Seduced @ Barbican Centre


18歳未満お断り!
そんな前代未聞の展覧会がバービカンセンターで開催中。
Seduced: Art and Sex from Antiquitty to Now
アートとセックスに関する古代から現在までの300を超える「作品」を一同に集めた展覧会。
1階は古代、2階は現代という会場構成。
もう、本当におかしくておかしくてたまらなかった。
まず1階。そもそもこっちがヤバい。
古代ローマの彫刻からルネサンス、バロック絵画、日本の浮世絵、中国の水彩画、インドのイラスト。
人は昔からエロかった!ってのがすごくわかる笑
だからこそ今の僕らがいるんだよなーと壮大な時を馳せるロマン。
ってか、もうギャグやん!っていう妄想の嵐。
ペニスに羽がはえて飛び回ってる版画、集団セックスを描いた壷、女体に絡むタコの浮世絵、ペニスを畑に植える女性の油彩、野外セックス万歳な水彩画、「ぶっかけ」上等なたくさんのおち◯ち◯。
もう、笑いがこみ上げてきて、こらえるのに必死だった。
これは1人で行ったのはまちがいだったわー。友達とあれやこれやと大笑いしたかった。
インドのイラストを見てる時となりのご婦人の会話。
「アンビリーバボー!身体の構造上あり得ないわ!」
見てみると確かにあり得ないヨガ的なポーズでヤッてる男女笑
それを真剣な顔して語り合うご婦人がおもしろくてしかたなかった。
あー、マジでヤバいよこの展覧会。
ペニスの形の大理石彫刻とかもあったなー。どこまで本気なのかしら。
ってか、日本の春画のあの描き方なんであんな力強いのでしょうか。
そんなこんなで1階はこんな感じ。
2階はほぼ現代美術なんだけど、出品作家がありえなく豪華。
デュシャン、クリムト、シーレ、ピカソ、ブルジョワ、ベーコン、ハミルトン、ウォーホール、クーンズ、メイプルソープ、ルフ、デュマス、エミン、アラーキー・・・。
あの詩的な絵画で知られるターナーでさえ、女の裸をメモってあったり。
シーレのドローイングはめっちゃかっこよかった。。。
ただ、現代美術において「エロス」は当然の主題なので、あまり新鮮味はなかった。
やっぱ1階の展示のインパクトが強過ぎた。
にしてもこの豪華なラインナップが一同に会してるのは気持ちよかった。
行った時ナン・ゴールディンの作品がやってなかった。
最近彼女の作品が児童ポルノでひっかかったというニュースを聞いたので、それでかと思ったら単に「テクニカルプロブレム」だった。多分スライドの調子がよくないのか。ってかそれくらいちゃんとやれよ。ってことで見れなかった。残念すぎる。また戻ってきて見ようかと思ったけど体力的に無理。
文句なく5ツ星展覧会。1月28日まで。是非!!
にしてもこのバービカン、たまにとてつもなく良い展覧会をやる。
2年前ロンドンに初めて来た時やってた「Colour after Klein」は半端なかった。
あれ見てロンドンってすげー!って思った。
クライン、ウォーホール、トーレス、ブルジョワ、タレル、フレイヴィン、カプーア、カル・・・。
あんな豪華な展覧会をいきなり見てしまって、面食らったのを覚えてる。
今回のはあれ以来の衝撃。そんな大きなとこでもないのにすごい。
今回のキュレーションをしたキュレータ-にただただ賞賛の拍手を!

