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内海聖史展会期延長のお知らせ。

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内海聖史「森に積もる」の会期が11/8(火)まで延長されることになりました!
それに伴い作品のオンライン販売も同日22時までとなります。
https://aholic.stores.jp
あと少しとなりましたが、ぜひお見逃しなく!

尚、11/9(水)から16(水)までは搬出の為にお休みとなります。
11/17(木)からは水・日曜が定休日になります。

Scape on Wonder 内海聖史 @ Artstay maison FUWARI

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現在A'holicで絶賛開催中の内海聖史展ですが、成田にある「ふわりの森」でも同時開催中です!
ということで行ってきました、成田。
成田、と聞くと空港か成田山しか思いつきませんが、成田から一駅の「下総松崎(しもうさまんざき)」駅から徒歩圏内に「ふわりの森」はあります。
「ふわりの森」はアーティストのシムラユウスケさんが始められたアート施設で、アーティスト・イン・レジデンスなんかもやってたりします。
今回の内海さんの展示は、DISCOVERYと題された大型企画で昨年の石塚隆則展に続く第二弾になります。

まずは、駅からすぐの「トースト&ハニー」へ。
ここでは内海さんの展示とコラボレーションドリンクが楽しめます。土日は食事も可。
コラボレーションドリンクはレモン水を注ぐと青から紫に変わるソーダドリンク。
この日はショコラテリーヌと頂きました。
持ち帰りのコーヒーのカップも内海仕様!
そして昨年の殻々工房と同様絵画がデスクになってます!!贅沢!!
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長閑な風景を通って本会場へ。
日本家屋が立ち並んでいて全てが会場になってます。
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まずはGALLERY1。
ここではGWにBunkamuraで発表した大作が。
前回は渦のように展示されてたものが、家屋いっぱいに広がってて同じ作品でも全く印象が違う。
それにしてもここに合わせたのでは?ってぐらいぴったり。
家屋の空間を抉ったら色彩が出てきたような錯覚に陥ります。
天井の星型の作品もお見逃しなく!
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お隣のGALLERY2へ。
ここでは2015年に発表した「moonwalk」と題した個展で発表された超大型の黄色い作品が家屋を占拠しています。
母屋を遮る屹立した絵画は、もはや絵画というより壁。
これでも当時の作品の一部だったそうで、恐ろしい大きさ。。。
玄関にはネオン管で書かれた「moon satellite」の文字。
母屋奥にネオン管の作品と作品2点が展示されてて、ちゃぶ台や座布団が置いてある空間があってこの空間がめっちゃいい。
まるで「moon satellite」ってコンセプトカフェみたい。
日常と非日常が合わさって素敵空間です。
絵画も黄色いネオンに照らされて元の色を正確に捉えられないのも凄い。
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最後の建物へ。
ここの2階では2012年にアートフロントギャラリーで発表された「方円の器」が展示されてます。
この展示が凄すぎた。個人的に今回ベスト展示。
なんですが、とにかく写真では捉えられない。
なんてったって引きがないのです。
2階の空間いっぱいいっぱいに黒い絵画が満たしてて、本当に気持ちが悪い!!(褒めてます)
黒い何かがヌッと現れたようで、日本家屋ならではの不気味さがあってめちゃ良かった!
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1階ではアーカイブルームと題して、ちょっと変わった作品群が展示されてます。
版画に彫刻、そして学生時代の作品も!!
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お隣では先日までここにレジデンスしてたやましたあつこさんの展示も。
画像では全然わかりませんが、キラキラしてたり人が隠れていたりめちゃくちゃディテールが細かい!
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こんな感じで鑑賞終了!
内海展、すべて過去作とはいえ、学生時代から今年の作品までちょっとした回顧展状態。
過去の作品も展示場所が変われば全く見え方も違ってたので、遠かったけど来た甲斐がありました!!
11月13日まで。うちとセットでどうぞ!こちら

<関連記事>
内海聖史展 Coriolis -コリオリ- @ Bunkamura Box Gallery
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内海聖史「dual」@ A'holicのお知らせ
『dual』内海聖史展 @ 三越コンテンポラリーギャラリー
内海聖史「squid」@ ART FRONT GALLERY
内海聖史さんのこと。
内海聖史「あらゆる時間」@ GALLERIE ANDO
「panorama すべてを見ながら、見えていない私たちへ」@京都芸術センター
内海聖史「ボイジャー」@eN arts
風景ルルル@静岡県立美術館


ちなみにここに行く前に成田で川豊さんの鰻を堪能。
めちゃくちゃふんわりしてて感動しました。。。
成田山新勝寺でお参りもできたしなんだかんだで成田堪能してきました⭐︎
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旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる @ 東京都庭園美術館

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1920年代、約100年前に日本を飛び出しグランドツアーを行った朝香宮夫妻。
この2人の旅路からスタートする本展。
朝香宮邸をオリジンとするこの美術館ならではの始まり方でとても美しかった。
さらにコロナ禍で旅に対する憧憬を背景としてるのもうまい。
東京には中々背景のある美術館ってないけど、庭園美術館は特別。
原美術館なき今本当に貴重な美術館だと思います。
キュレーションには大体この建物の背景が組み込まれていて、それを中心に高田賢三のグランド・ツアーと続き、そこからカッサンドルをはじめとする旅路に誘う美しいポスターの数々、そして会場に散りばめられた現代作家たちの作品へと続く流れは優美でした。
書庫には福田尚代の本の作品が並び、戸棚には宮永愛子のナフタリンの動物像たち。
相川勝のヴァーチャルトラベルから、さわひらきの日常の旅。
さわさんの作品が一挙に観られて、さらにこの旧朝香宮邸を舞台とした新作まで。
映像を投影するスクリーンのデザインも可愛かった。
新館では粟田宏一の各地の土を集めたインスタレーションと、宮永愛子の鍵を詰め込んだ透明の旅行鞄。
清々しい気持ちにさせてくれる展覧会でした。11月27日まで。こちら


桃源郷通行許可証 @ 埼玉県立近代美術館 (-2023/1/29)
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なんだか気になってしまう埼玉近美。
今回も「桃源郷通行許可証」なんて訳のわからないタイトルに釣られて来てしまいましたw
コレクションと現代作家を組み合わせて展示するという内容。
こういうコレクションを生かした企画はコロナ以降特に重要です。
組み合わせは以下。

佐野陽一  × 斎藤豊作
文谷有佳里 × 菅木志雄
松井智惠  × 橋本関雪
東恩納裕一 × マン・レイほか
松本陽子  × 菱田春草ほか
稲垣美侑  × 駒井哲郎

