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世界的家具メーカーヴィトラを訪ねて、ドイツ南部の街、Weil am Rheinへ。
バーゼルからは55番のバスで。ここでも入国審査なし。。。
この場所は有名建築家による建築の宝庫。ってことで一気にレポート。

Vitra Desugn Museum, Frank Gehry, 1989

バスを降りてまず目に入るのがこのメチャクチャな建物。
ゲーリーによる初のヨーロッパ作品である。
当時の建築ジャーナリズムを騒がせたのは言うまでもない。
にしても本当にクレイジーだ・・・




工場の一部もゲーリーによるもの。




ミュージアムの前にあるオルデンバーグの彫刻。
創設者イームズの息子達が彼の誕生日に送ったらしい。なんて豪華。


中では家具の展覧会がやってて、一番上の写真で藁で覆われてる部分はその出品者によるもの。
ガンダム用のソファとかもあって楽しかった。

Vitra Fire Station, Zaha Hadid, 1993

10時からはヴィトラの家具の展示会のツアー。
会場はザハによる処女作。もちろん目的はこちら。
ガイドのお姉さんの話もほとんど上の空でこのもの凄い建物に圧倒されてた。
これが処女作なんて・・・異才だ。
この建物は元消防署。隣町に大きな消防署ができたのでここを博物館にしたとのことだが、実際は消防隊員がここにいると気分が悪くなるという話もちらほら。。。
それもそのはず、ザハお得意の異常なパースペクティブは感覚が狂わせる。
実際トイレの壁とかも斜めで気持ち悪くなりそう。仕方ないね。

2階。




階段。なんと壁だけで支えられてる。ちょっと揺れる。


BBQ台。なんだかんだで楽しんでますね。


Dome, Richard Buckminster Fuller, 1950 moved in 1993

12時からは建築ツアー。
ガイドのお姉さんに10時のも参加してたのにここにも参加してることに半ば呆れられる笑
めげずにツアー参加。
まずはフラーのドーム。
昔アメリカで作られたこの移動式の建物をイームスが買い取ったものらしい。
しかし中は夏になると熱がこもって大変になるらしい。
しかも去年は大雪により倒壊。再び作り直されたらしい。問題だなー。
中では「実用は不可能だが作品としての家具」の展覧会。
ゲーリー、深沢直人、ロン・アラドなど超豪華。
吉岡徳仁の'Kimono Chair'と題された作品は、本当に服のように着せ替えが可能。
しかしやはりザハの机は凄かった。あれはかっこいい。欲しいわー。

Gas Station, Jean Prouve, 1951 moved in 1993

こちらも移動式の建物。
3日前にパーティーがあったとかで中汚かった。掃除しなさい、掃除。

Vitra Factorie, Nicolas Grimshaw(1987) & Alvaro Siza(1994)

そもそもこれだけ建築のオンパレードなのは何年か前にこの敷地の約60%を消失させる大火事があり、その後新しい建物を建てるのに次々有名建築家に頼んだという経緯らしい。そして最初に依頼があったのはイギリスの建築家グリムショー。その後シザによる工場が建てられ、そこにシザはグリムショーの工場とをつなぐアーチを作ったのです。これは工場間で商品が移動する際に雨に降られないため。雨になると自動的におりてくる仕組み。実際この奥のザハを見ている時に大雨が降ってきて降りるとこも見れました。ラッキー。

Vitra Conference Pavilion, Tadao Ando, 1993




安藤忠雄による会議用の建物。
ゲーリーの騒々しい建物の横に凛とたたずむコントラストがいい感じ。
依頼を受けた時たまたま桜の木が生えてるところがあって、桜好きな安藤氏がここに建てたいと心願したらしい。中からは桜の木が眺められるようになっている。






そして最近ヴィトラから新たなプロジェクとが発表されました。
なんと新たにヘルツォーグ&ド・ムーロンとSANAAによる建物が建つらしいのです。
ってことでヘルドムの模型写真。さらにまた凄い事になりそうですね。



Vitra Centre, Frank Gehry,1994
Klunenfeldstrasse 22, 4127 Birsfelden


場所はバーゼルに戻って、ヴィトラのオフィスビル。
ゲーリーによるヴィトラへの建築第二段。
こちらは少しカラフルな感じ。


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