STUDIO OLAFUR ELIASSON : An Encyclopedia
ご無沙汰してます。
実はヴェニスビエンナーレに行ってました。
嘘です。どこにも行ってません。東京にすら行ってません。
仕方ないです。今月は本当観に行くものが特にないんですよね・・・。
なので、今回はここ数ヶ月で購入したアート本の紹介でも。
ちょっと買い過ぎて本棚パンク寸前です。あー書庫欲しい。
STUDIO OLAFUR ELIASSON : An Encyclopedia
買ってしまいました・・・この恐ろしい本を。
何が恐ろしいってこの大きさです。
45.8 x 35 x 7cm。重さ5.6kg。
鈍器として人を殺めることも筋トレに使うこともできます。
すさまじいボリューム。
そして値段も横綱級。定価2万円也。
このありとあらゆるボリュームに怯んで、先にSFMoMAの展覧会図録を買ったんですが、やっぱ欲しいなぁ、と思ってたら、安く手に入る裏技を知ってしまったのです。
その裏技とはズバリ、amazon.co.uk!
そう、このポンド安を利用するのです。
日本のamazonでは16000円。
それがイギリスamazonではなんと8000円!しかも海外発送料も込み!
買いました。
届いて再びひるみましたが、今では本棚にて異様な存在感を放ってます。
「STUDIO」というのは、彼はアーティストとしては異例のチームで作品を作ってるんですね。建築家の方法論ですね。実際建築も作ってるし。
そんな彼(ら)のプロジェクトがぎっしり詰まった「Encyclopedia(百科事典)」。
ヴィジュアル満載で大画面。言うことなしです。
まだ文章は読めてないですが、これから少しずつ読んでいこうと思います。
年末の金沢の展覧会はホント楽しみですね。
ANTONY GORMLEY : BLIND LIGHT

ヘイワードの展覧会カタログ。
観た時に買いたかったんやけど、当時はこれまたポンドが高いのなんので断念。
でもあの時買わなかったのを随分後悔してたらやってきましたポンド安。
今回のポンド安でamazonも大分落としてきたので購入。
しかし注文してからえらい時間がかかった・・・3ヶ月以上かかった。
忘れかけた頃に届きました。何があった?
そんな長旅を経てやってきたこの本はあの伝説的な展覧会が見事に収められてます。
ヘイワードかなり気合い入ってましたからね。
この表題の作品はゴームリーの新たな一歩を感じる最高の作品。
この展覧会は今でも忘られません。
日本は展覧会の図録が安いんですが、向こうは結構するんですよね。
でもやっぱ思い出に残るものは記録として買っておくべきと思いました。
しかし10月にテートから出るゴームリーの本が気になる。
この作品収録されてたらショックやな・・・されてるんやろうなぁ・・・。
<関連記事>Antony Gormley @ HAYWARD GALLERY
(左から)
川内倫子 「種を蒔く/SEMEAR」 「AILA」 「うたたね」

ずーっと欲しかった「AILA」。
本屋で何気なく広げたその本は僕にとって衝撃でした。
見たことあるのに見たことない。
そんな風景が鮮やかに映し出されていたのです。
即買い!と行きたかったのですが、3500円ってのが微妙な値段だったので保留にしてたらぐんぐん時が経ってしまったのです。
そしてついにヤフオクでゲット!
ついでに「SEMEAR」と「うたたね」がセットで安かったのでこちらも。
この勢いで「Cui Cui」と「花火」も手に入れたいところです。
それほどまでに彼女の撮る写真は心を惹き付ける。
ただの何気ない日常を切り取ったストレートフォトにも関わらず、彼女のファインダーを通すと世界が劇的な変化を起こす。ただの風景が愛情に満ち溢れるんです。
「AILA」では生と死をテーマに、様々な生き死にを捉えてるんですが、鶏が血を流して捌かれるのを待ってる写真も、牛の出産もどれもこれもが慈悲深い風景に見える。
「SEMEAR」では日系ブラジル移民100周年を記念して向こうで開かれた展覧会で、カーニバルの様子までとてもやわらかく撮れてるのがすごい。むしろこれは蜷川実花的被写体なわけだけど、それすら彼女の色に染めてしまってるのだから。
僕はロンドンで開かれた展覧会の「Cui Cui」を見て泣いてしまった経験があります。ただの写真なのに涙が止まりませんでした。
「泣ける」写真を撮らせたら僕の中で彼女以外にいません。
才能という言葉は使いたくないけど、彼女の写真にはやはり何かがあります。
<関連記事>Rinko Kawauchi @Photographers' Gallery
(左から)
「塩田千春/心が形になるとき」 「金と芸術」 「ポンピドゥー・センター物語」

