宮永愛子特別公開講義「はるかの眠る舟」@神戸芸術工科大学


ご無沙汰してます。
いつの間にやら前回の更新から一ヶ月近く経ってますね汗
特に何やってたってわけじゃない、ってか特に何もなかったから書かなかっただけなんですが。。。先月はほとんど何も見てません。関西からも出てませんし。
いつも見に来てくださってる方々、失礼しました。
今月からまた面白い展覧会やイベントが始まったりするんで色々更新できるかと。

さて、更新再開1回目は神戸芸術工科大学で行われた宮永愛子さんの講演会。
この大学は、以前にも北川フラム、イチハラヒロコ、やなぎみわ、束芋、そして昨年は塩田千春さんを招き、作家による特別講義を毎年開いてる大学。
昨年の塩田さんの講義は本にもなってますね。コチラ
にしても遠かった・・・。
三宮から地下鉄。去年のB'zのライブ以来や。
当日は曇っててそこまで暑くなかったのがよかったです。
さて、宮永さんのお話。
もう宮永さんは今飛ぶ鳥を落とす勢いでノリに乗ってる旬な作家。
今年に入って京都府文化賞を受賞されたり、今年最初に資生堂ギャラリーで行われた展示が評価され、art egg賞を受賞されました。
毎度毎度度肝を抜くぐらい美しいインスタレーションを披露してくれて、僕もかなり宮永ワールドにハマってるファンの1人です。
まずお話は講演会のタイトル、そして先日のミズマでの展覧会タイトルにもなってたこの「はるかの眠る舟」という言葉に関して。
特に「はるか」ということ。
宮永さんの感覚では「はるか」と言う言葉に「永遠」を感じるそうです。
似た言葉に「永久」という言葉がありますが、この2つにどういう違いがあるのか。
宮永さんは「永久」というのは変わらずにずっとある状態のことで、「永遠」というのは変わり続けるがそこに確かにあり続けるという説明をされてました。
宮永さんの作品はナフタリンや塩、音といった、儚く消え行く作品を作り続けていて、一見「永遠」と言う言葉から遠くかけ離れているかのようですが、宮永さん自身はその「永遠」を信じ続けているからこそこれらの作品を作り続けていられるんだな、と冒頭から感慨ぶかく聴いてました。
また印象に残ってるのは「アートはすべて本当のことじゃなくていい」という言葉。
それはこの講演会すべてにしみいったような内容でした。
宮永さんの言葉の中には抽象的な言葉がたくさん出てきます。
多分聴講してる学生の半分くらいはちんぷんかんぷんな場面もあったかと。
残念ながら講義中に話し声や何度も席をたって会場から出て行く学生も何人かいましたが、やっぱこういうのに慣れてないと仕方ない気もしました。
でも、その抽象性こそアートの魅力であり、作家の真の言葉なんだと思います。
「本当じゃないこと」ってのは嘘であるということではなくて、宮永さん自身が等身大で語ってらっしゃる真摯な言葉で僕にはとても好感を与えてくれました。

話のメインはこれまでの作品のことでしたが、僕としてはやはり宮永さんの作品はほとんど見てるといっても過言ではないし(京都時代から見てました!)、知識として知ってる部分もあったので、その辺はまあなんとなく聴いてたのですが、やはり裏話というか、宮永さん自身の口から語られるってのが、雑誌などの字面だけでは伝わらないこともたくさんあってよかったです。
例えば京都芸術センターで発表した「漕法」のエピソードとその写真。
その時同時に行われてた宮永さんの実家での展示「景色のはじまり」。
今思えばなんで観に行かんかったんやろ・・・と激しく後悔。。。orz
また、最後に僕の質問で見せて頂いた、エジンバラに滞在していた頃の話や写真達は宮永さんの体験を追体験しているようでとても有意義だったと思います。
あまり宮永さん自身エジンバラでの出来事を語られることが少なかったように思って、実際講演会中もそこで考えたことなんかは話しても、そこで具体的に何をしていたのかという話が出てこなかったので思い切って質問しました。
アイスランドの凄まじい白い世界。
オーロラ。(オーロラって宮永さんの作品みたいですよね)
いい体験してきたんやな、と思わせてくれる写真達でした。

