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アニッシュ・カプーア in 松川ボックス / 吉國元 根拠地 粟津邸ではじまる / 紫牟田和俊展 @ space23℃ / 伝統のメタボリズム〜言葉と文字〜 @ SHUTL

最近立て続けにアートx住宅建築を観たのでまとめて。

アニッシュ・カプーア in 松川ボックス (-2024.03.29・予約制)
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お客さんのインスタのストーリーで行かれてて、何じゃこりゃ!?となり即調べた展覧会。
カプーアの展示が近所(早稲田)で!!
しかも会場になってる松川ボックスは1971年に竣工した宮脇檀による建築で、1979年には建築学会作品賞を安藤忠雄の「住吉の長屋」と同時に受賞作とのこと。
これまで一般公開されることのなかった場所がなぜ展覧会会場に。。。
しかも開館時間が水・木・金の13時から17時で1時間の予約制。
まともに働いてる人には難易度の高い設定だけど、昼間フリーな私にはむしろ最高な時間帯だったので早速予約して行ってきました。
場所は西早稲田駅から徒歩10分以内の住宅地。松川ボックスで検索すると普通に出ます。
赤い門が目を引きます。
外観はまるで茅葺き屋根を思わせる形のコンクリートでできた屋根が特徴的。
中に入るとトップライトが部屋を照らしています。
どうやらインディペンデント・キュレーターの清水敏男氏がオフィスとして利用していて、今回は展示会場としてオープンしてるみたい。
展示されてる作品は3点で、絵画2点と彫刻1点。
ペインティングは近年取り組んでるもので、正直微妙。。。1階と2階に展示されてます。
彫刻はカプーアの真骨頂のミラーの作品で和室に展示されてます。撮影不可。11月末には展示から外されるらしいのでこれを観たい人はそれまでに予約してください。
建築は半世紀経ってるのもありやや傷み気味で、当時の和のテーストが所々にあって正直ややダサめ汗
僕的にはあまり満足のいく展示ではなかったけど、まあ中々ない機会なので是非。
予約はこちらから。1000円現地払い。

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吉國元 根拠地 粟津邸ではじまる (-10/29)
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粟津潔の自宅兼アトリエがアートスペースとして開放されてると聞いて行ってきました。
場所は読売ランド前駅から徒歩15分ほど。
かなりアップダウン激しいので足の悪い方は中々難しいアクセス。。。
辿り着いたそこは住宅街の中に凛と佇む白い建物。
設計は原広司で1972年竣工。
入場料1000円を払って中へ。
半世紀の傷みはややあるものの、トップライトが入る明るい内装。
坂道に建ってるので、入口から入ってどんどん下に降りていく構造で、自分が何階にいるのかたまにわからなくなります。
基本的にシンメトリーな構成で、まるで神殿のような高貴さがあります。
現在はご子息の粟津ケンさんが所有・管理されています。
以前スタジオ35分で粟津潔展がやってた時にお会いして少しお話させて頂きましたがとても気さくな方。
当日もいらっしゃって訪問者を案内されてました。
そして今回柿落としとなるのが、35分でも展示されてた吉國元さん。
アフリカのジンバブエにルーツを持っていて、ブラックの人を中心に描いた色鮮やかな作品群が白い建物に映えます。
それにしても、こんな行きにくい場所なのにめちゃくちゃ人がいてびっくりしました。。。
これまで公開されてなかっただけに注目も高かったのでしょうね。
ほとんどが建築関係と思しき人たちで、吉國さんの作品をちゃんと観ていたのか謎。
建物がこれだけ個性的だとやっぱり純粋に鑑賞するのは中々難しいかもしれません。
とはいえ今後も若手を中心に展示されていくようなので気になるスペースではあります。
インスタレーションとか彫刻とかの展示も観てみたいですね。
次回はKarimoku New Standardの展示(11/5-12)で入場無料・要予約。こちら

