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中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト

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お客様から黒川紀章の建てた伝説の建物「中銀カプセルタワー」の中を見られる見学会があると聞いて参加してきました!
前に来たのは僕がまだ建築に興味を持ち始めた頃に観に行った以来。15年ぶりぐらい?
よく見たら名前も「中銀カフセルタワーヒル」になってる。。。
この時点でかなり老朽化してるのがわかります。
なんせ建ったのは1972年。もう半世紀が経過してる。。。
老朽化に伴い取り壊し計画が進んでいるようで、何とか保存しようと有志の方々がプロジェクトを立ち上げて、この見学会もその一環なんだそう。

中に入り、12階へ。
この建物はよく見たらわかるのですが、A棟とB棟に分かれていて、A棟が13階、B棟が12階まであります。
2棟のコアにエレベーターが通っていて、その周りを螺旋状に階段が配置されていてその周りにカプセルが全部で140個ついてるとのこと。そんなにあるのか!
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12階はA棟とB棟をつなぐ渡り廊下があります。
ここまで来たら老朽化のヤバさがわかります。。。
本来なら25年で取り替えるはずが50年間一度も取り替えられてませんからね。。。
その計画でいたので、水道管とか人が入れる隙間もなく交換が不可能。
そしてこのカプセル、コアに付いてる突起に差し込まれてボルト4本で止まってるだけなんだそう。。。怖すぎ。。。
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下へ。
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9階の渡り廊下。
カプセルの視界避けもいい感じ。
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ちなみに現在住んでらっしゃるのは20人ちょいぐらいなんだそう。
後はマンスリーだったりオフィス利用だったりこういう保存会の方が持ってたりとのこと。
今回案内してくださった方は15カプセルも持ってるそうなんだけど何者!?
当時は分譲で1カプセル300万から400万とのこと。今の2000万円ぐらい?
立地を考えたら安いといえば安いのかも。
10年ほど前取り壊しが決まりかけた時は記念になのか何と100万ぐらいで売りに出されたそうなんだけど、今やまたも2000万円ほどに戻ってるとか。
保存派と取り壊し派で現在争い中なんだそうです。。。
全カプセル新しく取り替えて保存されるのが一番なんだけどなぁ。。。
このコロナで出資する人も減って、かなりまずい状況らしいです。
ちなみにマンスリーで12万で、こないだ最後の募集をかけたら、7室の募集に対して100件近い応募があったんだとか。

さて、いよいよカプセルの中へ。。。
思ってたより狭かった!!大体4畳半ぐらい。
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窓ははめ殺しタイプと2重窓タイプがあり、このカプセルは2重窓タイプ。
当時は高いビルも少なくて目の前に富士山が見えたんだとか。
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この部屋は竣工当時のままの貴重な部屋。
備え付けのオーディオ類凄すぎ。。。
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テレビの上の棚を開けるとレゴとの中銀カプセルタワー!特注パーツだそう。すごい。
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これが、
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こうなる。
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ユニットバス。
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全体。
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楽しすぎる!!
最後にこのカプセルマンションの当時のパンフレットを復刻されたやつを購入しました。
これはすごい!
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このパンフレットのタイトルにもなってるように、これ住居用というよりむしろビジネス用だったんですよね。
まるで今のリモートワークやワーケーションの時代を予見していたような先見ぶり。。。
50年早すぎましたね。。。
当時はセクレタリー機能もあって、タイプライターやゼロックスのレンタルや、カプセルレディーなんてのもいて秘書的な仕事もしてくれたらしい!!
知れば知るほど面白すぎ。

こんな面白いビルがなくなっちゃうなんて悲しすぎます。
本来なら国が保存すべき世界が誇る宝ですよ。
ご興味ある方はぜひ、この貴重な機会、見学会参加してみてほしいです!
https://www.nakagincapsuletower.com
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