山本基「たゆたう庭」@eNarts

今日の京都はお花見日和で凄まじい人の数でした。
特にこのeNartsのある円山公園はあちこちでお花見盛り。
前庭のたぬきさんもほっこりしちゃいます。
ってことで山本基さんの展覧会に行ってきました。
あのeNartsの複雑な空間で山本さんがどういうインスタレーションで挑んでくるのだろうと思っていましたが、まさか新作とは!(前に1度どこかでやったそうですが僕にとって初見ということで)
もう「迷宮」で来るまい。
でも「桜」だとちょっとてらいすぎてるだろう。
と、色々勝手に思ってたんですが全く違いました。
小さなチェーンのようにつらなる塩のインスタレーション。
海に漂う無数の泡を想起しました。
それがまた美しくてめちゃくちゃよかった。
あのバランス感覚はどこから来るんでしょうか。
奥の部屋から見るとすごくいい感じ。
よく見ると床のヒビに沿うように展開してるのも憎い。
地下のブラックキューブにはなんと塩の壁画!!
これどうやってるんでしょうか?ボンドかなんか混ぜてるのか?
壁にもたれようとしたら全面にやってて大変危険でした。
ていうか上のもオープニングとか大丈夫だったんだろうか・・・。
あとはドローイングが何点か展示されてたけどあれどういう技法なんだろうか?光沢のある画面で渦巻きのようなものが表現されてました。
なんしかいい展覧会。今月一杯までで金土日の開廊です。
「マイ・フェイバリット」@京都近代美術館

今日はなんと無料観覧日だったので行ってきました。
改修工事を終え、復活一発目はコレクション展。
でもただのコレクション展ではありません。コレクションの中のどの分野にもカテゴライズできない「その他」という部門が存在していて、その中から選りすぐったコレクション展です。
京都近美は実はデュシャンのコレクションが充実しています。
でも普段京都近美の常設展示室で見たことは皆無。
他の美術館に貸し出ししてることがほとんどなのかしら。
なので、スタートがデュシャンだったのは非常にうれしかった。
でも、あとの展示はとても散漫な印象を受けました。
確かにいい作品はとてもいい。
高嶺さんの作品もよかったし、ヴォディチコのもすごくよかった。
ただ、ヴォディチコのはヴェニスの時のような完全な再現ではなかったのがとても残念。ヴェニスの時はもっと窓が多くて声が入り乱れてた印象があったのだけど。
ってか全体的に映像の音が小さい!
確かに他の作品に影響しないようにという配慮だとは思うのだけど、それにしても小さ過ぎた。ヴォディチコのシェルターの映像なんて近づいても全然聞こえない。
なんだか不完全燃焼。
4階の展示は資料的なものが多くて、非常に難しかった。
というか、この辺に来ると「その他」のカテゴリーとかどうでもよくなってて、普通に写真とかが多くてあのステートメントは何だったんだろうと大変疑問。
なんだかコレクション展にしてももっと整頓されたおもしろい見せ方のできるコレクション展にしてほしかった。せっかく近美の力を見せつけられる彼らの武器とも言えるコレクションなんだから、すごく勿体ない。広島現美を見習ってほしい。
無料だからよかったけどこれで800円はないかなー。5月5日まで。
「きょう・せい」@京都市芸術大学ギャラリー
ついに京芸がギャラリーを立ち上げました!
精華も京都造形も小さいながら持ってましたが、真打ち登場と言った感じ。
しかも結構なでかさ。京芸のプライドを見せつけてます。
元国立国際学芸員の加須屋さんが関わってらっしゃいます。
で、第一回は、「きょう・せい」をテーマにAntennaや苅谷昌江、昨年の岡本太郎賞に輝いた若木くるみなどを含むグループ展。
「共生」というテーマからか、まさにジャングルのような展示になってて、どこからどこまでが誰の作品なのかが非常にわかりづらくなってて、最初かなり戸惑いました。渡された地図もわかりにくいし。。。
確かに試みとしてはおもしろいんだろうけど、個々の作品の印象がびっくりするぐらい残らなくて、これでいいのか?とかなり疑問でした。
今村君や麻里絵ちゃんの出る後期に期待します。
今やってる前期は今月25日まで。後期は5月1日からスタート。
なんせ今の日本のアートシーンを引っ張る作家を多数輩出してる学校なだけに今後の活動も注目です。
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