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紫牟田和俊展 @ space23℃ (会期終了)
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以前から気になってたけど中々行く機会のなかったspace23℃へ。
ここはもの派の作家として知られる榎倉康二の奥様榎倉充代が2000年に開廊したギャラリー。
等々力駅から10分ほど歩いた住宅街にあります。
Googleだと家の裏側に連れて行かれて焦りましたが何とか探し当てました。
ギャラリーといっても実際に榎倉康二の家兼アトリエで、行くと「榎倉」という表札がかかってます笑
当初は実際アトリエの中で展示されてたそうなのだけど、2017年からはギャラリーを新設して榎倉を初め様々な作家の展示を不定期に開催しています。
ギャラリーは小ぶりではあるものの、トップライトが入って、角もアールでこだわりを感じる空間でした。
この時は榎倉の元教え子だった紫牟田和俊氏の作品展。
さすが榎倉のギャラリーで展示するだけあってミニマル。
箱と作品がセットになってるインスタレーションでした。
実際作家さんもいらして、展示見てたら奥様がコーヒーを持ってきてくれました。
中々行きにくい場所だったけど、ずっと気になってたので行けてよかった。金土日のみ。
現在は歳森勲展が開催中。11月5日まで。

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伝統のメタボリズム〜言葉と文字〜 @ SHUTL (-11/5)
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昨年老朽化により惜しまれながら解体されてしまった黒川紀章の代表作でもあった中銀カプセルタワー。
僕も一昨年内部見学させてもらいました。本当に行っておいてよかった。その時の様子はこちら
カプセルのいくつかは購入されて保存されています。
そのうちの二つが今月オープンしたSHUTLという施設に入っていて公開されてます。
ここは松竹の持ち物らしく、今後このカプセルを展示スペースとして使用していくとのこと。
その柿落としが「伝統のメタボリズム」という企画。
第三弾まで予定されてて、今回はその第一弾として「言葉と文字」をテーマに、最果タヒ+佐々木俊、松田将英、三重野龍が参加。
2基のカプセルはそれぞれ「CAPSULE A - A906 (ORIGINAL)」と「CAPSULE B - A1006 (SKELETON)」と名付けられてて、前者は竣工当時の内装に修復されてて、後者は剥がされてスケルトン化された生々しい姿で設置されてました。
展示は正直かなり微妙だったのでノーコメント。この調子だと今後もあまり期待できないかも。。。
まだ中を観たことない人は観に行ってもいいかもです。
Aは基本1人づつしか入れないので並びますがBは並ばず土足のまま入れます。

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おまけ。
住宅の域を遥かに超えてるし、展示でも何でもないんだけど、誕生日で小笠原伯爵邸に連れてってもらったのでここに載せときます。マジで最高だった。。。

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榮一也パフォーマンス 終了しました。

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2夜連続で開催したA'holicにとって初のパフォーマンス公演、榮一也< Blink of Perception>、無事終了しました。
お越し頂いた皆様ありがとうございました。
両日とも本当に沢山の方々に来て頂けてお陰様で鮨詰め状態w
今回はカウンター内にお客さんを入れるという新しい試みでした。
見づらい部分もあったかと思いますが楽しんで頂けてたら幸いです。
榮くんもスタッフの皆様もお疲れ様でした!!
今作は映像に音楽に演出と、複数の方々により出来上がった作品で、基本的に1人で作り上げる美術とは違う感覚で新鮮でした。
最後はスタッフの皆様と連帯感が生まれて胸熱でした。本当にお疲れ様!
お店の歴史にまた新たな1ページが加わりました。
また何かできたらと思います。

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さて、来月ですが、22日にお待ちかねとんちピクルスのライブを開催します!
と言っても、すでにお席はソールドアウト状態。。。おそるべしとんち人気。。。
というわけで若干数ですが2500円の立ち見席もご用意します。
立ち見でも観たい!という方は是非ご予約ください。
店頭、DM、メール(info@aholic.tokyo)等々でお尋ねください。
当日は22日以降が通常営業となります。

公演名 とんちピクルスA’holicライブ
日 時 2023年11月22日(水) 19時開場19時半開演
会 場 A'holic
    東京都新宿区新宿3-11-1 高須ビル3階
    Tel.03-6273-0132
    http://aholic.tokyo/
出 演 とんちピクルス
料 金 立見2500円 *別途ドリンクのご注文をお願いします
ご予約・お問合せ
info@aholic.tokyo (A'holic)
とんちピクルスライブ予約センター
http://form1.fc2.com/form/?id=451627

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ライブの翌日11/23(木祝)から26(日)はお休みとなります。ご了承ください。

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最後に新メニューのご紹介。
約一年ぶりのバー専用チョコの新作"バタースコッチ"!
風味豊かなきび砂糖”カソナード”で作ったキャラメルとブロンズチョコレート、たっぷりのバターを使用し濃厚かつコクのある味わいに仕立てたガナシュでシェリー樽系の甘やかなウイスキーとのペアリングがおすすめとなっております。
10/27(金)よりお楽しみ頂けます。

