今村遼佑「・・・の向こう・その他」@GALLERY IND.
今月は知人の展覧会が異常に多いです。回りきれるか非常に心配・・・。
そんな中京都と大阪でやってる展覧会をなんとか回ってきました。
まずはなんといっても現在studio90でも作業中の今村君の展覧会へ。
うちでやらしといてなんやけど、すさまじい制作量です。
今年だけで発表としてはすでに3回目ですからね。
さらに来週いよいようちの展覧会のファイナル展示があります。お楽しみに。
で、初めてのギャラリーGALLERY IND.へ。
谷町九丁目から途中迷いながら到着。古いビルの3階です。
入るとまず真ん中に机が置いてあるのが見えます。
この机の角に粘土でできた崖と点滅する小さな灯台が。
先日アトリエ行ったらなぜか灯台の写真が机に散乱してて、この人何考えてるんや!と思ってましたがこういうことだったんですね。今村作品としては灯台のモチーフは初登場?
この灯台は会場内に2つあって、そこに光センサーがついてて明るいときはつかないそう。
あとコンセントのところにはこれまた粘土の崖と街燈。これは普通にコンセントにさしてもっておきたい!
それから一番多いのがなんと写真作品!今村君の写真作品初めて見た。
大学院の頃に行った越後妻有でとった素材だそうです。
この日今村君は不在でしたがオーナーさんとゆっくりお話ができてよかったです。
今月24日まで。ぜひ。http://ind.xit.jp/
前後しますが、今村君の前に大阪港にあるギャラリーヤマグチへ行ってきました。
ここでは昨日からスタートしたばかりの越野潤さんと三浦洋子さんの2人展。
越野さんとは以前京都のアーティストロングでお会いして以来お世話になってます。
越野さんの作品はとてもささやかで、非常に僕好み。
今回も非常に美しい作品が並んでました。
てっきりペインティングだと思ってたので、立体がきていて驚きましたが、これも非常に越野さんらしいなんだか試されてるような作品。
2colorsと題されたそれは、白い矩形の鉄の箱が2つセットで少しの間を空けて上下に壁掛けで展示されいて、まるでジャッドを思わせるようなミニマルな形態。
しかし肝はそこに非ずで、実はその上下の白が微妙な階調の違いで塗られています。
ぱっと見は白なんだけど、よくよく見ていると確かに全く違った色にも見える。
白の中のグラデーションの豊かさに驚かされます。
また別の展示室ではこれぞ越野さん!と言える小さな絵画。
ほんとにささやかでとてもいいです。ギャラリー外にも何点かありましたがちょっと欲しかった。
また、もう一方三浦洋子さんの作品は初見でしたが、最初表面上で起こるモアレがほんとに目がおかしくなったのかと思いました。ギャラリーの方の丁寧な説明によりそれは解決。
絵の具をしみこませたオーガンジーの布を重ねて作られているそうです。
個人的にはギャラリーの青や緑の作品より、入り口にあった色を抑えた作品の方が好きでした。
こちらは4月30日まで。こちら。
京都では三条通沿いのギャラリー三つ。
まずは射手座の川崎優実さんの展示。
先日90に来ていただいてお知り合いになった作家さん。
彼女は昨年までの10年もロンドンにいらっしゃったそうで、ロンドン談義で盛り上がりました。
僕と同じくチェルシーにも行ってらしたそう。多分入れ替わりで入ってる。
展示は写真を中心にとてもスマートな見せ方でした。
まずは入って左の壁には日付をプリントした紙を撮った写真と、奥には実際のその紙の束。
その手前にはスライドで人の手を撮ったものが延々と投影されていて、右の壁には大きめの写真2点と幾重にも重ねたアクリルの中にポラロイドが入った作品が床に立てかけてあった。
何か積み重ねるということを作品化しているようにも感じたけれど、むしろそれより、物質のもつ肌理へのふぇティッシュを強く感じました。
