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亀谷彩漆作品展2001-2010@GALLERYwks.


先週は京都がアツかったですが、今週は大阪がアツいです。
個人的に注目の展覧会が相次いでスタート。
まずはwks.で月曜からスタートした亀谷彩展。
この展覧会は、wks. X visionという企画の第一弾。
以下転載。

回顧されるほどの活動歴のない作家でも、十数年の制作の中で、その表現は拡がりと深みも持ちます。しかし、新作が期待される発表の現場において、作家自身でさえ、その全容をとらえる余裕には恵まれていないのが現状です。
表現が一過性のものであり、コンセプトが脆弱であるならば、過去作が顧みられることはないでしょう。ところが、作家の世界観が十分に表現された作品群は、新旧の時をこえて互いに響きあい、その表現をより強め、鮮やかに生まれかわります。
今回の「 wks. X vision 」は、作家の世界観をより強調するために、新作とあわせ旧作を顧み、表現の全容を明らかにすることを意図しています。


アート界において、中堅作家の扱いというのは、非常に曖昧です。
若手は若手というだけでちやほやされがちなのに対し、ある程度キャリアを積み始めると、途端に手放されてしまう。
右も左もわからない時期にいいように転がされて切り捨てられる作家は実際に数多くいて、あの人は今、なんてことになってしまいます。
作家にとって作品とは、一生を賭けて完成させていくものです。決して一作をもって完成なんてことはありえないんです。
そこのところを丁寧に汲み取る試みが今回の企画には溢れています。
ここのオーナーさんは元作家さん。作家の気持ちを痛い程わかってくれていて、彼を慕う作家さんは多く、僕もその1人だったりします。
なのでこの企画はとても楽しみでした。
そして、やはり実際にとても素晴らしい展覧会でした。
旧作と新作が並べられたその空間は、ぴりっとした緊張感に包まれ、時間の差を超えて、一体となってました。
そもそもこの亀谷さんの作品がめちゃくちゃかっこいい。
僕は初見でしたが、漆作家さんながら、美術のフィールドで活動されていて、「ハレ」と「ケ」の神具のようなものを、漆の技法も使いつつ、抜群の造形センスと組み合わせることで作品にしていらっしゃいます。
こういう工芸と美術の境界を渡るにはかなりのバランス感覚が必要。
どちらかに偏ると途端にキッチュで安っぽいものになってしまいます。
亀谷さんの場合、そのバランスがすごくて、どこか民族的な要素も孕みつつ、不思議な道具を生み出していました。
それらが一同に会する今回のインスタレーションはすごいエネルギー。
とてもいいもの見せて頂きました。6月5日まで。
来月にはまた今回の企画第二弾が開催予定。
その前に精華の先輩が個展されるようなので、しばらくwks.通わねば。
GALLERYwks.>>http://www.sky.sannet.ne.jp/works/


佐藤貢@iTohen
今日から始まった佐藤貢さんの展覧会。
昨年PANTALOONで見て以来記憶にこびりついてしまった作家さんです。
「センス」なんて、曖昧な言葉使いたくないんですが、前述の亀谷さん同様、そのセンスが卓越した作家さんってのが確実に存在していて、そういう作品に出会うともうどうしたらええんや!と呆然としてしまうのです。
で、そのセンス抜群の佐藤さんですが、今回はなんと平面の発表でした。
正直油絵はピンと来なかったんですが、メモ用紙とか雑多な紙に書かれたドローイングの集積はすごかった。なんだか、まったく人に見せる気がない感じでさらさらっとメモのように描かれているものの集合体なんだけど、それだけにものすごい生々しさを感じるんですよね。
逆に油絵になると、なんだかよそ行き顔になっちゃった感じでぎこちない。
そもそも佐藤さんは絵を飾る額を作り始めたら、それがいよいよ変形していってそれ自体が作品となり昨年のPANTALOONで発表したようなコラージュになったそうですが、そういった、自分で自分を制御不可能になった状態というのが、佐藤さんの作品の魅力になってる気がします。
でもその衝動っていうのは、もの凄く力強くて、観る人の心を鷲掴みにしちゃうんですよね。
今回もそのドローイングの集積に思いっきり心を掻きむしられました。
ペインティングの方はまだまだこれからという感じですが、これからもフォローしたい作家さんです。この展覧会は今月30日まで。
ちなみにiTohenはカフェギャラリーで、作家仲間のS夫妻おすすめフレンチトーストいただきました。美味!
また、そこで売ってた玉井健二さんの本を買いました。
カフェのオーナーさんなんだけど、ある日いきなり木の廃材で掌サイズの舟を作り始めて、それが止まらなくなって、一日一艘作って、ついに展覧会まで開いたというもの。
この舟が一艘一艘めっちゃかっこよくて、思わず購入。
こういう衝動って芸術の根源なんだな、と思います。
この衝動、忘れずに作っていきたいです。
雨宿りにいい時間過ごせました。
佐藤貢展@PANTALOON(関連記事)
08_09 Play with Ships(玉井健二さんの本)
SEWING GALLERY(玉井健二展の展示風景)


松井紫朗「Hundreds of Gardens」@ACG
アートコートギャラリーで始まった松井紫郎さんの展示。
こちらもwks.同様旧作・新作織り交ぜての展覧会。
こちらは正直期待を下回りました。
各作品のつながりがうまく見えて来ない感じで、あまり「庭」というキーワードがうまく機能してない感じ。
これは彫刻家に顕著な傾向なんですが、多分作品ひとつひとつが良くも悪くも立ち過ぎてるせいですね。結果一挙に集めて展示した時に中々線にならず、独立した点のあつまりに見えてしまうという。
そうやって色んな彫刻が出てる展覧会ですが、中でも目玉はやはりアートコートの巨大空間を占める空気で膨らむ彫刻。しかも中に入れます!
ただ、入った時の気持ちよさがほとんどない。
そこはネトのようなサービス精神が欲しいところ。
中で何故かギャラリーの生中継と若田さんが乗り込んでる宇宙ステーション「きぼう」の映像が流れてましたがよくわからず・・・。
むしろやっぱあのボリュームがなんと換気扇と扇風機の風だけで膨らんでるってことが驚きで、中に入れるなんてのは蛇足だったような気がします。
あと、金魚が泳いでる水槽の彫刻があったのですが、初日から一匹死にかけてた・・・大丈夫かな。
おもしろかったのがなんとペインティング。
まさかペインティングがあると思ってなかったので驚き。
しかもそのペインティングが面白いんですよね。
彫刻家の人で油彩でがっつり描いてる人って珍しいです。
まあ、そんなところでしょうか。んーー。6月12日まで。


あと、土曜日からはノマルで中西信洋展も始まります。
こちらは時間があれば観に行きたいと思います。
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