まずは塩田さんの本。
これは神戸芸術工科大学デザイン研究センターが昨年塩田さんをゲストに迎えた際の公演記録+αといった内容。
講演会記録で印象的だったのが、アカデミー・シュロス・ソリチュードの助成を受けた時の話。この助成は作家へのサポートが凄く、一年半の滞在期間中、住居・アトリエは無料で貸し出され、その上月に15万円の生活費が出て、塩田さんの場合、ベルリンの住居費まで払ってくれたとのこと。これだけのサポートの為に、世界中から応募が絶えません。
しかし塩田さんはこの手厚さに苦労したとのこと。あまりに恵まれ過ぎて、逆に制作ができなかったそうなのです。
「作家は、環境が恵まれているからいい作品ができるのではないということがわかった」というのが印象的。不思議なもんですね。
しかしこの公演会の内容も去ることながらあとの+αが中々すごい。
なんといってもドローイングノートがそのまま公開されている!
言わば作者にとってドローイングノートというのは秘密の手帳みたいなもんで、誰にも知られたくない内容も多々ある。
特に作品になる前の構想段階のものなんかは絶対人に見られたくない。
しかし今回それらの部分が生々しく公開されている。
中には、ああこれは実現せんよな、っていう、言っちゃ悪いがこれはないでしょってのも含まれてて、作家の「産みの苦しみ」が見られる貴重な機会だ。
それから、アトリエの写真や、ベルリンの写真等も満載で、一人の作家にここまで迫った本は中々ないんじゃないかと思う。塩田ファンは確実に持っておいて損はないでしょう。
<関連記事>
塩田千春「精神の呼吸」@国立国際美術館
塩田千春「沈黙から」@ 神奈川県民ホール
そして、お次は「金と芸術」。
副題に「なぜアーティストは貧乏なのか?」とついてます笑
こちらはオランダの作家で経済学者でもあるハンス・アビングという人が経済学と芸術の立場から多角的なアプローチで、金と芸術にまつわるエトセトラを解きほぐしていくというもの。知り合いのキュレーターさんが薦めてらっしゃったので、これもヤフオクでゲットしたんですが、500ページもあって中々骨が折れました。
しかも内容がもう傷口に塩を揉むような笑
面白かったのは、助成が作家の貧困の一要因だという作者の意見。
助成があるから作家の絶対数が増えて需要と供給のバランスが崩れて貧困を生むということ。ヨーロッパでは作家に対する助成が数数多あって、先に書いた塩田さんもその助成に触れてますね。助成というのはある種の執行猶予期間でしかなくて、終わってしまったらまた振り出しに戻るってパターンがあまりに多く、作家を真にサポートするという点であまり効果を発揮してないんじゃないかと。
でも、それを言っちゃぁ、日本みたいに助成すらまともにない国で作家してる人間って何なんでしょうってなりますよね笑 確かに作者は「これはあくまで欧米のシステムを元に書いている」と前置きしてますが、やっぱり違いがはっきりしすぎて途中感情移入できずに読み飛ばしちゃったりしました。
まあ、改めて日本との違いをはっきり示してくれた本ですね。
最後の「ポンピドゥー・センター物語」は、その立ち上げ時からキュレーションメンバーに加わっていた唯一の日本人岡部あゆみさんが書いた本。
「物語」というからには、岡部さんが個人として体験した具体的な出来事がちりばめられてるのかと思ってたら、もっと客観的な記録とかデータの集積が多くてちょっと興ざめ。今までポンピドゥーに関して知らないことがいっぱい知れたりしたけど、期待してたものと違いました。
<関連記事>Centre Pompidou
ART iT No.24 「日本発、ヴェネツィアへ!」

