キュウホイッシキ@常懐荘

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愛知県小牧市にある常懐荘へ行ってきました。
ここは、この冬一緒に展覧会させて頂く映像作家の林ケイタさんのお祖父様が住まわれていた邸宅で、本当に豪華絢爛ですごい!
今は誰も住んでいなくて、昨年のあいちトリエンナーレと連動した企画「STAY」を機に展覧会会場として使用し始めている。>>http://stay-visit.com/
そして先週土曜日から第2回目となる展覧会が始まったので早速行ってきたわけです。
行ったらまだ準備できてなくて、皆様慌ただしいご様子笑
それを横目に、作品だけはちゃんとインストールできてたので鑑賞。

まずは、その林ケイタ氏の作品から。
林さんは今回5点展示していて、そのどれもが、この建物の外の風景を写した映像。
それらが、建物を通して繰り広げられていて、まるで新たな窓を開けていくような作品たち。
僕が特に好きだったのは裏の勝手口にあった下の写真の映像。
現実の窓越しの風景と映像とがリンクしていて、とても美しかった。
トイレにあった映像も一瞬本当に窓かと思うような展示でした。
和室の機械がむき出しになってるのもかっこよかった。
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続いて、仏間の作品。
ここは、そもそもの空間がすごい。なんだこの窓の形は!
空間が強いので中々展示は難しいだろうが、山口良臣さんの作品はうまく調和していた。
窓から入る光が水面に反射して、その水の手前に座り、機械に指を置くと、鼓動とリンクして波紋が拡がり景色が揺らめくというもの。
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奥の洋室では、そこにあったピアノとセッションする沖啓介さんの映像がありました。
テレビにピアノ線(?)が張り巡らされてて、なんか鬼気迫る映像と合まってちょっと恐い。
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廊下には仙石彬人さんの水滴のついたような透明なレコードがあり。
階段を上った先にも水の入ったコップたちが並んでます。
彼の作品は以前CASOで観たことがあって、その時は、水に絵の具を垂らして変化する様をライブパフォーマンスしていたのを思い出しました。
なので、後述する原田昌明さんの作品とごっちゃになりました。
彼は水に興味があるんでしょうか。とてもきれいな作品です。
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さらに階段を昇って2階へ行くと、三嶽伊紗さんの作品。
ベランダにある鳥かごをそっくりコピーする作品。
奥のソファの上にもこの鳥かごをテーマにした映像がありました。
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隣の和室では原田昌明さんの映像作品が。
まるで黄昏の夕日が差し込んでくるような美しい光景。
その部屋を歩くと、上から色とりどりの絵の具が舞い降りるインタラクティブな映像。
残念なのはあまりにプロジェクターがむき出しなところ。
これ障子の後ろから照らしてたらよかったのになぁ。
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その向かいの書庫と寝室ではcircle sideさんたちによるインスタレーション。
書庫に置かれた映像と寝室で響くサウンドが連動しています。
窓際に近づくと映像が鮮明になり、映像に近づくとぼやけます。
前述の原田さんにしてもそうですが、インタラクティブな作品って、楽しいといえば楽しいけれど、今やありふれた仕組みになってしまった感がありますね。なんかちょっとやそっとのことでは驚かないし、なんかやらされてる感すら感じるようになってしまいました。汚れちまったぜ。
むしろここはサウンドだけでやってくれた方がインパクトあったなぁと思いました。
最初映像の仕組みに気づかなくて、サウンドとこの部屋の関係の美しさに惚れ惚れしていたのです。
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さて、最後はお庭にある中山和也さんの作品。
なんとカレー!!!まず気づかないと思います笑
椿とのコラボレーション。美しいです!
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以上8組による展覧会。
タイトルのキュウホイッシキとは、この地域の久保一色という地名から来ていて、本来はクボイッシキと読みますが、あえてこう読むことで、少し捻れた風景が立ち現れるのではないかという趣旨みたいです。
最初聞いたとき、僕はてっきりもっとこの土地の調査的な、なにかアカデミックな展示が行われるのかと勘違いしていましたが、この久保一色に建つ常懐荘と美しく調和する作品ばかりでとても楽しめました。
場に抗うことなく、新しい風景を見せていただいたようなとても満足のいく展覧会。
小牧線の味岡駅から徒歩10分ほど。名古屋から40分程度で着きます。
GWあたり愛知に寄ることがあれば是非お立ち寄りください。オススメ!

「キュウホイッシキ」@常懐荘
2011年4月16日(土)-5月8日(日) 土・日・祝日のみ
http://www.kyuhoisshiki.be/



帰りに名古屋行っていくつか見てきましたー。
末永史尚「imitate」@See Saw gallery
手塚愛子「透明な果実」@KENJI TAKI GALLERY
小柳裕「温室育ち」@同

大西康明「体積の裏側」@愛知県美術館展示室6
See Sawはmemeさんのブログで知ったので行ってみた。
とても美しい建物で、異常に人懐っこいネコに癒された。
末永さんの作品は初めて観たけど、今回のやつは、ロスコやニューマン、マレーヴィッチなどの抽象絵画をカタログのように1枚のキャンバスに何枚も並んでるような絵だった。彼らの作品は図録とかで観てもカラーチャートにしか見えずに何の意味もないのだけど、その辺を捉えているように思えました。
手塚さんの展示は、やはり大山崎のが良すぎたのであまり響かなかった。
小柳さんの作品はすごくよかった。荒い麻キャンバスに描かれた植物。
大西さんは会期ギリギリで行けた。
なんかSee Sawでたまたま手にとったそのDMが実は招待状で、無料で入れた!ラッキー。
アートコートの時と同じ、ホットボンドで天井から吊るした透明シートの作品。あの時より全然よかった。
この作品はやっぱある程度のスケールが必要かも。青森の時の展示がたゆたう雲のようでとてもいい。
それにしても無料で配られてた大西さんの冊子がすごい。こんなの無料でもらっていいんすか!?
僕が学生の頃から作品見てるけど、ある時期からあまり見なくなって、何してはるんやろと思ったら海外でバンバンご活躍されてたみたい。オランダからアメリカ、インドまで!すごい。
この秋に国立国際でやる展覧会にも出品されるみたいで楽しみです。
あと、ここの新収蔵作品展がすごかった!!やっぱ舘勝生さんの作品が見事でした。。。

以上、愛知リポートでした。
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