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Soh Souen「Your Body is the Shoreline」@ √K Contemporary

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最近観た都内のギャラリー展示まとめ。
まずはお馴染み新宿エリアから。

Soh Souen「Your Body is the Shoreline」@ √K Contemporary (-10/14)
最近観た中でダントツ良かったのが√kで開催中のSoh Souenの展示。
1995年生まれの若手作家ながら、すでに作品のクオリティが半端なく高い。
経歴読んだら精華大学の洋画科卒業とのことで、僕の後輩に当たりますが、そういうのは一切関係なく、僕が作家時代にやりたかったこと、自分と他者の境界のようなもの、を見事に作品に昇華されててなんだかとても嬉しかったなぁ。
まず1階のギャラリーに入ると奥にパフォーマンスしている作家自身の姿が見えます。
展示空間には卵がいくつか転がっていて、その間をスタッフさんが颯爽と通り過ぎるので踏まないかヒヤヒヤしました笑
「エッグササイズ」という作品で、床には文字が書かれていて、この詩のようなステートメントも本当に素敵。
一部抜粋。

何かとかたときも離れずに一緒でありたい。
あなたの温度が知りたい。
あなたの感触が知りたい。
あなたの匂いが知りたい。
あなたの重さが知りたい。
そこにのしかかる重力を知りたい。


展覧会タイトルの「Your Body is Shoreline (あなたの身体は海岸線)」からも、境界というものに作家の興味があるのがよくわかります。
実際展覧会に当てられたステートメントに書かれた言葉も素晴らしいのでまた抜粋。

「自分自身」という言葉に代表されるような「わたし=身体」という前提は、無数の他者性に満ちた身体という枠組みを、自己により完全にコントロール可能であるという幻想を生むに加え、他者と区別することで生まれる「わたし」という確固たる線引きは個人主義や孤独、大きな分断と背中合わせとなる危険性をもたらします。

「傷つきやすさ」の象徴でもある卵を丁寧に、壊れないようにゆっくりと運ぶ彼の姿は本当に美しいので必見。
9/22以降の15時から19時までひたすらやってるそうなので是非見て欲しいです。
初日に行われたSara Milioとのパフォーマンスも見たかった。。。
1階と2階にあった絵画は正直ピンとこなかったので割愛。
この展覧会の白眉は、地下空間のインスタレーションでした。
呼吸をする音と、15台のモニターに映された臍の映像。
臍というのはまさに自分と他者(母)が一緒だった頃の象徴であり、それを失った傷でもあります。
そして呼吸というのは、コロナ禍以降特に意識されることとなった生物としての営みの一つですが、これも一旦身体に入った空気が外に出て他者の身体に取り込まれる象徴のようなもの。
これらを見事に可視化していてこの空間で見たどの展示よりも感動しました。
そして臍ってこんなに個性があるんだ!という驚きも。
これは福岡アジア美術館で行ったパフォーマンスで参加してくれた有志の方たちのお腹のアップだそう。
そのパフォーマンスの様子はこちらで見られます。
今後また楽しみな作家が増えました。
Soh Souen website>> https://soh-souen.com

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エリック・スワーズ「DOING」@ KEN NAKAHASHI (-10/14)
お次はKEN NAKAHASHIでのエリック・スワーズ。
昨年の同ギャラリーでのイミ・クネーベルとの2人展が鮮烈で、巨匠の作品と並べても遜色ないクオリティに感動しました。
今回もそうで、どの作品も一見ミニマリズムを彷彿とさせつつも、情感的で儚げな印象は本当に不思議。
このギャラリーの自然光が入り込む空間が本当にぴったりで、できるだけ明るい時間帯に行くことをお勧めします。
窓側に展示されてたパンツの肖像、下にも写真があって気になって近づくと鏡で自分が写りこむという茶目っ気のある作品もよかった。
展覧会タイトルの「DOING」というのも生きる全ての営みって意味にも取れて、さらにそれを祝福しているような雰囲気が展示から伝わってきてとても感動的でした。

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YU XIAOKAI「YXK」@ 新宿眼科画廊 (会期終了)
最後はお客さんで来てくれた中国出身のユさんの展示。
基本的にセクシャリティを前面に出しすぎた作品って苦手なんだけど、彼の作品は、そのマイノリティの中でも阻害される因子が作品の中に取り込まれていて、単なるセクシャリティの問題だけでなく、マスキュリンの定義みたいなのも問うてて良かった。
今後も楽しみです。

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ざっくり東エリア。

日々 / 早川克己 小品展 @ GALLERY MoMo Ryogoku (-10/7)
実はここ最近縁あって早川さんの作品のお手伝いをしています。
アメリカに納品予定の作品を制作しているのですが、これがまた大変で、小さなパーツをひたすら組み立てる日々。。。
そんな早川さんの個展が現在両国のMoMoで開催中です。
早川さんの作品は同ギャラリーの六本木の方で以前お見かけしたことがあって、その時から気になっていました。
今回初めてまとめて拝見できました。
メインは絵画作品で、絵画といっても絵の具のにじみや垂れや顔料の沈殿などを、作家の作為を超えて生み出された作品群で、まるでどこかの惑星の表面を切り取った画面に見入りました。
後半は早川さんの真骨頂とも言える半立体作品で、物凄く細かくて見ても見ても追いつかないぐらい細かい!
特に石を使った作品が素晴らしかった。。。
「日々」と名付けられた個展のタイトルも合間って、誰にも見られない石の下の石のような日々の営みが積み重なって作品になってるようなイメージが浮かびました。

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杉本博司 火遊び Playing with Fire @ Gallery Koyanagi (-10/27)
石内都 初めての東京は銀座だった @ SHISEIDO GALLERY (-10/15)
銀座で巨匠写真家2人の展示。
コメントすべきことがない。。。

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どこ吹く風 |手塚敦嗣 展 @ Pottari gallery (-10/8)
長谷川 迅太 ”cut & paste” @ 水犀 (会期終了)
木葉絢子「エキセントリック水石」@ umi neue (会期終了)
山本恵展をきっかけに知った古物xアートな方々の展示。
手塚敦嗣さんは神田にある手と花の店主で、長谷川迅太さんはtatami antiqueの人。
それぞれ常に収集している古物を組み合わせて作品化してます。
古物もアートも好きな僕にとってどれも素敵な展示でした。
特に西小山のumi neueで開催されてた木葉絢子さんの展示は素晴らしすぎた。。。
彼女の作品は石を愛でる水石という日本古来の文化に基づいていて、どれも鉱物が作品に使われています。
どれもセンスの塊すぎて全部ください!と言わんばかりにどれも素晴らしくため息。
天才的な感覚は山本さんとも通じます。
結局古いノギスを使った作品をお迎えさせて頂きました。
瑪瑙も美しいのでぜひお店で見てください。
umi neueさんも初めて行ったけど古物に加えて店主による古物作品もあったり気になるものばかり。
木葉さんの作品との親和性が良すぎてどこまでが展示なのか分からなかったw
何故かアンティーク金庫を買ってしまい、抱えて歩いてる姿はかなり怪しかったです汗
木葉さんは今月末にもPottariで陶器の展示をするらしいのでまた行かねば。
新たな扉を開けた感じで楽しい。

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