何気に3号連続で買ってる・・・。
特に好きな本でもないんやけど、ここ最近僕の好きなテーマの特集が続いたので。
前号の「記憶のアート/消滅のアート」は直球ど真ん中でした。
今月号はヴェニス特集。特にヴェニスに興味あるわけじゃないけど、名和さんの記事が載ってたので。知らない間にすごいことになってるんですね、名和さんのアトリエ。。。
レジデンス施設や研究機関も備わってるらしいし、手がける建築家達もすごい。今注目されてる若手建築家長山祐子も含まれてる。
そういや今月26日からのscaiの展示もこのうち2人が出しますね。
どこまでいっちゃうんでしょうか・・・。
記事中にジャッキー・チェンが触れられてるのがウケた。
しかしART iT休刊はかなりショック。せっかくおもしろくなってきたのに。
ウェブでは読む気せんのよね。やっぱ本というメディアは重要。
どんどん雑誌がなくなっていって、寂しい時代になってきました。
一方某美術雑誌は生き残りに必死過ぎてどんどんおもしろくなくなってる。んー。
ユリイカ6月号「レム・コールハース 行動のアーキテクト」

1冊まるごとレム・コールハース!濃いです。
冒頭の磯崎さんの対談もおもしろい。やっぱこの人は論客という立場でいたほうがいい。建築は駄目駄目なんで。。。磯崎さんの審美眼は確かでレムのラ・ヴィレット公園もCCTVも見ぬいたのはこの人。だからこそ語れる言葉がこの対談に込められてる。
OMA用語辞典もいい。彼をめぐる言葉があまりに多いのでこうしてまとめておいてもらえるのはかなり助かる。や、何に助かるのかわかんないけど笑
あとOMAの本を装丁という観点から論じたグラフィック・デザイナーの秋山さんの特集もかなりおもしろい。どんどん読みたくなってくる。
でも、いくつも収められてるレムに関する批評は正直おもしろくない。なぜならレム自身が彼の最大の批評家だから。他の人の批評を読んでると、レムの後追いですらないのがはっきりとわかる。もう開き直って、五十嵐さんと瀧口さんの対談みたいに、もう自分がいかにレムに魅かれてるかを純粋に語り合った言葉こそ真に迫っている気がする。批評にはならないけどもう批評はレム自身に任せた方がいい。
もうレムは巨人すぎてよくわからない。
最近出たDVDも見たい。
にしても炎上したTVCCはホント残念でしたね。
中国ではザハの建築も炎上したそうです。。。何なんだあの国は。
実はヴェニスビエンナーレに行ってました。
嘘です。どこにも行ってません。東京にすら行ってません。
仕方ないです。今月は本当観に行くものが特にないんですよね・・・。
なので、今回はここ数ヶ月で購入したアート本の紹介でも。
ちょっと買い過ぎて本棚パンク寸前です。あー書庫欲しい。
STUDIO OLAFUR ELIASSON : An Encyclopedia

買ってしまいました・・・この恐ろしい本を。
何が恐ろしいってこの大きさです。
45.8 x 35 x 7cm。重さ5.6kg。
鈍器として人を殺めることも筋トレに使うこともできます。
すさまじいボリューム。
そして値段も横綱級。定価2万円也。
このありとあらゆるボリュームに怯んで、先にSFMoMAの展覧会図録を買ったんですが、やっぱ欲しいなぁ、と思ってたら、安く手に入る裏技を知ってしまったのです。
その裏技とはズバリ、amazon.co.uk!
そう、このポンド安を利用するのです。
日本のamazonでは16000円。
それがイギリスamazonではなんと8000円!しかも海外発送料も込み!
買いました。
届いて再びひるみましたが、今では本棚にて異様な存在感を放ってます。
「STUDIO」というのは、彼はアーティストとしては異例のチームで作品を作ってるんですね。建築家の方法論ですね。実際建築も作ってるし。
そんな彼(ら)のプロジェクトがぎっしり詰まった「Encyclopedia(百科事典)」。
ヴィジュアル満載で大画面。言うことなしです。
まだ文章は読めてないですが、これから少しずつ読んでいこうと思います。
年末の金沢の展覧会はホント楽しみですね。
ANTONY GORMLEY : BLIND LIGHT

ヘイワードの展覧会カタログ。
観た時に買いたかったんやけど、当時はこれまたポンドが高いのなんので断念。
でもあの時買わなかったのを随分後悔してたらやってきましたポンド安。
今回のポンド安でamazonも大分落としてきたので購入。
しかし注文してからえらい時間がかかった・・・3ヶ月以上かかった。
忘れかけた頃に届きました。何があった?
そんな長旅を経てやってきたこの本はあの伝説的な展覧会が見事に収められてます。
ヘイワードかなり気合い入ってましたからね。
この表題の作品はゴームリーの新たな一歩を感じる最高の作品。
この展覧会は今でも忘られません。
日本は展覧会の図録が安いんですが、向こうは結構するんですよね。
でもやっぱ思い出に残るものは記録として買っておくべきと思いました。
しかし10月にテートから出るゴームリーの本が気になる。
この作品収録されてたらショックやな・・・されてるんやろうなぁ・・・。
<関連記事>Antony Gormley @ HAYWARD GALLERY
(左から)
川内倫子 「種を蒔く/SEMEAR」 「AILA」 「うたたね」

