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「Influence -差響する「」-」@ギャラリーフロール

IMG_7488.jpg

母校の精華大学に行ってきました。
目的は後輩先輩の展覧会を観るのと木下長宏さんの講演を聞きに。
ここのギャラリーフロールの展示がすごくよかったので報告します。
写真もたくさん撮らせてもらいました。

この展示は後輩の岸本沙央梨と山城優摩の二人展。
二人とも全然違う作品なのに、全然違和感無く並置されてるのが素晴らしかった。
二人の作品がすごくよかったのはもちろんのことこの空間感がすごく気持ちよかったです。
彼らの作品は前回常懐荘行った時に観てましたが、やはりホワイトキューブが合うのかも。
あの時よりもずっとよく見えました。
ということで二人の作品を紹介します。

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岸本沙央梨「記号Yについて」(2012)

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岸本沙央梨「アレロパシー物質について」(2012)

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山城優摩「reflection 1」(2012)

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山城優摩「view」(2012)「drawing」(2012)

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山城優摩「mimic1」(2012)

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山城優摩「mimic3」(2012)

二人とも構築的な作品で非常に僕好み。
岸本さんの発泡スチロールの作品はものすごくかっこよかったですね。
あの造形センスはすごい。発泡スチロールってこんなかっこいい素材やったんやって。
普通発泡スチロールは造形の型用とかにしか使わないんですが、これは立派な彫刻になってる。
素材の持つ肌理の面白さとかも充分に生かされてましたね。
ただ、ドローイングが彫刻に追いついてない感がありました。洋画なのに笑
僕もドローイングは不得意っていうかやらないので人のこと言えませんが。
塩田さんもドローイングあんまりですもんね。精華洋画の伝統なのかな、という言い訳。
鉛筆で描かれたドローイングは結構よかったですね。
あと素材がわからんのだけど、陶のような作品もよかった。

自分的に山城君の作品にやられました。センスのよさ半端ない!
シェイプドキャンヴァスなんていうレベルじゃないぐらい歪められた画面とか!
ステラなんて屁でもないですね。
というかよくこれ自分で作ったなっていうレベル。。。
色の選択もいちいちセンスがいいですね。
あと立体。日常品との組み合わせがすごく気持ちいい。
mimic1は鉢植えと、mimic3はプリンターと。いいです。
ドローイングとかも建築っぽくて、実際建築学生とかが観ても面白がれると思う。

後輩ながらやられたーってぐらいいい展覧会でした。
また同時に先輩の袖岡千佳さんの-平熱の草いきれ-展もやってます。
4点のみですがこちらも力強いです。個人的にはドローイングの方が好きでした。
そして2階には村岡三郎のコレクションが!
こちらはかなりミニマルな展示ですがやはりすごいです。
村岡さんは精華の洋画でも教えてらっしゃったので、現在フロールは洋画づくし。
22日までなので是非!!
http://www.kyoto-seika.ac.jp/fleur/past/2012/1213influence/index.php


奥の校舎でも洋画の学部生が「昨日の手が明日の足音を照らしだす」という展覧会を開催中です。
こちらは学生同士が、キュレーションをし合ってお互いの作品を客観的に照らし出すというもの。
おもしろかったのは、中島伽倻子がやってたキュレーションで、2人の学生の作品の画像を彼女なりのやり方で展示していて、それキュレーションの枠超えてるやろって感じなんですが(笑)、そういうやり方も作家のキュレーションらしくておもしろかったですね。
こちらは20日まで。


そしてこの日は木下長宏さんのレクチャーが。
「ミケランジェロとともに考える」という講演で、これ実は高校生に向けたレクチャーなんですが、高校生にまぎれて参加しました(死) 一回り近く違うのか。。。
ミケランジェロの作品をヴァティカンのピエタから順に追っていくんですが、いかにミケランジェロの作品を知らなかったかがわかりました。。。
特に晩年の彫刻がすごい!!
彼はピエタをいくつか制作してるんですが、知られてるのは初期の均整の取れたピエタのみで、実は晩年のピエタの荒々しさが凄まじいです。
よく研究者の間では、これらの作品は「未完成」と判断されてるんですが、これを木下さんは「完成」/「未完成」という二項対立では計れない「完全」があると仰ってました。確かに彫りかけの部分とか多々見受けられるんですが、その力強さたるやすごい。生で見たい。
ミケランジェロとよく並べられるのがレオナルドですが、彼の場合は「完成」という確固たる目標があってそこに向かって制作されてるのに対してミケランジェロはそこを設定してないんじゃないかと。
おもしろいのが、レオナルドの場合はその「完成」という目標があるにも関わらずそこにたどり着いてない単なる「未完成」の作品が多いという点ですね。
彼は描く画面を前に3日も4日もうんうん唸ってたというエピソードがあり、そういう人にとって当時の油絵の技術というのは画期的だったんでしょうね。ミケランジェロのようにフレスコでガンガンやっていくやり方しかなかったらレオナルドは一生作品を残せてなかったかもしれません。
木下さんは結びに、20世紀の近代的な考え方というのは、非常にレオナルド的。レオナルドは秩序を重んじた人。それに対してミケランジェロは混沌を見いだした人。この混沌の考え方はこれからの21世紀に向けた問いになるのではないかと。
これまでやはりレオナルドと言えば広く知られていて、なんでもかんでも彼に結びつけられて考えられてきましたが、これからはミケランジェロの時代が来ると予言されてました。
非常に刺激的な講演。是非ミケランジェロを訪ねる旅をしてみたいものです。
高校生にどこまで伝わったか気になるところですが笑


ということで今年の観覧は以上ですー。次回まとめ、られるかな。。。
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