名和晃平「TORSO」@nomart project space
大阪でやってた展覧会の中からいくつか。
まずは名和さんの関西では久々の個展。
ノマルでは2年ぶりの個展が今月9日より始まりました。
オープニングには残念ながら行けませんでしたが。
まずはキューブでの新たなシルクスクリーンを用いた平面作品。
前作「air cell」をそのまま平面に起こした様な、モアレの感覚は健在。
キューブの真っ白な空間にぴったりでした。
そして奥のロフトでは六本木クロッシングでも発表されたscumのシリーズ。
ロフトの天井精一杯まで利用した大型作品。
クロッシングの時は真っ白な空間に真っ白な照明で展示されていたけれど、今回は黄色っぽい照明で、個人的にはこっちの方が生々しさが出てこの作品の魅力をより引き出せてるように思う。ただ、名和さんの作品作りって、一点集中して生み出される作品が多く、身体の感覚が研ぎすまされてる感じがするんやけど、このシリーズだけは、ちょっと身体のスケールから逸脱しすぎてて、本来の名和作品のもつ魅力みたいなものに欠けているように思えてしまう。あと、今回ロフトの上にも2点程小さな作品が展示されていたけど、これに関してはほとんど何も感じられませんでした。
なんにせよ名和さんの新作を関西でみられる中々ないチャンスなのでまだの方は是非!3月8日まで。
アートがもたらすプラセボ効果「息吹くアート」@Gallery HOT
西天満のギャラリーHOTにて毎年この時期になると行われている企画。今年で6回目。
アートによるヒーリング効果に焦点をあてた展覧会。
今回何度も作品を見させてもらってる山岡敏明さんの展示があるというので行ってきた。
昨年にもHOTとwksで2会場同時個展をされたそうで、それらが見れなかったので、彼の唱えるグチックという作品がどのように発展したのかが楽しみでした。
これまで山岡さんの作品と言えば、黒と白を基調にした、ハイクオリティな彫刻やインスタレーション。しかし今回メディアアートというのか、観客がダイアルを押したり回したりすることで画面が反応するインタラクティブ性のある作品を発表されてた。
一昨年ポーランドで作品を展示した時に少し作品作りに対して心境の変化があったようなことをおっしゃってたのだけど、僕は前の方が好きだったな、というのが正直な感想。あのものっぽさというか物質感と緊張感が好きだったのですが。。。
まあ、前の個展も見ていなかったのでなんとも言えないのですが、今後どうなっていくのでしょうか。
3月にはまた南港の方で展覧会があるとのことで、できればまた行かせていただきたいと思っています。
粟田宏一「ソイル・ライブラリー/和歌山」@アートコートギャラリー
土をテーマに制作されている粟田さん。
僕もロンドン以降土を使った作品を作っているので、改めて見てみたいと思ってたらアートコートにて作品が展示されているというので行ってきました。
これは「美術館にアートを贈る会」という会があって、作品を選定し、その作品にふさわしい美術館を選び、寄贈するという試みをしているらしい。そしてその活動の第2弾として選ばれたのが粟田さんの「ソイル・ライブラリー/和歌山」という作品。
これは昨年和歌山県立近代美術館の企画展「森の中で」に出品されたものらしい。こないだ遠路はるばる行ってきた熊野古道なかへち美術館に展示されてたとか。展示中に行きたかった!
