束芋@カルティエ財団

はい、ようやくアートの記事です。もはや何のブログだったか見失ってますね。
まずはカルティエ財団美術館で行われていた束芋展。
ヌーベル建築ってのと、この春に東京都現代美術館に巡回してたカルティエ財団コレクション展がよかってってので、何のチェックもなしに行ったらやってた。ものすごくラッキー!ポスター見つけた時テンション急上昇。

入り口にはパトリック・ブランのコミッションワーク。かっこよすぎ。

中に入るとまずはゲイリー・ヒルの展覧会がやってた。望遠鏡をのぞいてその先にあるお手製のコインを見るって作品と、鷲が鉄塔の中で暴れ回るっていう映像作品。前者はまだいいものの、後者は一体どういうつもり?って感じ・・・なんだかなー。
気を取り直して地下の束芋展へ。
まず迎えてくれるのが束芋の壁に直接描かれたドローイング。もうマジでうまい!あの線はやばいってホント。下描きの跡とかもあってもう本当にやばかった。やっぱ絵うまいわー。
その奥に進むと映像作品「日本の通勤特急」。遠近法よろしく奥に向かって壁が斜めになってて、すべての面に映像が投影されてる。それが左右で展開されてて、見るのに忙しかったけど本当によかった。やっぱこの人のインスタレーションセンス素晴らしすぎ。
その奥ではヘッドフォンを聞きながら前の壁に180度投影される映像を見るというもの。ヘッドフォンの軽やかなコンピューター音を聞きながら映像を追うんだけど、音と裏腹に相変わらず毒の効いた映像。これも好き。
最後は原美術館で見た波の作品。今回は暗い部屋に入って天井に投影された映像を寝転がりながら見るというもの。ちょっと前と変わってた。心地いい。
他にも今までの作品を流してるブースもあって、束芋三昧を味わえました。お風呂のやつとかちゃんと風呂場に見立ててるのがいいし、花札のやつもべらぼーにきれい。
それにしてもこれほど日本の独特な混沌を表現できてる作家を僕は知りません。そしてそれが外人さんから見たらどんな風に見えるのか。ただのジャパネスクで終わってないのか。気になる所でした。もういっそのことゲイリーヒルなんてやらずに全館束芋だったらよかったのに。鷲のやつやってた空間なんてまさにあの波の作品ができたのに。吹き抜けだし。それだけが残念。
PALAIS DE TOKYO
5,000,000,000yearsという展覧会がパレ・ド・トーキョーで行われてた。
ここは以前万博のパビリオンでそれを改装してできた展示室。
いつも展覧会にあわせて非常に柔軟に展示室の形を変えることができるという不思議な所で、結構業界では話題の場所。次期森美術館館長の南条さんもおすすめしてはったし。
で、展覧会の内容なんですが、正直あまり理解できなかった。
どうやらこの展覧会タイトルは地球だか人類だか生命だかが生まれて今までの年数。それをテーマにしてるっぽいってことはわかったけど、フランス語で書かれてもわかんねぇよって話。
気になったのは作品は、Urs Fischerの木が空中につらされてて、モーターで回転し、その先についたロウソクが蝋を床に垂らして白い円ができてたのがきれいだった。
Kristof Kinteraの作品は、少年のような格好をした作品で壁に向き合うように立ってる。一瞬本物かと思ってギョッとする。しばらくするとなんと頭を壁にすごい勢いで叩き付けるというもの。ちょっとしたトラウマになりそう。以前にもこの人の作品、大阪の国立国際でやってた「転換期の作法」という東欧の作家に焦点を当てた展覧会で見たことがあった。その時は買い物袋が踊ってたけど笑
あとはKris Vleeschouwerのガラス瓶がたくさん置かれた棚。下に破片がたくさん散らばってるのと、何か装置がついてたので多分揺れて床に落ちるんだと思う。残念ながらその瞬間は見れなかった。
Centre Pompidou

後々ポンピドゥーの記事は投稿するつもりでしたが、またも建築に支配されそうなので美術関連はこっちにまとめておきます。本当に何のブログだったっけか・・・。
まずは付属のブランクーシ美術館で行われてた杉本博司展。
この美術館には彫刻家ブランクーシのアトリエがそのまま再現されてて(上写真)、その彫刻にインスパイアされる形で杉本氏が制作。といっても「概念の形」シリーズの写真作品2点と、機械が作る完璧な造形というコンセプトの彫刻作品。杉本さんは写真だけやっておくのが一番だと普通に思います。
続いてラウシェンバーグとイブ・クラインの展覧会。
ラウシェンバーグはあまり好きじゃないのでほぼ素通り。何がすごいの?
イブ・クラインの展覧会は本当に素晴らしかったです。あそこまで作品たちが揃った展覧会初めて見た。青い作品はもちろん、火の作品もたくさんあった。本当に火の跡がきれいだった。30代で亡くなってるんだけど、その短い人生でこれだけ美術界に大きな足跡を残して、これほどまでに美しい作品を残したクラインはやっぱ偉大だ。
他には映画と美術を取り上げた展覧会がやってた。ポンピドゥーのコレクション展的なものだと思うんだけど、もう半端なかった。挙げていくとキリがないけど、ナン・ゴールディンのカップルをひたすら撮り続けたスライドはよかった。ボイスのフェルトの部屋も圧巻だったし、リヒター、ベーコン、ポルケの平面作家もすごい。モナ・ハトゥムの鉄格子の中に電気を置いて影が部屋一面に現れる作品もよかった。あと建築模型もここ激しくて、なんとせんだいメディアテークの模型発見!そういやゲントでポシャった模型もここが買い取ったとか言ってたな。おもしろかったのが長い廊下にひたすら投影されてた映像たち。え、こんな人も?っていう人が映像撮ってて、デュシャンやセラ、チャック・クロースなど。コーネルやナウマンのもあった。ナウマンはさすがやわ。
あと同じ階でVija Celminsという人のドローイングの展覧会もやってた。これが中々激しくて、最初写真かと思って素通りしかけたんだけどよく見ると鉛筆画ってことが判明。波とか星とかすごい!
また別の階では写真の展覧会。こっちも出てる点数も多いし、有名な作家のオンパレード。グルスキーやデマンド、ティルマンスなどのドイツ写真はもちろん、オノデラユキや杉本なども。壁一面写真で埋め尽くした部屋とかあってすごかった。
あー、やっぱポンピドゥーすげー!また絶対来よう。
Pont Neuf
パリに行ったら絶対訪れたい場所があった。
ポン・ヌフ橋。
セーヌにかかる「9番目の橋」という意味の橋。
ここはかつてクリストが布で包んだ場所。実際行ったら普通の橋だったけど、ここにあの布があったのかーと思うとわくわくしました。あー、次のプロジェクトは是非見てみたいなー。2010年コロラド州。。。その頃何してるのかな。
