ジェームズ・タレル「ガスワークス」@金沢21世紀美術館
実は金沢に行ったのは、前記事のフィッシュリとヴァイスの為ではありません。
もちろんあの展覧会も気になってはいましたが、それだけではわざわざ金沢まで出かける動機付けにはならなかったでしょう。実際金沢はパスしようと思ってました。
そんな折、ふと21美のHPを見て驚愕。
タレルの「ガスワークス」が公開されてる!!!!!!!!
丸亀から帰路に立つ道すがら、その恐ろしい計画が頭の中に浮かんでしまいました。
このまま金沢行けるんじゃね?
いやいやいやいやいや。。。いやぁあああ!!!!
と、思いつつ、ちゃっかり調べてみたら、なんと、乗ったその電車が金沢に行く最終だったのです!
運命。とわけわからんこと考えながら悩みに悩み、気づいたら大阪を通りすぎてました。
丸亀から18切符で約9時間・・・。
来てしまいました、金沢へ。
着いたら日付変更直前。金沢の気温1度!!!寒い・・・。
フードを目深に被り、今晩の宿、ネットカフェを目指す。
調べてたネットカフェの前に着くと信じられない現実。
「閉店しました。長らくのご愛顧ありがとうございました。」
なんや、これ・・・。どういうこと?
と思いつつ次のステップ。このままでは凍えてしまう。
残り少ないバッテリーのiPhoneを頼りに探すとなんとか近くにもう一件発見。飛び込みました。
さてさて、そんな険しいことをしてまで観たかったジェームズ・タレルの「ガスワークス」という作品。
この美術館のオープニング展でも公開されてて、当時ほとんど無知識でこの美術館を訪れた僕は、その球の中に人が吸い込まれていく様をなんとなく見ていました。
それ以来金沢でこの作品が公開されることはなく、僕の中で悶々とあれは何やってんやろ、と想い続けていたのです。
そしてこの度ついにそれが6年もの沈黙を破り公開されるッ!!
これは絶対観に行かなくては、と思いつつ見たらなんと当日予約のみ。
しかも一日に入れるのは最大16名。鬼!
絶対オープン前に並ばな入られへんやんと思い調べたら、大阪から始発のサンダーバード飛ばしてもオープンの10時には間に合わず、前乗りは必至。
ということで、次の日9時半から並びました。
この日はさらに鬼で、午後2時からの8人のみ。
でもまあ、午後からやしさすがに誰もおらんやろ、と思ってたら既に3人も並んでた!
上には上がいますね・・・。
10時の開館時には20人ほど並んでました。。。
企画展の方ではなくコレクション展の方に並ぶ行列。
普通に来館した人たちはなんのこっちゃっていう光景でしょうね・・・。
で、開館と同時に一人目の人はもう一直線にその展示室に・・・すごい。
彼に着いていってなんとか4番手で予約できました。よかったー。
予約して他のコレクションも拝見。
丸山直文さんの作品が相変わらずよすぎた。水面に映る舟の2点組。
他にもオープニング展以来に見る作品もちらほら。ヴィック・ムーニーズの写真や、モナ・ハトゥムのガラス玉で出来た世界地図など。椿昇の壁のドローイングは佐藤充さんの絵みたいだった。
高嶺格さんのプロジェクトも見るがほとんど理解不能・・・。
横浜美術館の個展どうなるんやろ・・・。
その後も金沢の街を徘徊したり、戻ってきて図書館でだらだら過ごしてたら時間に。
というか、何故か1時間勘違いしてて、それに気づいたのが予約の5分前!!!危なすぎる!
展示室に走りました。
着いて白衣のスタッフに荷物を預ける。
指定の台に仰向けになって寝る。
そしてそのまま球の中へ。
しばらくタレルお得意の色が徐々に移り変わる様を眺める。
これじゃ、京都近美の「生存のエシックス」で観たやつとあんまかわらんやんけと思った次の瞬間。
チカチカチカと激しい光が目を襲う。
瞬時に変わる色の世界。
すさまじい色の洪水が一気に流れこんでくる。
色と知覚しているにも関わらず、実際自分が何色を見ているのかわからなくなる。
そして終いには目を開けているのか閉じているのかもわからなくなってしまう。
怖い!!なんだこれは!!??
