fc2ブログ

杉本博司「アートの起源 科学」@MIMOCA

IMG_1926.jpg

「時間の終わり」、「歴史の歴史」に続く杉本博司の展覧会プロジェクト第三弾。
「アートの起源」と題し、1年間丸亀現代美術館をジャックし開催される。
第一回のお題は「科学」。
エントランス階段脇に早速「観念の形」の彫刻と「放電場」のインスタレーション。
階段を上がると、アイザック・ニュートンの「光学」の書物が展示されていて、そこに記されているプリズムの仕組みを使ったポラロイドによる新作がずらーっと並べられている。
「偏光色」と名付けられたそれは、それぞれ鮮やかな色彩に満ちている。
いまいちプリズムとカメラの関係が掴めず戸惑ったけど、すごく美しい。
一枚一枚太いアクリルに収められていて、展示台も三角の美しいフォルム。
そもそもこの吹き抜けの展示室を企画展に使っているのを初めて見た。
いつもは猪熊弦一郎の常設展としてある場所なのに、さすが杉本博司。待遇が違う。
3階ではいつもの入り口ではなく、長い廊下からのアプローチ。
これがかなりいい動線を描いていて、さすがだと思った。
奥では「放電場」のスライド映像。これはどうかと思った。
展示室ではシドニー・ビエンナーレで見た雷神像と「放電場」のインスタレーション。
天井まで延びる木製の階段の上に雷神がいて、さらに奥に静電気を写した写真。
いつも開いてる天窓をすべて閉めて、雷神図の所だけを開けている。
個人的にはシドニーの時より全然こっちの方がいい。
奥には「ファラデーケージ」と名付けられた、電気を放電する鳥かごのような作品があった。
凄まじい音と共に紫の電気が放たれる。怖い。
あと、「放電場」を幔幕に染めたやつとかがあって、それは全然よくなかった。
というか、やはりこの作品は写真であることに意義があるんだと思う。
最初の映像とか幔幕とか、全然電気のフラクタルさが表現できてなくてただの模様にしか見えない。
個人的にはこの空気放電による方ではなく水中放電による方を見たかった。
それにしてもやはり杉本博司の展示構成はプロ中のプロ。
谷口吉生の建築をこれでもかと使いこなしている。
次回のテーマは「建築」。どう出てくるかこれも楽しみ。科学は来年2月20日まで。
しっかり年間パス2500円買っちゃいました。これで4回とも行けばかなり安い。
ショップには杉本博司が女島で見せた新境地、ダジャレシリーズの丸亀うちわが販売中。
ひとつ3万は詐欺やろ!!!

<関連記事>
Sydney Biennale 2010
杉本博司「光の自然」@IZU PHOTO MUSEUM
杉本博司「歴史の歴史」@国立国際美術館
杉本博司「歴史の歴史」@金沢21世紀美術館
杉本博司「時間の終わり」@森美術館


関連記事

テーマ : アート
ジャンル : 学問・文化・芸術

コメントの投稿

非公開コメント

Re: No title

明けましておめでとうございます!
正月から行ってたんですね。
去年はノーランの「インセプション」映画館で観れなかったのが悔やまれます。
「プレステージ」是非観てみたいです。ノーラン気になる。
また色々企画してますので、是非京都遊びに来て下さい!

No title

明けましておめでとうございます、山下です。杉本展、正月に行きました。「ファラデーケージ」はクリストファー・ノーランの映画「プレステージ」に同じ起源のものが登場してます。映画も面白いので是非!また京都遊びに行きます!
カレンダー
02 | 2024/03 | 04
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
最新記事
カテゴリ
検索フォーム
月別アーカイブ
プロフィール

もりかわみのる

森川穣
現代美術作家。
森川穣 website
A'holicオーナー
A'holic website
instagram

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

管理者用
カウンター
To See List
・2024.02.14-05.27
「マティス 自由なフォルム」@ 国立新美術館

・2024.03.06-06.03
遠距離現在 Universal / Remote @ 国立新美術館

・2024.03.02-04.14
『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本 @ 板橋区立美術館

・2024.03.09-06.30
カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 @ DIC川村記念美術館

・2024.03.12-05.12
ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ @ 国立西洋美術館

・2024.03.15-06.09
第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで⽣きてる」@ 横浜美術館・旧第⼀銀⾏横浜⽀店・BankART KAIKO

・2024.03.30-07.07
ブランクーシ 本質を象る @ アーティゾン美術館

・2024.04.06-07.07
ホー・ツーニェン エージェントのA @ 東京都現代美術館

・2024.04.27-08.29
デ・キリコ展 @ 東京都美術館

・2024.04.24-09.01
シアスター・ゲイツ展:アフロ民藝 @ 森美術館

・2024.05.23-08.04
魚谷繁礼展 @ ギャラリー間

・2024.06.06-16
劇団チョコレートケーキ「白き山」 @ 下北沢・駅前劇場

・2024.06.08-12.01
フィリップ・パレーノ展(仮)@ ポーラ美術館

・2024.06.25-09.23
内藤礼 生まれておいで 生きておいで @ 東京国立博物館 平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジ

・2024.06.29-09.16
ポール・ケアホルム展 時代を超えたミニマリズム @ パナソニック汐留美術館

・2024.07.13-09.29
鴻池朋子展:メディシン・インフラ(仮称)@ 青森県立美術館

・2024.07.20-09.23
平田晃久―人間の波打ちぎわ @ 練馬区立美術館

・2024.09.04-11.24
大西麻貴+百田有希 / o+h展 @ ギャラリー間

・2024.09.07-2025.01.13
内藤礼 生まれておいで 生きておいで @ 銀座メゾンエルメス フォーラム

・2024.09.25-2025.01.19
ルイーズ・ブルジョワ展 @ 森美術館

・2024.03.27-09.22
アイザック・ジュリアン - Ten Thousand Waves @ エスパス ルイ・ヴィトン大阪

・2024.09.14-12.01
塩田千春 つながる私(アイ) @ 大阪中之島美術館

・2024.09.21-10.06
地点「知恵の悲しみ」@ アンダースロー

・2024.10.03-12.17
松谷武判 Matsutani Takesada(仮称) @ オペラシティアートギャラリー

・2024.10.30-12.16
絵のアティテューズ―― 荒川ナッシュ医(仮) @ 国立新美術館

・2024.11.02-2025.02.09
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子 ―ピュシスについて @ アーティゾン美術館

・2024.11.23-2025.01.26
「再開館記念―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展(仮称) @ 三菱一号館美術館

・2024.11.30-2025.02.02
須田悦弘展 @ 渋谷区立松濤美術館

・2024.10.24-2025.02.25
Bangkok Art Biennale 2024: Nurture Gaia @ BACC他

・2025.01.18-2025.05.18
玉山拓郎 @ 豊田市美術館

・2025.02.15-06.01
フェリックス・ゴンザレス=トレス(仮)@ 国立国際美術館

・2025.09.13-11.30
あいち2025 @ 愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなか

・2025.09.26-11.24
岡山芸術交流2025 @岡山市内各所

QRコード
QR