和歌山の各地で採取された土を瓶につめたシンプルなものながら、これが自然の土なのか!という色をしている。「土色」といえど、本当に色んな色の土があって、中にはピンクのものやら青いものまで。これがずらーっとグラデーションのように並べられている。
でもなんか思ってた程のインパクトがなかった。わー、不思議、くらい。
入り口にも試験管の作品があったのだけど、その前でオーナーさんが誰かと対談してはって全然見れなかった。せめて使われてない奥の部屋でやってくれよ!と。
粟田さんの作品以外にもアートコート所蔵の作品も見れた。アニス・ワイルダーの最後に自作を蹴って壊すというパフォーマンス映像は楽しかった。すごい綺麗に壊れるんです。西田潤の陶芸作品なども見れたのでまあまあといったところ。
まずは名和さんの関西では久々の個展。

ノマルでは2年ぶりの個展が今月9日より始まりました。
オープニングには残念ながら行けませんでしたが。
まずはキューブでの新たなシルクスクリーンを用いた平面作品。
前作「air cell」をそのまま平面に起こした様な、モアレの感覚は健在。
キューブの真っ白な空間にぴったりでした。
そして奥のロフトでは六本木クロッシングでも発表されたscumのシリーズ。
ロフトの天井精一杯まで利用した大型作品。
クロッシングの時は真っ白な空間に真っ白な照明で展示されていたけれど、今回は黄色っぽい照明で、個人的にはこっちの方が生々しさが出てこの作品の魅力をより引き出せてるように思う。ただ、名和さんの作品作りって、一点集中して生み出される作品が多く、身体の感覚が研ぎすまされてる感じがするんやけど、このシリーズだけは、ちょっと身体のスケールから逸脱しすぎてて、本来の名和作品のもつ魅力みたいなものに欠けているように思えてしまう。あと、今回ロフトの上にも2点程小さな作品が展示されていたけど、これに関してはほとんど何も感じられませんでした。
なんにせよ名和さんの新作を関西でみられる中々ないチャンスなのでまだの方は是非!3月8日まで。
アートがもたらすプラセボ効果「息吹くアート」@Gallery HOT
西天満のギャラリーHOTにて毎年この時期になると行われている企画。今年で6回目。
アートによるヒーリング効果に焦点をあてた展覧会。
今回何度も作品を見させてもらってる山岡敏明さんの展示があるというので行ってきた。
昨年にもHOTとwksで2会場同時個展をされたそうで、それらが見れなかったので、彼の唱えるグチックという作品がどのように発展したのかが楽しみでした。
これまで山岡さんの作品と言えば、黒と白を基調にした、ハイクオリティな彫刻やインスタレーション。しかし今回メディアアートというのか、観客がダイアルを押したり回したりすることで画面が反応するインタラクティブ性のある作品を発表されてた。
一昨年ポーランドで作品を展示した時に少し作品作りに対して心境の変化があったようなことをおっしゃってたのだけど、僕は前の方が好きだったな、というのが正直な感想。あのものっぽさというか物質感と緊張感が好きだったのですが。。。
まあ、前の個展も見ていなかったのでなんとも言えないのですが、今後どうなっていくのでしょうか。
3月にはまた南港の方で展覧会があるとのことで、できればまた行かせていただきたいと思っています。
粟田宏一「ソイル・ライブラリー/和歌山」@アートコートギャラリー
土をテーマに制作されている粟田さん。
僕もロンドン以降土を使った作品を作っているので、改めて見てみたいと思ってたらアートコートにて作品が展示されているというので行ってきました。
これは「美術館にアートを贈る会」という会があって、作品を選定し、その作品にふさわしい美術館を選び、寄贈するという試みをしているらしい。そしてその活動の第2弾として選ばれたのが粟田さんの「ソイル・ライブラリー/和歌山」という作品。
これは昨年和歌山県立近代美術館の企画展「森の中で」に出品されたものらしい。こないだ遠路はるばる行ってきた熊野古道なかへち美術館に展示されてたとか。展示中に行きたかった!
和歌山の各地で採取された土を瓶につめたシンプルなものながら、これが自然の土なのか!という色をしている。「土色」といえど、本当に色んな色の土があって、中にはピンクのものやら青いものまで。これがずらーっとグラデーションのように並べられている。
でもなんか思ってた程のインパクトがなかった。わー、不思議、くらい。
入り口にも試験管の作品があったのだけど、その前でオーナーさんが誰かと対談してはって全然見れなかった。せめて使われてない奥の部屋でやってくれよ!と。
粟田さんの作品以外にもアートコート所蔵の作品も見れた。アニス・ワイルダーの最後に自作を蹴って壊すというパフォーマンス映像は楽しかった。すごい綺麗に壊れるんです。西田潤の陶芸作品なども見れたのでまあまあといったところ。

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