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内藤礼「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」@神奈川近美鎌倉


今年最後の東への遠征。
ずっと楽しみだった内藤礼の個展へ。
このやたら長いタイトルはジョルジュ・バタイユの「宗教論」の一説。
これがどう展示と関係しているのか。或はしていないのか。
わくわくしながら中へ。
まずは第一展示室全体で構成される「地上はどんなところだったか」。
近年の内藤さんの作品は表現を究極にまでそぎ落としたようなものが多かったが、これは原点回帰のような作品で、豆電球やハンカチ、テグスなどが展示ケースに配置されている。ケースは開いてるのと閉じてるのがあり、なんとケースの中にも入れちゃう。この体験は中々出来ない。見る側と見られる側がごっちゃになって、世界が歪んで見える。
さっそくやられちゃったら次の展示室へ。
プリント布が床に敷かれている。なんだかいい香りがした気がして係の人に聞いてみたがにおいは特につけてないらしい。内藤さんの作品はささやかすぎて、常に五感が最大限に働いてしまう。そこがまた内藤作品のすごいところ。
その布の上には「恩寵」と題された丸い紙が。これは持ち帰り可能で、よく見るとピンクの小さな文字で「おいで」と書いてある。1枚いただき。
外に出ると、中庭に「精霊」と題されたリボンが空を漂っていた。
これは正直内藤さんらしくなくていまいち。
確かに美しいんだけど、なんだかちょっと違うなーと思った。
それよかやっぱりテグスに小さなビーズがついた「恩寵」が美しい。前に広がる池を借景として色んな場所に配置された水で満たされた小さなガラス瓶もいい。
この美術館は鶴岡八幡宮の敷地内にあり、この祈りの場に内藤礼の作品はとてもしっくりきていた。もっと大きなところで色んな表現を見てみたい。来年の豊島のプロジェクトも楽しみすぎる。
カタログがまだ出来ていなくて残念。予約注文しました。
来年のトーク聞きたかったー!
内藤礼
「すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している」
神奈川県立近代美術館 鎌倉
2009年11月14日-2010年1月24日
午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:月曜日(1/11は開館) 12/24 12/28-1/4 1/12
アーティストトーク:2010年1月11日 14時より

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横浜トリエンナーレ2008

青山悟「Labour's Lab」@府中市美術館
てっきり鎌倉と府中合わせて午前中で回れると思いきや大間違い。遠!
やはりまだまだ関東の土地勘が馴染まない。広いなー、関東平野。
12月1日から13日まで青山さんが公開制作をしている。
タイトル通り、労働者のそれのようにひたすらミシンをフル稼働。
そのミシンがイギリス製で変圧器がでか過ぎる。でもかっこいい。
そしてラボという名の通り、様々な本が雑多に置かれていたり、メモがその辺の壁に無造作に貼られていたり、プライベートとパブリックが完全に溶けている。
いくつか出来上がった作品もあって、やはりものすごい密度。
というか、見ていてもどうしてこんなことができるのか全く理解が追いつかない。
行った時はファッションショーの写真を縫いまくってた。
それにしても公開制作ってどうなんやろ。
作家と観客の距離がつかめない。話しかけてよいのやら。
結局会話も交わせず会場を後にしました。
13日以降は完成品をお披露目。来年2月14日まで。

今村遼佑「ノックする」@site
恵比寿にあるsiteという建物。
ここにあまり知られていないけどギャラリーがある。
不定期でレンタルスペースとして開いたりしているのだけど、年に1回か2回だけ「秘密実験箱」という企画展を開催している。メディアアーティストの鈴木康広や写真家の梅佳代なども実はここでやってたりする。
そんなsiteで僕が今同世代で最も注目している作家の1人、今村君が個展を開くと聞いて駆けつけました。以前今村君と話してた時にここのことを教えてもらって、いつかここで個展をしたいという話を聞いていたのでこれはどうしても観に行かなくては、と。
今村君は自分のやりたい場所で確実に展覧会をこなしている。以前のパンタロンもそうで、そういう姿勢は同じ作家として本当に共感できる。ギャラリーに選ばれるのではなく、作家自らイニシアティブを握るというのはとても大事なこと。
そしてこの秘密実験箱のおもしろさは、なんと入場料をとること。
たった200円だけど、それでも無料でギャラリーを見れるのが当然の中これはすごいことだし、とても意義のあることだと思う。音楽も演劇も素人でも金をとるのに美術だけ金をとらないのは昔からおかしいと思っていたのだけど、ここはそれをやってくれている。お金をとるということは、それだけ責任のある展示をしなければならないし、その緊張感はとても貴重。喜んで払おう。
で、肝心の展示は、相変わらず素晴らしかった。
パンタロンの展示とは対照的に全体の色がモノトーンに抑えられていて、今村君独自のささやかな世界が空間いっぱいに広がっている。
内藤礼といい今村君といい、「世界との再会」を可能にしてくれる作品に出逢えるのは至福の瞬間。そんな豊かな空気で満ちた展示。
是非おすすめです。6日までですが行ける人は是非!

笹倉洋平「ツタフ」@neutron tokyo
あらためてこの空間は使いにくいな、と思った。
最初の展示室で、京都で見た作品が同じように弧を描いて壁と壁をつないでいたけど、なんだか作品が死んでるように見えた・・・。悲しい。
でもまあ、京都とちがって、ディテールがよく見えたのだけど。
床に平置きの展示はよかった。水の波紋のような線達。
この空間は結局作品の展示スペースというより、商品のディスプレイにはすごく向いている。元々家だったので、自分の家に飾った時の様子がわかりやすいプレゼンテーションになっているし、作品を買いたいって人にはもってこいなんじゃないかな。でも展覧会を楽しもうと思ったら中々難しいです。

他にもオペラシティのコープや、コヤナギのルフ、高橋コレクション日比谷の「ネオネオガールズ」展、あと旧フランス大使館で行われている「No Man's Land」などいくつか見たいものもあったが、まあ、上の4つ見れただけでも儲けもん。次回は3月!
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