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八木良太「制作と実験」@京都市立芸術大学新研究棟1階立体1教室


八木良太さんの展示を見に京都芸大まで。
八木さんの作品は、2005年の神戸アートアニュアル以降、様々な展覧会で発表されていて、先日まで原美術館で行われていた「ウインター・ガーデン」にも出品されていました。
80年代生まれの作家としては、かなり注目されてる作家さんの1人。
そんな彼が、先日ARTiTのブログで、8月28日から30日までの3日間プライベートな展覧会を開くと書かれていて、これは行かねば!と。
というのも、やはり自分自身ギャラリーや美術館の力を借りずに、自ら発表の場を作ったりしてるので、こうした作家が自ずから動いているのを知ると興味が湧いて仕方がないのです。しかも同年代だし。
それに、八木さんの作品は実際前述のアートアニュアル以降何度も見逃してるので、これを機にまた見てみたいと思ったのもあります。
京都芸大には桂駅からバス。
到着すると、さすがに夏休み。ゴーストタウンと化してました。
ホンマにやってるんやろか・・・と半信半疑に教室に向かう。
新研究棟に着くと一室だけ電気が点いてる。ちゃんとやってました。
入ると、びっくりするぐらいのボリュームで様々な作品が展示されてる!
もっとこじんまりと作品が置いてるだけと思ってたので、これは嬉しい。
作品は写真から映像、インスタレーションまで様々。
まずは床にレコードを割ってパターンにしたインスタレーション。
透明の反転した文書を鏡に写して正像にした彫刻。
その前には映像。
廊下の真中に2つのスピーカーを置き、ひとつは超スローで音楽が流されていて、もう1つは高速で流されている。その音楽をちゃんと聞けるように映像をいじる。すると、スロー再生のスピーカーに合わせると廊下を行き交う人々が高速になり、高速再生のスピーカーに合わせると人々がスローにといった具合。
また、海を背景にメトロノームが映されていて、メトロノームの動きは変わらないのに、背景の海が高速で波打ったり不思議な映像。
天井からはiPodのイヤフォンに蝉の抜け殻が。
奥には円形の画面に、プロジェクターが回転し1つながりの映像を映し出している。これどういう風に撮ったらこうなるのかローテクな僕にはわかりません。
さらに奥には車や道路の点滅を映した映像。
そして壁には、杉本博司の「海景」のパロディと思われる新幹線の車体の青と白を半々で撮った写真作品が笑 プライベートな展覧会ならでは。
あとレコードが牧場になってるのとか、扇風機にレコードつけた作品とか。
とにかくたくさんあってかなり楽しめました。
完全に八木良太展が成り立ってました。楽しかったです。
プライベートなので、作家が常にいて、いくつか言葉を交わしたり。
やっぱこういうのは作家と対面できるのも魅力ですよね。
今八木さんは同大学の博士課程だそうで、これから半年に1回くらいのペースでやっていきたいそうです。明日が最終日なので、時間あれば行ってみるとよいです。

関連記事>>KOBE ART ANNUAL'05
作家HP>>http://www.lyt.jp/

八木さんの代表作氷のレコード!


今日はうちのスタジオのオープニング。
最後の最後に今京都で個展開催中の僕の大好きな作家Uさん来訪!
色々お話聞けて楽しかったです。
皆さんの来訪お待ちしてまーす。
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