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地点「正面に気をつけろ」@ アンダースロー

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とにかくよかった。とにかく最高だった。言葉にならない。
これまで散々観てきた地点でしたが、最高傑作だったかも。

と、思わせてくれたのがアンダースローでは初となる新作「正面に気をつけろ」です。
本作はこのアンダースローで開花した才能、松原俊太郎によるもの。
松原さんは地点のレパートリーを見続けて感想文を提出するというカルチベートプログラムに参加して、その後三浦さんも審査員として参加する愛知県芸術劇場でのコンペ初めて書いた戯曲が優秀作品に選ばれそれを地点が演ずるというできすぎたシンデレラストーリーがあるのです。
その後地点は毎年神奈川芸術劇場(KAAT)との共同作品の新作に松原さんを指名。
そこで発表された「忘れる日本人」は個人的にはイマイチでした。
なので、今回はどうかなぁと不安だったのですが、素晴らしいの一言。あー最高。

今回の「正面に気をつけろ」は、ブレヒトの「ファッツァー」が元にあります。
「ファッツァー」の舞台をドイツから日本に移し、日本の戦争から3.11の事にも言及が及びます。
「ファッツァー」は地点のレパートリーとしてもかなり重要な作品で、「ファッツァー」同様空間現代とのコラボ。
前回の「どん底」は音源のみでしたが、今回は生演奏。
そしてこの空間現代の音楽が最高によかった。最高すぎた。
これまで何度も地点とコラボしてる空間現代ですが、今回が一番空間現代のまま参加していたというか、やはりこれまでは地点の演目に合わせていた部分ってのが多少あった気もするのですが、今回に関しては、空間現代の音楽がそのまま劇中に流れていて、それが全くノイズにならず、美しく一つの演目として成立していたのです。
思わず帰りにCD2枚買ってしまった。これからどんどん聞いていこう。
そこに被せるように叫び続ける演者さんたちのエネルギーは相変わらず。
音楽でかき消されてるのにセリフを発し続けるんです。並大抵じゃない。
特に「支配」について語る場面は物凄かった。
最後にランダムに番号を言うんだけど、それがめっちゃかっこいいんです。
演出も相変わらずかっこいい。
「ファッツァー」同様、この世とあの世を分けるように、真ん中に川のような鏡面の溝があり、基本は演者さんたちは溝の「彼岸」で演じてるんだけど、たまに観客席側の「此岸」に移ってくるんだけど、その時にコンビニに入る時の音が鳴るんですよね。「彼岸」に戻ると鳴り止む。最初それがコミカルなんだけど、段々とシリアスに響いてくる。その音が空間現代の音楽と合わさった日にゃ、もう痺れます。
今回の決め台詞「参ったな」もよかった。
「汝、気にすることなかれ」の「まいっか」ぐらいの力があった。
「忘れる日本人」の「わっしょい」はないなぁと思ってたので、ここ繊細に決めて欲しいなぁ。
なんせ「決め」台詞なので、決まると決まらないとで作品全体の印象がガラリと変わってしまう。
中に「ファッツァー」の決め台詞「こんちくしょー」も混じったりしてて楽しかった。
難点としては、最近の地点は、特に小林さんの独壇の場で言葉の後にタイトルつけるのが恒例になってるんだけど、前回の「どん底」にせよ、今回の「気をつけろ」にせよやはり無理やり感しかない。「ファッツァー」は語尾につけると不思議な響きがあってよかったんだけど、日本語は無茶かも。
それと、これは仕方ないんだけど、やはり新人さんの麻上さんの空気がまだ馴染んでなかった。
これが河野さんだったらなぁと思う場面がいくつもありました。頑張って馴染んで欲しい。

今回は動きもなんとなくダンスっぽくて、空間現代もメロディアスだったので、初めて見る人にも入りやすいかも。
3月11日までやってるので、まだの人は是々非々!!


次回はKAATでまたまた松原さんと共作の「山山」!楽しみにしてます!

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