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年末年始と新メニュー

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年末も年末ですが、年末年始は休まず通常営業(時短)でやっております。
本当は上海に行きたかったけど無理なので開けます。
年末年始営業は今回が最初で最後かも。。。
1/3日(日)のみ定休でお休みです。

明日大晦日は年越しそばを出します。
22時までなので年は越せませんがw
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明後日元旦と2日はお雑煮出します。
うちのは関西だしにお餅とこぼう、ほうれん草、かまぼこ、ゆずです。
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相変わらず定食もやってます。
今は鮭の炊き込みご飯、ポトフ、サツマイモ入りポテサラ、えのきの醤油煮、ひじきの煮物です。
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ホットワインはじめました。その他ウイスキー、ジン、焼酎はお湯割可能。
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新しいジンその1。「ル・ジン」
カルバドスの名門『クリスチャン・ドルーアン』が造るフランスはノルマンディー産のジン🇫🇷
口に運ぶ前に既にリンゴの甘い香りが広がります🍎
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新しいジンその2。「東京のキンモクセイ」
東京発のジン🗼
今年6月にオープンした虎ノ門蒸留所は、岐阜の辰巳蒸留所で修行された方がやられてるそう。今後も楽しみ。
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です。
年末年始もよろしくお願いします!

Farewell 2020

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気づけばもうド年末。。。
2020年、災厄の年も終わりますね。
隈研吾のオリンピックスタジアムが虚しい。。。

今年は新コロのおかげで美術館は休館になったり、映画演劇は観客を減らしての上演など、文化面でも大きな痛手を被った年でした。
そんな中でも気づけば結構な数の展覧会を観てたりして。。。
というわけでフラッシュバック2020です。

1月、まさかの北京からスタート。
Anish Kapoor @ 中央美術学院美術館
David Hockney「大水花」 @ 木木芸術社区 / Matthew Barney「Redoubt」@ UCCA
北京国家体育場 by Herzog & de Meuron / CCTV(中国中央電視台) by OMA
天津浜海図書館 by MVRDV
北京大興国際機場 by Zaha Hadid
森村泰昌:エゴオブスクラ東京2020―さまよえるニッポンの私 @ 原美術館

2月、3月。この辺から怪しい雰囲気が。。。ドイグ観に行った直後に次々と美術館が閉館。
ピーター・ドイグ展 @ 東京国立近代美術館
地点「罪と罰」@ 神奈川県立青少年センター

4月、5月、緊急事態宣言を受け完全に沈黙。そんな中クリストが逝去。。。
来年の凱旋門は絶対観にいきたい!!!!
RIP CHIRSTO

6月、7月。ようやく再開。またいつ閉まるかわからないので観られる時に観なければ。
県外移動は憚られるので都内で。
オラファー・エリアソン ときに川は橋となる @ 東京都現代美術館
「第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展 Cosmo-Eggs| 宇宙の卵」@ アーティゾン美術館
森栄喜「シボレス|破れたカーディガンの穴から海原を覗く」@ KEN NAKAHASHI
ドレス・コード?─ 着る人たちのゲーム @ 東京オペラシティアートギャラリー

8月。夏休み勝手にGoToキャンペーン。東京から脱出。
どれも最高だった。特に久門剛史と内藤礼。京都と金沢に人が全くいなくて愕然とした。
そしてヨコトリはこの状況下でよくやった。
久々の演劇も沁みたなぁ。。。
久門剛史「らせんの練習」@ 豊田市美術館
ヤン・ヴォー ーォヴ・ンヤ | 越境する線描 @ 国立国際美術館
京都市京セラ美術館 by 青木淳
内藤礼 うつしあう創造 @ 金沢21世紀美術館
劇団チョコレートケーキ「無畏」 @ 下北沢・駅前劇場
ヨコハマトリエンナーレ2020 @ 横浜美術館、プロット48

9月、10月。感染者数も少しはマシになってきて、都民もGoTo対象に。箱根最高だった。
最後の原美術館。。。
森栄喜「シボレス | 鼓動に合わせて目を瞬く」@ KEN NAKAHASHI
光ー呼吸 時をすくう5人 @ 原美術館
地点「君の庭」@ KAAT
生命の庭ー8人の現代作家が見つけた小宇宙 @ 東京都庭園美術館

11月、12月。冬になってちゃんと増える新コロちゃん。
また閉館とかならなければいいけど。。。次こそ潰れる美術館とかも出てきそう。
そんな中でも金沢かなり人手が戻ってきてた。今年は展覧会二つとも大当たりだったなぁ。
来年のマンダースの個展も楽しみ。
石上純也のKAIT広場は狂ってた。ちゃんと公開になったらまた行きたい。
ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース ダブル・サイレンス @ 金沢21世紀美術館
内海聖史「squid」@ ART FRONT GALLERY
KAIT広場(竣工前) by 石上純也
PUBLIC DEVICE -彫刻の象徴性と恒久性- @ 東京藝術大学大学美術館 陳列館

とまあ、展覧記録はこんな感じ。
ほとんどの美術館が予約制になったりニューノーマル手強い。。。
来年はもっと気楽にいいものが観られたらいいな。
そして来年こそ海外に行きたい!クリスト観に行くからな!

