杉本博司「アートの起源 科学」@MIMOCA

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「時間の終わり」、「歴史の歴史」に続く杉本博司の展覧会プロジェクト第三弾。
「アートの起源」と題し、1年間丸亀現代美術館をジャックし開催される。
第一回のお題は「科学」。
エントランス階段脇に早速「観念の形」の彫刻と「放電場」のインスタレーション。
階段を上がると、アイザック・ニュートンの「光学」の書物が展示されていて、そこに記されているプリズムの仕組みを使ったポラロイドによる新作がずらーっと並べられている。
「偏光色」と名付けられたそれは、それぞれ鮮やかな色彩に満ちている。
いまいちプリズムとカメラの関係が掴めず戸惑ったけど、すごく美しい。
一枚一枚太いアクリルに収められていて、展示台も三角の美しいフォルム。
そもそもこの吹き抜けの展示室を企画展に使っているのを初めて見た。
いつもは猪熊弦一郎の常設展としてある場所なのに、さすが杉本博司。待遇が違う。
3階ではいつもの入り口ではなく、長い廊下からのアプローチ。
これがかなりいい動線を描いていて、さすがだと思った。
奥では「放電場」のスライド映像。これはどうかと思った。
展示室ではシドニー・ビエンナーレで見た雷神像と「放電場」のインスタレーション。
天井まで延びる木製の階段の上に雷神がいて、さらに奥に静電気を写した写真。
いつも開いてる天窓をすべて閉めて、雷神図の所だけを開けている。
個人的にはシドニーの時より全然こっちの方がいい。
奥には「ファラデーケージ」と名付けられた、電気を放電する鳥かごのような作品があった。
凄まじい音と共に紫の電気が放たれる。怖い。
あと、「放電場」を幔幕に染めたやつとかがあって、それは全然よくなかった。
というか、やはりこの作品は写真であることに意義があるんだと思う。
最初の映像とか幔幕とか、全然電気のフラクタルさが表現できてなくてただの模様にしか見えない。
個人的にはこの空気放電による方ではなく水中放電による方を見たかった。
それにしてもやはり杉本博司の展示構成はプロ中のプロ。
谷口吉生の建築をこれでもかと使いこなしている。
次回のテーマは「建築」。どう出てくるかこれも楽しみ。科学は来年2月20日まで。
しっかり年間パス2500円買っちゃいました。これで4回とも行けばかなり安い。
ショップには杉本博司が女島で見せた新境地、ダジャレシリーズの丸亀うちわが販売中。
ひとつ3万は詐欺やろ!!!

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杉本博司「歴史の歴史」@金沢21世紀美術館
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テーマ : アート
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Re: No title

明けましておめでとうございます!
正月から行ってたんですね。
去年はノーランの「インセプション」映画館で観れなかったのが悔やまれます。
「プレステージ」是非観てみたいです。ノーラン気になる。
また色々企画してますので、是非京都遊びに来て下さい!

No title

明けましておめでとうございます、山下です。杉本展、正月に行きました。「ファラデーケージ」はクリストファー・ノーランの映画「プレステージ」に同じ起源のものが登場してます。映画も面白いので是非!また京都遊びに行きます!
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