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川内倫子 M/E 球体の上、無限の連なり @ 東京オペラシティ アートギャラリー

写真関連の展示を相次いで観てるのでまとめ。

川内倫子 M/E 球体の上、無限の連なり @ 東京オペラシティ アートギャラリー (-12/18)
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最強に良かったのが本展。
楽しみにしていた川内倫子展でしたが、想像を絶する最高の展示でした。。。
これまでもここの会場は何人かの写真家の展覧会を開催してきましたが、この天井高のある会場だと写真というメディアは不利な立場にあると思います。
以前ティルマンスもやってますが、やはりこの会場はインスタレーションが最も映える。
実際最近は千葉正也加藤翼ライアン・ガンダーとインスタレーション作家が大暴れしてきました。
カミーユ・アンロなんかもありましたが、最近のオペラシティは部屋を区切らず、大味でカオスなインスタレーションがお家芸みたいになってて、正直またか、という食傷気味な気分になってきたのもあって、今回の中山英之が担当した部屋を細かく割って整理された展示はとても気持ちよく川内倫子ワールドにどっぷりのめり込むことができました。
もう最初の「4%」の展示からやられた。
川内さんの写真って大気を感じるんだけど、この展示はのっけからその大気に包まれた感覚に陥りました。
写真もアクリルボックスに入っていて、写真というより標本のよう。
続く「One surface」はまさかのサウンドインスタレーション。
白黒の抽象画のような写真と同じイメージを転写した布が揺らいで、「はじまりのひ」の朗読が流れる。
続く「An interlinking」の廊下のような展示室も素晴らしかった。
僕が川内さんを知ったきっかけが近所の本屋で見つけた「AILA」という写真集なんだけど、このシリーズは「AILA」にも通づる死生観を感じる作品群でどの写真も愛おしかった。
そしてその先には被災地を撮った「光と影」。
こういう具体的な事件や場所を示すような作品って珍しいんだけど、この作品のメインモチーフは被災地に舞い降りた白と黒の鳩。
その二羽を追うように写真がスライドしていきます。
隣の部屋には「Illuminance」の映像がランダムに2画面で流れていて一生見てられる。。。
さらに「A whisper」も映像なんだけど、床に投影されてて酔いそう笑
その先にはイスラエルの嘆きの壁を撮った作品が壁に一点と、向かいの壁には阿蘇の山焼きを撮った「あめつち」のシリーズがデデンと行先を塞ぐように現れます。
これは石元泰博展の時にも観たような手法だったので正直インパクトは少なかった。
しかしその背後に続く新作「M/E」シリーズがどれも素晴らしかった。。。
珍しく縦長で撮られた作品群なんだけど、空に続くような突き抜ける感覚がどの作品にもあってよかった。
真ん中には布でできた構造物があってその中にも写真が展示されてた。これは正直蛇足だったかも。。。
最後にはまた大きな映像がダブルスクリーンで映し出されてて、あまりの美しさに呆然としてしまいました。
廊下には滋賀にある障害者施設の「やまなみ」を撮った作品群が展示されてて、彼らの創作を静かに見つめる写真たちで、これもとても珍しい作品群でした。
他にもミュージシャンとのコラボしたMVなど多種多様な活動が展覧できるコーナーでした。
兎に角川内倫子のこの10年がたっぷり詰まった本当にボリューミーな内容!
今まで観てきた川内倫子展で最もよかった展示でした。
会期中にまた行きたい。。。
来年の1月からは滋賀県美に巡回するそうだけど、こちらではどんな展示になるのかも気になる。
兎に角素晴らしい展示なのでオススメ!
カタログやチラシもリヒター展と同じ須山悠里さん。
最近いいなと思うデザインは大体彼女。
普段写真家の展覧会カタログは中途半端なので買わないんだけど、ブックデザインがめちゃくちゃ良かったので買っちゃいました。
ショップに欲しいグッズが目白押しだった。。。

ちなみに2階のコレクション展も、「連作版画の魅力」と題して、李禹煥に土屋公雄、中西夏之、伊庭靖子など超豪華なラインナップなのでお見逃しなく!
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野口里佳 不思議な力 @ 東京都写真美術館 (2023/1/22)
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打って変わってこちらは正直期待外れな展示でした。
野口さんと川内さんが同時期に都内で個展開催なんて激アツ!
となりましたが、蓋を開けてみれば写美の野口展は規模が小さすぎた。。。
なんで2フロアとかでやらないのかな??
憤りすら感じます。
確かに表題の「不思議な力」は、ドラえもんの言うSF(少し不思議)みたいで、思えば野口さんの作品ってこの「不思議な力」を撮っていたのかもと思わせてくれる素敵なタイトルと作品でした。
他にも父親の写真を焼き直した作品や、虫や鳥を撮ったこれぞ野口里佳って作品群、そして最後に写真集でしか観たことなかった「潜る人」等眼福な作品だらけでしたが、何度も言うけど規模が小さすぎる。。。
もっともっと観たかったと言うのが正直な感想です。
将来オペラシティで野口里佳展やってもらいましょう。
そしてまた謎なのがこちらもチラシのデザインが須山さん。
チラシが結構似てて、別に共催でもないのに大丈夫?と思います。
こちらのカタログは11月に出るそうだけど物足りなさそうなので見送りかな。。。
とても消化不良な展覧会でした。


