なかもと真生@大原美術館




なかもと君は僕と同年で、京都を舞台に活動する作家を取り上げた&ARTというサイトを企画していて、studio90の田中がお世話になってることもあって、仲良くさせてもらってる作家さんの1人。
そんな彼が大原美術館で展示するというので倉敷まで行ってきました。
これまで作品を写真でしか見たことがなかったのですが、そのスケールの大きさは写真ですら伝わる程なので、かなり楽しみにしてました。
展示は屋内のものと屋外のもので2つ。
屋内のものを見るには入場料1000円払わなければなりません泣
目的は彼の作品だけなんだけどなー。。。
ここは日本で最初の美術館ということもあり、中々いいもの持っているのでそれはそれで楽しんだらええんやけど、こないだ彦坂君の時に見たばっかりやしなぁ・・・。
とまあ、文句つけつつ本館最後の展示室へ。
ここは途中吹き抜け部分からも作品が見れるのだけれど、なんだか要らないものがたくさんついてる。前の展示で使ったやつをそのままにしてるという印象。どうなんだ?
そこには廃棄物をスプレーで銀色に着色したものが正方形に並べられていた。
「Structure of nothingness」というタイトルだが、確かに驚くほどにひとつひとつの情報が希薄になっていて何も入ってこない。ディテールを見ればそれが何なのかは一目瞭然なんだけれど、すぐにそのディテールが飛んでしまう。意識のピントがうまく合わない不思議な感触。この得体の知れない感触は中々のものだけれど、もう少し大きなスケールで見たかったってのが正直なところ。というか、天窓はなぜ閉じられていたのだろうか?自然光で見せた方が生えるような気がしたのだけれど。
あと、岡山の水島地区に対するインスタレーションの提案スケッチが展示されていたけれど、こちらの方がおもしろかった。作家のピュアな欲求みたいなのが直接伝わる。
さらに外に出ると、更に大きな「Structure of nothingness」。
この日はとても天気がよくて、銀色の廃棄物達に太陽光が燦々と照り返して思わず目を細めざるを得ない程眩しくて、この作品の本領を発揮しているようだった。つまり、さらにディテールははるか彼方に飛んでいって、光の残像がいつまでも目にこびりつくのである。こんな作品の残り方は初めてで面白い体験だった。そこに実際のものがあるのにも関わらずすごくものであることが希薄。
当初僕は、その廃棄物を収集するという行為が僕の床下のものを収集する行為に近いのではと思っていたのだけれど、そのアプローチは真逆で、僕がそのもの自体の存在感をそのまま抽出したいのに対して、なかもと君はその存在感を出来る限り薄めるようにスプレーを吹いて均一にしてしまう。おもしろいなー。
あと、彼の作品を美術史のどこに当たるのかと思いを巡らすと、リチャード・ロングやトニー・クラッグのようなイギリスの彫刻史に近い気がする。インスタレーションというより彫刻という感じ。決して「もの派」の系譜ではない。
やはりこの作品は天気のいい日に外で見るのが一番だと思う。


ところで、今回のこの大原の企画はAM倉敷といって、Artist Meets Kurashikiの略で、媒体に関係なく様々な現代表現を取り入れ発表するという企画らしい。調べたらVol.1はログズギャラリーによる「ガソリンミュージック&クルージング」で2007年6月から7月。その次Vol.2は写真家小野博で2008年4月から5月。で、Vol.3は画家の鯉江真紀子で2009年1月から3月。Vol.4は森山大道や長島有里枝を含む写真のグループ展で4月から5月。Vol.5はダンスユニットのoff-nibrollを迎えて10月から11月。
そして今回がVol.6で4月11日まで。
サイトにアーカイブが見当たらないのでここまで面倒くさかった。
で、よくわからないのが、この「AM倉敷」の統一性のなさ。
まず、すごく不定期に行われているのが不可解。
Vol.1と2は1年ちかく空いてて、次の3から一気にペースが上がる。
3に関してはなぜか期間が他より長い。てか1月1日からって!
あと、4だけがグループ展なのもよくわからない。
どういう選定なんだろう・・・謎過ぎる。
でもまあ、こういう伝統的な美術館が現代表現を取り入れるのがとてもいい。
大原は前述した通り、日本で最初にできた美術館で所蔵もクラシックなものしかないけれど、このAM倉敷然り、公募のレジデンスプログラムARKOや、有隣荘を使った現代美術の展覧会(今年はヤノベケンジ)、平面作家の登竜門VOCAも実はこの大原美術館の館長が選考委員長。中々革新的な美術館なんです。
今年は瀬戸内海国際芸術祭もあって、中国四国地方がこれから盛り上がりそうな予感がするのでどんどんがんばってほしいですね。

なかもと真生HP>>http://www.nakamotomasaki.jp/
&ART>>http://andart.jp/


ところで、実はついでに香川のW谷口建築(丸亀&東山魁夷)を攻める予定でしたが、なんと途中で18切符を紛失するという大失態をかましてしまって断念しました・・・急遽バスで大阪へ・・・泣きたい。
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No title

こちらこそ観にいけて本当によかったです。
ぜひまたお知らせしますね。
そして、お互いのアプローチの話やらも含め改めて色々お話したいです。
またちょっと相談したいこともありますので、大原終わった後でも連絡さしあげます。お忙しいでしょうがよろしくお願いします。
なかもと君は最近の若手では珍しいスケールの大きさで、とても興味深く拝見しました。これからも楽しみにしてます。

No title

展示見に来ていただきありがとうございます。
studio90での展示はいけなくてすみません。
また展示の際にはお知らせなど下さい。
芸術センターの展示に伺ったときもお話ししましたが、お互いの物質に対するアプローチの違いはとても面白いと思います。
スケッチも含め今回は作品を見せるだけではなく、プレゼンテーション的な意味も込めての展示になりました。大規模な展示もプランだけでは意味がないので地道に実現に向けてがんばっていこうと思っています。
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