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Sydney Biennale 2010

シドニービエンナーレに行ってきました。
今年は韓国でも釜山、光州とビエンナーレが続くので、こうなったらシンガポールとかも含めて環太平洋地域のビエンナーレを制覇してみようかしら、なんて思っちゃいませんってば、決して。うん、多分。でも韓国のは本気で検討中です。
それはさておき今回で17回目を迎えるこのビエンナーレ。
意外に歴史積んでますね。
今回のディレクターは元森美の館長デヴィッド・エリオット氏。
「The Beauty of Distance」をテーマに36か国のアーティスト166人の作品440点あまりがシドニーの各所に展示されている。
中でもやはり目玉の会場はコカトゥアイランド(Cokatoo Island)。
元流刑地という凄まじい背景を持つ恐ろしい島。
受刑者の人々が作り上げた、まるで日本の軍艦島みたいなイメージ。
まずは船で上陸です。

このビエンナーレで驚くのが、全部無料なこと。
この船も無料やし、入場料なんて一切とらない。
スポンサーがやたらとついてはいるものの、少しぐらいとってもいいんじゃ?と逆に心配になってしまうけれど、太っ腹なオージースピリットにのっかちゃいました。
にしてもこの島広い!
上陸してから全部見終わるまで4時間ぐらいかかりました。疲れた。
でもいくつかいい作品に出会えたので良しです。

まずは楊福東の映像。相変わらず美しい。20分間釘付け。


でっかい工場(発電所)では蔡國強のド派でインスタレーション。んー、あんま好きじゃないけど悔しいほど映える笑


あと好きだったのがDaniel Crooksの映像で、太極拳やってるおじいちゃんが、右から左に溶けていくような、連動性の気持ちいい作品。音もよかった。


他はオーストラリアのペインターDale Frankの63mも続く壁に整然と並べられてる感じが気持ちよかった。画面はエナメル系の素材でテカテカしてました。


続いて炭坑跡みたいな暗い通路を超えていく。すごい。


「アヴァンギャルド・チャイナ」でも話題になったスン・ユァンのこれまたG8首脳たちの屍体安置所みたいなインスタレーション。なんかお見舞いに来たような感覚になる。


上の階でやってて、話題になってるアイザック・ジュリアンの映像はあまりよくわかりませんでした。。。

お隣の曾建華(ツァン・キンワ) の天上に投影された映像インスタがかっこよかった。うまいことプロジェクションしてはる。
中国勢がやたら元気ありますね。


近くでやってたRegina Jos� Galindoの映像がめちゃくちゃ恐かった。マッチョな黒人さんが、女の人を水の入ったドラム缶に沈めるのを何度も繰り返すという、、、見てはいけないものを見てしまったような感覚。どうやらこの沈められてる女性が作家自身らしく、この映像は実際のパフォーマンスの映像らしい。目の前で見たら余計恐そう・・・。

そして、我らが草間様!歌歌ってはった笑 尊敬します。


そして、今回のビエンナーレの目玉の1つと言っていいでしょう。
杉本博司のインスタレーション、「Faraday Cage」。







放電場シリーズと雷神像が、この元発電所に現れました。
デュシャンの写真や、実際に放電を始める装置など、様々な仕掛けもありつつ、荘厳なインスタレーション。圧巻。

あとはAdel Abidenの女性を挟んで卓球やってる映像がばかばかしいんだけど、すごいキレイに撮られてる感じが好きでした。


チェ・ジョンファのザルを使った作品は、シンプルなのに美しい、安上がりで済むいい作品だと思った。

この人は今回ボタニックガーデンやオペラハウスでも展示してます。オペラハウスのは見つけられなかった・・・。ボタニックガーデンのは大きな蓮が閉じたり開いたりする作品。ものすごく馬鹿っぽいです笑


