木藤純子「白と黒」@ART SPACE NIJI
iPhoneなくそうがなにしようがレビューは書きます。

まずは虹の木藤さんの個展。
木藤さんの作品は、昨年の元立誠小学校での放課後展で見た作品がものすごくよくて、ちょっと調べたら2003年のアートコートフロンティアにも出されていて、記憶の底に眠っていたあの青空の作品が思い出されました。
そして今回虹で個展が開かれるというので馳せ参じました。
まずDMの内容からかなり気になった。
「11:00-日暮れ時まで/最終日18:00終了 夏至休廊」
この開廊時間は一体何なんだろう?
かなりくすぐられます。
三条通に面して開かれたこのギャラリーのガラスの扉。
その扉が今回白く煙っていることに気づきます。
中に入ると照明はなく、壁にはただ白い紙が5枚貼られている。
真中にはアクリル板でできた立体物。
?となりつつ、焦らずゆっくりと読み解いていく。
まずその白い紙。
奥まで行って斜めから見ると、一瞬紙に何かが映った。
さらにちゃんと見ると、通りから入ってくる光に反射して、紙に月の満ち欠けがプリントされてることがようやくわかる。
なるほど、それで日暮れ時までなのか!
しかしわからないのはアクリルの立体。
悔しいがギャラリーの人に聞いてみる。
するとこれは東西南北をしめしており、今の日の出と日の入りの角度も示されてある。
さらにさらに、椅子に座って通りを見ると、花が飾られている。
これらはこのギャラリーの名前「虹」から7色の花が選ばれているとのこと。
他にも夏至を休廊にすることや、最終日に何が起こるのかといった疑問がふつふつと湧いて来たけれど、ギャラリーの方はよくわかってらっしゃらなくて、残念ながら聞くことができなかった。気になる!
あと、南極と北極の中継映像も流れてた。
南極は今ひたすら夜の世界で、北極は白夜なんだって。
それで「白と黒」なのか。
ちょっと要素が多過ぎる気がするけれど、こうしたささいなことを作品化するスタイルはとてもシンパシーを感じてしまう。
そして、僕は展覧会とは一種のおもてなしだと思ってるんだけど、その精神が木藤さんの展覧会にも現れていて、あの花なんかはまさにそうした演出だと思う。
言われなければ気づかないことが多いのが難点ですがいい展示です。
展示は27日までで、19日には良恩寺でトークがあるんだとか。行きたい・・・。

梅田哲也「デッドストック」@LABORATORY

先日トラフの展覧会を成功させたRADさんが今度はなんと梅田哲也の展覧会をするってんで、とても楽しみにしてました。
12日にはオールナイトイベントなんかもしたりして、目が離せません。
普段は16時からとのことで時間合わせて行ってきました。
いつもの急な階段を昇ってギャラリースペースに以降とすると段ボールの壁が立ちはだかり、スタッフさんがライトを渡してくれて、中に入れてもらう。
中は真っ暗闇で戸惑うも、ライト片手に頑張る。
梯子を登ってロフトスペースに行くことができるんだけど、登った時の暑さが半端なかった笑 ビルの最上階のロフトの暑さ半端ないっす!
それはさておき、お馴染み日用品を組み合わせた動く作品が暗闇の中で展開してるんだけど、それがまたおもしろくて、そのものより、何かが動いている音を鑑賞するような作品。
ライトは途中から不要になり、ひたすら汗たらしてそのハーモニーを鑑賞。
中々素晴らしい体験です。
たまにしかけられたライトが点いて全貌が露になったりするけど、また一瞬で暗転。何がどう鳴ってるのか気になりながらしばらくその世界に浸りました。
出たら、入場料の300円を払って、「デッドストック」というドリンクをいただきました。カルピスと何かを混ぜたような味。汗かいた後だったので冷たくて気持ちよかった。
梅田哲也展は21日まで。次の鈴木崇展も楽しみ!トーク行きます!
八嶋有司「DISAPPEARANCE」@立体ギャラリー射手座
2007年の芸術センターの公募入選した人。
僕はロンドン行ってたから見れてなくて、どんなんかと思ってたら射手座でやってたので見てきました。
今回の作品は様々なものに布をかけ、それを固めて、形をとどめたまま浮遊する布のインスタレーションで、布のテクスチャーを保った部分もあったりしてとても美しかった。
けれど、やっぱり、多分もう色んな人に言われて本人は辟易してはるかもしれんけど、ホワイトリードが頭のすみに浮かんじゃうんですよね。
「不在」というテーマに関して彼女はある種の金字塔的存在。
それを超えるぐらいの気持ちでいくか、また違ったアプローチで見せるか、せめぎ合いでしょうが、中々難しそうです。
英ゆう「外を入れる。」@京都芸術センター
英ゆう「森」@imura art gallery
2会場同時開催の英さんの個展。
彼女の絵は初めて見たけど、何度も滞在しているタイと日本の融合みたいな不思議な絵で、芸術センターに関しては、和室に飾られてたから余計不思議な感じがした。
展示の方法がすごくスマートな感じがした。
タイに行ってみたい!
TKG Projects♯1 桝本佳子@TKG Editions Kyoto
染谷悠子展@小山登美夫ギャラリー京都
Akihisa Hirata X SHIMURABROS.@タカイシイギャラリー京都
岡田修二展「水辺-静寂」@VOICE GALLERY pfs/w
まとめて。
桝本さんは、こないだ東京現美のワンダーウォール展で見たのをすごく覚えていて、あの時にも感じたけど、ここまでドストレートに作品を作れちゃう感覚ってすごい!
染谷さんのは、とても繊細且つ大胆な画面で、一瞬好感が持てるんだけど、なんだか深くは入り込めなくてすごく消化不良な感じになってしまいました。
平田さんのメビウスの環みたいな構造物がよかった。ワンスペースに通路がいくつもできる。逆に映像がよくわからなかった。
VOICEは移転して以来久々に行った。スペースの入口が前と違っていたので全然違う印象。岡田さんの絵は手のやつは好きだけど、このせせらぎみたいな絵はあまり好きじゃない。で?ってなってしまうのは心根が腐っているから?
中西信洋「Interference」@nomart

