしく、本当に救えなくていい感じだし、笑えるところはちゃんと笑えるし、本当にいい舞台だった。
なんかドラマツルギー苦手って思ってたけど、やっぱりダメな舞台といい舞台の違いはそこじゃないんだな、って改めて思いました。
声、なのか何なのか。。。
22日の月曜までやってるので新宿にいる方はぜひ。
ネタバレなので言えないけど、最後の演出も最高だった。まさかあの人が出てくるとは。


てことで5月から続いた怒涛の舞台三昧は一旦終了。
美術を観ます。
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