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榮一也パフォーマンス 開催のお知らせ。

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先月の「#よそじ男子しか勝たん」で1日スタッフを見事に務め上げてくれた榮一也くんのパフォーマンスがA'holicで開催されます。
お店始まって以来のパフォーマンス公演。是非ご覧ください!
予約必須です。メールかインスタのDMか店頭にて承ります。
メールはinfo@aholic.tokyoまで。
当日は21時まで貸切、後通常営業となります。
以下詳細です。


榮一也パフォーマンス
< Blink of Perception>
ある本に記載された、ある劇作家の文脈からインスピレーションを受け、今を生きる事、を「ジェンダー」という言葉に関わる本来の意味合いや感性を刷り込ませ、不惑の節目となる肉体が創り上げるアートパフォーマンス。

10月20日(金) Open 19:00 Start 20:00 残席僅か!
10月21日(土) Open 19:00 Start 20:00 満員御礼!

*ご予約のみ各回12名限定
*1ドリンクオーダー制+チャージ¥500
*パフォーマンスは投げ銭制。
(当日包み紙をお配りしますので、今後の活動支援としてお気持ち挟んで頂けると嬉しいです。)
*遅くても19:45にはドリンクの関係上、ご入場下さい。
お席はなく立ち見になります。

<会場>
Art Library Cafe & Bar 「 A'holic 」
東京都新宿区新宿3-11-1 高須ビル3階
*新宿3丁目駅C-6出口より徒歩1分

演出・構成・出演 榮一也
音楽 Mark Horrocks
映像 しずか
Special Thanks 森川穣 天野かおる
城太介 澤田誠也 

[performer]
榮一也 KAZUYA SAKAE
1983年生まれ。舞踊家。
学生時はフィギュアスケート選手。
引退後、ダンスの道へ。
ジャズ、ストリート、バレエ、コンテンポラリー等様々なダンスを学ぶ。
インターナショナルダンス学院ストリートダンス科卒業。
近年はピラティスインストラクターとして活動する傍ら、不定期に身体を基本のメディアとしたパフォーマンスをしている。
アイデンティティやジェンダーに関する事を活動の核とし、コンセプチュアルな独自の身体表現を探求中。
主な作品に「薄暮の境界線」「月の瞼」「光の隙間」等。

[Music]
Mark Horrocks
composing electronic music for dance and performance artists for over 30 years.
He has performed his work at international dance festivals and electroacoustic music events both in Europe and America.
He studied Sonic Art at the University of Middlesex, London; and graduated with a PhD in Electroacoustic Soundscape Composition in 2005.

さいたま国際芸術祭2023 @ 旧市民会館おおみや等

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さいたま国際芸術祭に初日から行ってきました。
第3回だけど個人的に初。
今年は目[mé]がディレクションするということで発表時から気になってたのです。
会場は旧市民会館おおみや。
2022年3月に閉館後使われてなかった施設らしい。
Googleマップで「旧市民会館おおみや」と入れると「RaiBoC HaII レイボックホール(さいたま市民会館おおみや)」という別の施設が出てくるので注意。
最初ここに行ってしまい、?となりました汗
住所は 埼玉県さいたま市大宮区下町3-47-8 です!