まるで「2001年宇宙の旅」でモノリスに出遭った時の映像のような感覚。
この体験はすごい・・・想像を絶してました。
色で目を塞がれるというか・・・。
やはりタレルは神でした・・・。凄まじいです。
体験時間は約10分。充実した時間です。
まだ公開は続くようなので、機会があれば是非!スケジュールはこちらから。
ところで、この秋にロンドンのガゴーシアンでもタレルの個展がやってました。
今回の「ガスワークス」は1993年の作品ですが、この発展形が発表されたとのこと・・・!!
「Bindu Shards」という新作で、これまた予約制。
見た目は「ガスワークス」とほとんど変わらないけどどんなのか気になりすぎる・・・。
誰かこれ体験した人いませんか??
ここで少し画像が見れます。
日本でもタレルの個展とかやってほしい!!
金沢ならこの「ガスワークス」や「ブループラネットスカイ」もあるしかなり本格的なものができそう。
オラファーも実現したんだし、是非お願いします!
あとカプーアも笑
あーー、光の館も泊まりたいなぁ。
<関連記事>
越後妻有トリエンナーレ2009 3日目(十日町・川西エリア)
JAMES TURREL @ LOUIS T BLOUN FOUNDATION
直島 再々訪
もちろんあの展覧会も気になってはいましたが、それだけではわざわざ金沢まで出かける動機付けにはならなかったでしょう。実際金沢はパスしようと思ってました。
そんな折、ふと21美のHPを見て驚愕。
タレルの「ガスワークス」が公開されてる!!!!!!!!
丸亀から帰路に立つ道すがら、その恐ろしい計画が頭の中に浮かんでしまいました。
このまま金沢行けるんじゃね?
いやいやいやいやいや。。。いやぁあああ!!!!
と、思いつつ、ちゃっかり調べてみたら、なんと、乗ったその電車が金沢に行く最終だったのです!
運命。とわけわからんこと考えながら悩みに悩み、気づいたら大阪を通りすぎてました。
丸亀から18切符で約9時間・・・。
来てしまいました、金沢へ。
着いたら日付変更直前。金沢の気温1度!!!寒い・・・。
フードを目深に被り、今晩の宿、ネットカフェを目指す。
調べてたネットカフェの前に着くと信じられない現実。
「閉店しました。長らくのご愛顧ありがとうございました。」
なんや、これ・・・。どういうこと?
と思いつつ次のステップ。このままでは凍えてしまう。
残り少ないバッテリーのiPhoneを頼りに探すとなんとか近くにもう一件発見。飛び込みました。
さてさて、そんな険しいことをしてまで観たかったジェームズ・タレルの「ガスワークス」という作品。
この美術館のオープニング展でも公開されてて、当時ほとんど無知識でこの美術館を訪れた僕は、その球の中に人が吸い込まれていく様をなんとなく見ていました。
それ以来金沢でこの作品が公開されることはなく、僕の中で悶々とあれは何やってんやろ、と想い続けていたのです。
そしてこの度ついにそれが6年もの沈黙を破り公開されるッ!!
これは絶対観に行かなくては、と思いつつ見たらなんと当日予約のみ。
しかも一日に入れるのは最大16名。鬼!
絶対オープン前に並ばな入られへんやんと思い調べたら、大阪から始発のサンダーバード飛ばしてもオープンの10時には間に合わず、前乗りは必至。
ということで、次の日9時半から並びました。
この日はさらに鬼で、午後2時からの8人のみ。
でもまあ、午後からやしさすがに誰もおらんやろ、と思ってたら既に3人も並んでた!
上には上がいますね・・・。
10時の開館時には20人ほど並んでました。。。
企画展の方ではなくコレクション展の方に並ぶ行列。
普通に来館した人たちはなんのこっちゃっていう光景でしょうね・・・。
で、開館と同時に一人目の人はもう一直線にその展示室に・・・すごい。
彼に着いていってなんとか4番手で予約できました。よかったー。
予約して他のコレクションも拝見。
丸山直文さんの作品が相変わらずよすぎた。水面に映る舟の2点組。
他にもオープニング展以来に見る作品もちらほら。ヴィック・ムーニーズの写真や、モナ・ハトゥムのガラス玉で出来た世界地図など。椿昇の壁のドローイングは佐藤充さんの絵みたいだった。
高嶺格さんのプロジェクトも見るがほとんど理解不能・・・。
横浜美術館の個展どうなるんやろ・・・。
その後も金沢の街を徘徊したり、戻ってきて図書館でだらだら過ごしてたら時間に。
というか、何故か1時間勘違いしてて、それに気づいたのが予約の5分前!!!危なすぎる!