桃源郷を主題にした収蔵品から始まりコラボレーションとInterludeと名付けられたコレクション展示が挟まれる感じなんだけど、正直コラボレーション自体はそこまで上手く行ってる感じはなかったかも。。。
個人的には2019年のあいトリで初めて観て以来の文谷有佳里さんの作品がめちゃくちゃ良かった。
本当に絵の上手い人なんだろうな、という線で、今回は鉛筆の作品も観られてホクホク。
観ても観ても観尽くせない魅力があります。
菅木志雄とのコラボはイマイチよくわからなかったけど兎に角良かった。
あと今回のメインはほぼ松井智恵なんだけど正直この人がなぜそこまで評価されてるのかわからない。。。
この辺の関西ニューウェーブ系(中原浩大とか)個人的に苦手です。
東恩納さんの部屋の面白かったけどやっぱりマン・レイとの共鳴は聞こえて来ず。
他の組み合わせも特にノーコメント。
でもまあ、前述した通り、ポストコロナで美術館のコレクションを見直すという作業はどうしても必要なのでとても素晴らしい取り組みだと思いました。
是非定期的に続けて欲しいと思います。
いつかこれは!!というコラボレーションが観たい。

因みにここの美術館は実際のコレクション展も面白いんだけど、今回は堀浩哉を中心に秋山祐徳太子などが出てました。
あと、前回千葉市美で知った秋岡美帆の作品も企画展常設展どっちもに展示されててへぇと思いました。
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「とどく」展 @ 東京都渋谷公園通りギャラリー (-12/18)
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オンゴーイングの小川希の企画で3年かけて展開していた「とどく」プロジェクトの総括展。
3名の作家が手紙やビデオレターなどでやり取りを続けて作品を作り上げていったとのこと。
田中義樹は養護学校の子供達と。斎藤春佳はろうの学生たちと。大木裕之は引きこもりの子供達と。
それはわかるのだけど、どうしてこうなったっていうのがよくわからない。。。
全然入っていけない展示だった。。。すいません。。。
ここの展示やってることは意義深いんだけど、背景が複雑過ぎて結果がよくわからないことが多いんだよな。。。


イッタラ展 フィンランドガラスのきらめき @ Bunkamura ザ・ミュージアム (-11/10)
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フィンランドを代表するガラスメーカーのイッタラの大規模展。
なんといってもアアルトの花器や、カイ・フランクの色とりどりのガラス食器が有名ですよね。
今回タピオ・ヴィルカラの激しい表現なんかも観られて面白かった。
こうしたデザインの革命の背景には戦後の国策も絡んでたとか真面目なお話も知られました。
いつかアアルトの花器は欲しいなぁ。

川内倫子 M/E 球体の上、無限の連なり @ 東京オペラシティ アートギャラリー

写真関連の展示を相次いで観てるのでまとめ。

川内倫子 M/E 球体の上、無限の連なり @ 東京オペラシティ アートギャラリー (-12/18)
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最強に良かったのが本展。
楽しみにしていた川内倫子展でしたが、想像を絶する最高の展示でした。。。
これまでもここの会場は何人かの写真家の展覧会を開催してきましたが、この天井高のある会場だと写真というメディアは不利な立場にあると思います。
以前ティルマンスもやってますが、やはりこの会場はインスタレーションが最も映える。
実際最近は千葉正也加藤翼ライアン・ガンダーとインスタレーション作家が大暴れしてきました。
カミーユ・アンロなんかもありましたが、最近のオペラシティは部屋を区切らず、大味でカオスなインスタレーションがお家芸みたいになってて、正直またか、という食傷気味な気分になってきたのもあって、今回の中山英之が担当した部屋を細かく割って整理された展示はとても気持ちよく川内倫子ワールドにどっぷりのめり込むことができました。
もう最初の「4%」の展示からやられた。
川内さんの写真って大気を感じるんだけど、この展示はのっけからその大気に包まれた感覚に陥りました。
写真もアクリルボックスに入っていて、写真というより標本のよう。
続く「One surface」はまさかのサウンドインスタレーション。
白黒の抽象画のような写真と同じイメージを転写した布が揺らいで、「はじまりのひ」の朗読が流れる。
続く「An interlinking」の廊下のような展示室も素晴らしかった。
僕が川内さんを知ったきっかけが近所の本屋で見つけた「AILA」という写真集なんだけど、このシリーズは「AILA」にも通づる死生観を感じる作品群でどの写真も愛おしかった。
そしてその先には被災地を撮った「光と影」。
こういう具体的な事件や場所を示すような作品って珍しいんだけど、この作品のメインモチーフは被災地に舞い降りた白と黒の鳩。
その二羽を追うように写真がスライドしていきます。
隣の部屋には「Illuminance」の映像がランダムに2画面で流れていて一生見てられる。。。
さらに「A whisper」も映像なんだけど、床に投影されてて酔いそう笑
その先にはイスラエルの嘆きの壁を撮った作品が壁に一点と、向かいの壁には阿蘇の山焼きを撮った「あめつち」のシリーズがデデンと行先を塞ぐように現れます。
これは石元泰博展の時にも観たような手法だったので正直インパクトは少なかった。
しかしその背後に続く新作「M/E」シリーズがどれも素晴らしかった。。。
珍しく縦長で撮られた作品群なんだけど、空に続くような突き抜ける感覚がどの作品にもあってよかった。
真ん中には布でできた構造物があってその中にも写真が展示されてた。これは正直蛇足だったかも。。。
最後にはまた大きな映像がダブルスクリーンで映し出されてて、あまりの美しさに呆然としてしまいました。
廊下には滋賀にある障害者施設の「やまなみ」を撮った作品群が展示されてて、彼らの創作を静かに見つめる写真たちで、これもとても珍しい作品群でした。
他にもミュージシャンとのコラボしたMVなど多種多様な活動が展覧できるコーナーでした。
兎に角川内倫子のこの10年がたっぷり詰まった本当にボリューミーな内容!
今まで観てきた川内倫子展で最もよかった展示でした。
会期中にまた行きたい。。。
来年の1月からは滋賀県美に巡回するそうだけど、こちらではどんな展示になるのかも気になる。
兎に角素晴らしい展示なのでオススメ!
カタログやチラシもリヒター展と同じ須山悠里さん。
最近いいなと思うデザインは大体彼女。
普段写真家の展覧会カタログは中途半端なので買わないんだけど、ブックデザインがめちゃくちゃ良かったので買っちゃいました。
ショップに欲しいグッズが目白押しだった。。。

ちなみに2階のコレクション展も、「連作版画の魅力」と題して、李禹煥に土屋公雄、中西夏之、伊庭靖子など超豪華なラインナップなのでお見逃しなく!
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野口里佳 不思議な力 @ 東京都写真美術館 (2023/1/22)
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打って変わってこちらは正直期待外れな展示でした。
野口さんと川内さんが同時期に都内で個展開催なんて激アツ!
となりましたが、蓋を開けてみれば写美の野口展は規模が小さすぎた。。。
なんで2フロアとかでやらないのかな??
憤りすら感じます。
確かに表題の「不思議な力」は、ドラえもんの言うSF(少し不思議)みたいで、思えば野口さんの作品ってこの「不思議な力」を撮っていたのかもと思わせてくれる素敵なタイトルと作品でした。
他にも父親の写真を焼き直した作品や、虫や鳥を撮ったこれぞ野口里佳って作品群、そして最後に写真集でしか観たことなかった「潜る人」等眼福な作品だらけでしたが、何度も言うけど規模が小さすぎる。。。
もっともっと観たかったと言うのが正直な感想です。
将来オペラシティで野口里佳展やってもらいましょう。
そしてまた謎なのがこちらもチラシのデザインが須山さん。
チラシが結構似てて、別に共催でもないのに大丈夫?と思います。
こちらのカタログは11月に出るそうだけど物足りなさそうなので見送りかな。。。
とても消化不良な展覧会でした。