最後はロシアの作家集団AES+Fの巨大スクリーニング。これも圧巻。


そして、キャプションはないものの、島の各地に点在していた黒い穴の開いた旗。この島のダークな空気を孕んだ異様な存在感を示していました。Gardar Eide Einarsonという作家の作品。この作家は現代美術館にも、アメリカの国旗の星条旗の部分に「LIBERTY OF DEATH(自由の死)」と書いた黒い国旗を出してました。こえぇ。


にしてもこの島すごかった・・・廃墟遊戯です。
この島があるからこそこのビエンナーレやる意味ありますね。


さて、他の会場はというと、次に大きいのは現代美術館(MCA)。

玄関口に大きな彫刻。特におもしろくもないけど。

おもしろかったのは沈少民(Shen Shaomin)の拘束具をつけられた痛々しい盆栽の彫刻と、Cockatoo IslandでG8サミット陣の屍体彫刻を発表していたスン・ユァン&ポン・ユゥの写真インスタレーション。こちらは、香港の豪邸に仕える掃除夫らの後ろ姿と、実際の豪邸の中の写真。しかしその部屋の中にはどれも手榴弾が写っている。貧富の差の激しさが産むねじれのようなものを表現しているのかな。これのおもしろいのが、これまでのように白人とその他という関係ではなく、アジア人同士の中にもギャップが生じ始めているという事実が指し示されている点。ここでも中国勢が強いです。

あと個人的にビル・ヴィオラが出品されてるのはうれしかったり、マーク・ウォリンジャーやスティーブ・マックインの映像は印象に残ってますね。あとヨーン・ボック謎過ぎた。


近くのPIER2/3。



ここもすごい場所やった。。。
でもなぜかここでの出品は3作家のみ。
ポール・マッカーシー相変わらずきもい。。。
それよか、外に置いてたこれは作品??



あとは、すこし外れのニューサウスウェールズ美術館(ART GALLERY NSW)。

ここではアジア圏の作家の作品が展示されていて、日本からも会田誠や山口晃らが展示されていました。天明屋尚の作品初めて見たけど、すごい技術。あとレゾナンス展にも出てたラキブ・ショウのペインティングに釘付け。求心力が半端ない。リュウ・ジァンファ(Liu Jianhua)の陶の作品もよかった。コレクションもホワイトリードやリヒターなど、いいもの持ってて見応えたっぷり。日本の伝統工芸を展示している部屋では、なんと須田さんの彫刻が紛れ込んでました笑 すごいなぁ。


さらにはずれのART SPACE。

こちらでは東京のパフォーマンススペースSuper Deluxとのコラボ。
特にそんなことはどうでもよくて、ただたださわひらきさんが出てるってだけで観に行きました。相変わらず素晴らしい映像でした。

他にも野外のオペラシティやボタニックガーデンなどにも展示がありましたが、すごく中途半端な感じ。どうなんでしょ。



こうして3日間かけて、ゆっくり回ってみました。
総体としての感想は、無難なビエンナーレだな、ということ。
特に何か考えさせられるってこともなかったし、新しさもなかった。
場所に相当助けられてるって感じもする。
様々な「距離」がテーマだったんやろうけど、なんだかもの凄く20世紀的。
確かにアボリジニの歴史とか考えても、オーストラリアでやる意味を考えてのことかもしれない。でももう17回もやってるんやし、特にそこに縛られる必要はあるんやろうかとも思う。
その点で、現代美術館に展示されていたスン・ユァン&ポン・ユゥの作品は、もっとも今回のテーマを汲んでいるし、21世紀的な「距離」を見せつけてくれるいい作品だったと思う。
今回は改めて中国勢の強さと映像の多さを確認したような感じでした。

にしても寒かった!
これ夏にやったら最高なんやろうなぁ・・・。
でもがっつりビエンナーレのTシャツゲット。
会期終了間際ってことでNSW美術館で半額になって15AU$(約1200円)。
ART SPACEではまだ23AU$でした。この差は一体?
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