個人的ふりかえりは正月で。

ダムタイプ 新作パフォーマンス「2020」映像配信



前回で展覧記事今年ラストのつもりだったんだけど。。。
まさかダムタイプの新作が無料配信されるなんて!(2020年12月25日10時〜27日23時59分)
プラチナチケットとなったチケットを必死の思いでとったのが今年初め。
なんせ18年ぶりの新作、2日間で3公演のみ、京都。
そりゃ争奪戦になるだろうよ。。。
楽しみにしていた3月の公演は新型コロナウイルスによって中止に。。。ガッデム!
そして10月、ロームシアターで上映会という形で公開。
京都まで観に行くか悩んだ挙句やめて、そしたら無料配信!勝ち組!
で、ありがたく拝見させて頂いたのですが、正直がっかり感が否めない。。。
何が「2020」なの?
むしろダムタイプのこれまでを集めた懐古趣味的で全く「今」がなかった。。。
もちろん舞台芸術を映像という二次メディアで判断するのはフェアじゃないんだけど、それにしても。。。
舞台の真ん中に開いた象徴的な穴も最後の場面以外有効的に機能してるとは思えない。
どの場面も既視感しかなくて、時間が進むにつれて絶望感がすごかった。
そして何より、現実の「2020」があまりにもドラマチックすぎて、ダムタイプというメディアは完全に現実の「2020」に敗北している。
まさか2020年、オリンピックが延期することもパンデミックが起こるなんてのも誰も想像していなかっただろうけれど、アートは時に「炭鉱のカナリヤ」となり、未来を予言することがしばしば起こる。
ダムタイプの新作が「2020」と聞いた時に、何かそういう示唆に富んだものが観られるものと思い込んでいたのだけれど、圧倒的に彼らの作品は過去を向いていた。
やっぱりダムタイプは「S/N」を超えられない。
かつて古橋悌二は「アートは可能か」と問うたけれど、これを見る限り首を縦にふることはできない。
勝手に期待しすぎたのはあるけれど、どうしてもポジティブな反応ができませんでした。。。
とはいえ現実に再演となったら観に行く所存ではあるけれど。
無料配信は明日(27日)まで!


「Cockroach」by Ai Weiwei


もう一つ映像配信。
アイ・ウェイウェイの新作「Cockroach」です。
彼は近年ドキュメンタリーフィルムの制作に力を入れていて、昨年のシリア難民を追った「ヒューマンフロー」に、パンデミックのロックダウン下の武漢を記録した「Coronation」と立て続けに発表をしています。
特に「Coronation」なんて、物凄く最近の出来事だし、よくぞこんな映像残したなという、アーティストを超えて歴史の証言者という存在になってきてます。
新作「Cockroach」は昨年の香港デモを追ったドキュメンタリー。
人間が「ゴキブリ」のように扱われる様をまざまざと見せつけられて涙が止まりませんでした。。。
政府側の武器と違って、民衆側の武器は石であり煉瓦でありゴム銃であり火炎瓶でありあまりにも稚拙。
そんな稚拙な武器を持って、彼らは自分たちの自由を守るため文字通り必死に戦います。
それでもやはり大きな力には勝てなくて、この後の結果を知っている身としては引き裂かれる思いで観ました。
彼らの抵抗むなしく、コロナ禍の中、この6月30日に北京で香港の「国家安全維持法」が可決、7月1日より施行に至りました。
これは日本における60年70年の安保闘争に似ているし、やはり大きな力には勝てないのかと絶望的な気持ちになりました。
その後の日本は人々の意識から「政治」が薄れて、政治家が暴走する今へと至っています。
香港の場合はさらに厳しい現状で、今月初めに無許可集会扇動の罪でアグネス・チョウら3名が有罪判決を受けてしまいました。
今後香港は完全に中国の統治下に置かれ、「自由」は剥奪されたわけですが、アートシーンにおいても香港は重要な場所だったのにどうなってしまうんでしょうか。。。
来年こそ開館する予定のM+も、表現の自由のなくなった香港ではちゃんと機能できるのかどうか。。。
アジアのアートシーンの中心は今後香港から韓国ソウルへと転移しつつあります。
実際ロンドンのアートフェアFriezeも2022年に初のアジア進出の地をソウルに決めたとの報道もありました。
メガギャラリーもこれから香港から撤退していくような気がします。
僕は2回しか行ったことがないけれど、行く度に好きになる街だったので無念でなりません。
ちなみに、台湾に移住していたリー・キットはこのコロナ禍の中で香港に戻ったそうです。こちら
自由に表現をするなら香港から出るほかないとは思うのですが、彼のことも心配です。


内海聖史「あたらしい水」@ 虎ノ門ヒルズ 森タワー 1F
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虎ノ門とかまじでご縁ないのですが、野暮用で用事があったので、いつか行くことあれば観てみたかった虎ノ門ヒルズにある内海さんの作品についに対面できました!
大きな絵画が全部で5点並んでるのですが、柱があるので全て一気に正面から観ることはできません。引きもないし。
最初それが少しストレスだったんだけど、柱の鏡に映って、隣の絵画と合体するという現象に気づいてすげー!となりました。
そしていつもに増して色彩が激しくて、細部の処理も興味深かったです。
虎ノ門ヒルズにご用の方はぜひ立ち寄ってください。
内海さんの絵画は街中のいろんな場所に展示されてて、且つ場所との関係性も考えられているので色々探訪していくのも楽しいのです。
この記事が詳しいのでご参考までに>>パブリックアートの旗手、内海聖史