見るは触れる 日本の新進作家 vol.19 @ 東京都写真美術館 (12/11)
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毎年恒例の新進作家展。
今年は写真の物質性に焦点を当ててるのかな?
特に澤田華さんの作品は、写真で写真を撮ったり、映像で映像を撮ったりとメタ構造な作品で最も今回のテーマに合ってたかも。
あとは特に感心することもなく。。。
最後の岩井さんってヨコトリとかで観てたけどこんな作品もやるんだ!って驚きがありました。


はじめての牛腸茂雄。 @ ほぼ日曜日 (-11/13)
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野口展とは逆に、あまり期待してなかったのに期待を大きく上回ったのがこちらの展示。
正直ほぼ日で牛腸茂雄かぁ、と言う気持ちがあって、イントロで見せられる和田ラヂオのポップな紹介映像もウンザリだったんだけど会場入ってびっくり。
今回はプリントの美しさを見せるためにアクリルなどが一切なくて、印画紙の肌理まで見えるようにしてくれていて感謝しかなかった。
途中のカラー写真もポジをルーペで直接観れたり本当に素晴らしかった。
写真ってこんなに美しいんだ!と思わせてくれる展示です。
会場自体は小さいんだけど、一枚一枚食い入るように観られるので満足度は相当高いです。
途中の牛腸茂雄のノートとかはやめてあげて!ってぐらいプライベート笑 (サインの練習とか)
36歳の若さで亡くなった彼だけど、本当にどの写真も素晴らしくて惜しくてなりません。
近々赤々舎から牛腸茂雄全集なるものが出るそうなのだけど気になる。。。


アレック・ソス Gathered Leaves @ 神奈川県立近代美術館葉山館 (会期終了)
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写真家界隈でとても人気のある写真家。
正直あまりフォローしてないのであまりよく知らないし、そもそも僕は現代美術畑の人間なので、どうもアメリカのストレートフォトってよくわからないんですよね。。。
でもよっぽど話題だったので行ってきました。
葉山館、初めて行ったけど遠すぎ。。。
しかも葉山、僕とは相当肌の合わない街でした。。。海嫌い。。。
で、展覧会なのですが、やっぱり感動なるものはなかったな。。。
こうやって後で撮った写真見返すといいなぁとは思うんですけどね。
僕から見れば写真集の方がいいのでは?って思っちゃう。
最後のファウンドフォトとの絡みの「A Pound of Pictures」シリーズは面白かったですが。


Tokyo Dialogue 2022 @ (仮称)TODA BUILDING ⼯事仮囲 (-10/30)
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最後は我らが清水さんも展示しているアーティゾン美術館横の戸田建設の新社屋の建設現場の仮囲いで設置されてる写真展へ。
T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOというイベントの一環らしく、今企画は今年から3年かけてこの仮囲いに写真を展示していく「Tokyo Dialogue」というシリーズの第一弾となります。
T3って全然知らなかったんだけど、京橋八重洲界隈で繰り広げられる写真関連のイベントらしい。
近くの72Galleryってとこがハブになってて今回のカタログもそこで売ってます。

展示ですが、僕はてっきり中央通り沿いでやってると思って行ったら逆側の人通りのほとんどない通りの方でした。
中央通りだったらもっと人に観てもらえるのに、と思いつつ、こっちはこっちで落ち着いて独占して観れるのでありはありです。
それにしても仮囲いで展示ってどうなの?って思ってたけど行って観たら工事現場を背景にしてる感じがめちゃくちゃ映える!!
今回は3人の写真家と3人の書き手のコラボが展開されてます。
まず1組目は伊丹豪x穂村弘。
伊丹さんはお名前の字面は見たことあるもののそこまで作品知らず。
逆に穂村さんはマームとのコラボもあったりで知ってました。
伊丹さんはここの土地がかつて川だったというところから、見えない川を辿るように街を撮っていてとてもロマンチックな写真だなぁと思いました。
穂村さんの「空高く道路が延びてゆくことを父は夢見たおそらく母も」という詩が毒を感じてドキッとしました。
お次は清水裕貴x堀本裕樹。
相変わらず重層的な写真で見れば見るほど引き込まれます。
工事現場を撮ってるんだけど、異世界の扉が開かれるような世界観。
コンクリート片をまぶしたり、プロジェクションしたりとメタ構造が凄い。
そこに堀本さんの俳句が入ってきて、いつも清水さんの作品はテキストとセットだけど、他人の言葉と共にあるのが新鮮でした。
堀本さんの俳句はかなり清水さんの写真に寄せてるのも面白かった。
最後は木村和平x蜂飼耳。
どちらも存じあげないんだけど、木村さんの街の窓ガラスに映り込むビル群の写真はとても良かった。
蜂飼さんの「足場のある日」という詩もヤンチャな感じが面白かった。ジャングル!
という具合で、3組とも本当に面白く観られました。
工事現場って建ってしまったらその土地の層は数十年後、次壊す時まで現れないんですよね。
こうした地霊と写真の相性ってめちゃくちゃ良いので来年再来年も楽しみです。

あいち2022

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「あいちトリエンナーレ」改、「あいち2022」に行ってまいりました!
前回のことがあった後なので、色々大変だったと思いますが、良くも悪くも無難にまとまった国際展だな、という印象です。
前回からの配慮なのか作家が100人もいるのに韓国人が1人もいない等問題もありますが、愛知県生まれの片岡真美を芸術監督に据え、同じく愛知出身の河原温の作品のタイトルから「STILL ALIVE」をテーマにしたのは本当にうまい。
前回のこともあったので今回は名古屋市は関与せず、愛知県美術館、有松、一宮、常滑の4か所が会場となりました。
全会場を回ろうと思うと3日は必要。
前々回の岡崎・豊橋も大変だったけど、今回も大変だった。。。
ということで各会場のレポ。

愛知県美術館
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まずは10階。
マルセル・ブロータースの世界地図をユートピアの地図と読み替えた作品からスタート。
次に今回のタイトルにもなってる河原温が来るんだけど、普通に河原温スタートで良かったのでは。
或いは各会場に河原温散りばめるとか、むしろ河原温が不在ぐらいでも良かったと思います。
僕が好きな国際展に2011年に開催された12回目のイスタンブールビエンナーレがあって、その時のテーマが「フェリックス・ゴンザレス=トレス」で、トレス自身は参加してなくて、トレスの作品を主題に大勢の作家を散りばめるっていう凄まじいキュレーションだったんだけど、今回もちょっとそれを期待しておりました。
まあ、マニアック過ぎて難しいとは思いますが。。。
その後河原温にまつわる奥村雄樹の作品への流れはとても良かった。
期待していた日本初出品のカデール・アティアはやや期待はずれ。
40分超の幻肢にまつわるドキュメンタリーのような映像。
彼の作品知らない人にとっては何のこっちゃでは。
普通に立体やインスタレーションで観たかったな。
それよか今回のあいち2022で最も感動したのがホダー・アフシャール
難民としてオーストラリアにやってきたものの、入国を拒否されてマヌス島に抑留された人々を映した映像作品で、あまりの美しさに動けなくなりました。
映像作品って2分ぐらい観て去っちゃうことが多いんだけど、この作品に関しては2周ぐらい観てしまった。
「STILL ALIVE 」という今回のテーマが最も反映された作品のように思えて途中で涙が溢れました。

