「IPP#1」: 展覧会のこと

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展覧会について。

IPP(Inverse Perspective Project)は、元来持ってた日本人の「風景観」を作品を通して再考してみようと、2010年に画家の安喜万佐子と映像作家の林ケイタが始めたプロジェクトです。
途中から僕が加わり、主にこの3人が中心になり動いています。
どうしたらそのことを示せるか、といった時に自分たち作家ができるのはやはり「展覧会」という形であろうということと、だからといって美術だけの視野では見いだせないだろうということは最初から念頭にありました。
そこで、思想家や脳科学、宗教等色んな分野の方々に声をかけ参加して頂き、さらに「展覧会」として見せる以上は文献等ではなく、視覚的な「作品」として出品していただき、自分たち3人は自分の作品だけでなく、そのサポートをしっかりしていこうと決めました。
こうして2012年の1月にようやく京都精華大学内で第一回の展覧会を開催しました。

さらに、ここから関東へ、海外へ、と広げて行こうと計画し、試しに知り合いの人々に当たっていったところ、ロシアのキュレーターAndrey Martynov氏が、興味があるので話を聞いてみたいとのことで、彼の来日に合わせ資料を見せたところ、2013年にモスクワビエンナーレがあるから、そこにぶつけたらおもしろいのではないかとご提案頂き具体的に動き出しました。
しかし、京都と同じものを持って行ったのではおもしろくないので、メンバーチェンジも行おうと新たにご参加いただいたのが金子周次さんと玉井健二さんです。
彼らを選んだのは、作家とか学者とか肩書きに縛られない生き方を行っていたからです。
金子さんは既に亡くなっていて、独学で版の技術を身につけ、最後までコツコツと生まれ育った銚子の街で版画を彫り続けました。
玉井さんは枚方市交野にあるソーイングテーブルカフェのオーナーで、ある日突然その辺に落ちてる木片(カフェの隣には古い洋裁学校があり、建物の欠片が落ちていた)を使って船を作り始めました。それを見た人が、もっとたくさん作ればおもしろいじゃないかとアドバイスして、一日一艘の船作りを一年間続け、300艘以上の船ができあがりました。その成果を隣の洋裁学校で展示し、本も出版されました。
僕はその本を通して玉井さんを知り、今回是非参加してもらいたいと思い会いに出かけました。
そのカフェは想像の斜め上を行く場所でした笑

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草原の中に建つソーイングテーブルカフェ。すごいです。
そしてようやく憧れていた船に出会うことができました。それらは箱の中に乱雑に入っていましたが、本で見て以来の船が目の前に。感動でした。
なんとかその船達をモスクワまで持って行くことに了承して頂きました。ありがたい。
ちなみにソーイングテーブルカフェのHPです。すごい所なので是非いってみてください!こちら
このモスクワ展に併せて前述の本も増刷されたそうです!こちら
そんな船達の展示風景です。

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今回僕は、前回のIPP展同様、比較宗教学者の濱田陽さんとコラボレーションさせていただきました。
濱田さんは僕が大学生の頃宗教学の授業でお世話になっていて、とても面白い授業だったのでいつか一緒に何かやれればいいなと思い続けていました。
前回同様濱田さんにはテキストをご提供頂き、実際お会いして会話したり、メールのやりとりを繰り返しながら、風鈴を作ろうということになりました。
それと同時に僕は雨を使った作品を作り、2人で雨と風をロシアに運びました。
実際日本で集めた雨を使っていて、それがカプセルの中で結露する様を見せたかったのですが、現地で素材調達やらなんやらで苦労して、結果として反省の多く残る展示となってしまいました。
まさか向こうの木材のサイズがスクエアだったとは。。。
この反省は次回11月に大阪でやる展覧会で活かしたいと思います。

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全体の展示風景はIPP公式サイトでご覧頂けます。ご高覧いただければ幸いです。
IPP website: http://inverse-perspective-project.com/

地元の新聞にも僕らの展示を取り上げて頂きました。
Fifth Moscow Biennale Launches Parallel Projects (The Moscow Times)


展覧会は今月28日まで。
この展覧会は20日よりスタートしたモスクワビエンナーレの関連企画としても取り上げられています。
今回お世話になったAndrey氏及び、ロシアとの橋渡しをしていただいた小川まゆこさんには感謝の言葉もありません。
また、スポーンサー協力いただいたJALさんやパナソニックさんにも感謝。
オープニングもたくさんの人に来て頂き嬉しかったです。
日本から持って行った日本酒とお菓子は一瞬でなくなってしまいました笑
そして、中々ハードなスケジュールを乗り切れたのもロシアという国のおかげ。
色んなことに感謝です。
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