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「写真の都」物語 ―名古屋写真運動史:1911-1972― @ 名古屋市美術館

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関西からの帰りに名古屋で途中下車。
目的は名古屋市美術館でやってる「写真の都」物語。
この展覧会、2月に開催した「現代アートのたまり場vol.5」の内容そのままなんです。
気になる方はこちらで。
僕自身写真そこまで詳しくなかったのですが、これを機に勉強して俄然写真史が気になるようになりました。
特に日本の写真史は本当に面白いんですよね。
日本はこと現代アートにおいては周回遅れも甚だしいんだけど、写真ではドイツ・アメリカに肩を並べるぐらい素晴らしい写真家を多数輩出してます。
実際ニコンにキャノンにカメラ生産国としても世界一ですからね。
そんな日本写真史の基礎となるのがこの展覧会。
もうまさに先日やった内容が現物で勉強できる素晴らしい機会でした。
まずは最初の写真ムーブメント「ピクトリアリズム」。
その運動を推し進めてきた団体の一つが日高長太郎を中心に名古屋で1911年に活動を開始した「愛友写真倶楽部」。
これも勉強中にゴム印画やカーボン印画等の技法を目にしてましたが、実物を見ると、確かに写真の物質感がすごい。
そして何と言っても絵だか写真だかわからないぐらいのぼやけ方。面白い。
お次は「新興写真」と「前衛写真」。
こちらも勉強してきた内容が実物で観られて本当に感動しました。
特に1939年結成の「ナゴヤ・フォトアバンガルド」の中心人物、坂田稔の作品はどれも力強かった。
戦後の「主観主義写真」を牽引した後藤敬一郎の写真も圧巻。
それから何と言っても東松照明の登場。
数はそこまで多くないものの彼の代表作が観られて最高すぎた。。。
最後はなぜか中学生の作品で終わるのがちょっとなぁって感じだけど。
それにしても名古屋の写真史、東松照明以降が続いてないのが少し残念。
この展覧会のこの終わり方もさもありなんって感じなのかも。
これは写真に興味ある人絶対行くべき!3月28日まで。こちら
あと、なぜか出品目録なかったんだよな。。。コロナで経費削られちゃったのかしら。。。
福岡市美の「ソシエテ・イルフは前進する」も観たかったけど流石に遠い。。。

ちなみに名古屋市美術館はコレクションがすごいんです。
今回何と言っても荒川修作の特別展示があって、どれも最高に良かった。
この人の頭の中どうなってんねんっていう平面作品がいくつか観られます。
そして藤田嗣治のあの猫といる自画像がここの収蔵ってのもすごい。


コレクションといえば、愛知美術館にも行ってきました。
昨年愛知県の大村秀章知事は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で打撃を受けるアーティストを支援するため、今年度から3年間で1億円の特別枠を設け、若手作家の現代美術作品を重点的に購入することを決め、議会を可決させました。
これは戦前の大恐慌下のアメリカで行われた連邦美術計画(FAP)に近い素晴らしい政策。こちら
しかも既にいくつか購入され愛知県美術館に展示されてるというこのスピード感。
これが国家レベルなら。。。と思いつつ、やはり大村知事素晴らしい。リコールしてる場合じゃない。
メインの横尾忠則はすっ飛ばしてコレクション展直行。
入ってすぐにあったのが、この政策の前、令和元年に購入されたマックス・クリンガーの版画で、なんとタイトルが「ペスト」。
新型コロナのパンデミック前に購入されてるってどういうこと。すごい。
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昨年から今年にかけて購入されたコレクションは、結構同年代が多い印象。若手。。。です!
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美術館のコレクション予算がどこも縮小する中、本当に素晴らしい政策。天晴でした。


逆に最悪だったのが名古屋市内で開催されてる「ストリーミング・ヘリテージ」
開催の直前に知って、HP見たらほとんど情報がなく(地図すらなかった)、直前に見たらようやく地図が出てきて、開催中もアップデートされてるみたい。準備とかどうなってるんだ??
とりあえずさわひらきと平川祐樹は観たいなと思ってたんだけど、さわさんの作品は夜からしか見られないし、平川さんの作品は会場で内輪のべしゃりが五月蝿くて集中できないわで、本当に回って損した。。。

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