続いて8階。
このフロアで最も印象的だったのは潘逸舟の新作。
自身が出てくる映像で有名だけど、今回は愛知県内にある帯芯工場の中で糸くずが舞う映像で、こちらもいつまでも観てられる美しい作品でした。
そして予約必至だったローリー・アンダーソン & 黄心健のVR作品。
月面の旅をテーマにした作品だったけど、まあこんなもんか、、、って感じ。
同じ月なら最後を締めくくった渡辺篤の「アイムヒア プロジェクト」が良かった。
2020年4月の最初の緊急事態宣言時に孤独を依代に集まった人々が、各々のスマホで撮った月を撮影した画像が展示されてて、こちらも「STILL ALIVE」というテーマに相応しいものでした。

最後にパフォーミングアーツ部門から僕はアピチャッポン・ウィーラセタクンの新作VR作品「太陽との対話」を体験しました。
最初の30分は会場真ん中に据えられたスクリーンの両面に映し出された映像を観るんだけど、その間に前の回で入った人たちがVR装置つけて会場中彷徨ってるのにぶつからないように注意しながら。
映像も眠る人がメインなんだけど、このVR装置つけてる人たちが夢遊病者のように見えて面白かった。
アピチャッポンの作品は眠りや夢が重要だけど、まさにこの状況はアピチャッポンの世界観そのものでした。
そして交代でVR装置を装着する番。
VRの中で装置付けた他の人が光になって見えるのでそれを避けながらの鑑賞。
最初は会場のスクリーンに加えて会場中に眠る人の映像がたくさん現れ、徐々に暗闇になり、そこに太陽が出現。
最後は光の束になるんだけど、VR装置付けた人たちもその光の一部になるという伏線回収は見事でした。


有松地区
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名古屋市内にも関わらず名古屋の人もほとんど行ったことがないという有松地区。
歴史的な町並みが保存されてて、行った日も山車が出て何かのお祭りがやってました。
そんな有松でしたが、展示はちょっと中途半端なものばかり。
特に会場数稼ぎにしか思えないミット・ジャインの作品はどうかと思った。
唐突にオロスコがあったのはびっくりした。
彼、日本に住んでるって噂を聞いたんだけど本当でしょうか?
最も見応えがあったのはAKI INOMATAの岡家住宅での展示。
有松伝統の鳴海絞りを纏ったミノムシの映像と、新たな絞りで表現した蛾の模様の団扇。
展示がスマートで、中々癖のある空間に馴染んでました。


常滑市
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最も過酷だったのがこの常滑会場。
10月だったのにこの日は暑くて、その上に坂道。。。
これ真夏に来てたら確実に死んでた。。。
というわけで、作品の印象より「しんどかった」って印象が強い。。。
最も印象的だったのはやっぱりシアスター・ゲイツかな?
作品というより「場」を作っていて流石と思いました。
そもそも日本での展示ってほとんどない作家なので貴重。
あとは田村友一郎ですかね。
1985年ニューヨークのプラザホテルで締結された「プラザ合意」を主題にした映像インスタレーション。
以前は常滑でも作られていた陶製人形で日米英仏西独5か国の蔵相の人形浄瑠璃を上演。
今回改めて、会場に合わせた作品を見るにつけ、自分がどんどん「サイトスペシフィック」な作品に興味がなくなってるのがわかりました。
それより普段からやってる表現がそのまま会場や展覧会のテーマと共鳴している作品に感動します。
こういう特異な会場を使った国際展ではやはりまだまだサイトスペシフィックな作品が多いのであまり感心しなくなっちゃいました。。。


一宮市
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最後の一宮会場。
名古屋から30分くらいで行けて便利。
とはいえ会場の範囲が広いので行ったら行ったで大変。。。
最も遠い墨会館に関しては前記事に書いたので割愛。こちら
塩田千春奈良美智も良かったけど、何と言ってもアンネ・イムホフ
昨年のパリで偶然観て衝撃を受けた作家。こちら
毎年恒例のArtReviewのPower100でも5位の作家。
(ちなみに7位の曹斐の映像は90分ぐらいあったのでほぼ観ず)
まだ40代前半なのにヴェネツィア・ビエンナーレドイツ館代表として出ていきなり金獅子賞とっちゃったりとにかく凄い作家。
彼女の作品を日本に紹介しただけでも今回の功績の1つだと思います。
そしてまた会場が凄い。
元スケート場で、しかもこの3月に閉館したばかりらしい。
そんな会場を物ともせず、昨年僕が観たパレ・ド・トーキョーでのパフォーマンス映像を爆音で流してました。
このパフォーマンスは観られなかったので嬉しい。
2つの大きなスクリーンには同じ演者が映されていて、多分別日に収録されたものがそれぞれ流れてる。
即興に見えるパフォーマンスなんだけど、そこにはちゃんとスクリプトがあるってのが見えて面白かった。
もちろん微妙に動きは違うものの、大きな流れは読み取れます。
さらに会場の隅にも小さな画面があって危うく見逃すところでした。。。
映像1時間あるんだけど丸々観てしまった。。。圧巻の展示でした。
前述のように、これだけの空間で全く場所性無視の展示、かっこよすぎた。。。
ちなみにお隣の看護学校も会場になってるんだけど、この春に閉校したばかりらしい。
こちらは作品たくさんあるものの感動までは至らず。
以前滋賀県美で観て面白い!と思った石黒健一が観られて嬉しかった。
あとは会場じゃなかったんだけど、オススメされて行ったRe-TAILっていう元繊維協会のレトロビルが素敵でした。
ここでは布が売ってて僕は買わなかったけど布好きの人にはオススメ。こちら


以上、あいち2022でした!!
この国際展は奇数回と偶数回で趣が違っていて、1回、3回、そして今回5回目は結構祝祭的なムードがあって、2回と前回の4回目は社会派。
流れ的に次やるとしたら社会派のやつなんだけど、そもそも次はあるのだろうか。。。
個人的には観てみたいと思うけど難しいかもな。。。
今回名古屋に3泊もして、お気に入りの飲み屋も見つけたし行きたい喫茶店もまだまだあるのでよろしくお願いします!

