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フランク・ロイド・ライト世界を結ぶ建築 @ パナソニック汐留美術館

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ライトが設計した帝国ホテル竣工(1923年)から100年という節目を記念して開催されている本展。
昨年の豊田市美術館を皮切りに東京に巡回して参りました。
個人的に近代建築の巨匠の中でもコルビュジエやミースよりもライトがダントツで好きなので楽しみにしていた展覧会。
豊田でも観ようかとも思っていたけど断念したら、観に行った人から1階の展示室しか使われてなかったという情報をもらって行かなくて良かったとなりました。
そもそも東京の巡回展がパナソニック汐留美術館って、お世辞にも大きな会場ではないのでどうなの?とは思ってたんですよね。。。
どうして四半世紀ぶりのライトの展覧会がこんなに小規模なんでしょうか。悲しい。
とまあ、あまり期待も持てずに行ってみた次第なんですが、予想を超えてめっちゃ良い展覧会でした!!!
パナソニック汐留美術館、初めて行ったんですが、日曜とはいえめっちゃ人いてびっくりした。
チケット売場に行列が出来てて、会場もかなり混んでました。
やっぱりライトって人気なんだと勝手にホッとしてました。
写真はほとんど撮影不可。何とか撮ったのが上の一枚だけ。畜生!

まずはライトが建築家を始める1890年代のシカゴと東京の様子から。
1893年のシカゴ万博でライトは日本の「鳳凰殿」で初めて日本文化に触れます。
そこから彼は浮世絵のコレクター兼ディーラーとなるわけですが、その影響は彼のドローイングにも。
紙幅を贅沢に「間」をとった建築ドローイングとか他の建築家にはほぼ見られない特徴。
というかそもそもドローイングがうま過ぎてビビります。
最初に師事したルイス・サリヴァンから建築における装飾の重要性を叩き込まれたライトのこれでもかというぐらい細かいドローイングは惚れ惚れします。
きっと描き始めたら止まらない人なんだろうな、っていう生き生きした彼の態度が伝わってきます。
これを実現させる技術者は大変だったろうな。。。
その緻密さは展示されてるユニティ・テンプルの模型にも表れていて、石膏で作られてるの大変過ぎる。
後に出てくるこの展覧会の肝となる帝国ホテルの3Dモデルが結構荒いので余計当時の緻密さが際立ちます。
その後彼の代名詞である「プレイリースタイル」や「タリアセン」「楽水荘」が畳み掛けるように登場してクラクラ。
どれもこれも行きたい建築ばかり。。。つらい。。。
途中で行ったことあるヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)自由学園が出てきてやっと息ができましたw
「神は細部に宿る」とはミースの名言ですが、この言葉はライトの建築にこそ最も当てはまる言葉だと思います。
それはこの展覧会の中央に据えられた帝国ホテルのコーナー見れば一目瞭然。
一体どんだけデザインするんだ!?ってぐらい細かい。
全体の構成考えるだけでも大変そうなのに、カップのソーサーまでデザインしちゃってるんだから異常。
嗚呼、どうしてこんな素晴らしい建築が現存していないんだ。。。泣
あとこのコーナーで異色なのが当時ライトの助手だったレーモンドが描いた、帝国ホテルの建設に携わった職人たちのイラスト(?)
裸だし時代感おかしいしかなり不穏なのが気になり過ぎる絵でした。。。
その後ユーソニアン住宅の原寸モデル展示なんかもあったけど、それより面白かったのは後期に登場してくる垂直性と曲線。
水平的なイメージのあるライトですが、実は高層ビルも構想していて、「マイル・ハイ・イリノイ計画案」(1956年)は高さ1マイル=1600m、528階建てを想定してるのクレイジー過ぎた。
現在世界一のドバイにある「ブルジュ・ハリファ」でさえ高さ828mなのに。。。
結局1956年に完成した「プライス・タワー」が彼の唯一の高層ビルとなったわけだけど、1932年のブロードエーカー・シティ構想みたく、かなり「夢見る建築家」だったんだなぁと。
遺作となったグッゲンハイムはかなり唐突な印象を持っていたけど、展示されてた1925年の「ゴードン・ストロング・プラネタリウム計画案」で既に螺旋のモチーフ出てきててびっくりしました。
最後のスカルパやアアルト、日本の土浦亀城・信子夫妻との交流の紹介も興味深かった。
とまあ、かなり密度のある展示で、小さいながらライト好きなら満足度の高い展覧会だと思います。
東京会場は3/10まで。こちら。その後青森県立美術館(3/20-5/12)に巡回します。
いつかアメリカのライト建築巡りしたい!!
ところでパナソニック汐留美術館、今年度はポール・ケアホルム展にコルビュジエ展なんかもあって、また来ることになりそう。。。


