千葉ゆかりの作家展 清水裕貴・山崎雄策 写真展 @千葉市民ギャラリー・いなげ









千葉県稲毛まで友人の清水裕貴さんの展示を観に行ってきました。
遠かったけど行った甲斐があった!
会場は浅草にある神谷バーの創始者神谷伝兵衛の元別荘。
大正から建つ建物で、1階は洋風2階は和風という和洋折衷の造り。
もうこの建物が魅力的すぎてやばい。。。
しかしそれに負けない清水さんの写真のパワーがすごい。
写真ってどうしてもハイブリットなメディアなので、こういう古い建物とかに展示しちゃうとどうしても負けがちなんだけど、今回清水さんの写真は、海水でダメージを与えたプリントで、写真のハイブリットさを消すことでザラザラした世界を生み出していました。
清水さんの作品はむしろホワイトキューブよりこういう歴史のある場所が似合いますね。
清水さんの真骨頂のテキストも秀逸で、今回はなんと窓が主人公。
そこに生息する黴との話が写真と共に綴られます。
建物を使った絵巻のようにスルスルと誘導させられる。
今回地元の作家(?)平本成海さんとのコラボレーションもあったり盛りだくさん。
遠いけど行く価値ありまくりな展示です!ぜひ。こちら。
神谷伝兵衛の作った牛久シャトーもいつか行きたい。。。
本館(?)で展示されてた山崎雄策さんの展示は、ちょっとカラクリに終始してる感があり苦手でした。
清水裕貴「Air」@ tidepool429






こちらは清水さんご自身が運営されてるアーティストランスペースでの展示。
年末から年始にかけて予約制でご自身の個展を開催されてました。
僕は1月3日に訪問。
船橋駅から15分ぐらい歩いた団地マンションの一室。
何故か非常階段の扉の向こう側にあって、見つけられず焦りましたw
開けてまず目にするのは一枚の水彩画。
この絵は昨年春の緊急事態宣言中にクラウドファンディングで発見した北海道の動物園で飼われている「そら」というオットセイが描いたものらしい。
こんなものが返礼品になってるなんて斬新すぎる笑
以前象に絵を描かせてたアーティスト二人組がいたけど、絶対それ知らないでやってるよなぁ。。。
その絵からスタートして、様々な水辺の写真や窓からの風景などが並ぶ。
タイトルの「Air」は、昨年から続くこのパンでミンク下においてとても重要な要素になった。
普段は見えないものなので気にも留めないけれど、なんだか色々見えてしまいそう。
そういう「空気」を孕んだ少し不穏な写真たちと、プロジェクターで映された短歌のような詩。
改めて今の「空気」を想う体験でした。
この展示は不定期に開けるそうなのでHPチェックしてみてください。
清水さんとのインタビューはこちら。
関連記事>>清水裕貴さんと山元彩香さんのこと。
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