ついでに森万里子も。他にも虎ノ門ヒルズには作品が点在してます。
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松下まり⼦「愛の飾らぬことばにおいて」@ 銀座蔦屋書店
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本当はプレビューご招待頂いてたので行くはずが、前述の虎ノ門ヒルズで平日昼間から呑みすぎてしまい銀座まで辿り着けず後日リベンジ。。。
ちなみにプレビューではコレクターの方々が瞬く間に作品をお買い上げになられ、1時間もしない間に完売したとかで僕なんてお呼びではなかったとは思いますが。。。
で、楽しみに日曜日に行ったわけですが、この日は完全に失敗だった。。。
本に囲まれた空間で、真ん中に置かれているというベンチに座って松下まり子ワールドにどっぷり浸かるはずが、そのベンチは影も形もなく、会場の真ん中で謎のイベントが。。。

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あまりに松下まり子ワールドとはかけ離れた世界観のライブペインティング。。。泣いた。
おかげで全く集中できずに、散漫なまま作品を鑑賞する羽目に。。。
商業施設での展示は難しいね。。。外のホコ天でやれや。
とはいえ青を大胆に使った作品など、いくつか好きな作品もあったので良しとしますか。。。

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久々に訪れたGINZA SIX。
めぼしい本を探したり、三島x篠山x横尾の50万円(税別)の写真集をチラ見したり、倉俣史朗の可愛いドローイングを眺めたりとまあまあ楽しめたんだけど、それにしてもこのコロナでレストラン街が壊滅状態だったのが一番の衝撃でした。。。銀座どうなっちゃうんだろう。。。

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A'holic Selection12-2 "この人を見よ" 開催のお知らせ。

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明日12月18日よりA'holic Selection#12-2を開催します。
第12回は3回に分かれ「この人を見よ」と題して、肖像をテーマに選書します。
第二弾は肖像ーその生涯。
展示予定書籍は以下。

「BEUYS BOOK」 (2012) STEIDL

「クリストとジャンヌ=クロード ライフ=ワークス=プロジェクト」 (2009) 図書新聞

矢内原伊作 「ジャコメッティ」 (1958) みすず書房

H ・ マティス 「画家のノート」 (1978) みすず書房

D ・ シルヴェスター 「回想フランシス ・ ベイコン」 (2010) 書肆半日閑

G ・ グレッグ 「ルシアン ・ フロイドとの朝食」 (2015) みすず書房

「没後40年 レオナールフジタ」 (2008) 北海道新聞社

新宮晋 「ウインドキャラバン」 (2003) ブレーンセンター

小林正人 「この星の絵の具 [ 上 ]/[ 中 ]」 (2018/2020) アートダイバー

「瀧口修造 夢の漂流物」 (2005) 世田谷美術館 ・ 富山県立近代美術館

「ザハ ・ ハディド全仕事」 (2018) エクスナレッジ

丹下健三 「一本の鉛筆から」 (1997) 日本図書センター

山本耀司 「服を作る モードを超えて」 (2019) 中央公論新社

「寺山修司 劇場美術館」 (2008) PARCO 出版

F ・ トリュフォー 「ヒッチコック映画術」 (1981) 晶文社

「スタンリー ・ キューブリック全作品」 (2003) TASCHEN

A ・ タルコフスキー 「タルコフスキー日記 殉教録」 (1991) キネマ旬報社

D ・ リンチ&C ・ マッケナ 「夢みる部屋」 (2020) フィルムアート社

別冊太陽 「柳宗悦の世界」 (2006) 平凡社


です!よろしくお願いします!

時短営業延長のお知らせ

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東京都からの時短要請を受けて、引き続き来年1月11日まで18時-22時営業とします。
引き続き手指消毒や換気、席の間隔など気をつけてやっていきます。
まあ、これだけ広がってるので仕方ないですね。。。
短い時間ですがよろしくお願いします。
と前回と同じこと書いてる。。。
あ、ガスファンヒーターと加湿器も導入したので暖かさと湿度も確保しております!

年末年始は本当は海外(上海)行こうと思ってたのに無理なので開けます。
そちらはまた後日。

PUBLIC DEVICE -彫刻の象徴性と恒久性- @ 東京藝術大学大学美術館 陳列館

最近観た展覧会をざざっと。
多分今年最後の展覧投稿。

PUBLIC DEVICE -彫刻の象徴性と恒久性- @ 東京藝術大学大学美術館 陳列館
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藝大の陳列館の最近の展示がことごとく面白くて困る。
前回の「日比野克彦を保存する」やその前の「彼女たちは歌う」など。
今回は「公共彫刻」を問う展示で物凄く興味深かった。タイトルもいい。
入り口からロダンの彫刻があったんだけど、これ前からあったっけ?まさに今回のテーマにぴったり。
そして出ている作家陣がものすごく豪華!
その中でも問題とされている戦後の公共彫刻を担ってきた菊池一雄、北村西望、本郷新の3名と、現代の作家を対比させているのはとても刺激的だった。
会田誠の「モニュメントには何らかの罪深さがある」「美術家としてモニュメントを作りたくなる誘惑への自省、自戒」を込めて近年取り組んでいる「MONUMENT FOR NOTHING」の展示は特に今回の展示の大きなテーマになっているように思う。
公共彫刻(モニュメント)を見る度に浮かぶ胡散臭さはどこから来るのか。
改めてそのことを考えられた素晴らしい展覧会だった。
特にサイドコアの灯台に目をつけたり、お台場の自由の女神に黒い布を掛けたりするプロジェクトはとても示唆に富んでいて、改めてこのユニットの存在感を示していた。
今回陳列館だけでなく、絵画棟の大石膏室も使われていて、とっても嫌いなんだけど、椿昇のアキラのようなバルーン彫刻は悔しいが良かった。
周りのクラシックな石膏像をのみ込まんばかりの姿は神々しさすらあった。
最後に公共彫刻と聞くと思い出すのが、2011年に大阪の御堂筋の彫刻に何者かが赤い服を着せた事件。
http://www.asahi.com/fashion/column/at/TKY201108100203.html
それまで全然気に留めていなかったけれど、この事件を機にこの彫刻たちに目がいくようになった。
戦後の公共彫刻には裸の女性像が多く、それらが街中に蔓延っているのはよく考えると不気味。
これだけ公序良俗とかいいながら、彫刻たちは裸でいいのか。
この事件は、そのことをとてもウィットに富んだ方法で示してくれた気がする。
犯人は今もわからないままだけれど、素敵な作品だった。
今回の展覧会は12/25まで。来年4月出版予定のカタログはこちら