<関連記事>
あいちトリエンナーレ2010
あいちトリエンナーレ2016
あいちトリエンナーレ2019 ① 名古屋市美術館、四街道・円頓寺エリア
あいちトリエンナーレ2019 ② 愛知芸術文化センター
あいちトリエンナーレ2019 ③ 田中功起、小泉明朗
あいちトリエンナーレ2019 ④ 豊田市、まとめ

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とこなめ陶の森研究所 by 堀口捨己

愛知で見た建築まとめ。


とこなめ陶の森研究所 by 堀口捨己
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常滑でオススメされた建築。
建築家は堀口捨己。
この建物は、1961年10月に現・LIXILの創業者伊奈長三郎が常滑市に寄付した同社株式15万株を原資として建設されたものです。
2015年には「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選出されてます。
堀口捨己の名前は聞いたことあるけど、「和風建築の人ね」ぐらいの認識でしたが、この建築見て「大変失礼致しました」となりました。。。
あいち2022の常滑会場を回り、ヘトヘトになって最後に訪れた場所でしたが、この建物が見えた瞬間に疲れが吹っ飛びました。
まず目に飛び込んでくる淡いピンクの建物。
この色彩の正体は330万個にもなる小さなタイルで構成されてて、微妙にグラデーションになっています。
これには度肝抜かれました。。。
さらに左右非対称のフォルムに、屋根には猫耳のようなものが。
なんて可愛い建物!!!
さらに中に入ると、細かいディテールの数々に感動。
そして何と言っても美しすぎる空間の連続。。。
玄関の吊り階段も、天井の照明も、展示空間に差し込む光もどれもが美しい。。。
1階の美しさに感動して2階に登ったら、正直あれ?ってなったけど、さらにスタッフの方に案内されて屋上に登ると猫耳の正体が出現。
これは展示室に差し込むトップライトの正体でもあって、すごく不思議なものを作るな、という印象。
こちらもタイルで覆われてて、耳の縁はグラデーションになってるという凝りよう。
小さな扉は中の照明を変える時用らしい。
いやはやこんな凄い建物がひっそりと常滑の町の奥に佇んでるとは。。。
常滑行く機会があれば是非寄ってほしい建物。結構な坂道なので徒歩はキツイけど。。。
近くには立派な資料館もあってどちらも無料!

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あと常滑行ったらやっぱりINAXライブミュージアムには行きましょう。こちら
知ってる建物の装飾、これも常滑だったんだ!という驚きがたくさん。
何と言ってもライトの帝国ホテルの装飾は最高。観たかったなぁ。。。
タイル博物館も世界中のタイルが集められてるし、トイレの装飾も良かった。

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墨会館 by 丹下健三
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あいち2022の一宮会場の1つになってた建築。
最も遠いんだけど愛知県唯一の丹下健三建築ということで行ってみたら、意外にも2階建ての低層建築。
横に長く、ヌメッとした丸みを帯びた外壁は「会館」というイメージとはなんとなく違う印象で、見えた時はこれ??ってなりました。
入口には謎の空間があって、両側の建物に機能が振られてます。
入って左が今回の会場で、入ってすぐのところはちょっとした体育館みたいで天井が高く、普段はどういう使われ方してるんだろう?
隣の展示空間とも可動壁で仕切られてるだけなので、合体も可能。
右側は会議室や市民の交流の場所みたいになってました。(おじさんたちが将棋してた)
丹下さんがデザインした椅子も見られて貴重。
入口にはタレルよろしく矩形の穴が開いてて、奥の壁は陶で出来た四角で構成。
中も色んな要素があって幕の内弁当みたいな建築で面白かった。
基本的にはコンクリートなんだけど、陶や木が随所に使われてるので冷たい印象はないです。
さらに中庭の緑もあるので、丹下建築の中でもリラックスした雰囲気があります。
とても不思議な建築でした。


タマディック名古屋ビル by 坂茂
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外に剥き出しになってるコールテン鋼が特徴的な名古屋市内の建物。
言われないと坂茂ってわからない。。。
特に感想はないです死
愛知で万茂と言えばは2024年秋に会館予定の豊田市博物館が建設中なのでそちらを楽しみにしてます。

あと名古屋で通りすがりに見た木が貼り付けてある建物があって、これはまさか。。。と思って調べたらやっぱり「あの人」でしたが写真も撮ってないのでパス。


住吉の長屋 II by 安藤忠雄
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おまけ。
愛知じゃなくて大阪で、梅田の安藤事務所の近くに安藤さん自身が建てたらしいと言われてる「住吉の長屋」のレプリカ(?)。
入口に蔦が生えてたのでわからず通り過ぎてしまった。。。
何の為に建てたのか。そもそも中は人が住んでたりするのか。全ては謎に包まれてる。。。

ぎゃるり百草

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ずっと行ってみたかったぎゃるり百草に行ってきました!こちら
岐阜県は多治見駅からタクシーで10分ほど行った山奥にあります。
バスで行く場合は駅からバスで高田口降車後徒歩10分ほど。時刻表はこちら
そんな辺鄙な神秘的な場所にこの空間はあります。

陶芸家の安藤雅信さんが1998年に始められた場所で、建物は名古屋市鳴海にあった築100年の民家を移築して、陶芸はもちろん衣食住全てに関わる「道具」を企画・展示をしています。
僕は確かCasaブルータスでこの場所のことを知って、一度行ってみたいと思っておりました。
ちょうど名古屋で時間が空いたので足をのばして行ってみたわけです。

それにしてもよくこんな場所を選んだな、と思う立地。
そしてどこまでが敷地なのかよくわからない。。。
実は昨年訪れたmuseum as it isもこの土地に移築されるという話もあったのですが、この敷地を見てると十分建てられる場所があるな、という印象。
そして建物が素敵すぎる。
そこに置かれてるものも1つ1つ丁寧に選ばれてるのがわかります。
特に照明はどれも素敵で見惚れました。

建物の中にはカフェも併設されてるので、そこでコーヒーゼリーフロートを。
惜しむらくは2階が開放されてなかったこと。
一部は安藤さんの作品や服が販売されてるんだけど、僕が見たかったのは2階の広間。
企画展次第では開いてるんだろうか。。。
この辺はスペース大原を始め、気になるお店も多いのでまた機会があったら訪れたいです。


ここからは旅中に訪れた素敵カフェ特集!
京都と名古屋は名喫茶店が多いので時間がいくらあっても足りないのです。。。


イノダコーヒ本店 (京都市中京区堺町通り三条下る道祐町140番地)
言わずと知れた京都の名店。
何度か行ってますが、毎回美しい空間にうっとり。。。
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小川珈琲 堺町錦店 (京都府京都市中京区堺町通 錦小路上る菊屋町 519-1)
こちらも京都の老舗喫茶店。
今年2022年にオープンした堺錦店。ちょっと綺麗すぎかな。。。
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珈琲処カラス (愛知県名古屋市中区栄1-12-2)
所変わって名古屋編。
「孤独のグルメ」にも登場した50年以上続く純喫茶。
店内は経年なのかタバコのヤニなのか飴色に彩られ時の経過を感じられて最高。
人気のあんトーストも最高だったけど、鉄板で出される焼きそばも美味しそうだった。。。
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珈琲専門店蘭 (愛知県名古屋市中区丸の内2-13-8)
こちらも名古屋の老舗店。20歳未満入店不可の大人喫茶。
中二階からの景色が最高。サイフォン式の珈琲とチーズトーストも美味。
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コンパル
最後は僕が名古屋行ったら絶対行って絶対食べるエビフライサンド。
めちゃくちゃ食べにくくて手がべちょべちょになるんだけど毎日食べたい。。。
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らー麺や (愛知県名古屋市中区栄4-8-1 GAZA栄ビル1F)
おまけ。
栄にあるザ・名古屋めしな店!(名古屋の知人には違う!と言われたけどw)
ここのカツカレー飯絶対食べたかった!味はまあ普通w
これの麺バージョンとかマヨネーズ入れたマーヨー麺とかもあります。
名古屋来たら一度は是非!
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以上!