最後は大阪の展覧会。
中西さんの作品の発展のさせ方がおもしろい。
1つのアプローチに対して、すさまじい執念でねちっこく追求していく。
今回の新作は、レイヤーのポジを重ねたシリーズの変化系。
自分の身体を様々な角度から撮って円上に配置。
映画のフィルムのように動く作者の目、手、足、髪。
ここからまた作者の新たな挑戦が始まっていく気がする。
そしてもうひとつの執念が2階のストライプドローイング。
こちらのドローイングがものすごくよくなっててびっくりした。
彫刻家の描くドローイングっておもしろい。一点欲しくなった。
はい、後半雑な感じですがここ数日で見た関西の展示のまとめ。
AD&Aギャラリーの中居真理展も行きたかったが、いつの間にか終わってた・・・。
あと、国立国際で会田誠が公開制作中。
僕は今そこでバイトしてるんで、休憩時間に見に行ったりしてます。
ほとんど画面が変わらない!凄く細かい作業ですね・・・。

まずは虹の木藤さんの個展。
木藤さんの作品は、昨年の元立誠小学校での放課後展で見た作品がものすごくよくて、ちょっと調べたら2003年のアートコートフロンティアにも出されていて、記憶の底に眠っていたあの青空の作品が思い出されました。
そして今回虹で個展が開かれるというので馳せ参じました。
まずDMの内容からかなり気になった。
「11:00-日暮れ時まで/最終日18:00終了 夏至休廊」
この開廊時間は一体何なんだろう?
かなりくすぐられます。
三条通に面して開かれたこのギャラリーのガラスの扉。
その扉が今回白く煙っていることに気づきます。
中に入ると照明はなく、壁にはただ白い紙が5枚貼られている。
真中にはアクリル板でできた立体物。
?となりつつ、焦らずゆっくりと読み解いていく。
まずその白い紙。
奥まで行って斜めから見ると、一瞬紙に何かが映った。
さらにちゃんと見ると、通りから入ってくる光に反射して、紙に月の満ち欠けがプリントされてることがようやくわかる。
なるほど、それで日暮れ時までなのか!
しかしわからないのはアクリルの立体。
悔しいがギャラリーの人に聞いてみる。
するとこれは東西南北をしめしており、今の日の出と日の入りの角度も示されてある。
さらにさらに、椅子に座って通りを見ると、花が飾られている。
これらはこのギャラリーの名前「虹」から7色の花が選ばれているとのこと。
他にも夏至を休廊にすることや、最終日に何が起こるのかといった疑問がふつふつと湧いて来たけれど、ギャラリーの方はよくわかってらっしゃらなくて、残念ながら聞くことができなかった。気になる!
あと、南極と北極の中継映像も流れてた。
南極は今ひたすら夜の世界で、北極は白夜なんだって。
それで「白と黒」なのか。
ちょっと要素が多過ぎる気がするけれど、こうしたささいなことを作品化するスタイルはとてもシンパシーを感じてしまう。
そして、僕は展覧会とは一種のおもてなしだと思ってるんだけど、その精神が木藤さんの展覧会にも現れていて、あの花なんかはまさにそうした演出だと思う。
言われなければ気づかないことが多いのが難点ですがいい展示です。
展示は27日までで、19日には良恩寺でトークがあるんだとか。行きたい・・・。