今後は海外での発表が多数控えてるとのこと。
観に行けたら行きたいけど遠いなー。
これからも追いかけていきたい作家の1人です。

<関連記事>
宮永愛子「はるかの眠る舟」@MIZUMA ART GALLERY
ARTIST FILE 2009 @国立新美術館
宮永愛子「地中からはなつ島」@資生堂ギャラリー
お釈迦様の掌@ARTCOURT GALLERY
宮永愛子「漕法」@京都芸術センター
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No title

2005年の個展というと、ギャラリー虹の「そらみみそら」ですかね?陶器の作品の初発表でした。当時どうしても宮永さんといえば「ナフタリン」というイメージでしたので少し驚いたのを覚えています。そしてナフタリンの次の展開としてはあまりに唐突かな?とも思えた作品です。国立新でも展示されてましたが、中々あの音を聞かせるのは難しそうです。ちなみに当時同時期に僕も虹の近くのギャラリーでグループ展に参加しておりました。
ミヅマはどうなんでしょうかね。合田誠や山口晃のようなスターはいるもののもひとつピンと来ないんですよね。でもまあ影響力のあるギャラリーであることは確かなので、宮永さんもいいようにマネージメントされるといいですね。お互い応援しましょう。

No title

僕は今は関東在住。宮永さんの作品は2005年頃ふらりと立ち寄った関西の画廊からです。今年東京で大きな宮永ワールドに出会い、トークも拝聴。そしたらミヅマって!画廊めぐりは好きなので回りますが、もしmoriさんの言うようにミヅマが選んだなら、ミヅマはもっとアプローチを!他の個性的な作家にまぎれて全く気づきません。苦笑 宮永さんを取り扱ったってちょっと画期的でしょうからどーんと宣伝希望です。しっかりした画廊に入るとあとは画廊のプロデュースも見物。ミヅマなら世界も近くなるかもしれない!お互い注目して応援していきましょう。

No title

ミヅマが選んだに一票です。正直宮永さんがミヅマを選ぶとは考えにくいですよね。僕はミヅマの個展初日に行きましたが、後日そんなに売れてたんですね!ああいう作品買う人ってなんだか粋やなぁ。takeshiさんは関西の人なんですか?僕は2003年あたりのneutronから見てきてるので、やっぱり嬉しいですね。でもやっぱ「漕法」でハジけた感はあります。最近は固定の作家しか見てないので、そういう黎明期に立ち会うのって中々ないですが、ギャラリーめぐりって大事ですよね。

No title

ミヅマが選んだのかな??宮永さんが選んだのかな??どっちもか。笑。東京でのブレイクはもっと前に起こっても良かったかとも思うけど、時間がたって、良い意味ではじけた感じありますよね。ミヅマでの個展は僕が見た時はほぼ完売。というかすごい数売れていました!東京の友達が写真でしか知らない、と言った時ちょっと優越感でした。moriさんは京都時代からかー。それはブレイクしてくるとわくわくしますね。

No title

全ての展示を見たいファンとしては海外は辛いですがね笑
そうそう、僕もなぜミヅマ!?って凄く気になってました。そっち聞けばよかったかな。でも最近ミヅマは青山悟さんみたいに精密な仕事をされる作家も取り入れたりして、ギャラリーの方針自体が変わってきてるのかもしれません。推測ですが。

No title

海外続きなんですね。でもどうしてミヅマになったんでしょう?すごく不思議です??ミヅマの作家って感じしない。。。そんな話は出なかったですよね?画廊と作家が決まるときって興味あるなー。

No title

ですよね!特に最近の展示はもう神々しさ満開というか、毎回奇跡に近い展示が展開されてて、ひとつも見逃したくないです。海外ではどんな評価を得るんでしょう。この秋には韓国と上海、来年はパリだそうですよ。
宮永さんの講演は、今出てくる言葉を出来るだけ正確に伝えようという感じが伝わってきて、とても好感がもてました。これからも応援し続けたいです。

No title

宮永さんの作品はうつくしいですよね。最近ほんと神がかっていると思います!もっと世界に羽ばたいてほしいので、僕も応援してる作家の一人です。前に別のところでトークを聞いたことがあります。その時はとつとつとした感じで、でもそれがなんともとても好感できるトークでした。作品と自分自身に誠意ある感じでよかったな。
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