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「エキシビジョン・カッティングス」 @ 銀座メゾンエルメス フォーラム

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イギリスのキュレーター、マチュウ・コプランによる展覧会。
誰か特定の個展でもなく、はたまたグループ展とも違う。
展覧会そのものを見せるということで、どんなもんかしらと思って行ってみたらとても良かった。
会場は2つのセクションに分かれていて、エレベーターを降りて右の広い展示室では、フィル・ニブロックによる音楽が流れていて、これがものすごくいいのです。人によっては気が狂ってしまうかもしれませんが笑
是非配信してほしいなぁ。。。
中央には、自然農法を提唱した福岡正信の自然農園から届けられた甘夏の苗が植えられており、その周りを囲んで西原尚による椅子が並べられています。
展覧会を「Cutting=接ぎ木」と捉え、「育まれる展覧会」をテーマにした会場構成。
コンセプト云々より、ここの居心地がめちゃくちゃいいのです。一生いられる。
レンゾ・ピアノによる建築越しに差し込む光と木々と音楽が絶妙なハーモニーを奏でています。
椅子も一つ一つ違っていて面白い。

そしてもう一つの展示室では、フィリップ・デクローザの絵画で始まり、奥ではコプランが以前手がけた展覧会を「Cutting=編集」した「THE ANTI-MUSEUM: AN ANTI-DOCUMENTARY」という映像が流されています。
この映像では主に彼が2016年に手がけた「A Retrospective of Closed Exhibitions」と2009年に手がけた「Voids, A Retrospective」をベースに作られているのですが、この二つの展覧会は、このパンデミックにおいてとても示唆的な展覧会だったことを示しています。
まず前者では、アーティストたちが展覧会をクローズしてきた歴史を取り上げているのですが、一番最初にそれをやったのが1964年東京の眼科画廊で開催したハイレッド・センターによる「大パノラマ展」だったのです。
そこから松澤宥、ダニエル・ビュレン、マウリッツォ・カテラン、そしてサンティエゴ・シエラへと続いていきます。
そしてこの状況はまさにパンデミックの最中にアーティストの介入なしに起こっています。
実際この展覧会も一時クローズされましたし、昨年からいくつもの展覧会がクローズに追い込まれました。
さらに後者の展覧会では、1957年にイヴ・クラインが展示物の存在しない展覧会を開催したことから、コプランはポンピドゥーセンターを空白で埋め尽くしたのです。
これ、2012年にロンドンのヘイワードギャラリーで「Invisible: Art about the Unseen 1957-2012」という展覧会がやってて、昔知った時に革命的な展覧会だ!と思ってたらそれより前にコプランがやってたんですね。。。
それはさておき、この状況もパンデミックと重なります。
こうして、アーティストたちが起こしてきた革命に現実が追いついてしまったという皮肉が綴られるのです。
この映像30分ありますが、是非全部見ることをお勧めします。
最初の展示室も一生いられるわけだし、時間の余裕を持って行ってください。
僕はエルメス滞在時間最長記録樹立しました。今のところ予約不要です。
7月18日まで。こちら
こちらの映像もぜひ。




「第八次椿会 ツバキカイ 8 このあたらしい世界」@ 資生堂ギャラリー
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お近くの資生堂ギャラリーでは椿会展が開催中です。
3年毎にメンバーを替えながら続いていて、8次のメンバーは杉戸洋、中村竜治、Nerhol、ミヤギフトシ、宮永愛子、目と僕が好きな作家揃い!
初年のテーマは「触発」で、これまでの椿会の作品を各作家が選んで自身の作品とコラボレーションするというものでした。
これは、このパンデミックにおいて再考されてるコレクションを資生堂ギャラリーにおいてもこの椿会で再考していこうというもので、これまでの椿会で発表されてた作品をコレクションしていたんですね。知りませんでした。
今回の6名の作家が選んだのは、伊藤存(ミヤギ)、三輪美津子、内藤礼(中村)、畠山直哉(杉戸、宮永、Nerhol)、青木野枝(宮永)、赤瀬川原平(目)という感じで、会場は錚々たるメンバーのグループ展と化してます。
ちょっと雑多な印象も否めないのですが、今回目が入ってるせいで、どれもこれも目の仕業なんじゃないかと勘ぐってしまいました笑
そして案の定目の作品は口外無用で、監視のおじさんに色々教えて頂かなければ気づかなかったことも多々。。。
辛抱強く見続けてみてください、としか言えない笑
こちらも予約不要です。8月29日まで。


他に最近観た展示たち>>
海老原靖「Garden -隙間をうめること」@ KEN NAKAHASHI
Koji Honda | Shohei Yoshida “Trans-Siberian Railway” @ (PLACE) by method
「Try the Video-Drawing」@ TAV GALLERY
「北井一夫 / 柳沢信」@ Yumiko Chiba Associates
居場所はどこにある? @ 東京藝術大学大学美術館 陳列館
still life 静物 @ Gallery Koyanagi

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内藤礼 生まれておいで 生きておいで @ 銀座メゾンエルメス フォーラム

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