柏原えつとむ|森川穣 「Silencer|天地」@studio90 #1

studio90は、スタジオ企画第9回展覧会として
柏原えつとむ|森川穣 「Silencer|天地」を開催します。
私森川と恩師でもある柏原氏による2人展です。
まさか恩氏と展覧会できるなんて、本当に光栄です。
今回の柏原さんの作品「Silencer」は長年に渡り描き続けているシリーズで、今回特別にお借りすることができました。
私の作品と絡めて展示させていただきます。
また、柏原さんより、たくさんの蔵書を頂きまして、studio90に書庫が出来ました。
近いうちに貸し出しもしようと思ってますので、よろしくお願いします。
では以下詳細です。
柏原えつとむ|森川穣 「Silencer|天地」
2011年5月21日(土)~6月12日(日)
11:00~20:00
5月21日以降予約制
<予約方法>
希望日時、人数、代表者氏名、連絡先を希望日3日前までにお知らせください。
ご希望に添えない場合もございますのでご了承下さい。
E-mail studio90@live.jp Tel. 080-1505-6581(森川)
「Silencerについて|柏原えつとむ」
私でなくても、誰がしてもそうなるだろうという事も私が厳守したいことのひとつです。
なぜならそれは私の魅力ではなく、絵画の持つ魅力だからです。
技術や構成も、烏口やコンプレッサーを使って、出来る限り厳密に進めるように心掛けていますが、
これは厳密に見てくれることを求めるためではなく、逆に自由な気持ちで見てもらうためです。
物が物として厳密であればあるだけ、それに向き合う人間は自由な安心を得られるものだと、私は考えています。
作者の感性が生々しい画面は、動的な想像力を刺激しますが、想像の距離感と拡がりに乏しくなります。
作者の感性が見えないほど画面が厳密であれば、見る人々の想像力は時間感覚と距離感をともなって、
遠くまで自由に拡がっていけると私には思えるのです。
「天地(あめつち)について|森川穣」
この作品を果たして「作品」と呼べるのか私自身自信を持てません。
そう呼ぶにはあまりに何も無さ過ぎるように思えるからです。
私はいつしか、何かを作りながら、何かを消す作業に夢中になっていました。
思い返せば、私が初めて自分の作品と呼べるようになった大学2年の進級課題「ERASING」からその感覚は始まったように思えます。
それは、10mのロール紙を100本の鉛筆で塗り、その後100個の消しゴムで消すというプロジェクトでした。
最後に残ったのは鉛筆100本分の削りカスと消しゴム100個分の消しカス、そしてぼろぼろになったロール紙。
それは単純なる引き算でもなければ、0に帰するわけでもない作用をもたらしました。
0と1の間の無限に拡がる豊かさに私は作ることを通して魅了され続けるのです。
同時期京都では、アートフェア京都も開催中。
また本企画は、京都市内のアトリエが開放されるKYOTO OPEN STUDIO2011の一部でもあります。
京都お越しの際は併せてよろしくお願いします。
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