男性彫刻 @ 東京国立近代美術館
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奇しくも藝大と同じ問題系の展示をしているのが東近美。
メイン企画は「眠り展」なんだけど、こちらは正直そんなに面白くない。。。
同じ眠りを扱った展覧会で、2004年に豊田市美術館で開催された「IN BED」が物凄く面白かっただけに、それと比べてしまって。
ゴヤの版画「ロス・カプリチョス」を基底にしていたり、一章丸々河原温っていう面白い点もいくつかあるんだけれど。
そして近美あるあるなのが、それよかコレクション展の方が面白いっていうパターン。
この「男性彫刻」展は2階の小展示室でやってるんだけど、ここの展示も毎回面白い。
ここにも藝大同様ちょうど常設のゴームリーの「男性彫刻」があったりしてリンクがすごい。
そして、人体彫刻は圧倒的に女性の印象が強い中、あえて男性彫刻をテーマにしてるのがさすが。
これらの彫刻を通して「男らしさ」のバイアスを読んでいく。
大きく3つのテーマに分かれていて、それぞれ「強い男」「賢い男」「弱い男」
「強い男」では藝大でも問題になっている北村西望の「怒涛」がまさにそれ。
大波を前に余裕ぶっこいて口笛吹いてるたくましい男性像はもはやギャグw
そして男性像、特に裸体像で問題になるのが局部。
木下直之の「股間若衆」に詳しいけれど、展示に際して切断されたり悲しい憂き目にあった作品が戦前は多く、そこに注目するのも男性彫刻の醍醐味かも。
「賢い男」では藝大の始祖岡倉天心を彫刻した平櫛田中の「鶴氅」も笑えるぐらいの威厳。
最後の「弱い男」では関谷充の「伝五郎老人」が素晴らしかった。
パンフレットもめっちゃ凝ってた。
「男性彫刻展」を出て、他のコレクションも素晴らしかった。
今回は特にコロナパンデミックをテーマにしていて、どのテーマも興味深い。
まさかの先月のアートの溜まり場で取り上げたFAPの展示に出くわすとは思わなかった。
ソル・ルウィットのドローイングが鋭意制作中だったけれど、完成したらまた見たい。
今の近美の展示はどれも2月23日まで。


大山エンリコイサム展 夜光雲 @ 神奈川県民ホールギャラリー
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相当期待していた展覧会だったけれど少々肩透かしだった。。。
個人的にもっと暴れて欲しかったし、作品数も小品をもっと入れてマキシマムな展示を勝手に期待していた。
や、もちろんどの展示もかっこよかったのだけれど、ちょっとそつなくこなしすぎ感が。。。
作品数も多くはなく、かなり洗練された展示。
とはいえ、普通のペインティングとは違うスプレイ缶から噴出される独特のマチエルが面白く観られた。
来年1月23日まで。


内藤礼 @ タカ・イシイギャラリー
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リー・キット(Screenshot) @ ShugoArts
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六本木で内藤礼とリー・キットが同時観られる幸福。。。
ギャラリーだからと少し舐めてたけどどちらも最高によかった。
内藤礼の展示は、金沢の延長とはいえ「color begining」の椅子に座って自然光で対峙する体験は素晴らしい。
というか、この作品何度も観ているけれど、この展示が最高解な気がする。
座ることでゆっくり見られてまさに色彩が始まる瞬間をまじまじと見目撃することができた。
まあ、人が多く来る美術館では中々難しいだろうけど。。。
にしても、糸が80万円だったり電球が35万円だったりプライスリスト凄すぎた。。。
リー・キットはリモートでの展示と聞いていたので、ただ壁にイメージがかかってる程度の展示かと思ったらがっつりインスタレーションしていて衝撃だった。
ものすごい密度で最高のリー・キット体験。
特に奥の部屋の、実際の展示を写真に撮って壁紙にしてさらにそこにプロジェクションしてるのとか素晴らしすぎる。。。
それにしても絵の中にあった「Takamatsu」という文字は一体。。。次郎か??
ちなみにお隣のピラミテビルのWAKOのティルマンスも観たかったけれど、最終日まで予約でいっぱいで観られず。。。ギャラリーの予約制は入れる人数が少なすぎるだけに酷すぎる。。。
内藤礼は12/26まで。リー・キットは来年は1/30まで。