ずーっと欲しかった「AILA」。
本屋で何気なく広げたその本は僕にとって衝撃でした。
見たことあるのに見たことない。
そんな風景が鮮やかに映し出されていたのです。
即買い!と行きたかったのですが、3500円ってのが微妙な値段だったので保留にしてたらぐんぐん時が経ってしまったのです。
そしてついにヤフオクでゲット!
ついでに「SEMEAR」と「うたたね」がセットで安かったのでこちらも。
この勢いで「Cui Cui」と「花火」も手に入れたいところです。
それほどまでに彼女の撮る写真は心を惹き付ける。
ただの何気ない日常を切り取ったストレートフォトにも関わらず、彼女のファインダーを通すと世界が劇的な変化を起こす。ただの風景が愛情に満ち溢れるんです。
「AILA」では生と死をテーマに、様々な生き死にを捉えてるんですが、鶏が血を流して捌かれるのを待ってる写真も、牛の出産もどれもこれもが慈悲深い風景に見える。
「SEMEAR」では日系ブラジル移民100周年を記念して向こうで開かれた展覧会で、カーニバルの様子までとてもやわらかく撮れてるのがすごい。むしろこれは蜷川実花的被写体なわけだけど、それすら彼女の色に染めてしまってるのだから。
僕はロンドンで開かれた展覧会の「Cui Cui」を見て泣いてしまった経験があります。ただの写真なのに涙が止まりませんでした。
「泣ける」写真を撮らせたら僕の中で彼女以外にいません。
才能という言葉は使いたくないけど、彼女の写真にはやはり何かがあります。
<関連記事>Rinko Kawauchi @Photographers' Gallery
(左から)
「塩田千春/心が形になるとき」 「金と芸術」 「ポンピドゥー・センター物語」

まずは塩田さんの本。
これは神戸芸術工科大学デザイン研究センターが昨年塩田さんをゲストに迎えた際の公演記録+αといった内容。
講演会記録で印象的だったのが、アカデミー・シュロス・ソリチュードの助成を受けた時の話。この助成は作家へのサポートが凄く、一年半の滞在期間中、住居・アトリエは無料で貸し出され、その上月に15万円の生活費が出て、塩田さんの場合、ベルリンの住居費まで払ってくれたとのこと。これだけのサポートの為に、世界中から応募が絶えません。
しかし塩田さんはこの手厚さに苦労したとのこと。あまりに恵まれ過ぎて、逆に制作ができなかったそうなのです。
「作家は、環境が恵まれているからいい作品ができるのではないということがわかった」というのが印象的。不思議なもんですね。
しかしこの公演会の内容も去ることながらあとの+αが中々すごい。
なんといってもドローイングノートがそのまま公開されている!
言わば作者にとってドローイングノートというのは秘密の手帳みたいなもんで、誰にも知られたくない内容も多々ある。
特に作品になる前の構想段階のものなんかは絶対人に見られたくない。
しかし今回それらの部分が生々しく公開されている。
中には、ああこれは実現せんよな、っていう、言っちゃ悪いがこれはないでしょってのも含まれてて、作家の「産みの苦しみ」が見られる貴重な機会だ。
それから、アトリエの写真や、ベルリンの写真等も満載で、一人の作家にここまで迫った本は中々ないんじゃないかと思う。塩田ファンは確実に持っておいて損はないでしょう。
<関連記事>
塩田千春「精神の呼吸」@国立国際美術館
塩田千春「沈黙から」@ 神奈川県民ホール
そして、お次は「金と芸術」。
副題に「なぜアーティストは貧乏なのか?」とついてます笑
こちらはオランダの作家で経済学者でもあるハンス・アビングという人が経済学と芸術の立場から多角的なアプローチで、金と芸術にまつわるエトセトラを解きほぐしていくというもの。知り合いのキュレーターさんが薦めてらっしゃったので、これもヤフオクでゲットしたんですが、500ページもあって中々骨が折れました。
しかも内容がもう傷口に塩を揉むような笑
面白かったのは、助成が作家の貧困の一要因だという作者の意見。
助成があるから作家の絶対数が増えて需要と供給のバランスが崩れて貧困を生むということ。ヨーロッパでは作家に対する助成が数数多あって、先に書いた塩田さんもその助成に触れてますね。助成というのはある種の執行猶予期間でしかなくて、終わってしまったらまた振り出しに戻るってパターンがあまりに多く、作家を真にサポートするという点であまり効果を発揮してないんじゃないかと。
でも、それを言っちゃぁ、日本みたいに助成すらまともにない国で作家してる人間って何なんでしょうってなりますよね笑 確かに作者は「これはあくまで欧米のシステムを元に書いている」と前置きしてますが、やっぱり違いがはっきりしすぎて途中感情移入できずに読み飛ばしちゃったりしました。
まあ、改めて日本との違いをはっきり示してくれた本ですね。
最後の「ポンピドゥー・センター物語」は、その立ち上げ時からキュレーションメンバーに加わっていた唯一の日本人岡部あゆみさんが書いた本。
「物語」というからには、岡部さんが個人として体験した具体的な出来事がちりばめられてるのかと思ってたら、もっと客観的な記録とかデータの集積が多くてちょっと興ざめ。今までポンピドゥーに関して知らないことがいっぱい知れたりしたけど、期待してたものと違いました。
<関連記事>Centre Pompidou
ART iT No.24 「日本発、ヴェネツィアへ!」

