藤田貴大「Light house」@ 東京芸術劇場シアターイースト

久々のマーム!
新作で言ったらコロナ前の「蜷の綿/まなざし」以来。。。
コロナで観に行く筈だった「cocoon」も「路上」も中止になってしまって泣きました。
なので今回もどうかと思って祈るように上演日を待って無事観劇できました。
舞台は沖縄。
本来だったら2020年に再演する筈だった沖縄を舞台にしたマームの代表作と言える「cocoon」がとりあえず今年上演される予定になってはいるけど、また別の沖縄を描くということでどんなものになるのかと期待。
舞台上には砂浜を思わせる漂流物らしきものがたくさん散りばめられていました。
そこに演者が続々と現れ、黙々と静かに開演。
そこからしばらく食卓の場面になるんですが、このダラダラと続く感じが心地よくて、始まらない始まり方というのか、こういう始まり方結構好きです。
食卓はマームの初期作「待ってた食卓、」を想起するような原点感もあり、藤田さんにとって食卓の場面というのはとても大事なんだろうなぁと思いました。
そこから溜めに溜めて唐突に繰り出されるマームの真骨頂のリフレイン!
これめっちゃ気持ちよかった。
この食卓の場面はこの演目を通じて何度もいろんな感情で台詞が吐かれます。
そこから時の変遷があるんだけど、正直途中から全然ついていけず、え、今何が起こってるの??って大混乱汗
市場の場面は、特設サイトの藤田さんと沖縄の人の対談「沖縄での営みをめぐる」から来てるんだろうな、ってのはわかるんだけど、肝心のストーリーの根幹が全く飲み込めず。。。
最後の方は本当にカオスで、平和だった前半とは全く違う不穏な雰囲気。
マームの場合ストーリーはそこまで重要ではないのかもしれないけれど、ちょっと置いてかれてしまってポカーンとしてる間に終わってしまった。。。
んーーー、ちょっと消化不良でした。。。
3月6日までシアターイーストで上演中です。気になる方はこちら。
最後の方でずっと音楽だか映像だかをいじってる人が灯台守役としてまさかの登場してきたんだけど、この人美術作家の小金沢健人さんだった笑
まさか台詞まで言わされるとは本人もびっくりだったでしょうね。。。
この演目の環境演出も手がけてたみたいです。
今年は沖縄の本土復帰50年に当たります。
それがめでたいことなのかどうなのかは正直わかりません。
延期になったマームの「cocoon」もそうだけど、個人的には劇団チョコレートケーキの新作「ガマ」が物凄く覚悟いるけれど楽しみ。
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