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池田亮司「the infinite between 0 to 1」@東京都現代美術館


リニューアルした東京現美に行ってきました。
色々何かすごいことになってましたが、まずはやってる展覧会から。

池田さんは去年18切符で山口まで観に行ってきました。
永過ぎる電車の旅は鬱病にかかりそうでしたが、展覧会は素晴らしかった!
実はそれまで特に池田さんの作品を知ってたわけじゃなくて、単純にその時の展覧会フライヤーがかっこよかったってだけで行ったんですよね。
元々ダムタイプ等で活躍されてて、今は電子音楽をメインに単独で世界を舞台に活躍されてます。

今回は1階とB1階で展開されてて、1階が黒、B1は白の世界。
それぞれ全く仕切ることなく、現美のだだっ広い展示室を大胆に使ってるのが印象的。
まず1階では、鉄の塊に投射された小さな数列がお出迎え。
これ老眼とかだと全く見えないと思う。
実際おかんと行ったんですが、全く見えてませんでした笑
そのまま進むと、壁にいくつもの映像が投影されてる。
プロジェクターと映像の在り方がミニマルでかっこよかった。
映像の内容は数列的なものやら宇宙的なものやら色々。
そして圧巻はその奥の大きな壁に映された大きな映像。
数字がソリッドな音と共に凄まじい勢いで流れていく。
やがてすべての映像が消えて真っ暗になり、さっきまで別の映像を映していたプロジェクター達が連動して同じ映像を流すようになる。
これらの映像が何を指すのかよくわからないのですが、これらの情報が一気に脳に流れて来ると、もうそういったことはどうでもよくて、ひたすらアドレナリンが体内で分泌されていくのがわかる。なんだか興奮する。合法でトリップ。
別の部屋に移ると長いフィルムが壁に埋め込まれている。
よく見るとここにも細かいマトリックス。どうなってるんだ。

B1階は一転真っ白な世界。
靴を脱いで入るとまた1階で見た鉄の塊。
今度は銀色で書かれているのでホントによく見ないとわからない。
そして黒と白のスクエアが壁に展示されててこれも数列。
もうおかんは何のこっちゃわからず断念してましたね笑
老眼には酷です。
何か情報の臨界点を視覚化したような感じ。
「頭が真っ白になる」とはこんな状態なのかもしれない。
そして奥には大きなスピーカーが並んでて、立つ位置によって聞こえる音が違うという作品。たまに頭が痛くなるような音があって要注意。

全体的にすごくミニマルな展示。
すごくかっこいいとは思うのだけど、少し古い感じも否めなかった。
40代の作家さんなんだけど、既にジェネレーションギャップを感じる。
今の20代、30代からはこういう作品は出ないのだろうな、と思う。
でもまあ概していい展覧会ではありました。6月21日まで。

そして、今回はコレクション展も充実してます。
入口から廊下を突き抜けた所に見えるヤノベケンジのロボット。
廊下自体やけにすっきりしてるな、と思ったらショップも奥に引っ込んでて、なんとショップデザインは妹島和世!
現美なんでこんな金があるんだ?都ってそんな儲かってるのか?
今回新しいコレクションがたくさんでビビりました。
コレクションさえ買えない美術館がほとんどやのに・・・。
1階は正直真新しさはないものの、3階が凄まじい。
ほとんどが30代の若い作家ばかり。ここまで若い層のコレクションは中々ない。
まずは内海さんの「三千世界」。
以前の展覧会でも見ましたが、今回の方が気持ちいい。
サム・フランシスの色のコンポジションとの対比もいいバランスの部屋。
奥には奈良さんやヤノベさん、マシューバーニーなど、以前と変わらないのもあるけど、奥の名和さんの鹿やドローイングは必見。ドローイングいいなー。
最後が田中功起ってのもいい。群馬でやってたインスタレーション。
わけわかんないけど爽快な気分になっちゃいますね。


さて、そんなリニューアルした東京現美。
正直、ここまでやっちゃっていいんやろか・・・という印象。
はっきりいってこれは、「長谷川祐子帝国」です。
長谷川さんの「好き」が凝縮され過ぎてて、美術館の私物化になってるような。
今回の池田さんだって、音楽と美術の領域を超えるような、「SPACE FOR YOUR FUTURE」に見られる長谷川さんの思想「クロスディシプリン(ジャンルの横断)」を諸に反映した作家だし、妹島さんのコラボなんておなじみだし、コレクションも長谷川さんの好きな作家ばかり。
もちろん長谷川さんの「日本を代表する現代美術館を!」という意識はバシバシ伝わってきて、とても好感も持てるんですが、そこに付随する軋轢みたいなものがとても心配。
確かに外国の美術関係者が日本に短期滞在する時に、今の日本のアートシーンを一気に俯瞰できる場所って中々なかったんですよね。
NYに行けばMoMAに、ロンドンに行けばテートモダンに、パリに行けばポンピドゥーにといった役割を東京現美が担うのは当然なのです。
今回のコレクション展はその役割をすっかり果たしていて感動しました。
これだけ若手を揃えてる美術館って中々ないです。
これからどうなっていくのかわかりませんが、東京に行ったら確実に寄る価値のある美術館に東京現美はなってると思います。
ホント以前の現美とは比べ物にならない。
あとは場所がもっとよければなー・・・。
実際GWというのに空き空きでそれはそれでいいんですがね。



<関連記事>
池田亮司「datematics」@山口情報芸術センター
屋上庭園@東京都現代美術館
SPACE FOR YOUR FUTURE @ 東京都現代美術館
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