高田冬彦『Cut Pieces』@ WAITINGROOM
最近観た都内の展示3つまとめて。
高田冬彦『Cut Pieces』@ WAITINGROOM (-10/8)
2021年以来のWAITINGROOMでの高田冬彦の新作展。
当時の記事読んでたら、やたらと「ネクストステージ」って言葉を使ってるんだけど、今回さらに高みに行ってしまってました。一体どこまで行っちゃうのかしら。
まずギャラリー入ってすぐに現れるのが昨年のマイアミで発表した「The Butterfly Dream」。
青年がウトウトと眠りに入ると蝶々が飛んできて、彼の服を切り刻んでしまうというもの。
前回の「The Princess and the Magic Birds」や「LOVE PHANTOM」でも眠りという要素は彼の作品で重要なんだけど、今回は「胡蝶の夢」がテーマ。
実際バタフライナイフならぬ、バタフライシザーが登場して、さらに実際に映像に使われてる「Butterfly Scissor」が展示されています。
初期作品では結構作品に使われた道具も展示されてたりしてたんだけど、近年はシンプルに映像だけを展示していたのですが、ここにきて映像インスタレーションと言うべきものに回帰しています。
それは隣の「Dangling Training」もそうで、テニスの練習をしている映像の周りにテニスボールが転がっています。
って、見所は赤い光越しに見える股間のシルエットなのですがw
これ、どういう仕組みで発光してるんだろう。。。今度聞いてみよう。
そしてこの個展の為に制作された新作が「Cut Suit」。
この新作が本当に素晴らしかった。高田くんの作品の中で一番好きかも。
スーツを着たフレッシュマンらしき6人の男たちが、お互いのスーツをハサミで切り刻み合うという内容なんだけど、背景のピンクや牧歌的な音楽も合間って、物凄く平和な映像に見えちゃう。
実際はとても暴力的な行為だと思うし、もちろんオノ・ヨーコの「Cut Piece」のオマージュだと思うんだけど、そういう説教臭さがほとんど感じられないんですよね。
(ちなみに展覧会タイトルの「Cut Pieces」は後者のオノ・ヨーコからの引用でしょうね。良いタイトル。)
「ホモソーシャルの解体」とかテーマとしては色々汲みとれるんだけど、ひたすら楽しそうにスーツを切り刻んでる彼らの姿が爽やかさすらあって後を引きます。
映像の周りには切り刻まれたスーツの残骸が山積みされてて、これもボルタンスキーとか一見したら悲惨なものに見えかねないのに、映像のピンクの光に照らされてなんとなくおかしい。
冒頭の「The Butterfly Dream」からのハサミ繋がりなのも素晴らしい。
さらに奥には今まであまり見せてこなかったアイデアノートのようなものも展示されてました。
明らかにまたまた「ネクストステージ」に昇った高田くんの個展。必見!
来年はアートバーゼル香港でミニ個展もあるらしいので出来たら観に行きたいと思ってます。














AKI INOMATA - 昨日の空を思い出す @ MAHO KUBOTA GALLERY (-9/16)
AKI INOMATAの新作展。
従来の動物とのコラボレーションと違って、今回は「グラスの中の液体に別の液体を3Dプリントする技術の開発を経て実現した水を湛えたグラスの中に前日の空模様を再現する作品」。
外に設置された観測機のようなもので雲を記録し、実際会場でその雲が水の中に「プリント」される様が見られます。
さらに出来上がった成果物や空と撮った写真や映像が展示されてます。
そしてこのプリントされた雲、飲めるんです。
実際作品購入という形で飲めるのかな?だとしたらめっちゃ興味深いですね。
所有ではなく体内に摂取するという形で作品を購入する。
彼女の展示はいつも見せ方が上手いなぁと思うし、コンセプトの立て方も本当にお上手。
さらにそれを実現させる実現力も凄いなぁと思います。
結構説明しないとわかってもらえない作品が多い中、どこまで説明するかはとても難しそう。
今回は彼女にとっても新展開と言える作品。
これまでよりか若干地味ではあるけど今後の展開が楽しみ。








ナラッキー Na-Lucky ChimPom from Smappa!Group @ 王城ビル (-10/1)
いつも隣の神座でラーメンを食ってて、目にはしてたけどあまり気にすることのなかった王城ビル。
今回そこが ChimPom from Smappa!Groupのプレイグラウンドとして生まれ変わりました。
前回の能舞台といい、近いのに知らない場所がたくさんあるなぁ。。。
「奈落」をテーマに、歌舞伎や弁財天などを引用しつつビル全体と歌舞伎町を巻き込んでてさすが。
ただ、このビルの飛び道具感が凄すぎて、作品一点一点ちゃんと入ってこないのも事実。。。
4階のカラオケルームでは男女が「丸の内サディスティック」歌っててカオスだった。
ってかそこは「歌舞伎町の女王」やろw
今後もこのビル活用されるんだろうか?
入場料2000円するけど、中々ない機会なので廃墟好きもどうぞ。




























