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A'holic pop up cAfe vol.01 "失われた時を求めて -戦後から万博へ-"

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ポップアップカフェ企画第二段「hello, world」、無事終了しました。
熱い中お越しいただきありがとうございました。

さて、次回からいよいよ本腰の企画が始まります。
題して「失われた時を求めて -戦後から万博へ-」。いきなり重い笑
万博によって洗い流された戦後日本美術を例の如く10冊の関連書籍で追っていきます。
以下ステートメント。

かつて前衛と言われた「熱い」時代がありました。
具体的に戦後に始まり大阪万博に終わる時代です。
近年この時代の日本美術への関心が世界中に広がっています。
また万博の年1970年には重要な展覧会「人間と物質」があり、三島由紀夫が自決した年でもあります。
「洗練された」万博で洗い流されたあの「野蛮な」時代を求めて。




まずは2012年MoMAで開催された「TOKYO」展のカタログ。
この展覧会とグッゲンハイムで同時期に開催された「GUTAI」展で今の日本戦後美術の熱狂が世界中に広がりました。

「TOKYO 1955-1970 A NEW AVANT-GARDE」(2012)
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お次は戦後すぐの芸術運動、吉原治郎率いる「具体」と瀧口修造をはじめとする「実験工房」。
それぞれ2012年の国立新美術館で開催された図録と2013年の神奈川県立近代美術館で開催された展覧会の図録です。ちなみに僕はどちらも行けてません汗

「具体ーニッポンの前衛 18年の軌跡」(2013)
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「実験工房ー戦後芸術を切り拓く」(2012)
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そして外せないのはやはりハイレッドセンターとPLAY、ゼロ次元です。
後悩みましたが、一応もの派も。
それぞれ2013年の名古屋市美術館および渋谷区立松濤美術館で開催された「ハイレッドセンター展」と一昨年2016年に国立国際美術館で開催された「PLAY展」の図録。
ゼロ次元は写真家の平田実さんが撮られたドキュメント。かなり過激。
もの派は国立国際美術館で2005年に開催された「もの派ー再考」展のものです。

「ハイレッド・センター:直接行動の軌跡」 (2013)
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「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ」 (2016)
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平田実「ゼロ次元・加藤好弘の軌跡」 (2006)
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「もの派 -再考」(2005)

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そして万博。
こちらはデザインの動きとしてメタボリズムと具体的な万博のデザイン。
それぞれ2011年の森美術館の展覧会図録と2015年の東京国立近代美術館の図録です。

「メタボリズムの未来都市 -戦後日本・今蘇る復興の夢とビジョン」 (2011)
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「大阪万博1970 デザインプロジェクト」 (2015)

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そして今回の大目玉。
今や伝説となった1970年中原佑介が企画した「人間と物質」展の幻のカタログ。
今では大御所と呼ばれる作家たちが一同に会した、今ではもう見ることの出来ない奇跡の展示。
「態度が形になるとき」や「大地の魔術師」に並ぶ伝説的展覧会。
テートの常設の一室が「人間と物質」展の再現になっていたほど。
正直あんま触ってほしくないんだけど(爆)、特別に出します!

「第10回日本国際美術展 人間と物質」 (1970)
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他にも色々悩みましたが、なんとかこの10冊に絞りました。
今回カフェってことなので気軽に読める図録形に絞りましたが、本当はヨシダ・ヨシエの「解体劇の幕降りて」や赤瀬川原平の「東京ミキサー計画」なんかもだしたかったし、三島由紀夫の「豊饒の海」なんかも出したかった。。。
本格出店した時に全部出しますのでその時までお楽しみに。


そして作品は柏原えつとむ氏の「THIS IS A BOOK」です。
1970年に作られたアーティストブックです。これは楽しい。

柏原えつとむ「THIS IS A BOOK」 (1970)
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あとBGMは実験工房のものにしようかと考えてますが、あんまりリラックスできなさそう笑
ちなみに前回はスティーブ・ライヒの「Music for 18 musicians」をエンドレスリピートでした。
あと、タイトルにかけてプルーストセット(紅茶とマドレーヌ)も出すかも。
今週金曜日8月24日からスタートです!
ちなみに来週9月2日はお休みです。
なので、24日、25日、26日、31日、9月1日の5日間のみとなります。お気をつけください。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

A'holic pop up cAfe
東京都新宿区新宿5-10-5 プログレス新宿5階
http://aholic.tokyo
13:00-18:30(l.o.18:00) fri-sun
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