その他デザイン関連。

能作文徳+常山未央展:都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築 @ ギャラリー間 (-3/24)
2019年のヴェネツィア・ビエンナーレ日本館で名前を知った建築家。常山さんの方は知らず。
エコっぽいコンセプトはちょっと萎えたけど、持ち帰り可能な端材コーナーはあり寄りのあり。
入口にコート掛けがあって、前からあったっけ?と思ったら彼らの作品でした。
3階は彼らのアトリエである「西大井の穴」を中心に紹介されてて、外観は普通なのに、中がめちゃくちゃ荒い感じで衝撃。
4階の他の作品もよく見るとえ?っていう部分があってまあまあ楽しめました。
見てたら「ホールのある住宅」が、こないだまで作家さんのお手伝いをしていた時にお借りしていた場所だと気づきましたw
中野で社交ダンスのあんな空間持ってる住宅あそこぐらいだろ!
前に見た近所の「杭とトンガリ」、その時はそこまで理解してなかったけど、まさに杭のように地下にこんなに埋まってたんだ!っていう気づきもありました。
あとは直島の下道さんがやってる資料館も行ってみたい。
ギャラ間、気づいたら2021年のSANAA展以来だったんだけど、今年は魚谷繁礼、大西麻貴+百田有希と続けて観に行くことになりそう。
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感覚する構造 @ WHAT MUSEUM (-2/25)
構造をテーマにした建築展。
最初の佐々木睦郎ルームでせんだいメディアテーク、多摩美術大学図書館、瞑想の森等々の往時の伊東さんの作品模型がたくさんあって泣いた。
SANAAの香川県の体育館も建ったら久々に面白い建物になりそう。
やっぱり佐々木さんが構造担当する建物はどれも面白い。
次の部屋も宇宙から始まって素材や組み方等わかりやすく解説してて楽しかった。
万博やオリンピックの模型はアツい。
ちなみにここは建築家から建築模型を預かってる建築倉庫があるんだけど、模型ばっかり見てもなぁというのでパスしました。
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「GUCCI VISIONS」@ グッチ銀座 ギャラリー
話題になってたので何となく知ってたけどスルーしてたグッチの展示。
そもそもグッチはミケーレ辞めてからほとんど興味ないし、ヴィトンやプラダと違ってアートに殆ど力入れてないのでスーパーブランドの中でも微妙なポジション。
建築も唯一と言って良いぐらい有名建築家に頼まないのでまず入ることもないブランドなのです。
昨年オープンしたこのギャラリーも開幕展が羽生結弦展っていうズッコケぶり。。。
今回友人に誘われて、どうせ混んでるだろうし予約制だったらやめようっていうノリで行ってみたらサクッと入れたので観てきました。
蓋を開けるとめちゃ良かった!
早速未来風の空間に当時のトラベルバッグが並ぶ様は圧巻。
ヘンプ素材を使った1960年代のバッグが今持ってても素敵な普遍性がありました。
グッチを象徴するバンブーバッグが床から天井まで並べられた鏡面の部屋もめちゃくちゃ映えてた。
グッチの映画にも出てたガガの映像が流されてるドレスルームも素敵だったし、上階のアリスの世界のような展示もすごかった。。。
欲を言えば、トム様やミケーレらの過去のコレクションも沢山観たかったけど、これらが無料で観られるなんて、上海のプラダ同様太っ腹過ぎます。。。
終了期間がまだ決まってないので、銀座行ったら寄ってみても良いかも。
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・2024.09.07-2025.01.13
内藤礼 生まれておいで 生きておいで @ 銀座メゾンエルメス フォーラム

・2024.09.25-2025.01.19
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