会場でチケットを買い、さて観るぞ!と思うも、まず順路が不明すぎて早速足止め。
どうしたらいいのかわからずスタッフの方に聞くと、外の階段から2階に昇れますとの事。
一旦外に出てわざわざ今回のために設置されたと思しき大階段へ。
この入口、今回のためにわざわざ作ったのかな。。。凄すぎる。。。
そこにはアーニャ・ガラッチオ「'preserve' beauty」が。
この作品は日々花が枯れていったりカビが繁殖したりして変化していく作品。
今回の芸術祭は、こうした日々変化していく作品が多数あります。
というか、進んでいくうちに段々とわかってきますが、「作品」然とした作品はこの後ほとんど出てきませんw
どこまでが作品でどこからが作品じゃないの??というものだらけで大混乱。
会場中に、ゴミなのか何なのかわからないものが置かれていて、これらは目[mé]が仕掛けた「スケーパー」という「景色の一部に見えるが、じつは人為的な人間やもの」が紛れているのです。
会場の外にもあったりするらしいのだけど、人間は全くわからなかったw
おまけに透明な間仕切りで仕切られて、向こう側は見えるのに行けない!とか一方通行も多くてさらに混乱。
多少イラつくけど、慣れてくると徐々にその面白さが沁みてきます。
この会場全体が目[mé]の作品と化しています。
これには賛否両論分かれそうだけど、目[mé]が好きなら許せると思います。
そしてこの迷路のような道を辿っていて思い出したのが2008年に東京都現代美術館で開催された川俣正の「通路」
あの時も、木のパーテーションで仕切られてひたすら歩いていくという展覧会でした。
つまり、展覧会とは道を作る事という究極の試み。
但し、今回はその道がかなり混沌としていて、さらにその仕切りが透明になることによって、こちら側とあちら側が生まれるというさらに複雑化しています。
2階では大ホールにも入れて、この日はテリー・ライリーのライブのリハーサルがやってるのを観ることができました。
時間があればライブ観たかった。。。
大ホールを抜けると、さっきまで2階にいたのにまた1階に戻ってた!
楽屋横を通り(多分ライリーの楽屋入り見れたw)、応接室も斜めに仕切られ、スケーパー研究所という先述のスケーパーの目撃情報を集めたりする場所があり、最初にチケット買った事務所の裏側が丸見えになってたり。
ペンが間仕切りで仕切られてるのは狂気を感じましたw
その後もまた3階に上がって今村源さんの作品を拝見したかと思うと、さらに間仕切りの向こう側に行くために地下に降りて外に出て、違う階段を登り、と建物の中を行ったり来たりで結構ぐったりします汗
効率よく観るには、1階→大階段で2階→3階→2階に降りて大ホール→1階→地下→外→建物内の階段で3階→1階に降りて小ホール、が良いかと。
まあ、効率なんてこの展示で野暮なんだけど、どうしても体力的なこともあるので。
最後は小ホールでミハイル・カリスキの映像を鑑賞して終了。
他にも「市民プロジェクト」なるものが市内でやってるのだけど、時間と体力の限界で断念。両方ある方はどうぞ。
帰り道も落ちてるゴミが「スケーパー」かもと疑ったり、まんまと目[mé]の思い通りになってましたw
国際芸術祭と銘打つには規模が小さい気がするけど、こうして順路をかき回したり、「スケーパー」を配することで見応えのあるものに変えてしまう目[mé]はさすがでした。
写真を大量に載せて言葉を尽くしてみたけど全然伝わった気がしないw
これは体験してみないとわからないので是非行ってみてください。
12月10日まで。こちら
それにしても近くに埼玉近美もあるのになんでそこが会場にならなかったんだろうか。
大人の事情なのか色々あるのかもですねぇ。。。

Soh Souen「Your Body is the Shoreline」@ √K Contemporary

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最近観た都内のギャラリー展示まとめ。
まずはお馴染み新宿エリアから。

Soh Souen「Your Body is the Shoreline」@ √K Contemporary (-10/14)
最近観た中でダントツ良かったのが√kで開催中のSoh Souenの展示。
1995年生まれの若手作家ながら、すでに作品のクオリティが半端なく高い。
経歴読んだら精華大学の洋画科卒業とのことで、僕の後輩に当たりますが、そういうのは一切関係なく、僕が作家時代にやりたかったこと、自分と他者の境界のようなもの、を見事に作品に昇華されててなんだかとても嬉しかったなぁ。
まず1階のギャラリーに入ると奥にパフォーマンスしている作家自身の姿が見えます。
展示空間には卵がいくつか転がっていて、その間をスタッフさんが颯爽と通り過ぎるので踏まないかヒヤヒヤしました笑
「エッグササイズ」という作品で、床には文字が書かれていて、この詩のようなステートメントも本当に素敵。
一部抜粋。

何かとかたときも離れずに一緒でありたい。
あなたの温度が知りたい。
あなたの感触が知りたい。
あなたの匂いが知りたい。
あなたの重さが知りたい。
そこにのしかかる重力を知りたい。


展覧会タイトルの「Your Body is Shoreline (あなたの身体は海岸線)」からも、境界というものに作家の興味があるのがよくわかります。
実際展覧会に当てられたステートメントに書かれた言葉も素晴らしいのでまた抜粋。

