物気色@虎白院

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大舩真言さんが出品しているグループ展を観に鞍馬口にある虎白院へ。
年始に京都大学で行われた「物からモノへ」展の発展形。
京都大学の「モノ学」という研究の研究発表展でもあります。
「モノ学」とは何かについてはこちらを参照ください。

さて、この展覧会。
正直大舩さんの作品以外はちゃんと見れませんでした。
時間がなかったとかじゃなくて、単純に場所がすごすぎたからです。
この虎白院という建物。
築120年の旧邸で今も普通に生活が営まれている豪邸。
かつては朝鮮通信使や日本南画院の本部を務め、今は京都家庭女学院が入ってます。
今回の一般公開はなんと30年ぶりということらしい。
近所の人もこんなとこあるの知らなかったとかで来てらっしゃいました。
中でも凄まじいのが中庭。
最初見たとき目を疑うような光景でした。
だって、そこには竹が何十本も植えられていて、中庭っていうか竹林?
ちょっと日本庭園にはないダイナミズムでした。
燈籠もそれに合わせてか超巨大サイズ。
そんな中庭に圧倒されつつ大舩さんの作品が展示されてる講堂へ。

以下ネタバレです。

まずヘッドフォンを着けるような指示があって装着。
それは知覚研究者の渡邊淳司氏によるサウンド。
これと合わせて鑑賞するとのこと。
中は暗く、照明は作品に当てられたスポットのみ。
作品は床置の2点。
2点といっても2つで1つとなるような画面構成で、全体的に灰がかったような、なんとも言えない色の作品で、蒸気が空に舞い上がっているようなイメージとでも言えばいいのか、大舩作品独特のただならぬ雰囲気が立ち込めていて、その色が床の石の色にとてもよく合っていた。
当初は床に赤いカーペットが敷かれていたらしいが、今回の為に剥がしたらしい。
さらに目が慣れてくるとまわりの空間にも目が行く。
気がつくと部屋の壁一面に大きな南画が何枚か掛けられている。
風景画や天馬を描いたものまでどれも巨大な絵画。
それらが闇の中からぽうっと浮かび上がってくる。
この虎白院初代主人の南画家河野秋邨の作品だろうか。
それらの絵がまさに借景となって、この大舩作品を取り囲む。
作品に合わせて数あるこの家の南画コレクションから選んで取り替えてもらったらしい。
ちなみに普段この講堂は実際これらのコレクションを見せる展示室でもあるらしい。
見られるのはこの家に招かれた京都に棲む上流階級の人々のみ。
絵画を借景にして絵画を見る。とても贅沢な空間。
さらに天井に大きな鬼の面が飾られている。
まさにその鬼に見下ろされるようにして大舩さんの作品があるのだけど、物凄く神聖。
その鬼と作品を挟んで対峙して向いの椅子に座る。
冬の始まりのピリっとした冷たい空気に包まれながら見つめる。
大舩さんの作品は絶対冬が合う。そして冬の黄昏時の光の変化は彼の作品を劇的に変えていく。
画面は変化していないのに、刻々と変わっていく画面。
何時間だって眺めていられる。
今回も素晴らしい展示でした。

その日は竹を借景にした能舞があったのだけど、物凄く変わってました。
アコギの歌に合わせて舞うんです。。。
だんだん仕手の舞がキャラクターっぽく見えてきて笑えてきた。
でもお上品な奥様方は真剣に見てらっしゃったので笑えなかった。んーーー。

この展覧会は明日の日曜まで。
大舩さんの作品はもちろんですが、この建物を見れる貴重な機会です。
将来的に南画の美術館にしようという計画もあるそうですが、なんしかそれも相当先だと思うので、是非お見逃しなく!
http://www.monokeiro.jp/

終わってから大舩さんと近くにある安喜さんのアトリエにお邪魔しに行く。
大学の時洋画の非常勤されてて、僕は実際授業受けてないんだけど、色んな縁でお世話になってます。
鞍馬口美術界隈で観に行って以来で、大舩さんの驚異の記憶力がなかったら辿りつけなかった。
行ったら大船さんのアシスタントのTさんがなにやら安喜さんのHPで悪戦苦闘中。
見守りつつお喋りしつつ、しばらくして4人でお好み焼きつつきつつ楽しい時間を過ごしました。

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