ARTIST ROOM @ NATIONAL GALLERY OF SCOTLAND


昨日(12日)、英国・フランスを経て日本に帰ってきました。
そうです、超遠征旅行です。
ロンドン時代から2年間日本に閉じこもってましたが、もう我慢ならん!と。
ってこともないんですが、もうどうしても観たい展示があって・・・。
それは後ほど。
ってことでさくさく更新していきます。
(本当は帰ってきて即始めたかったんですが時差ボケ等で昨日は一日ダウン)

まずはエジンバラの国立美術館でやってた展示から。
なんとデミアン・ハーストのオンパレード!そして全部無料!
というのも、話は昨年末に遡って、かつて英国一の美術ディーラーと言われた、アンソニー・ドフェイ(Anthony d'Offay)氏のおよそ30年で蒐集した725点にも渡るコレクションを英国とスコットランドが共同で265万ポンドで購入したのです。日本円に直すと59億円(当時のレート)!
そんなもん立派なコレクターなら無償で譲るぜ!なんて仰るかもしれませんが、その作品たるや、現代美術のお宝ばかりで、普通に蒐集すればそんなお金で買えません。
具体的には時価1250万ポンド(263億円)相当のもの。
もう数字がでかすぎて何がなんだかわかりませんが、とにかく大安売りなわけです。十分すぎるほど立派なコレクターだと思います。
そうした新たなコレクションをこの国立美術館をはじめ、テートモダンや英国中様々な場所で見せてるわけです。地図を見てたらそんなとこどうやって行くねんってとこも含まれてましたが・・・。
そんな前置きがありつつ今回の展示。
他にもウォーホール等もありましたが、やはりハイライトはハースト。
ハーストの最も輝いていた初期の時代の作品がこれでもかと目白押し。
表紙の羊のホルマリンだけでも見れたらいいやと思ってたのに、薬棚や蝶々のペインティング、魚のガラスケースにスポットペインティング、、、。
中々ハーストの作品をこうしてまとめて観る機会がないので期待以上でした。
んー、やっぱ英国美術はすげーな、と初っ端から思い知らされたのであります。
この展示は11月8日まで。詳しくはコチラ


POP LIFE @ TATE MODERN

所変わってロンドンはテートモダン。
この企画展ではハーストの近年のイケてない作品が見れます(死)
だって、ホンマにあかんねんもん。
羊のホルマリンは子牛に代わり、金のフレームに大理石の台座。
子牛の爪は金に着色・・・。
はたまた薬棚はこれまたゴールドに輝き薬に代わってダイヤモンド。
やー、趣味悪ーーー。無理・・・。
どうしてこんなんになってしまったんか・・・悲し過ぎます。
当時の作品の双子の展示はちょっとおもしろかったけど。
そんなこんなでこの展覧会はとにかく「POP」をテーマにウォーホールやキース・ヘリング、バスキアなどの「本家ポップアート」の旗手と、それ以降のハーストやクーンズ、村上隆に代表されるような新たな「ポップアート」を打ち出してる企画展。
クーンズの展示は過激過ぎて、18歳未満お断りのところがちらほら。
実際リチャード・プリンスの作品が展覧会開催前に当局から公開中止命令が下る等事件もありつつ、それでも特に新鮮味の欠ける展覧会でした。来年1月17日まで。
ちなみにハーストの新作絵画展がBond Street近くにあるウォーレス・コレクション(The Wallace Collection)にて14日から開催されます。まあ、行く価値はほぼ皆無ですが蛇足で。

コレクション展は、5階の展示が結構代わってました。
アルテ・ポーヴェラやミニマリズムなどの展示が多かった。
3階は特に代わらず。コーネリア・パーカーの食器をブルドーザーで轢いてぺちゃんこにしたやつをぶら下げてる作品が展示されてましたが、それよか小屋を爆発させた作品をいい加減見せてほしいです。
そして、なんとロスコ・ルームがなくなってました!!
リバプールの方に本格的に移しちゃったのかな?返ってこないのかな?
今回その新たなロスコ・ルームを見にリバプールまで行こうとも当初は考えてましたがとてもじゃないけど予定があけられませんでした。
んー、やっぱ今年の川村記念美の展示が忘れられない。
前述のドフェイ氏のコレクションも何点か展示されてましたがそちらは特におもしろいと思うようなものはなかったので割愛。