他に観た展示>>
塩田千春 消えた展覧会 - この気持ちをどこに - @ KENJI TAKI GALLERY
ダグ・エイケン「New Ocean: thaw」@ エスパス・ルイ・ヴィトン東京
「素材―その形と心 」@ gallery de kasuga
名和晃平「Oracle」@ GYRE GALLERY
池袋モンパルナス2.0@ TURNER GALLERY
舟越 桂 私の中にある泉 @ 松濤美術館
エリック·スワーズ「kuchisabishii」@ KEN NAKAHASHI
伊東宣明「されど、死ぬのはいつも他人ばかり」@ THE 5TH FLOOR
Sustainable Sculpture @ KOMAGOME SOKO
カール・アンドレ @ TARO NASU
Matthew Barney, Carolee Schneemann, Kazuo Shiraga, and Min Tanaka @ Fergus McCaffrey

KAIT広場(竣工前) by 石上純也

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Casaで実現したのを知って、ちょうど所用で横浜にGoToするし同じ神奈川だし竣工してるかもわからないけど行っちゃおうと思ったら新宿からの方が近かった罠。。。めちゃ遠かった!
そして案の定竣工前でしたが、外からそのお姿を拝みました。。。凄すぎる!
かなり前からこのプロジェクトのイメージは見てたけど、まさか実現するなんて。。。
柱が一本もない大屋根の乗っかった大空間。天井には穴が空いててたわんでますが、そのたわみに合わせて床面もたわんでるという。。。
実際に見ても何がどうしてこんなことが起きてるのか理解できない。。。
とにかく撮ってきた写真をご覧ください。


南側から見る。同じく石上純也を一躍有名にしたKAIT工房が左手に。
思えば工房が柱だらけで広場が無柱という対比もすごい。
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西側の入り口。
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西側のファサード。とにかく長い。
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北西から。
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東側入り口。
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東側ファサード。
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南側入り口。
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南西から。
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[D3号館] 工学教育研究棟(北西)より。
冒頭の写真は[B5号館] 講義棟(南西)から
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西側入り口から中を拝見。
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南側入り口から中を拝見。
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雨も受け止める床面。
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というわけで、残念ながら中は入れませんでしたが、垣間見ることはできました。
光の入り方がめちゃくちゃ美しい。。。
竣工したらまた行きたいし、豪雨の日とかどうなるのかとても楽しみ。。。


<関連記事>
KAIT工房 by 石上純也
石上純也展ボランティア@豊田市美術館
石上純也展「建築はどこまで小さく、あるいは、どこまで大きくひろがっていくのだろうか?」@SHISEIDO GALLERY
石上純也「建築のあたらしい大きさ」@豊田市美術館

内海聖史「squid」@ ART FRONT GALLERY

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内海さんの個展に行って来ました。
個展としては昨年3月の上野の森以来ですね。
この個展の話は結構前から知っていて、かなり変わったものになることもなんとなくご本人から聞いていました。
そしてDMを頂くとそこには「squid」というタイトル。。。イカ!?
ワクワクしながら代官山へ。

アートフロントギャラリーは大通りに向かってショーウインドウがあるのが特徴的。
そこには大きな作品が斜めにかけられていて、青い画面がまず目に飛び込んできます。
その横には台形の作品が4枚円を描くように掛けられていて、明らかに欠けた八角形。

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これは何かあるな、と思って中から改めてギャラリーに入ると、青い大きな画面が再び現れます。
ちなみにショーウインドウから見える空間と中の空間は普段一つの空間なんだけど、この作品のために斜め壁を立てて真っ二つに区切られています。
完全に閉じられてるので行き来は不可能。

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そしてこの中の青い作品はなんと横に細かく分かれていて、外で見た画面構成とは違う、けれどイメージはその続き。。。
さらに中にはやはり外の欠けた部分を補うように八角形の残りの4枚が。
さらにさらに、斜めに切られた作品が3枚あり、それは全部合わせて長方形になるようになってて、明らかに1ピース足りない。
あれ、こんなのあったっけ??と思って外へ行って確認。
やはりそんな1ピースない。。。
と思ったらなんと手前の壁に。。。!!!
どんなアングルから見ても画面が見えない!!

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今回、特に「見切れない」というのがかなり大きな鍵になっています。
例えば柱に巻きつくようにかかっているこの作品もそう。
一気に全ての作品を見ることは不可能。。。
他にも裏にも別の作品がくっついてる作品とかもあったり。

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近年の内海さんは絵画の問題(色、形、マチエル等)から、さらに「見る」という行為への追求が著しいです。
一昨年のギャラリエアンドゥで開催された「あらゆる時間」に展示されてた作品も、アクリルボックスに入って完全に見えないとかもあったし。。。
今回はそこにさらに「記憶」というキーワードも入って来てるような気がします。
欠けたピースを頭の中で補完して初めて完成する作品たち。
実際切られた作品は全部で一つの作品だったりするのです。

そしてさらにこの展示は夜(16時半以降)になるとまた別の様相を呈します。
なんと照明の色が変化するのです。
もはや作品の色まで破壊にかかっている。。。
実際見てたら前の通りを走る車のランプで元の色が垣間見えたりするのも面白い。
この展開は「あらゆる時間」の作品を空間化したような展開で非常に興奮しました。

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展覧会の度にラディカルさを増していく内海さん。
また次の展開が楽しみすぎます!
この展覧会は12/27まで。こちら
オーソドックスな絵画もちゃんとあります笑
16時半以降は照明の色が変わって閉廊していても見られるので夜も是非。
撤収が年明けらしいのでそれまでも見られます!