高田冬彦『Cut Pieces』@ WAITINGROOM (-10/8)
2021年以来のWAITINGROOMでの高田冬彦の新作展。
当時の記事読んでたら、やたらと「ネクストステージ」って言葉を使ってるんだけど、今回さらに高みに行ってしまってました。一体どこまで行っちゃうのかしら。
まずギャラリー入ってすぐに現れるのが昨年のマイアミで発表した「The Butterfly Dream」。
青年がウトウトと眠りに入ると蝶々が飛んできて、彼の服を切り刻んでしまうというもの。
前回の「The Princess and the Magic Birds」や「LOVE PHANTOM」でも眠りという要素は彼の作品で重要なんだけど、今回は「胡蝶の夢」がテーマ。
実際バタフライナイフならぬ、バタフライシザーが登場して、さらに実際に映像に使われてる「Butterfly Scissor」が展示されています。
初期作品では結構作品に使われた道具も展示されてたりしてたんだけど、近年はシンプルに映像だけを展示していたのですが、ここにきて映像インスタレーションと言うべきものに回帰しています。
それは隣の「Dangling Training」もそうで、テニスの練習をしている映像の周りにテニスボールが転がっています。
って、見所は赤い光越しに見える股間のシルエットなのですがw
これ、どういう仕組みで発光してるんだろう。。。今度聞いてみよう。
そしてこの個展の為に制作された新作が「Cut Suit」。
この新作が本当に素晴らしかった。高田くんの作品の中で一番好きかも。
スーツを着たフレッシュマンらしき6人の男たちが、お互いのスーツをハサミで切り刻み合うという内容なんだけど、背景のピンクや牧歌的な音楽も合間って、物凄く平和な映像に見えちゃう。
実際はとても暴力的な行為だと思うし、もちろんオノ・ヨーコの「Cut Piece」のオマージュだと思うんだけど、そういう説教臭さがほとんど感じられないんですよね。
(ちなみに展覧会タイトルの「Cut Pieces」は後者のオノ・ヨーコからの引用でしょうね。良いタイトル。)
「ホモソーシャルの解体」とかテーマとしては色々汲みとれるんだけど、ひたすら楽しそうにスーツを切り刻んでる彼らの姿が爽やかさすらあって後を引きます。
映像の周りには切り刻まれたスーツの残骸が山積みされてて、これもボルタンスキーとか一見したら悲惨なものに見えかねないのに、映像のピンクの光に照らされてなんとなくおかしい。
冒頭の「The Butterfly Dream」からのハサミ繋がりなのも素晴らしい。
さらに奥には今まであまり見せてこなかったアイデアノートのようなものも展示されてました。
明らかにまたまた「ネクストステージ」に昇った高田くんの個展。必見!
来年はアートバーゼル香港でミニ個展もあるらしいので出来たら観に行きたいと思ってます。














AKI INOMATA - 昨日の空を思い出す @ MAHO KUBOTA GALLERY (-9/16)
AKI INOMATAの新作展。
従来の動物とのコラボレーションと違って、今回は「グラスの中の液体に別の液体を3Dプリントする技術の開発を経て実現した水を湛えたグラスの中に前日の空模様を再現する作品」。
外に設置された観測機のようなもので雲を記録し、実際会場でその雲が水の中に「プリント」される様が見られます。
さらに出来上がった成果物や空と撮った写真や映像が展示されてます。
そしてこのプリントされた雲、飲めるんです。
実際作品購入という形で飲めるのかな?だとしたらめっちゃ興味深いですね。
所有ではなく体内に摂取するという形で作品を購入する。
彼女の展示はいつも見せ方が上手いなぁと思うし、コンセプトの立て方も本当にお上手。
さらにそれを実現させる実現力も凄いなぁと思います。
結構説明しないとわかってもらえない作品が多い中、どこまで説明するかはとても難しそう。
今回は彼女にとっても新展開と言える作品。
これまでよりか若干地味ではあるけど今後の展開が楽しみ。








ナラッキー Na-Lucky ChimPom from Smappa!Group @ 王城ビル (-10/1)
いつも隣の神座でラーメンを食ってて、目にはしてたけどあまり気にすることのなかった王城ビル。
今回そこが ChimPom from Smappa!Groupのプレイグラウンドとして生まれ変わりました。
前回の能舞台といい、近いのに知らない場所がたくさんあるなぁ。。。
「奈落」をテーマに、歌舞伎や弁財天などを引用しつつビル全体と歌舞伎町を巻き込んでてさすが。
ただ、このビルの飛び道具感が凄すぎて、作品一点一点ちゃんと入ってこないのも事実。。。
4階のカラオケルームでは男女が「丸の内サディスティック」歌っててカオスだった。
ってかそこは「歌舞伎町の女王」やろw
今後もこのビル活用されるんだろうか?
入場料2000円するけど、中々ない機会なので廃墟好きもどうぞ。



