ところでタービンホールでは10回目となるユニリバーシリーズが完成に向けて急ピッチで作業が進められてました。ミロスワフ・バウガ(Miroslaw Balka)による「HOW IT IS」という作品。
残念ながら一歩のところで見れませんでしたが、作業中の写真をいくつか。





先ほどfoglessさんの方で写真が載ってて、それを見る限りでは巨大な鉄の構造物の中に入っていって闇を楽しむような作品みたいで、僕の中での「見なくていい」ゾーンの作品っぽくてホッとしてます。だって、それだったらゴームリーの「BLIND LIGHT」で体験したあの光に身体が消えていく作品の方が体験として新しいし、闇に溶ける体験なら日本のどこの寺だか忘れたけど、真っ暗の中を手探りで歩いていって奥の岩に触れて帰って来るみたいなことをするとこがありますよね。どこやっけ?
なんしか、ここまで大きく金のかかることせんでもええやんってこと。
んー、去年といいユニリバーシリーズの質が落ちてる気がする・・・。
まあ、実際見てへんのでなんとも言えへんけど、写真で見る限りはそんな感じ。
それよか一昨年のドリスの作品の跡が残ってたのはとても嬉しかった。
テートの館長が彼女の作品を今後美術館の傷跡として残すと当時語っていたけど、真にやってくれてたのがうれしかった。

<関連記事>
The Unilever Series 2009
The Unilever Series 2008
Doris Salcedo @ Tate Modern
Carsten H�ller @ Tate Modern
Rachel Whiteread "EMBANKMENT" @TATE MODERN


あとはホーンチ・オブ・ベニスン(Haunch of Venison)サーチギャラリー(Saatch Gallery)の新スペースを見てきました。
ホーンチは、もはや商業ギャラリーの域を超えてます。
昨年にローヤルアカデミーの裏に移ってきたのだけど広過ぎ!
僕がいた頃はZooアートフェアがやってたとこです。
クリスティーズが2007年から運営してるらしいけど規模が違います。
ベルリンやNYにも進出してるけど、NYのなんてロックフェラーセンター内ですよ?
そもそも最初にロンドンにやってきた頃からホーンチの登場は鮮烈で、なんせ前述のドフェイギャラリーのあった場所をそのまま使ってたのだから驚き。伝説と言われたギャラリーの後にいきなり進出してきて、そっから今のスペース。。。
それがたった7年で今に至ってるんだからもうわけがわかりません。
ちなみに今のスペースは2011年までで、それ以降は新たに着工中の新スペースに移るそうですが、その3年間で払った金額は実に400万ポンド。円計算は自分でしてみてください。大体今のポンドで150円ぐらいかな。
観に行った時はジャッドやフレイヴィン等アメリカのミニマリストやギュンター・ユッカーの展示がやってて、美術館で見てるのと大差ありません。あれらを実際に買う人がいるのか?恐ろしい世界です。
そしてついに昨年オープンしたサーチギャラリー。
こちらもギャラリーの域はとっくに越えてます。
当初2006年に開くとか言いながら延びに延びてようやくオープン。
チェルシーの超ポッシュなエリアの大きな建物まるまる。
ギャラリーの前には大きな芝が広がり、散歩中の人々がちらほら。
中は外と打って変わって完全にリノベーションされててちょっとがっかり。
中では「ABSTRACT AMERICA」というサーチの新たなアメリカ作家のコレクション展が催されてましたが、びっくりするぐらいおもしろいと思える作品がなかった。。。
そういや、今ホーンチがあるスペースで3年前「USA TODAY」というサーチのコレクション展がやっていたのだけど、あの展覧会はすごくおもしろかったのになー。
にしても企画展の会期が長い。今回のだって5月からやってるのに来年の1月まで続く。その後続々とアナウンスされてて、一体何年後まで決まってるのだろう。。。
地下にはその企画展とは関係なく昨年国立国際でやってた「アヴァンギャルド・チャイナ」展にも出てた、スン・ユァン&ポン・ユゥの「老人ホーム」が展示されてました。これはオープニング展の中国アート展のなごりかしら。いい作品ですが、車椅子が柱にぶつかりまくって、柱が大変なことになってました笑
そんな2つのメガニュースペースのお話でした。
関連記事>>Charls Saatch & Jay Jopling
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