<関連記事>
内海聖史さんのこと。
内海聖史「あらゆる時間」@ GALLERIE ANDO
「panorama すべてを見ながら、見えていない私たちへ」@京都芸術センター
内海聖史「ボイジャー」@eN arts
風景ルルル@静岡県立美術館

あと、9月にオープンした豊洲の三井ガーデンホテル豊洲ベイサイドクロスのフロントに内海さんの大きな作品が展示されています。泊まらなくても見られますがGoToで是非!眺望がすごいです。

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A'live vol.12 UK! リリースのお知らせ

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A'liveの最新動画をリリースしました!
今回のテーマはUK!
僕自身ロンドンに留学していたこともあり、思い入れたっぷりの回になりました。
改めてターナー賞ってすげーってなります。
コロナ落ち着いたらロンドンも行きたい!
ご購入後、メールにて非公開動画URLをお送りします。
オンラインストアにてお買い求めください。
1/11までは30%OFF!店頭だとさらにお安い500円です!
よろしくお願いします。

オンラインストア>>https://aholic.stores.jp


今回の動画で使用している手書きメモとスライドもnoteにて公開しております。
併せてご覧くださいませ。

note>>https://note.com/aholic_tokyo

【オンライン配信】現代アートのたまり場 Vol.4のお知らせ

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9月より毎月第一日曜に開催される「現代アートのたまり場」のvol.4が12/6に開催されます。
参加希望の方は以下のリンクからチケットをご購入の上ご参加ください。

https://peatix.com/event/1706926


◉現代アートのたまり場について
世界的に大ブームとなっている「現代アート」。

そのブームに合わせ、世の中には「現代アート」に親しむ為にアートを体系的に理解することが出来る様々なアートの入門書や講座等が開かれています。

そんな中で、この「現代アートのたまり場」は、美術家であり、新宿三丁目にあるアートライブラリーカフェバー「A'holic」の店主である森川穣さんによる、初心者からアート好きまで誰でも楽しむことが出来るアート史講座と、そこに集まった人たち同士でアートに纏わる事や世間話を気軽に行うことが出来るテーブルトークが合わさったイベントとなります!

これからアートを知りたい方々が楽しんで参加していただけるような、「現代アート入門」にもぴったりな内容となっておりますので是非お気軽にご参加ください。

さて、第四弾である今回のテーマは、「ターナー賞の革新 ついに舞台はロンドンへ!」です。
日本編、アメリカ編を経て、今回はついにイギリス編に突入します!

イギリスは長く「アート不毛の地」と呼ばれていた時代があり、それは1980年代後半まで続きます。そんな中、1988年、ある一つの展覧会がその時代にピリオドを打ちます。

それと同時期に、1984年から開始されたターナー賞は、90年代に入りテレビ局がスポンサーとなることで賞金の増額に派手なセレモニー、対象年齢の引き下げなどの刷新を経て、世界を代表する現代アートの賞へと生まれ変わります。

そして2000年、ついにロンドンに初の現代美術館「テートモダン」が誕生します。
時代はパリ、NYを経てロンドンへ。その変遷をターナー賞の授賞作品を中心に解説します。
今回もアートの歴史を紐解きながらその理由と変遷を辿っていく事で、現代アートの文脈を理解していく1つのきっかけ作りになればと思います!

現代美術が気になっているけどとっつきにくいと思っていた方、とても良い機会となりますので、是非ご参加ください!


◉A'holicについて

2019年4月に新宿三丁目にオープンしたアートライブラリーカフェバー「A'holic」。現代美術のカタログや創刊号(1948年)からの美術手帖などアート関連書籍を中心に、建築やファッション、舞台などにまつわる書籍1,000冊に囲まれながら、珈琲やアルコールが楽しめる。

◎こんなヒトに来て欲しい

・現代美術が気になっているけどとっつきにくいという方
・ビジネスや暮らしのヒントのためにアートの世界に触れてみたい方
・現代アートに親しむきっかけを掴みたい方
・アート、カルチャーに興味、関心がある方
・これからの暮らしについて考えたい方
・A'holicが気になっていた方

◎イベント概要

【日時】
2020年11月1日(日)20:00~22:00

【定員】
20名
*定員に限りがございますので、お早めにご注文願います

【参加費】1000円

【申込方法】https://peatix.com/event/1706926
*peatixチケットサイトが支払い窓口*

【主催】
YADOKARI株式会社×A'holic

◎スケジュール

19:55 チェックイン
20:00 全員で自己紹介(テーブル分け)
20:30 アート史講座
21:30 質疑応答・テーブルトーク
22:00  完全終了

◎今回のスペシャルゲスト

森川穣
美術家/A'holic店主

1983年生まれ。美術作家。
京都精華大学卒業後渡英しロンドン大学チェルシーカレッジにて大学院資格過程修了。
帰国後京都にてアーティストランスペースstudio90を開設。
国内外で展覧会やキュレーションを行う。
主な展覧会に「確かなこと」於京都芸術センター(2010)、「das licht」於Galerie zur Matze(2015)等
2019年4月に、アートライブラリーカフェバー「A'holic」をオープン。
http://minorumorikawa.com