黒宮菜菜 鳥を抱いて船に乗る @ Gallery Nomart 

関西で観た展示まとめ。

黒宮菜菜 鳥を抱いて船に乗る @ Gallery Nomart (-10/29)
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友人の菜菜ちゃんの展示。
昨年の京都場の展示が行けなかったので今回は絶対行きたかったのです。
ちょうど先日GINZA SIXで1点だけ観たけど、こうしてシリーズとして通覧するとモチーフの選択から作品のディテールまで身体に染み込んでくるようで行けて本当に良かった。
蜜蝋が積層したその画面には花や石が埋め込まれていて、さらにそこにタイトルにあるように鳥を抱いて眠っている子供や女性が描かれていたり、舟に乗っている馬等のモチーフが描き込まれています。
見ても見ても見切れないぐらいのディテールで、実物の情報量がえぐい。。。
これらのモチーフは古事記から来てるそうで、実際に渡り鳥を抱いた子供の遺骨が発見されたこともあるらしい。
未来にまた舞い戻ってくるようにという祈りなのか、何だか凄いお話ですよね。。。
これらの絵は、ある意味「喪の儀式」なんだけど、囲まれるととても温かい気持ちになります。
丁寧に蜜蝋で「埋葬」されたモチーフたち。
それらを囲む石や花々にも、1つ1つ愛情を感じます。
また、技法としても、今回2階にあった蜜蝋を削ってるものや、模様を描き込んだものなど、まだまだ進化の余地のある技法も見られたので今後も楽しみになりました。
10月29日までなので関西の方々は是非。
帰り道に作品にも使われてた鶏頭に出くわしたのでパシャリしちゃいました。

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basement #01「五却のすりきれ」@ 京都文化博物館 (会期終了)
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今村くんの展示があるとのことで行ってみたんだけど、会場が見つからずインフォメーションに聞いてやっと見つかりました。。。まさかあんな場所にあるとは。。。
多分元店舗の場所が展示会場になってるんだけど、本当に変な場所だった。。。
で、展示なんだけど、正直中途半端な感は否めず。。。
折角の二人展なんだから、もっと作品同士が絡み合ってたら良かったのに。
両作家ともよく知ってる作品なので、改めての感動もほとんどできなかった。
展覧会タイトルの「五劫のすりきれ」とは落語の「寿限無」に出てくる、天女の羽衣が巨大な岩の表面を撫でて岩が擦り切れるまでの時間を一劫として、それを5回繰り返すほぼ永遠にも近い時間のことを指すらしい。
タイトルやコンセプトと作品の内容もわかるのだけど、もう少し染み渡るような展示を観たかったなぁ。

<関連記事>
今村遼佑個展「ユビキタスと雨宿り」終了しました。
今村遼佑くんのこと。
今村遼佑 | ねじれの位置と、木漏れ日 @ See Saw gallery+hibit
今村遼佑「雪は積もるか、消えるか」 @ アートラボあいち
今村遼佑「ながめるとみつめるのあいだ」@studio90
今村遼佑 第5回shiseido art egg 「ひるのまをながめる」@資生堂ギャラリー
今村遼佑「ノックする」@site
今村遼佑「白色と雑音」@GALLERY301
今村遼佑展「畔を廻る」@PANTALOON


高野いくの展 『あさがたタオルケット』@ iTohen (会期終了)
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iTohenさんでちょうど今村展の時に知り合った高野さんの展示があったので行ってきました。
菜菜ちゃんの展示を観たあとだったので、ちょうど絵画の積層性について考えていたら、高野さんの絵画がまさに「積層」を考えるのにうってつけの作品でとても良かった。
絵画って平面って言われるけど、実際は絵具という物質を載せてるので完全な平面なんてことはなく、特に今回の高野さんの絵は、観ていてとても触りたくなるような触知性のある絵画でした。
そして、僕は絵画を観ると必ず側面も見ちゃう性癖があって、なぜかというと、そこに絵画の出来上がる過程のヒントが隠されてるんです。
高野さんの絵は、下地に結構鮮やかな色を載せてるのが側面から見られて面白かった。
やっぱり絵画って面白いなぁと思わせてくれる作品でした。
会場でコーヒー飲んで来てる人や作家さんとおしゃべりできたのも良かった。


ティノ・セーガル これはあなた @ 京都市京セラ美術館 日本庭園 (-10/23)
川俣正「京に架ける橋」京都市京セラ美術館 エントランス前 (会期終了)
アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO. @ 京都市京セラ美術館 新館「東山キューブ」 (-2023/2/12)
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KYOTO EXPERIMENTの一環でティノ・セーガルのパフォーマンスが見られるとのことで京都市京セラ美術館へ。
偶然川俣正の作品も見られました。ふーんって程度でしたが。。。
セーガルの作品は、美術館の裏庭で日傘をさした女性が何か歌ってて、途中で話しかけられて焦った笑
中入るつもりなかったんだけど、ウォーホルのグッズが見たく入ったら、展覧会会場に行かないと見られないとのことで急遽展覧会も見ることに。
ウォーホルって正直何見たらいいかわからないというか、それ自体が彼のコンセプトであるような気がして、実物のありがたさってほとんどないんですよね。。。
とはいえ初期のドローイングとか、手業が見られるものも意外にありました。
で、お目当のグッズ売り場は最高に良かった。
展覧会よりグッズ売り場が面白いってのもウォーホルらしくて素晴らしいと思います。
特に今回京都の老舗とコラボしてるのがいい。こちら
鍵善良房の干菓子が最高すぎてお土産に買いました。
よーじやのコラボも良い。
グッズ買うついでに展覧会もどうぞ。

ミヤギフトシ “American Boyfriend: Portraits and Banners” @ void+, Yutaka Kikutake Gallery

最近観た東京のギャラリー展示まとめ。

ミヤギフトシ “American Boyfriend: Portraits and Banners” @ void+ (-10/29)
ミヤギフトシ “American Boyfriend: Portraits and Banners” @ Yutaka Kikutake Gallery (-10/22)
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ミヤギさんの個展が2会場同時開催ということでどっちも行ってきました。
void+はちょっとした回顧展みたいになってて、学生の頃の作品まであってびっくり。
暗闇の中、部屋で静かに会話しながら長時間露光でポートレイトを撮る「感光」のシリーズは、コロナ禍の中でより「親密さ」について考える契機になってるようで、見ていて感慨深かった。
六本木の方では刺繍の作品がたくさんあって、「縫う」という行為がミヤギ作品の中でどういう位置にあるのか計りづらかったので今後に期待。


