Omar Ba 'Dead Time 1' @ ferme-asile


レジデンスももう半分終わり、グループ展も終わり、ふと大事なことに気付きました。
スイスのアートほとんど観てない!
これは我ながらイタイ。
ロンドンいた時はもう死ぬほど回ってたギャラリー巡りも、スイスではほぼしてない。
こないだ衝動的にバーゼル行ったけど、ギャラリーは一軒も回ってない。
スイスにいながらスイスのアートシーン全くわからないまま終わるところでした。
まずは身近なところから、ということで、僕の住むブリークのあるヴァレイ州の州都シオンへ。
このヴァレイ州というのは、スイスの中でも田舎で、正直文化不毛の地。
そのイメージを払拭しようと、近年特に文化にお金を回し始めています。
僕のこのレジデンスもその一環です。
このヴァレイ州、アートピーポーはほぼ来ないであろう場所ですが、都会では中々見られない特殊なスペースがたくさんあります。
こないだの僕がグループ展やった場所だって軍の倉庫やったし。
そして今回紹介するシオンにあるferme-asileは想像を絶するとんでも空間でした。
多分元農場倉庫。。。とにかく見たら何がトンデモかわかると思います。





広い、広すぎる。そして場所が強い、あまりにも強い。
そんな中よくぞ闘ったという感じに感銘を受けました。
作家はセネガル出身で現在ジュネーブを拠点に活動している作家。
正直まだ場所の方が優勢感あるけど、真っ向勝負挑んでる感じがよかった。
真ん中の壁もダンボールで作られてて、作品のラフさも中々よかったです。
ちなみにこの空間は二階で、一階はレストラン。
場所も駅から離れた郊外で、便利でもないのに大分賑わってました。
雰囲気もかなりオシャレで地元の人たちに相当愛されてるみたいです。
http://www.ferme-asile.ch
そしてもう一つ、ヴァレイ州立美術館です。
ここもトンデモ空間やった。。。元城?かな。
途中中庭では、この街のシンボルヴァレール教会とトゥルヴィオン城跡も見れます。もちろんアルプスも。
基本的にはヴァレイ州に関連した作品のみを収集していますが、現代美術も豊富で楽しめました。
なぜか中にはトーマス・ルフやアブラモヴィッチの作品も。。。
友人のJocJonJoschの作品も置いてありました。








ボートが友人の作品ですが、その次の写真に写ってる菱形の立体。
なんとなく気になって、帰ってきて作家調べたら久々に凹むほどいい作家だった。
しかも1987年生まれでまだまだ若い!
http://julian-charriere.net
最近は既に名のある作家の展覧会しかほぼ見てなかったので、改めて新進作家を知れるのはいいですね。初心忘るべからずです。
来月以降はチューリヒ、ジュネーブ、バーゼルあたりを攻めます。
最後に地元ブリークのとんでも空間。近い将来僕が個展やることになるGalerie zur Matze。元塩の倉庫。
現在、2013年に逝去したWilli Dreesenの回顧展が開催中です。
現在僕は彼の作品のストックルームだった場所をアトリエにさせてもらってるので、そういう意味でも関わりのある画家の展示ということで、感慨深いものがあります。
個展時にはアトリエでコラボレーションも予定しているのです。
彼は、元々ドイツ人で、戦前ナチの軍人でしたが脱走し失敗。幸い直後に終戦し、第二の人生を歩むべく旅路の果てにたどり着いたのがこのブリーク。以降彼は画家としてこの地に骨を埋めます。
彼の作品は多岐に渡りますが、特にスケッチが好きです。
Matze以外にも元倉庫だったWorkhofというところでもやってます。








さて、来週からはこのスイス滞在中多分ラストとなる長期欧州行脚です。。。
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