◉ファシリテーター

伊藤幹太
YADOKARI株式会社

1995年生まれ。中央大学総合政策学部卒。2019年よりYADOKARI にジョイン。プロデューサーとして、町田市「芹ヶ谷公園 芸術の杜プロジェクト」や「町田シバヒロ」プロジェクト等の他、様々な企画プロデュース・まちづくり支援などを行う。横浜にある自社施設Tinys Yokohama Hinodechoではフードとイベントのプロデュースを担当。様々なクリエーターや現代アーティストと共に、主に食やアートを通じたコラボ企画を多数実施。日ノ出町・黄金町のまちづくり・ブランディングに携わっている。

ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダース ダブル・サイレンス @ 金沢21世紀美術館

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内藤礼展以来、今年2度目の金沢へ。
目的はミヒャエル・ボレマンスとマーク・マンダースの二人展。
マンダースは来年3月から都現美で個展やるんだけど、この組み合わせは巡回なしの金沢オリジナル。
マンダースは2013年のヴェネツィア・ビエンナーレオランダ館で初めて観て、それ以来気になってる作家の一人。
思い返せばこの時隣のベルギー館はベルリン・ド・ブリュッケレだったし、香港館のリー・キットにアメリカ館のサラ・ジー、そして日本館の田中功起と僕の好きな作家が集結した最高の展示群だった。
その後もマンダースの作品は2016年のあいトリや都現美のコレクションにもあるので気にして観てきたんだけど、ボレマンスは多分何度か観てるとは思うんだけど、そこまで注目して観たことはありませんでした。
予習がてらに、小柳でやってるボレマンス・マンダース・杉本博司という凄まじい組み合わせの展示を観てきたんだけど、ボレマンスの絵画がやばすぎました。。。
マンダースの小作もそれはそれは素敵だったんだけど、ボレマンスの絵画に打たれました。
これは期待が高まるってことで、金沢入り。
相当期待はしてましたが、その期待をはるかに凌駕する内容でした。。。
完全に打ちのめされた。。。
はるばる金沢まで来た甲斐がありました。。。

まずタイトルが素晴らしいですね。
「ダブル・サイレンス」。
絵画と彫刻の違いはあれど、通底するのは海の底のように深淵な沈黙。
この二人の作品と対峙した時に、耳をつんざくほどの沈黙を感じます。
何も物語らない、されど多弁。
この矛盾した感覚が、観客を容赦ない程に襲います。
それは二人の作品のモチーフが一見具象的な形、しかも殆どが人の形をしていることにも由来しているのかもしれません。
人は具象を見ると、そこに物語やコードを読みたがります。特にそれが人物となるとさらに。
なのに、二人の作品は何も語ってくれない。
作品と観客の相互のやりとりの不一致が、作品の強度でもあって、忘れ難い鑑賞体験を生むのです。
マンダースの彫刻は、人の顔の形をしていながら、そこに板が挟まれたり、形成される直前で終わっていたり、はたまた家具を思わせる姿をしていたり、一瞬身近なモチーフが、全く違う「何か」に変わってしまう。
特に展示室10にあった「女性の頭部の習作」は素晴らしかった。
頭部になる以前の純粋な形のまま完成されていてそれはそれは美しい。。。
ボレマンスの絵画も、人の姿をしているのに、「何か」が違う。
どの絵画もどこかおかしなシチュエーションなんだけれど、それが何か?という感じでツンとしている。
まるで物語の途中だけ切り取ったような。その過程も結果も全く提示してくれません。
そして皮膚だったり布だったりグロッシーな感じが彼のフェティッシュ全開で最高。
この「何か」というのがキーで、言い表せない不気味さが展覧会を通して通奏低音のように響いています。
夢判断で有名なジークムント・フロイトに「不気味なもの」というテキストがあるんですが、それをドイツ語で「Umheimlich」と呼んでいて、「heimlich=慣れ親しんだ」の対義語として定義しています。
Umheimlichとは、heimlichだったものが、少しだけズレることで全く知らないものになることを表しています。
まさに、マンダースとボレマンスの作品はこのUmheimlich。
さらに、彼らの作品は、伝統的な粘土やブロンズを使った彫刻(マンダース)であり、水彩や油彩の絵画(ボレマンス)という、いわば使い古された伝統のheimlichな手法を使いながら、全く観たこともないものを生み出している点で共通していて、それは加藤泉の作品にも通づるな、と思いました。
特に彼らの出自であるオランダ(マンダース)やベルギー(ボレマンス)というのは、バロックやフランドルなど、北方美術の脈があって、それを彼らは不思議な形で引き継いでいます。
この地域の現代作家には、フランシス・アリス、ベルリン・ド・ブリュッケレ、そしてちょうど冒頭の写真にも写っているヤン・ファーブルなどがいますが、彼らの作品はどこかUmheimlichを感じさせます。
伝統を引き継ぎながらも、そのズラしが絶妙なんですよね。
昨年末から今年初頭にかけて、まさにこの地域の作家を集めた展覧会が上海のTANKで開催されてましたが、これは観たかったなぁ。。。こちら
とにかく、このUmheimlichな2人に僕はとことんやられてしまいました。
さらにさらに素晴らしいのが、特に2人で一つの作品を作るようなコラボレーションもやってないのに、全く無理なく2人の作品が並存してるんですよね。これは驚異的。
2人が似ている作品を作っているのではないことは、ギャラリー9と10で別々の部屋で展示されてる様子を見れば明らか。(ボレマンスが暗い部屋でマンダースが明るい部屋の対比も素晴らしい)
なのに、全く喧嘩することなく共に在る。すごい。
この鑑賞体験は驚異的でした。2月28日までやってるので是非!こちら
行かれる際は事前予約を。当日券もありますが、あの行列は完全に復活してるので。。。

