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劇団チョコレートケーキ「帰還不能点」@ 東京芸術劇場 シアターイースト



再びの緊急事態宣言により窮地に立たされてる舞台関係ですが、2月は2本観ました。
どちらも手指消毒、検温、マスク着用、1席空けての鑑賞です。

まずは劇団チョコレートケーキの新作「帰還不能点」
前回「無畏」に続き太平洋戦争に突入する直前のお話。
メインとなるのは時の内閣総理大臣・近衛文麿と外務大臣・松岡洋右。
面白いのが、今回はメタ演劇という形でそのストーリーが繰り広げられるということ。
冒頭は1941年8月。
その前年に結成された「総力戦研究所」が、対米戦争になった場合のシミュレーションを話し合う場面。
この「総力戦研究所」というのは、内閣総理大臣直轄の研究所で、各官庁・陸海軍・民間などから選抜された若手エリートが、具体的な各種データを基にして戦争の展開を研究予測していたそう。
しかもこの1941年の8月の段階では、満場一致で日本必敗という結果だったという。。。
それなのにどうして日本はその必敗の戦争に突き進むことになったのか。。。
敗戦後、総力戦研究所のメンバーが、故人となった仲間を偲ぶために集まり、そのプロセスをそれぞれが近衛文麿になったり、松岡洋右になったり、東條英機になったりして演じるんだけど、演じる人が場面場面でバラバラで、それがメタ演劇をさらに複雑にしていく。
この演劇自体はどこまでが史実でどこまでが創作なのかはわからないけれど、どうやら誰もが対米戦争になった場合、確実に負けるという認識が一致していたのは意外だった。
僕はてっきり軍部が暴走してあの太平洋戦争に突っ走ってしまったという風に思っていたけれど、この演劇を見ている限り、むしろ最初は軍部の方が冷静で、近衛と松岡が暴走してしまったというシナリオになっている。
やはり当時のドイツの存在感は大きくて、欧州において連戦連勝していたし、しかもあのヒットラーがいるとなっては、信じてついて行きたくなる気持ちもわからなくはないかも。。。
その後アメリカが経済制裁を加えてきて、すでに「ポイント・オブ・ノー・リターン=帰還不能点」に達し、戦争に突入したというのが今回の演劇の流れ。
結果あれだけの犠牲を強いたと思うとやりきれない思いでいっぱいになった。
最後の戦後の責任問題が個人個人で違う感じとかすごくリアルだった。
毎度これだけのクオリティで目を開かせてくれる劇チョコはやっぱりすごい。
次回公演も7月シアタートラムにて大逆事件を描く「一九一一年」が決まっていて既に楽しみ。
舞台後の岡本さんの一人芝居も最高だった!

<関連記事>
劇団チョコレートケーキ「無畏」 @ 下北沢・駅前劇場
劇団チョコレートケーキ「治天ノ君」 @ 東京芸術劇場 シアターイースト
劇団チョコレートケーキ「遺産」@ すみだパークスタジオ倉


チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』 @ あうるすぽっと


前から気になってたチェルフィッチュと金氏徹平の協働作。
んーーーー、イマイチだった・・・。
舞台上にはいろんな物体が置かれていて、演者はむしろサブで、その物たちが主役という実験的な内容なのだけど、やっぱり僕は人間が見たいなぁというのが正直なところ。
この後劇チョコ見て本当にそう思った。
冒頭の何分かは寝てしまったし、その後も全く入れないまま2時間半。。。
途中近年取り組んでる「映像演劇」の一端が見られたのは良かったけれど。
チェルフィッチュの当たり外れがエグい。。。
「クーラー」や「スーパープレミアムソフトWバニラリッチソリッド」みたいな日常のくだらないネタを拡大したみたいなやつが観たい。。。

<関連記事>
チェルフィッチュ「スーパープレミアムソフトWバニラリッチソリッド」 @ シアタートラム
チェルフィッチュ「地面と床」@ 京都府立府民ホール アルティ
チェルフィッチュ「クーラー」@AI・HALL
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