展示室に走りました。
着いて白衣のスタッフに荷物を預ける。
指定の台に仰向けになって寝る。
そしてそのまま球の中へ。
しばらくタレルお得意の色が徐々に移り変わる様を眺める。
これじゃ、京都近美の「生存のエシックス」で観たやつとあんまかわらんやんけと思った次の瞬間。
チカチカチカと激しい光が目を襲う。
瞬時に変わる色の世界。
すさまじい色の洪水が一気に流れこんでくる。
色と知覚しているにも関わらず、実際自分が何色を見ているのかわからなくなる。
そして終いには目を開けているのか閉じているのかもわからなくなってしまう。
怖い!!なんだこれは!!??
まるで「2001年宇宙の旅」でモノリスに出遭った時の映像のような感覚。
この体験はすごい・・・想像を絶してました。
色で目を塞がれるというか・・・。
やはりタレルは神でした・・・。凄まじいです。
体験時間は約10分。充実した時間です。
まだ公開は続くようなので、機会があれば是非!スケジュールはこちらから。
ところで、この秋にロンドンのガゴーシアンでもタレルの個展がやってました。
今回の「ガスワークス」は1993年の作品ですが、この発展形が発表されたとのこと・・・!!
「Bindu Shards」という新作で、これまた予約制。
見た目は「ガスワークス」とほとんど変わらないけどどんなのか気になりすぎる・・・。
誰かこれ体験した人いませんか??
ここで少し画像が見れます。
日本でもタレルの個展とかやってほしい!!
金沢ならこの「ガスワークス」や「ブループラネットスカイ」もあるしかなり本格的なものができそう。
オラファーも実現したんだし、是非お願いします!
あとカプーアも笑
あーー、光の館も泊まりたいなぁ。
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JAMES TURREL @ LOUIS T BLOUN FOUNDATION
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Re: No title
メリクリまっす。
タレル行ったんやー。行くよね。行かなあかんよね。勿論だよね。
あれがさらに10分も長くなるのか・・・気が狂いそうだ笑
幽体離脱・・・恐ろしい!
ヘッドホンからはどんな音が流れてたんだろう。
そんな選択肢提示されたら、そりゃハードコアを選ぶしかないよなぁ。
すごい体験談だ・・・。アートってすごい。
ってかガゴーシアンがタレルまで取り込んだのが衝撃・・・。
どこまで大きくなるんでしょうか。完全に世界一のギャラリーやな。
タレル行ったんやー。行くよね。行かなあかんよね。勿論だよね。
あれがさらに10分も長くなるのか・・・気が狂いそうだ笑
幽体離脱・・・恐ろしい!
ヘッドホンからはどんな音が流れてたんだろう。
そんな選択肢提示されたら、そりゃハードコアを選ぶしかないよなぁ。
すごい体験談だ・・・。アートってすごい。
ってかガゴーシアンがタレルまで取り込んだのが衝撃・・・。
どこまで大きくなるんでしょうか。完全に世界一のギャラリーやな。
No title
メリクリっす。
ガゴーシアンのタレル行きました。
多分、森氏の体験談を見る限り、ガスワークスとそんなに変わらなさそうだけど、
こっちは20分だった…。途中、激しすぎて幽体離脱しそうになりました。
あとヘッドフォンが渡されて音も体験できたのと、最初に入るときに
綺麗なギャラリストの人が「コースが二つあるの。ソフトなのとハードコアなのどっちがいい?」
って聞いてきたので、迷わずハードコアを選んだら、とんでもないことになりました。
途中体が何かを知覚的に勘違いして勝手に動き出したり…麻薬症状体験みたいな。
ギャラリストの人は、毎回同じような感じの作品だけど、少しずづ発展させてるって言ってたな。
ガゴーシアンのタレル行きました。
多分、森氏の体験談を見る限り、ガスワークスとそんなに変わらなさそうだけど、
こっちは20分だった…。途中、激しすぎて幽体離脱しそうになりました。
あとヘッドフォンが渡されて音も体験できたのと、最初に入るときに
綺麗なギャラリストの人が「コースが二つあるの。ソフトなのとハードコアなのどっちがいい?」
って聞いてきたので、迷わずハードコアを選んだら、とんでもないことになりました。
途中体が何かを知覚的に勘違いして勝手に動き出したり…麻薬症状体験みたいな。
ギャラリストの人は、毎回同じような感じの作品だけど、少しずづ発展させてるって言ってたな。