ピラミテまとめて。
Works on Paper @ TARO NASU (会期終了)
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ヴォルフガング・ ライプ @ KENJI TAKI GALLERY temporary project (-11/5)
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グレゴール・シュナイダー 竹岡雄二 Drawings @ WAKO WORKS OF ART (-11/5)
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田村 友一郎「N」@ KOTARO NUKAGA (-11/6)
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TARO NASUの展示は出てる作家がいちいち豪華でびっくり。
一部だけ挙げてみてもブロータース、トゥオンブリー、ルウィット、マンゾーニ、トレス、ホックニー、フロイド、ポルケ、アンドレ、河原、ウィナー。。。
特にフロイドの鳥の絵がびっくり。あの人こんな可愛い絵描くんだ。。。
名前の豪華さに目眩がする展示でした。

Kenji TakiはWAKOの中に出張ギャラリー出してて、そこでライプを展示してた。
WAKOはシュナイダーと竹岡でこちらも豪華。
奥にリヒターまであってとんでもなかった。

NUKAGAの田村さんはひたすら黄色い世界。
長いハンドアウト読んだけどよくわからず。。。


Gallery Show|大坂 秩加・小橋 陽介・早川 克己 @ GALLERY MoMo Projects / 六本木 (会期終了)
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ピラミテ近くのMoMo初訪問。
大坂さんが出てたので行ったけど、なんとなく版画展と思いきや3人ともがっつりした作品でびっくり。
大坂さんの作品は相変わらずの書き込みだし、何と言っても絵の側面の色が粋すぎる。。。
側面フェチとしては最高でした。
小橋さんの作品も素朴さの中にも毒があるようで良かった。


NUDE礼賛!「おとこのからだ」@ DUB GALLERY AKIHABARA (会期終了)
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木村さんキュレーションの「男性ヌード」展。
木村さんはもちろん、出てる人が豪華すぎる。。。
野村さんの写真は相変わらずドキドキする。
特に今回出品されてた小さな作品は、覗き込むように観ないといけない為に情事を覗き見するような気持ちになる。
田亀さんや三島さんは、往年のゲイ雑誌で活躍されたレジェンド。
特に三島さん、実は僕も版画をある人から預かっていて、その話を木村さんにしたら、彼女も薔薇族の編集長だった伊藤文學さんから預かったものと知りびっくり。今度見てもらおう。
成瀬ノンノウさんは初めて観たけど男同士の情事が虎になる美しい作品で、アピチャッポンの「トロピカル・マラディ」を思い出した。
そして木村さんの作品もやっぱりさすがとしか。
色んなち○ち○の絵最高だった。
最後は木村さんと2人で撮ってもらいました♡
この展示は10年前だと圧倒的に男性作家しか集まらず不可能だったとのこと。
時代は変わったしもっと変わってほしい。
眼福な展覧会でした。


アマポーラ・プラダ , 松下真理子 生命 @ KEN NAKAHASHI (-10/23)
アマポーラ・プラダ , 松下真理子 生命 @ デカメロン (-10/23)
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新宿の2会場に渡って展示されてる松下真理子とアマポーラ・プラダの2人展。
アマポーラはペルーの作家で自身の身体を使うパフォーマンスアーティスト。
以前市原佐都子の「バッコスの信女」を観た時にも感じたんだけど、こういう女性の身体性を前面に出されると、自分でも自覚していないミソジニーが発言して、不快感がすごい。
今回も両会場見たけど見ていて辛いものがありました。
松下さんのもそれは感じるんだけど、やっぱり絵画なので軽減されるというか。
前述の「ヌード礼賛」とは真逆の展示かも。
26日にはKEN NAKAHASHIにて予約制でパフォーマンスもあるそうです。


鴨居玲展 人間とは何か? @ 中村屋サロン美術館 (-12/4)
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新宿にこんなとこあるの知らなかったんだけど、しかも鴨居玲展がやってるというので行ってきました。
そこまで期待してなかったんだけど、がっつり油彩画が展示されててびっくり。
一昨年金沢で観たけど、色んな時代の絵が網羅されてて結構な満足度です。
そして改めて見ると、暗いんだけど結構色彩があるのに気づきます。
チラシになってる赤い自画像(怖)もそうだし、「風船」という作品も緑が鮮やかでした。
教会のシリーズも鮮やかな青が全面に使われてたり。
中々見ごたえあるので新宿の民は是非。

日本の中のマネ ―出会い、120年のイメージ― @ 練馬区立美術館

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「近代で好きな画家は誰ですか?」

と聞かれたら僕はすかさず

「マネとマティスです!」

と答えます。

マネ、皆さんお好きですか?

多分あまりいないんじゃないかな、と推測します。
マティス好きな人はいてもマネ好きって人はあまり聞かない。
少なくとも一般受けするタイプの画家じゃないと思います。
じゃあなんでそんな人気ないのか?
それを紐解く展覧会が本展です。
やや自虐的とも言える内容ですが、まあそれもマネっぽくて僕は最高に好きな展覧会でした。
マネファンもやはりひねくれてる人が多いのかもしれません笑

さて、日本におけるマネの人気のなさを証明するのが、コレクションの少なさと展覧会の少なさです。
まずコレクション。
僕もこれにはびっくりしたんですが、なんと国内に公式に発表されてるだけで版画を除くと17点しかありません。。。
17点ですよ、17点!
モネとかルノワールなんてそれぞれ100点超えると思うんだけど。。。
先日国立西洋美術館で2点観たし、アーティゾンでも行く度に観るのでまさかそこまで少ないとは思ってませんでした。。。
今後は心して食い入るように観なくては。。。
そして国内で開催された「マネ展」に関してはさらに驚くべき数字。。。
なんと3回しか開催されてません。。。
没後百年以上経過した1986年に初のマネ展が国内巡回した後、2001年に府中と奈良で2回目、そして2015年に三菱一号館美術館で開催された「マネとモダン・パリ」展が最後。
この2015年の展覧会は観に行きましたが結構見ごたえのある内容だったと記憶していて、これもまたそんなに貴重な機会だったとは。。。って感じでもっとしっかり観るべきだったと後悔しております。。。