梅田哲也「デッドストック」@LABORATORY

先日トラフの展覧会を成功させたRADさんが今度はなんと梅田哲也の展覧会をするってんで、とても楽しみにしてました。
12日にはオールナイトイベントなんかもしたりして、目が離せません。
普段は16時からとのことで時間合わせて行ってきました。
いつもの急な階段を昇ってギャラリースペースに以降とすると段ボールの壁が立ちはだかり、スタッフさんがライトを渡してくれて、中に入れてもらう。
中は真っ暗闇で戸惑うも、ライト片手に頑張る。
梯子を登ってロフトスペースに行くことができるんだけど、登った時の暑さが半端なかった笑 ビルの最上階のロフトの暑さ半端ないっす!
それはさておき、お馴染み日用品を組み合わせた動く作品が暗闇の中で展開してるんだけど、それがまたおもしろくて、そのものより、何かが動いている音を鑑賞するような作品。
ライトは途中から不要になり、ひたすら汗たらしてそのハーモニーを鑑賞。
中々素晴らしい体験です。
たまにしかけられたライトが点いて全貌が露になったりするけど、また一瞬で暗転。何がどう鳴ってるのか気になりながらしばらくその世界に浸りました。
出たら、入場料の300円を払って、「デッドストック」というドリンクをいただきました。カルピスと何かを混ぜたような味。汗かいた後だったので冷たくて気持ちよかった。
梅田哲也展は21日まで。次の鈴木崇展も楽しみ!トーク行きます!
八嶋有司「DISAPPEARANCE」@立体ギャラリー射手座
2007年の芸術センターの公募入選した人。
僕はロンドン行ってたから見れてなくて、どんなんかと思ってたら射手座でやってたので見てきました。
今回の作品は様々なものに布をかけ、それを固めて、形をとどめたまま浮遊する布のインスタレーションで、布のテクスチャーを保った部分もあったりしてとても美しかった。
けれど、やっぱり、多分もう色んな人に言われて本人は辟易してはるかもしれんけど、ホワイトリードが頭のすみに浮かんじゃうんですよね。
「不在」というテーマに関して彼女はある種の金字塔的存在。
それを超えるぐらいの気持ちでいくか、また違ったアプローチで見せるか、せめぎ合いでしょうが、中々難しそうです。
英ゆう「外を入れる。」@京都芸術センター
英ゆう「森」@imura art gallery
2会場同時開催の英さんの個展。
彼女の絵は初めて見たけど、何度も滞在しているタイと日本の融合みたいな不思議な絵で、芸術センターに関しては、和室に飾られてたから余計不思議な感じがした。
展示の方法がすごくスマートな感じがした。
タイに行ってみたい!
TKG Projects♯1 桝本佳子@TKG Editions Kyoto
染谷悠子展@小山登美夫ギャラリー京都
Akihisa Hirata X SHIMURABROS.@タカイシイギャラリー京都
岡田修二展「水辺-静寂」@VOICE GALLERY pfs/w
まとめて。
桝本さんは、こないだ東京現美のワンダーウォール展で見たのをすごく覚えていて、あの時にも感じたけど、ここまでドストレートに作品を作れちゃう感覚ってすごい!
染谷さんのは、とても繊細且つ大胆な画面で、一瞬好感が持てるんだけど、なんだか深くは入り込めなくてすごく消化不良な感じになってしまいました。
平田さんのメビウスの環みたいな構造物がよかった。ワンスペースに通路がいくつもできる。逆に映像がよくわからなかった。
VOICEは移転して以来久々に行った。スペースの入口が前と違っていたので全然違う印象。岡田さんの絵は手のやつは好きだけど、このせせらぎみたいな絵はあまり好きじゃない。で?ってなってしまうのは心根が腐っているから?
中西信洋「Interference」@nomart

最後は大阪の展覧会。
中西さんの作品の発展のさせ方がおもしろい。
1つのアプローチに対して、すさまじい執念でねちっこく追求していく。
今回の新作は、レイヤーのポジを重ねたシリーズの変化系。
自分の身体を様々な角度から撮って円上に配置。
映画のフィルムのように動く作者の目、手、足、髪。
ここからまた作者の新たな挑戦が始まっていく気がする。
そしてもうひとつの執念が2階のストライプドローイング。
こちらのドローイングがものすごくよくなっててびっくりした。
彫刻家の描くドローイングっておもしろい。一点欲しくなった。
はい、後半雑な感じですがここ数日で見た関西の展示のまとめ。
AD&Aギャラリーの中居真理展も行きたかったが、いつの間にか終わってた・・・。
あと、国立国際で会田誠が公開制作中。
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