梅佳代展「ウメップ」@HEP HALL

まずはこちらを御覧ください。



この凄まじいゆるさのエネルギー!
正直僕はあまり彼女に興味はありませんでした。
作品はいくつか知っていましたが、果たして普通のスナップと何が違うの?っていう。
例えば川内倫子さんの場合なんか、一目見ただけで川内さんの写真だという要素があります。
それはスクエアサイズであったり、あの川内さんが撮ると世界がすべて柔らかくなってしまう感じとか。
でも梅佳代の場合、どれも日常を切り取った、言わば「普通」の写真です。
彼女が如何にして木村伊兵衛賞まで受賞し、世に認められるようになったのか。
しかし、この夏、直島で泊まったドミトリーのレストランになぜか梅佳代の写真集が全部揃っていたので、パラパラめくりつつ、瀬戸内に帰ってきてもなんだか気になってしまいました。
そしてなんとなく「梅佳代」で検索したら出てきたこの動画・・・。
もう完全にノックアウトされました。
そして、なんとなく彼女の写真の魅力もわかるようになりました。
つまり、彼女の写真には彼女が写っているんです。
実際的に写っているのではなく、彼女のこの人柄が彼女の写真すべてにそのまま反映されているのです。
これって中々すごいことで、ただシャッターを切るという機械的な作業の中に心を込めて、それが印画紙に染みこんでしまってるんですね。
そして、タイミングよく、梅田のど真ん中で梅佳代の写真展が開催されたので見に行きました。
会場は結構な人が入っていて、見ると、ほとんどの人がニヤニヤしている。
写真から伝染するこの梅佳代ムード。
会場全体がゆるいです。変なカラオケとか流れてます。
どの写真も彼女のいたずら心や、あのキャラクターが反映されている。
以前田中功起さんのポッドキャストで、キュレーターの保坂さんが出られた時に、保坂さんが、やっぱりなんだかんだで、皆が興味あるのは作品じゃなくて作家本人の方なんだよ、というような話をしていて、まあ、少し言い過ぎにしてもハズれてはないな、と思いました。
彼女のこのゆるさがあってこそのこれらの写真。
子供から大人まで心を許してカメラの前で無防備な姿をさらけ出してしまう。
すごく楽しい展覧会でした。
正直これを見ているとき心穏やかではなかったんですが、それでも少しゆるみました。
なんだか救われた気がしました。
最後の映像は必見。おじいちゃまが梅佳代と思ってとっておいた新聞記事が全くの別人の記事だったことが判明しておい!と突っ込んでるやつとか笑
いやぁ、素晴らしいです。
展覧会は今週金曜15日まで。詳しくはこちら
あー、こないだの「徹子の部屋」見たかったあ!!!

マン・レイ展「知られざる創作の秘密」@国立国際美術館
IMG_1473.jpg
逆に眉間にシワを寄せ続けて見た写真家マン・レイの展覧会笑
これだけ一気に彼の作品を見れる機会って中々ないので、すごく期待していた。
マン・レイがやったことって、デュシャンに匹敵するぐらいすごい足跡を美術史上に残してるはずなんだけど、あまりはっきり見えてこない。
どうしてもデュシャンが前に出てきて、マン・レイが影になってしまうんですよね。
人生も似ていて、彼も晩年はチェスに勤しんでいたみたいやし。
そんな影になってる部分が照らされる絶好の機会だったんです。
でもやっぱりむずかしかった・・・orz
どう理解していいのか難解過ぎる。
唯一後半のカラー写真は素晴らしいと思えたけど、他は本当にわからなかった。
珍しく音声ガイドが貸出してたんだけど、借りればよかった。
なんだかすべてが実験状態のまま、結実することなく終わってる感じがした。
これが作品です!といったものが正直ひとつも見当たらなかった。
生涯をかけて実験に明け暮れた人生だったのかな、と勝手に想像しました。
でもこの展覧会のいいのは、ちゃんと彼の人生に沿って展示が進むところ。
NY時代から始まり、パリ時代、LA時代、そして最後のパリ時代。
後半LAに行ってたのは知らなかった。ずっとパリにおったんやと思ってた。
彼の人生を辿るように歩いていけるのはすごいよかった。
途中の実験映画は完全に寝てしまいましたが笑
にしても奥さんもぶっ飛んでる。最後のドキュメンタリーで奥さんが証言してるんだけど、彼女のメガネがありえん・・・。芸術家の妻って感じだ。
この展覧会は11月14日まで。
むずかしいけど、彼の作品をこれだけ一挙に見られるまたとないチャンスです。
そしてなんと文化の日である11月3日は全館無料で見れます。お見逃しなく。

常設では館勝生さんの作品が展示してあって泣けた。
彼の絵はやっぱり素晴らしい。
パッと会場見渡しても彼の絵に視点は止まってしまう。
惜しい人を亡くしました。
隣にあった法貴信也さんの作品もよかった。
舟越桂、棚田康司、シュテファン・ヴァルケンホールが並んでるのはすごかった。
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