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水田寛展 「ふるさと」@ARTCOURT GALLERY

IMG_1395.jpg

ほんまは別の記事とまとめて書く予定やったんやけど、実際見てみて相当衝撃だったので報告。
水田寛君の個展です。
水田くんの絵は、オープンスタジオや今年のMotアニュアルやきょう・せい展等で見かける機会はあったのだけど、こうしてまとめて観るのは初めて。
何気に同じ予備校だったらしい。あまりかぶってないのでどんな顔かも知らない。
それはさておき、今回何が衝撃だったっかって、彼の絵に囲まれた時の得も言われぬ恐怖感とでも表現しようか。
作品を見ながら、目の前のイメージが勝手に崩壊していく感覚。
手にしたと思ったら一瞬で砂のごとく指の間からすり抜けていく感覚。
彼の絵は恐ろしいほど掴めない。
確かにそれは「ベランダ」であり、「自転車置き場」であり「カフェ」である。
それらは、今回の展覧会タイトルにもなっている彼の「ふるさと」の風景。
「ふるさと」と聞くと「兎追ひしかの山 小鮒釣りしかの川」なんて、のどかな風景を思い浮かべる人もいるだろうが、彼の「ふるさと」は千里ニュータウンという大阪の新興住宅街。
僕も小さい頃からマンションに住んでいたこともあって、彼の絵にある種のノスタルジーを感じる。
子供の頃のテリトリーはマンションだった。
マンションの中庭でセミを捕り、石ころを集め、マンションの公園で遊び、家に帰る。
世界はマンションの敷地内で満ち足りていた。
その原風景をひたすら彼は描き続けている。
ちゃんとモチーフはあるし、実際何が描かれているのかぐらい認識することができる。
ただ、その認識が、気を緩めた隙に崩れていて、また意識を集中させなければならない。
それをひたすら繰り返して、すべての作品を観終えた時にはヘトヘトになってしまった。
出品数は決して多くないのに、美術館クラスの展覧会を見たあとのような疲労感。
もちろんそれは、見ごたえがあったという確かな悦びに満ちた疲労感である。
あれだけイメージに翻弄されたのは、ちょっとこれまで経験がない。
また、どこまで意識的かはわからないが、展示のリズムが少しズレていたように思う。
あるべきところになくて、思わぬところにある。
壁の中央から少しずれた位置にかかっている。
そんな変則的なリズムもこの展覧会の特徴と言っていいかもしれない。
おかげで、度々不安になったし、いつもの鑑賞リズムが崩れてしまった。
軽い気持ちで言ったら中々翻弄される、見ごたえのある展覧会でした。10月23日まで。
http://www.artcourtgallery.com/images/exhibition/2010/exhibition_2010_0923_Mizuta.html


井上唯「ここではないどこかへと」@ギャラリーギャラリー
以前studio90の小生の展覧会に来てくださった縁でDMを送ってくださった。
彼女は僕の一年前の「公募京都芸術センター」で発表した織の作家さん。
こないだ芸術センターに行ったら、ちょうど制作中の井上さんにお会いすることができた。
芸術センターのスタジオを借りて凄まじくでかい織り機で一所懸命に織っていた。
その作品が今回の展覧会に出品された作品。
少し上から眺めた家々を描いた織物が、ギャラリーの窓から入る光を優しく透過させている。
帰りの電車から見る名もない風景のようで、とてもノスタルジックな風景。
これは、以前に制作したものを、さらに手を加えてインスタレーションしたものらしい。
このギャラリーの明るさととても調和していて、空間としてとてもいい仕上がりだった。
というか、このギャラリー相当久々に来たけど、改めて見るといいギャラリー。
テキスタイル系の作家がほとんどだけど、以前は宮永愛子さんもここでデビュー展をやってた。
古いレトロなビルの中にあるギャラリーで、ギャラリーとしてはめずらしく窓がある。
もうひとつ片岡絵里さんと水島史さんの展示がやってて、こちらも本に繊維を吹きつけたような、不思議なオブジェでよかった。
また、ガラスケースに所狭しと作家の作品を並べてるギャラリーまでできてて、こちらも中々見ごたえがあった。
井上さんの展覧会は10月9日まで。それにしてもHPひどいな・・・。


あと精華の先輩の展覧会2本。
中比良真子「Stars on the ground」@neutron
訳すと「地上の星」!つ~ばぁめよ~、は置いときましょう。
今回初披露となる夜景の作品。多分京都のポツポツと光る素朴な夜景。
中比良さんらしい絵だな、と思う反面、どんどん普通の絵になってるな、という印象も持ちました。
学生の頃、廊下に中比良さんの絵があるだけで、思わず見とれていた頃を思い出すと、今の絵にそこまでのパワーが宿ってない気がするのは、自分が変わったのか、中比良さんが変わったのか。
外に水彩で描かれたこれまでの絵が飾られていたけど、そちらは驚くほど魅力が半減していた。
アクリルのような質感で描かれる中比良さんの油彩画だけれど、実際アクリルで描くとそうなるのが不思議。

花岡伸宏「ピンセットの刺さった円柱の飯は木彫りの台を貫通する」@ギャラリー恵風
中比良さんの中島みゆきに対し、花岡さんはさだまさしでした(ぉ
や、こっちは実際さだまさしの歌を背景に彼自身の思い出の写真を流す映像があったんです。
その編集の仕方が妙、というかまあ全体的に妙すぎるんですが。。。
タイトルにもなってるぶっとんだ彫刻は相変わらずなんですが、今回その映像とドローイング(?)も出てました。
それらがもう彫刻以上にぶっとんでて言葉にならない。
ネットから集めてきたサンプルイメージをPC上でコラージュしているんだけど、聞いたらこれは今回の為にやってるんじゃなくて、昔から彫刻のドローイングとしてやってたことらしい。
これがどうその彫刻に結びつくのかが理解できませんでしたが本人がそういうのだからそうなのでしょう。
改めて恐ろしい作家だと思いました・・・。
あと油彩画もあった。こちらも理解を超えてた。うーん。
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