写真って表面がほとんどない物質やけど、そこにものが移ることでそのテクスチャーが張り付く感覚があって、この川崎さんの写真たちにもそれが強く反映されてるように思った。
特に日付を撮った作品の紙の質感とか、もっと均一に撮ろうと思えば撮れるところを、紙のしわやら光の反射まで非常に細かく撮られている。この展覧会は本日3日まで。
川崎さんのHPです>>http://www.hiromikawasaki.com
知人の瓜生祐子さんのneutronの展示へ。
彼女の作品は一見何が描かれているのかよくわからないが、非常に甘美な世界に導いてくれる。
筆のタッチややわらかい色使いやシェイプドキャンバスのやわらかさなど多くの魅力的な要素がある。
たとえそこに何が描かれているかわからなくても十分楽しめるように思うけれど、それを知った時の驚きもまた格別。その正体は一枚一枚のタイトルに顕れている。例えば「cream anmitsu」と言ったように。
そう、そこに描かれているのはケーキやあんみつなどのクローズアップなのです。
しかしそれは同時に壮大なるランドスケープでもあり、パフェに刺さるバナナは鋭利な山へ、ホイップは大きな山脈へ、イチゴは活火山へ、、、と本当に楽しい旅に誘ってくれる。
今回特に好きだったのはピザの作品。ピザのように丸いキャンバスに描かれてるのがよかった。
非常に楽しく美しい作品たちです。4月17日まで。こちら。
射手座とneutronのちょうど中間ぐらいにあるGallery PARCへふらっと寄ってみたら大当たりでした。
ここでは成安のテキスタイルを卒業したばかり武田梨沙さんの展覧会がやってました。
先日このギャラリーからメールをいただいた時に見た画像が印象的だったのですが、実際見てみるとすごく感動的な非常に綿密な織り。
階段の上を舞う様に展示されてる染めの作品もよかったけれど、それよりガラ袋に使われるナイロンみたいな細い繊維で編まれてる作品のインスタレーションがものすごくよかった。
この種の作品は3つ展示されてて、まず入ってすぐの左の壁にかかってる袋を裏返しにしたような長い作品の迫力にまず圧倒され、続いて蛇のように床を這う自立してる作品にも魅了されたし、さらにほとんどスカスカに編まれている作品がすごくよかった。
こうして普段クラフト系の仕事で、あまり感動することはないのだけれど、武田さんの展示はまずインスタレーションとしての精度がものすごく高いのがよかった。
前述の瓜生さんもそうだけど、やっぱ成安って力のある作家が出てきている。
卒制もおもしろそうやったし、かなり注目です。
この展示は今月10日まで。近く寄ったら是非。ギャラリーのサイトにもいくつか画像が載ってます。こちら。
さて、来週も見なあかん展示がいくつか。。。
そんな中京都と大阪でやってる展覧会をなんとか回ってきました。
まずはなんといっても現在studio90でも作業中の今村君の展覧会へ。
うちでやらしといてなんやけど、すさまじい制作量です。
今年だけで発表としてはすでに3回目ですからね。
さらに来週いよいようちの展覧会のファイナル展示があります。お楽しみに。
で、初めてのギャラリーGALLERY IND.へ。
谷町九丁目から途中迷いながら到着。古いビルの3階です。
入るとまず真ん中に机が置いてあるのが見えます。
この机の角に粘土でできた崖と点滅する小さな灯台が。
先日アトリエ行ったらなぜか灯台の写真が机に散乱してて、この人何考えてるんや!と思ってましたがこういうことだったんですね。今村作品としては灯台のモチーフは初登場?
この灯台は会場内に2つあって、そこに光センサーがついてて明るいときはつかないそう。
あとコンセントのところにはこれまた粘土の崖と街燈。これは普通にコンセントにさしてもっておきたい!