見るは触れる 日本の新進作家 vol.19 @ 東京都写真美術館 (12/11)
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毎年恒例の新進作家展。
今年は写真の物質性に焦点を当ててるのかな?
特に澤田華さんの作品は、写真で写真を撮ったり、映像で映像を撮ったりとメタ構造な作品で最も今回のテーマに合ってたかも。
あとは特に感心することもなく。。。
最後の岩井さんってヨコトリとかで観てたけどこんな作品もやるんだ!って驚きがありました。


はじめての牛腸茂雄。 @ ほぼ日曜日 (-11/13)
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野口展とは逆に、あまり期待してなかったのに期待を大きく上回ったのがこちらの展示。
正直ほぼ日で牛腸茂雄かぁ、と言う気持ちがあって、イントロで見せられる和田ラヂオのポップな紹介映像もウンザリだったんだけど会場入ってびっくり。
今回はプリントの美しさを見せるためにアクリルなどが一切なくて、印画紙の肌理まで見えるようにしてくれていて感謝しかなかった。
途中のカラー写真もポジをルーペで直接観れたり本当に素晴らしかった。
写真ってこんなに美しいんだ!と思わせてくれる展示です。
会場自体は小さいんだけど、一枚一枚食い入るように観られるので満足度は相当高いです。
途中の牛腸茂雄のノートとかはやめてあげて!ってぐらいプライベート笑 (サインの練習とか)
36歳の若さで亡くなった彼だけど、本当にどの写真も素晴らしくて惜しくてなりません。
近々赤々舎から牛腸茂雄全集なるものが出るそうなのだけど気になる。。。


アレック・ソス Gathered Leaves @ 神奈川県立近代美術館葉山館 (会期終了)
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写真家界隈でとても人気のある写真家。
正直あまりフォローしてないのであまりよく知らないし、そもそも僕は現代美術畑の人間なので、どうもアメリカのストレートフォトってよくわからないんですよね。。。
でもよっぽど話題だったので行ってきました。
葉山館、初めて行ったけど遠すぎ。。。
しかも葉山、僕とは相当肌の合わない街でした。。。海嫌い。。。
で、展覧会なのですが、やっぱり感動なるものはなかったな。。。
こうやって後で撮った写真見返すといいなぁとは思うんですけどね。
僕から見れば写真集の方がいいのでは?って思っちゃう。
最後のファウンドフォトとの絡みの「A Pound of Pictures」シリーズは面白かったですが。


Tokyo Dialogue 2022 @ (仮称)TODA BUILDING ⼯事仮囲 (-10/30)
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最後は我らが清水さんも展示しているアーティゾン美術館横の戸田建設の新社屋の建設現場の仮囲いで設置されてる写真展へ。
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOというイベントの一環らしく、今企画は今年から3年かけてこの仮囲いに写真を展示していく「Tokyo Dialogue」というシリーズの第一弾となります。
T3って全然知らなかったんだけど、京橋八重洲界隈で繰り広げられる写真関連のイベントらしい。
近くの72Galleryってとこがハブになってて今回のカタログもそこで売ってます。

展示ですが、僕はてっきり中央通り沿いでやってると思って行ったら逆側の人通りのほとんどない通りの方でした。
中央通りだったらもっと人に観てもらえるのに、と思いつつ、こっちはこっちで落ち着いて独占して観れるのでありはありです。
それにしても仮囲いで展示ってどうなの?って思ってたけど行って観たら工事現場を背景にしてる感じがめちゃくちゃ映える!!
今回は3人の写真家と3人の書き手のコラボが展開されてます。
まず1組目は伊丹豪x穂村弘。
伊丹さんはお名前の字面は見たことあるもののそこまで作品知らず。
逆に穂村さんはマームとのコラボもあったりで知ってました。
伊丹さんはここの土地がかつて川だったというところから、見えない川を辿るように街を撮っていてとてもロマンチックな写真だなぁと思いました。
穂村さんの「空高く道路が延びてゆくことを父は夢見たおそらく母も」という詩が毒を感じてドキッとしました。
お次は清水裕貴x堀本裕樹。
相変わらず重層的な写真で見れば見るほど引き込まれます。
工事現場を撮ってるんだけど、異世界の扉が開かれるような世界観。
コンクリート片をまぶしたり、プロジェクションしたりとメタ構造が凄い。
そこに堀本さんの俳句が入ってきて、いつも清水さんの作品はテキストとセットだけど、他人の言葉と共にあるのが新鮮でした。
堀本さんの俳句はかなり清水さんの写真に寄せてるのも面白かった。
最後は木村和平x蜂飼耳。
どちらも存じあげないんだけど、木村さんの街の窓ガラスに映り込むビル群の写真はとても良かった。
蜂飼さんの「足場のある日」という詩もヤンチャな感じが面白かった。ジャングル!
という具合で、3組とも本当に面白く観られました。
工事現場って建ってしまったらその土地の層は数十年後、次壊す時まで現れないんですよね。
こうした地霊と写真の相性ってめちゃくちゃ良いので来年再来年も楽しみです。
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