ところで、今ロンドンではなぜかポップアートが再燃。
ヘイワードの「THE PAINTING OF MODERN LIFE」、ガゴーシアンの「Pop Art Is...」、そしてポートレートギャラリーの「Pop Art Porttraits」となぜかこぞってポップアートを再考する展覧会が開催中。
21世紀に入って改めて「近代とはどういった時代だったのか」というのを問い直してる様子。
これに対しまずヘイワードは「写真」というのをキーワードに挙げてた。
そして最も重要な作家としてゲルハルト・リヒターが多くで取り上げられていた。
彼のフォトペインティングは衝撃的だった。
「写真のように描く」作家は数あまたいれど、「写真そのものを描く」作家は彼が初めてだった。
写真のブレや、ボケまで再現する彼の絵画は限りなく我々のリアリティーを鋭くつく。
彼曰く「写真は私にとって美術史なんかよりもっと関係が深いのです。それは私の、我々の現実的な日常そのもの。そしてそれは現実の代用物なんかではなく、現実を捕らえる為の支えなのです」
写真は近代という時代において大きな役割を果たす。
それは誰もが簡単に撮る事ができて、写真を見ない日は365日ありえない。
近代以前の絵画と以降の絵画では、やはり「リアリティー」という点において大きな違いがあるように思う。それはより日常的なもの。
この展覧会がまず新聞や広告、ポストカードを主題にした絵画を飾っていたのは効果的だった。
それは我々のごくごく日常であり、それを絵画におこす事で改めて日常を見直すことになるのだ。
ウォーホールを始め、マルコム・モーリーなど、近代の巨匠の絵がずらりと並ぶ。
そして次のセクションでは政治が大きな位置を占める。
リヒターの「1977年10月18日」シリーズはあまりに有名だし、デュマスの目隠しをされた捕虜の絵は痛烈だった。タイマンスも出てた。
そんな感じで写真と深く結びついた絵画作品がどんどん並ぶ。
おもしろいのが、展示作品すべてが絵画ということ。
現代美術の企画展で絵画だけが並ぶのは中々異様な光景だった。
昨年大阪の国立国際であった「エッセンシャル・ペインティング」もあったけど、あれは単に今のペインター達を紹介するっていうのが趣旨で全然おもしろくなかった。(しかも本当に「今」だったのか疑問。カッツとかもあったし) その点からすると今回の展覧会は「近代」という問題を明確に打ち出した点でとても見やすかった。
ただ、最初の方に重い主題を持ち出しすぎて、後が軽やかすぎる印象を受けたのが残念。
にしてもこれまた豪華な展覧会だった。12月30日まで。
ところで入場の時にもらったパンフに、それぞれの作家が参考にしてる写真が載っててこれがとてつもなく興味深かった!
そしてガゴーシアンの展覧会。こちらはポップアートに新たな定義付けの試みが行われてた。
例えば、ウォーホールやオルデンバーグに加え、デュシャンやリヒター、ポルケ、サイ・トォンブリー、はたまたダグラス・ゴードンにデミアン・ハーストを付け加えてみたり。
もっとワイドな視野で止まっていたポップアートの範囲を広げてみたって感じ。
一番おもしろかったのがハミルトンの代表作「一体なにが今日の家庭をこれほどまでに変化させ、魅力的にしているか」のコラージュに使った素材の雑誌の展示。作品と見比べて、どの雑誌のどこの部分が使われてるのかを見比べるのが楽しかった。ちなみにポップアートの「ポップ」とは、この作品のマッチョマンが持ってるキャンディの包みに「POP」と書いてあったとこからとられてるんです。ポップアートはNYのイメージが強いけど、実はこのロンドンで始まったものだったんですよね。
リヒターをポップアートに入れるかというのは色々疑問だけど、なんといってもラインナップが激しく豪華。さすがガゴーシアンの政治力。
ただキャプションがなくてめっさ見にくかった。。。11月10日まで。
にしてもガーゴーシアン。最近チェーン展開が目覚ましくて、ローマやモスクワまで進出。どこまでやるんだ・・・日本に来たらおもしろそう。あ、でも村上の手中に入りそうだから駄目だ。
ポートレートギャラリーのはパスで・・・。こんだけ見たら十分でしょ?

そして若手にスポットを当てた展覧会を2つほど。
まずブリックレーンでやってる「THE FUTURE CAN WAIT」
ものすごく広い敷地でびっくりした。こんなとこがあったんだ。
ただ、キャプションもなく作家リストもなく、どれが誰の作品か全くわからず。ありえんだろ。
何個か卒展で見かけたような作品もちらほら。
ゴールドスミスで見た映像や、RCAでこのブログでも取り上げた足を子供のように抱きかかえてる映像も発見。あとはバーゼルのVOLTAで見た小さな虫を使った作品もあった。ってか同じ作家なのかイマイチ確認とれないけど、そうに違いない。
そしてもう1つはPilotという企画で、今回で3回目の企画。
キュレーターやら批評家やらがそれぞれ一押しの若手を選出する展覧会。
今年はなんと我が母校チェルシーカレッジでの展示とのことで行ってみたわけですが・・・。
かなりがっかりでした。
というのもなんと今回はアーカイブの展示のみ。
作家の代表写真があって、それぞれファイルが置いててご自由にご覧下さいって感じ。
いやいや、それは無茶やろ・・・。
ってことでほとんど見ずに退散。こないだVynerで見たやつがあったくらいか。残念。


建築家・黒川記章氏が亡くなられました。
氏は丹下ゼミに所属し、建築や都市を生物の新陳代謝に見立てたメタポリズム運動の旗手でもあり、興味深い建築も世界中にたくさん残してきました。
ご冥福をお祈りします。
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