「ようこそアムステルダム国立美術館へ」 by ウケ・ホーヘンダイク



新たに「Other」カテゴリーを増やしました。
ここでは、美術・建築以外のアートを紹介します。
パフォーミングアーツもこちらにまとめました。
読んだアート系の本とかもここに記すことにします。
そして今回紹介するのは映画。
アートに纏わるものや僕が独断でアートだ!と認めたものを書いていきます。

さて、昨日は梅田のガーデンシネマで「ようこそアムステルダム国立美術館へ」を観てきました。
東京上映から約2ヶ月遅れての上映。
こういう映画は大体東京が先行してずるい。
大阪といえど所詮地方だと思い知らされる。
大阪でやったら観ようと思ってたので、1000円になる水曜を狙ってゴー。

内容は、2005年から始まったアムステルダム美術館の改修工事を巡ってのゴタゴタ。
これがまたややこしくて、なんだかんだで未だにオープンできてない状況みたい。
ヨーロッパは特に市民権が異常に強いので、こういう古いものをいじる時に大変な労力が必要。
市民が反対すれば、もちろん工事はストップするし、計画がおじゃんになることもざら。
フランスとかかなりキツそう。
だからこそ古い街並みが残されてきたというのもあって、一長一短。

映画としては、リズムがとてもよくて、すごく見やすくて好印象。
流れてくる音楽とかもよくて、最後まで楽しく見れました。
昔見た、ルーブル美術館やエルミタージュの映画は結構疲れた記憶があります。
館で働く人々の情熱や、苛立が非常にリアルに伝わってきました。
そして、皮肉なことに、工事が難航すればするほどこの映画はおもしろくなる。
市民の反対、建築家とのトラブル、館長の辞任、入札をめぐる駆け引き等々。
ここがドキュメントのおもしろいところで、現実を撮っているので、筋書きが監督本人にも読めない。
監督も当初は、なんとか苦難を乗り越えてオープンに漕ぎ着け皆で涙、みたいな映画を撮ろうとしてたんじゃないかな?
それが現実はそんなに甘くなくて、館長が辞任する辺りなんかは見ていてえ!ってなった。
そして映画のラストは結局未だに建ってませんというオチ。
厳しいですね。

映画の途中で、日本の金剛力士像を買い付けにやってくるシーンがあって、実際購入まで漕ぎ着けるんだけど、日本人としてすごく複雑な気分になりました。
こういう歴史的なものが国外に未だに流出することがあっていいのか?と。
少し前にアメリカのオークションで運慶の彫刻が出品されて、またも日本の宝が海外流出かとなり、結局日本の企業が競り勝ったということがありましたが、どうなんでしょうか。
それとも金剛力士像なんて腐るほどあるからいいのか?
この辺りちょっと詳しく知りたくなりました。
担当者が少年のような無垢な目をして力士像を迎えてるシーンはちょっとぐっときたけど。
無関心な日本人の元にあるより、こういう人の手元にあった方が力士たちも幸せなのかな。

あと、改修工事中の建物って、なんであんな魅力的なんでしょうか。
剥がれた壁、むき出しのレンガ、埃まみれの床。
もういっそこの状態で展示したほうがかっこよくね?って思うのは多分僕が現代美術好きだから。
ああ、誰かこういう「途中段階」をうまく完成形に持って行ける建築家はいないもんかね?
こういう現代美術館ができたらすごくカッコいいと思う。
それにしても、館内でも近現代美術の肩身の狭さを思い知った。
映画の中でも「20世紀の展示なんて本当に必要?」という議論が普通に交わされてて唖然。
文化に寛容なオランダでこれなんやから、日本はどんだけ肩身狭いんでしょうか。。。はぁ。


あー、オランダ行きたい!レンブラントの「夜警」観てみたいな。


次は「ハーブ&ドロシー」で。
大阪は12月まで待たなあかんらしい。
またもガーデンシネマ。。。
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