「自分自身」という言葉に代表されるような「わたし=身体」という前提は、無数の他者性に満ちた身体という枠組みを、自己により完全にコントロール可能であるという幻想を生むに加え、他者と区別することで生まれる「わたし」という確固たる線引きは個人主義や孤独、大きな分断と背中合わせとなる危険性をもたらします。

「傷つきやすさ」の象徴でもある卵を丁寧に、壊れないようにゆっくりと運ぶ彼の姿は本当に美しいので必見。
9/22以降の15時から19時までひたすらやってるそうなので是非見て欲しいです。
初日に行われたSara Milioとのパフォーマンスも見たかった。。。
1階と2階にあった絵画は正直ピンとこなかったので割愛。
この展覧会の白眉は、地下空間のインスタレーションでした。
呼吸をする音と、15台のモニターに映された臍の映像。
臍というのはまさに自分と他者(母)が一緒だった頃の象徴であり、それを失った傷でもあります。
そして呼吸というのは、コロナ禍以降特に意識されることとなった生物としての営みの一つですが、これも一旦身体に入った空気が外に出て他者の身体に取り込まれる象徴のようなもの。
これらを見事に可視化していてこの空間で見たどの展示よりも感動しました。
そして臍ってこんなに個性があるんだ!という驚きも。
これは福岡アジア美術館で行ったパフォーマンスで参加してくれた有志の方たちのお腹のアップだそう。
そのパフォーマンスの様子はこちらで見られます。
今後また楽しみな作家が増えました。
Soh Souen website>> https://soh-souen.com

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エリック・スワーズ「DOING」@ KEN NAKAHASHI (-10/14)
お次はKEN NAKAHASHIでのエリック・スワーズ。
昨年の同ギャラリーでのイミ・クネーベルとの2人展が鮮烈で、巨匠の作品と並べても遜色ないクオリティに感動しました。
今回もそうで、どの作品も一見ミニマリズムを彷彿とさせつつも、情感的で儚げな印象は本当に不思議。
このギャラリーの自然光が入り込む空間が本当にぴったりで、できるだけ明るい時間帯に行くことをお勧めします。
窓側に展示されてたパンツの肖像、下にも写真があって気になって近づくと鏡で自分が写りこむという茶目っ気のある作品もよかった。
展覧会タイトルの「DOING」というのも生きる全ての営みって意味にも取れて、さらにそれを祝福しているような雰囲気が展示から伝わってきてとても感動的でした。

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YU XIAOKAI「YXK」@ 新宿眼科画廊 (会期終了)
最後はお客さんで来てくれた中国出身のユさんの展示。
基本的にセクシャリティを前面に出しすぎた作品って苦手なんだけど、彼の作品は、そのマイノリティの中でも阻害される因子が作品の中に取り込まれていて、単なるセクシャリティの問題だけでなく、マスキュリンの定義みたいなのも問うてて良かった。
今後も楽しみです。

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ざっくり東エリア。

日々 / 早川克己 小品展 @ GALLERY MoMo Ryogoku (-10/7)
実はここ最近縁あって早川さんの作品のお手伝いをしています。
アメリカに納品予定の作品を制作しているのですが、これがまた大変で、小さなパーツをひたすら組み立てる日々。。。
そんな早川さんの個展が現在両国のMoMoで開催中です。
早川さんの作品は同ギャラリーの六本木の方で以前お見かけしたことがあって、その時から気になっていました。
今回初めてまとめて拝見できました。
メインは絵画作品で、絵画といっても絵の具のにじみや垂れや顔料の沈殿などを、作家の作為を超えて生み出された作品群で、まるでどこかの惑星の表面を切り取った画面に見入りました。
後半は早川さんの真骨頂とも言える半立体作品で、物凄く細かくて見ても見ても追いつかないぐらい細かい!
特に石を使った作品が素晴らしかった。。。
「日々」と名付けられた個展のタイトルも合間って、誰にも見られない石の下の石のような日々の営みが積み重なって作品になってるようなイメージが浮かびました。

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杉本博司 火遊び Playing with Fire @ Gallery Koyanagi (-10/27)
石内都 初めての東京は銀座だった @ SHISEIDO GALLERY (-10/15)
銀座で巨匠写真家2人の展示。
コメントすべきことがない。。。