なぜそんなに少ないのか。
まず、51歳で亡くなってるのでそもそも作品数が少ない、というのはあります。
なので世界中見渡してもむしろ17点もある、と言っても良いのかもしれません。
そして、代表作と言える作品はほぼパリにあり、それらはほぼ動くことはありません。
これらの代表作が国外にほとんど出ないので、日本にいる限り、モネの睡蓮のように「これぞマネ!」と言える作品に出会うことができないのもマネ人気のなさに繋がっているのかもしれません。
例えば「オランビア」が日本に来たら流石に行列が出来るぐらいの人気はあると思うんです。
でもそれがほぼ叶わない。
昔ヴェネツィアで「オランピア」と、その元となったティッツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」を並べて展示するというとんでも企画を観ましたが、あれもかなり貴重な国外での展示でした。こちら
フランスでは本当に大切にされてる画家です。
とはいえ当時はめちゃくちゃスキャンダラスな画家だったのは周知の事実。
前述の「オランピア」は言うまでもなく、「草上の昼食」や「笛を吹く少年」も争論を巻き起こしました。
後年はサロン審査免除されたり、レジオン・ドヌール・シュヴァリエ章を受章したりするものの、彼の死後、モネ達が必死でフランス政府にマネの作品群がルーブルに入るよう働きかけても、中々実現しなかったことを思うとなんだかなぁとなります。
そんなスキャンダラスなマネでしたが、本人は至って真面目に絵を描いていただけ。
カタログの中で森村さんも仰ってますが、彼は本当に「天然」の人だったと思います。
これだけのものを描いておいて、本人はあくまでサロンに通りたかった。
見ようによってはおちょくってるのではと思われそうですが、本人は大真面目。
そんなキャラクターも僕が彼を愛する理由の1つです。
まあ、こんなことができたのも、父親のおかげかも。
父のオーギュストは法務官僚、司法官としてパリの法曹界の重鎮。
上流階級に生まれたからこそ、こうやってゆとりを持って絵を描けたのかもなぁとも思います。
だって彼の経歴見ててもどうやって生活してたの??って疑問しかないんだもの笑

日本に受容されにくかった理由は上記だけではなく、やはり美術史上の立ち位置も関係がありそうです。
「近代絵画の父」とか「印象派の祖」とか言われますが、マネはマネでしかないのです。
彼は先達のクールベのようなリアリズムでもなく、後陣の印象派にも与することは決してありませんでした。
実際マネは印象派展に一度も参加していません。
カテゴライズが難しい宙ぶらりんな存在。それがマネです。
しかし彼を美術史から外すと後の印象派もセザンヌも登場しにくかったのは事実なんです。

この展覧会では、前半でマネとその周辺の作品を展望し、中盤で明治から昭和初期のマネの影響を辿り、最後に現代の森村泰昌と福田美蘭で終わります。
前半では日本にあるマネの作品17点中の7点が揃いました。
そのうち、小品でほとんどの人が通り過ぎそうなチョークで描かれた裸婦(アーティゾン美術館所蔵)は超貴重な一品。
これは、明治からパリで美術商をしていた林忠正が日本に初めてもたらしたマネの作品。
彼は生前のマネと交流した唯一の日本人でもあります。
僕は彼のことを今回初めて知りましたが、世界に浮世絵を広め、日本に印象派をもたらしためちゃくちゃ重要人物なんです。
あの黒田清輝も彼の影響で絵画の道を志しました。
1900年のパリ万博では日本事務局の事務官長を務めたり、フランスからも「教育文化功労章1級」と「レジオン・ドヌール3等章」が贈られています。
パリでは貧しかった印象派の画家から浮世絵と引き換えに作品を受け取ったり、彼らの手助けもしていたりして、最終的に彼が日本に持ち帰ったコレクションは500点にも及びました。
帰国後そのコレクションを自身の美術館で見せたいという野心がありましたが翌年に死亡した為叶わぬまま、コレクションも散逸してしまったのです。
そんな中残った貴重な一点が今回出ているマネの裸婦像。
他にも油彩画は相変わらずとんでもないタッチで驚きます。
「イザベル・ルモニエ嬢の肖像」のドレスの描き方が異常すぎる。。。
あとはマラルメがフランス語訳したポーの「大鴉」に寄せた挿絵がかっこよすぎた。
マネのあの荒々しい、しかし華のある筆致が好きすぎるんです。。。

中盤でのマネ受容に関して、最も最初に紹介したのが森鴎外というのが意外でした。
それはゾラの紹介の中に出てきたぐらいで、偏りはあるものの、1911年の「白樺」でマネ特集が組まれるまでに至ります。
作品としては1904年の石井柏亭の「草上の小憩」が最も早いマネの影響と言われています。
作品タイトルから明らかに「草上の昼食」を連想させるし、画中の人物の配置も明らか。
ただ、ここにはマネが込めたシニカルな視点が全くなく、むしろ牧歌的な風景だと言えるでしょう。
その後も主に「草上の昼食」を模した作品が多く登場します。
とはいえ、むしろセザンヌが「草上の食卓」を意識した「水浴」の影響の方が強そうに感じますが。
印象的だったのは山本鼎のスケッチを元に従兄弟の村山槐多が描いた「日曜の遊び」が衝撃。
そんなことある??って感じなんだけど不思議でした。
他に印象的だったのは片岡銀蔵の「融和」。
1934年の日本の帝国主義前夜を思わせる、「オランピア」の構図(左右反転)に、白い肌の日本人と黒い肌の南洋の人物。。。
タイトルが「融和」ってのも皮肉すぎる。。。
あと小磯良平がマネ好きだったのも意外でした。
卒業制作の作品に思いっきりマネの画集が描かれている!
最後の森村福田コーナーは、まあ、はいって感じでした笑
福田さんの日展への挑戦は面白いですね。どうなったんだろうか。

マネ好きにはたまらない展示です。11月3日まで。こちら
因みに練馬区立美術館初めて行ったんだけど、新宿三丁目から一本で行けることに気づいたのも収穫。

内海聖史作品のオンライン販売開始しました。

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内海聖史作品のオンライン販売を開始しました。
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店頭でのお買い上げはそれぞれ5%OFFとなります。


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「森に積もる」
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「絵/本 (「Felix Gonzalez-Torres: Specific Objects Without Specific Form」)」
2022年
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内海聖史個展「森に積もる」開催のお知らせ。

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本日より、内海聖史個展「森に積もる」を開催します!

内海聖史個展「森に積もる」
2022年10月6日 (木) - 11月6日 (日)
18:00 - 24:00 (変更可能性あり) 水曜休み
ワンドリンクオーダー制
* 要アルコール消毒 ・ マスク着用
* 3名以上のご来店不可
* 予約可。 ご連絡 (DM/MAIL/TEL) ください。
* 体調不良、 発熱等ありの場合は入店をお断りしております。


また、成田市にあるふわりの森でも内海聖史展が開催されます。
2展行かれる方には特典もあります。直接お尋ねくださいませ。

"DISCOVERY" ART WITH AIRPORT CITY&TOWN
SCAPE ON WONDER / 内海聖史 展
2022年10月7日 (金) - 11月13日 (日)
平日(火-金)12:00-17:00 土 12:00-17:00、日・祝日 10:00-17:00 *全日最終入場16:30
10月8日(土)22日(土)11月5日(土)は -21:00 *最終入場20:30
オープニングレセプション 10月8日(土)17:00-22:00
月曜休み *祝日の場合はOPEN
一般 700円 学生 500円 *中学生まで入場無料
https://www.fuwarinomoriart.jp/discovery2022/



安定のBBA定食もご用意してお待ちしております。
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内海聖史「ボイジャー」@eN arts
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