それから一番多いのがなんと写真作品!今村君の写真作品初めて見た。
大学院の頃に行った越後妻有でとった素材だそうです。
この日今村君は不在でしたがオーナーさんとゆっくりお話ができてよかったです。
今月24日まで。ぜひ。http://ind.xit.jp/
前後しますが、今村君の前に大阪港にあるギャラリーヤマグチへ行ってきました。
ここでは昨日からスタートしたばかりの越野潤さんと三浦洋子さんの2人展。
越野さんとは以前京都のアーティストロングでお会いして以来お世話になってます。
越野さんの作品はとてもささやかで、非常に僕好み。
今回も非常に美しい作品が並んでました。
てっきりペインティングだと思ってたので、立体がきていて驚きましたが、これも非常に越野さんらしいなんだか試されてるような作品。
2colorsと題されたそれは、白い矩形の鉄の箱が2つセットで少しの間を空けて上下に壁掛けで展示されいて、まるでジャッドを思わせるようなミニマルな形態。
しかし肝はそこに非ずで、実はその上下の白が微妙な階調の違いで塗られています。
ぱっと見は白なんだけど、よくよく見ていると確かに全く違った色にも見える。
白の中のグラデーションの豊かさに驚かされます。
また別の展示室ではこれぞ越野さん!と言える小さな絵画。
ほんとにささやかでとてもいいです。ギャラリー外にも何点かありましたがちょっと欲しかった。
また、もう一方三浦洋子さんの作品は初見でしたが、最初表面上で起こるモアレがほんとに目がおかしくなったのかと思いました。ギャラリーの方の丁寧な説明によりそれは解決。
絵の具をしみこませたオーガンジーの布を重ねて作られているそうです。
個人的にはギャラリーの青や緑の作品より、入り口にあった色を抑えた作品の方が好きでした。
こちらは4月30日まで。こちら。
京都では三条通沿いのギャラリー三つ。
まずは射手座の川崎優実さんの展示。
先日90に来ていただいてお知り合いになった作家さん。
彼女は昨年までの10年もロンドンにいらっしゃったそうで、ロンドン談義で盛り上がりました。
僕と同じくチェルシーにも行ってらしたそう。多分入れ替わりで入ってる。
展示は写真を中心にとてもスマートな見せ方でした。
まずは入って左の壁には日付をプリントした紙を撮った写真と、奥には実際のその紙の束。
その手前にはスライドで人の手を撮ったものが延々と投影されていて、右の壁には大きめの写真2点と幾重にも重ねたアクリルの中にポラロイドが入った作品が床に立てかけてあった。
何か積み重ねるということを作品化しているようにも感じたけれど、むしろそれより、物質のもつ肌理へのふぇティッシュを強く感じました。
写真って表面がほとんどない物質やけど、そこにものが移ることでそのテクスチャーが張り付く感覚があって、この川崎さんの写真たちにもそれが強く反映されてるように思った。
特に日付を撮った作品の紙の質感とか、もっと均一に撮ろうと思えば撮れるところを、紙のしわやら光の反射まで非常に細かく撮られている。この展覧会は本日3日まで。
川崎さんのHPです>>http://www.hiromikawasaki.com
知人の瓜生祐子さんのneutronの展示へ。
彼女の作品は一見何が描かれているのかよくわからないが、非常に甘美な世界に導いてくれる。
筆のタッチややわらかい色使いやシェイプドキャンバスのやわらかさなど多くの魅力的な要素がある。
たとえそこに何が描かれているかわからなくても十分楽しめるように思うけれど、それを知った時の驚きもまた格別。その正体は一枚一枚のタイトルに顕れている。例えば「cream anmitsu」と言ったように。
そう、そこに描かれているのはケーキやあんみつなどのクローズアップなのです。
しかしそれは同時に壮大なるランドスケープでもあり、パフェに刺さるバナナは鋭利な山へ、ホイップは大きな山脈へ、イチゴは活火山へ、、、と本当に楽しい旅に誘ってくれる。
今回特に好きだったのはピザの作品。ピザのように丸いキャンバスに描かれてるのがよかった。
非常に楽しく美しい作品たちです。4月17日まで。こちら。
射手座とneutronのちょうど中間ぐらいにあるGallery PARCへふらっと寄ってみたら大当たりでした。
ここでは成安のテキスタイルを卒業したばかり武田梨沙さんの展覧会がやってました。
先日このギャラリーからメールをいただいた時に見た画像が印象的だったのですが、実際見てみるとすごく感動的な非常に綿密な織り。
階段の上を舞う様に展示されてる染めの作品もよかったけれど、それよりガラ袋に使われるナイロンみたいな細い繊維で編まれてる作品のインスタレーションがものすごくよかった。
この種の作品は3つ展示されてて、まず入ってすぐの左の壁にかかってる袋を裏返しにしたような長い作品の迫力にまず圧倒され、続いて蛇のように床を這う自立してる作品にも魅了されたし、さらにほとんどスカスカに編まれている作品がすごくよかった。
こうして普段クラフト系の仕事で、あまり感動することはないのだけれど、武田さんの展示はまずインスタレーションとしての精度がものすごく高いのがよかった。
前述の瓜生さんもそうだけど、やっぱ成安って力のある作家が出てきている。
卒制もおもしろそうやったし、かなり注目です。
この展示は今月10日まで。近く寄ったら是非。ギャラリーのサイトにもいくつか画像が載ってます。こちら。
さて、来週も見なあかん展示がいくつか。。。
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