何気に3号連続で買ってる・・・。
特に好きな本でもないんやけど、ここ最近僕の好きなテーマの特集が続いたので。
前号の「記憶のアート/消滅のアート」は直球ど真ん中でした。
今月号はヴェニス特集。特にヴェニスに興味あるわけじゃないけど、名和さんの記事が載ってたので。知らない間にすごいことになってるんですね、名和さんのアトリエ。。。
レジデンス施設や研究機関も備わってるらしいし、手がける建築家達もすごい。今注目されてる若手建築家長山祐子も含まれてる。
そういや今月26日からのscaiの展示もこのうち2人が出しますね。
どこまでいっちゃうんでしょうか・・・。
記事中にジャッキー・チェンが触れられてるのがウケた。
しかしART iT休刊はかなりショック。せっかくおもしろくなってきたのに。
ウェブでは読む気せんのよね。やっぱ本というメディアは重要。
どんどん雑誌がなくなっていって、寂しい時代になってきました。
一方某美術雑誌は生き残りに必死過ぎてどんどんおもしろくなくなってる。んー。
ユリイカ6月号「レム・コールハース 行動のアーキテクト」

1冊まるごとレム・コールハース!濃いです。
冒頭の磯崎さんの対談もおもしろい。やっぱこの人は論客という立場でいたほうがいい。建築は駄目駄目なんで。。。磯崎さんの審美眼は確かでレムのラ・ヴィレット公園もCCTVも見ぬいたのはこの人。だからこそ語れる言葉がこの対談に込められてる。
OMA用語辞典もいい。彼をめぐる言葉があまりに多いのでこうしてまとめておいてもらえるのはかなり助かる。や、何に助かるのかわかんないけど笑
あとOMAの本を装丁という観点から論じたグラフィック・デザイナーの秋山さんの特集もかなりおもしろい。どんどん読みたくなってくる。
でも、いくつも収められてるレムに関する批評は正直おもしろくない。なぜならレム自身が彼の最大の批評家だから。他の人の批評を読んでると、レムの後追いですらないのがはっきりとわかる。もう開き直って、五十嵐さんと瀧口さんの対談みたいに、もう自分がいかにレムに魅かれてるかを純粋に語り合った言葉こそ真に迫っている気がする。批評にはならないけどもう批評はレム自身に任せた方がいい。
もうレムは巨人すぎてよくわからない。
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No title
一言で言えば、建築に「奢り」が見えるところですね。
まあ、好き嫌いの問題ではあると思いますが、どうもこういう口の立つ人の建築ってのは、言葉が作品に勝ち過ぎて、実際見てあれ?ってなります。実際レムとかにも当てはまると思いますが。僕は磯崎事務所出身の青木さんの建築もよくわからないです。
むしろ磯崎建築の魅力って何なんですか?
まあ、好き嫌いの問題ではあると思いますが、どうもこういう口の立つ人の建築ってのは、言葉が作品に勝ち過ぎて、実際見てあれ?ってなります。実際レムとかにも当てはまると思いますが。僕は磯崎事務所出身の青木さんの建築もよくわからないです。
むしろ磯崎建築の魅力って何なんですか?
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