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どこ吹く風 |手塚敦嗣 展 @ Pottari gallery (-10/8)
長谷川 迅太 ”cut & paste” @ 水犀 (会期終了)
木葉絢子「エキセントリック水石」@ umi neue (会期終了)
山本恵展をきっかけに知った古物xアートな方々の展示。
手塚敦嗣さんは神田にある手と花の店主で、長谷川迅太さんはtatami antiqueの人。
それぞれ常に収集している古物を組み合わせて作品化してます。
古物もアートも好きな僕にとってどれも素敵な展示でした。
特に西小山のumi neueで開催されてた木葉絢子さんの展示は素晴らしすぎた。。。
彼女の作品は石を愛でる水石という日本古来の文化に基づいていて、どれも鉱物が作品に使われています。
どれもセンスの塊すぎて全部ください!と言わんばかりにどれも素晴らしくため息。
天才的な感覚は山本さんとも通じます。
結局古いノギスを使った作品をお迎えさせて頂きました。
瑪瑙も美しいのでぜひお店で見てください。
umi neueさんも初めて行ったけど古物に加えて店主による古物作品もあったり気になるものばかり。
木葉さんの作品との親和性が良すぎてどこまでが展示なのか分からなかったw
何故かアンティーク金庫を買ってしまい、抱えて歩いてる姿はかなり怪しかったです汗
木葉さんは今月末にもPottariで陶器の展示をするらしいのでまた行かねば。
新たな扉を開けた感じで楽しい。

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To See List
・2023.12.02-2024.02.04
「前衛」写真の精神:なんでもないものの変容 瀧口修造、阿部展也、大辻清司、牛腸茂雄 @ 渋谷区立松濤美術館

・2023.11.24-2024.03.31
「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」 @ 麻布台ヒルズギャラリー

・2023.12.09-2024.02.25
キース・ヘリング展 アートをストリートへ @ 森アーツセンターギャラリー

・2023.12.01-2024.01.28
梅田哲也展 wait this is my favorite part 待ってここ好きなとこなんだ @ ワタリウム美術館

・2023.11.09-2024.03.31
第14回上海ビエンナーレ @ 上海当代芸術博物館

・2023.12.17-2024.01.27
味/処 @ 神奈川県民ホールギャラリー

・2024.01.11-03.10
フランク・ロイド・ライト世界を結ぶ建築 @ パナソニック汐留美術館

・2023.12.16-2024.02.18
久門剛史「Dear Future Person, 」 @ @KCUA

・2024.01.12-02.25
牡丹靖佳展 月にのぼり、地にもぐる @ 市立伊丹ミュージアム

・2024.02.06-04.07
中平卓馬 火―氾濫 @ 東京国立近代美術館

・2024.01.18-03.24
能作文徳+常山未央展:都市菌(としきのこ)――複数種の網目としての建築 @ ギャラリー間

・2024.02.23-04.14
生誕120年 安井仲治 僕の大切な写真 @ 東京ステーションギャラリー

・2024.02.14-05.27
「マティス 自由なフォルム」@ 国立新美術館

・2024.03.06-06.03
遠距離現在 Universal / Remote @ 国立新美術館

・2024.03.09-06.30
カール・アンドレ 彫刻と詩、その間 @ DIC川村記念美術館

・2024.03.12-05.12
ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ @ 国立西洋美術館

・2024.03.15-06.09
横浜トリエンナーレ2023 @ 横浜美術館ほか

・2024.03.30-07.07
ブランクーシ 本質を象る @ アーティゾン美術館

・2024.04.06-07.07
ホー・ツーニェン エージェントのA @ 東京都現代美術館

・2024.04.24-09.01
シアスター・ゲイツ展 @ 森美術館

・2024.04.27-08.29
デ・キリコ展 @ 東京都美術館

・2024.05.23-08.04
魚谷繁礼展 @ ギャラリー間

・2024.09.04-11.24
大西麻貴+百田有希 / o+h展 @ ギャラリー間

・2024.09.14-12.01
塩田千春 つながる私(アイ) @ 大阪中之島美術館

・2024.09.25-2025.01.19
ルイーズ・ブルジョワ展 @ 森美術館

・2024.11.02-2025.02.09
ジャム・セッション 石橋財団コレクション×毛利悠子 ―ピュシスについて @ アーティゾン美術館

・2024.11.23-2025.01.26
「再開館記念―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル」展(仮称) @ 三菱一号館美術館

・2025.09.13-11.30
あいち2025 @愛知芸術文化センター、愛知県陶磁美術館、瀬戸市のまちなか

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