惜しむらくは、8月の時と違って、人が多すぎて、サイレンスが壊れるぐらいうるさい。。。
めちゃくちゃ静かな環境で観たかったけど、仕方ないですね。。。
プールが前回と違って下も解放されてて、1時間待ちとか。。。
同時に「スケールス」というコレクション展も開催中でしたがこちらは微妙でした。
あー、来年のマンダースの個展がますます楽しみだし、ボレマンスの個展も観たすぎる!!!
そして早くカタログ出版してください。。。
このインタビューも最高。それぞれすごい場所にアトリエありますね。。。
マンダースの作品とかどうやって運ばれてるんだろうと思ったけど少しだけ見られます。




さて、金沢。
8月に来たばかりなのに、秋には新しい動きが。
その一つが10/25に東京から移転開館した国立工芸館。
東京の時と同様、建物が素晴らしい。。。
そして同じく展示室が小さすぎて見応えに欠ける。。。残念。
こちらも予約制ですが当日券もあって結構余裕ありました。

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あまりにあっさり見終わったので、お隣の石川県美で前回に続きカフェタイム。
此処は有名なパティシエがやってるル・ミュゼ・ドゥ・アッシュが入ってるのです。おすすめ。
展示も観ずにケーキタイム。毎回選ぶの苦労する。。。

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そして、これまた8月に訪れたKAMUがさらに2会場増えてパワーアップ。
本館は前回観てるしまた観たいとも思えないのでパス。
とはいえチケットはここでしか買えない。。。
まずは竪町商店街にあるKAMU BlackBlackへ。
ここで展示されてる黒川良一の作品がすごかった。。。
幅3メートル、高さ7メートル、奥行き20メートルという細長い形の展示空間で、今後は企画展示として利用されるらしいけど、この作品ずっと展示しててほしい。。。
さらに、香林坊東急スクエアの屋上のKAMU skyも行ったけど、ショボすぎたので割愛。。。





ちなみに今回GoToで香林坊のビジホが2600円で取れた上に、地域クーポン1000円分ついてるから実質1600円という破格。。。最高がすぎる。
地域クーポンでサクッと回転寿司食って、前から行きたかったバーへ。
東京の飲み屋で知り合った某有名デザイナーの息子さんに教えられたエスト高橋。
マスターが元々京都で日本画をやってらした方で、なぜか金沢でバーを開業。あれ聞いたことあるなw
ここは開店から42年と大先輩。いろいろお話聞けて最高でした。
お客さんにも作家が多いらしく、知り合いが出してた展覧会といってカタログ渡されたんだけど、それがまさかの僕も出してた宇部ビエンナーレでした!世界は狭いなぁ。。。
金沢行ったらまた来よう。

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佐賀町エキジビット・スペース 1983–2000 -現代美術の定点観測- @ 群馬県立近代美術館
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行きの北陸新幹線を高崎で途中下車して群馬近美へ。
ついでに寄るレベルではなかったぐらい遠かった。。。
田中功起展の時来たけどどうやって来たか覚えてない。。。
でもまあとにかく行って来ました。
今群馬近美では「佐賀町エギジビット・スペース」を回顧する展覧会が開催中です。
そもそも、美術館が他のアートスペースの回顧展をやるというのがあまり前例がなく、その時点で気になってました。
しかもあの伝説の佐賀町エギジビット・スペース。
僕が現代美術に目覚めた頃には終わっていて、一度も行けたことがないんだけれど、そこここで聞く「佐賀町エギジビット・スペース」という場所。
ここはなんと言っても内藤礼を一躍有名にした場所として僕の中にはあるのだけれど、展覧会チラシ見たら彼女の名前がなかったので行かなくていいやと思いつつやはり気になって来ちゃいました。
最初の展示室では佐賀町エギジビット・スペースの模型とこれまでやって来た展覧会の写真。
このスペースは東京都江東区佐賀町にあった食糧ビル(1927年竣工)の3階講堂を修復したもの。
開設した1983年(僕の生まれた年)というのは、バブル期目前で、ハコモノ行政真っ只中。
スクラップアンドビルトを繰り返していた東京で、リノベーションというのは画期的でした。
さらに美術館でもギャラリーでもない「オルタナティブ・スペース」というのも新しかったのです。
仕掛けたのは、パルコなどの企画広告ディレクターであり、「無印良品」の立ち上げなどに関わった小池一子。
1983年から2000年の17年間のうちに106の展覧会を開催して、その中には森村泰昌や大竹伸朗、そしてまだまだ知る人ぞ知る人だった杉本博司などを早いうちから紹介。内藤礼もそのうちの1人。
見ていて驚いたのが、1998年にトレイシー・エミンの展覧会をしていること。
しかもその翌年のターナー賞展で話題になったベッドがすでにここで展示されてる!!!
まさかこの作品が日本で展示されていたなんて。。。
とまあ、色々発見はあったのですが、次の部屋の当時出品された作品の展示は正直どうでもよかった。。。
佐賀町という場所に展示されてたから意味があったのであって、別の場所で展示されてもそれはただただ作品ですからねぇ。。。
唯一岡部昌生の作品が、佐賀町エギジビット・スペースの床をプロッタージュした作品で、当時の場所の記憶を刻んでいてよかった。
最後の通路では当時のパンフレットやDMなどの資料が展示されてたけど、まあ、カタログがあればいいかな。。。
というわけでカタログも買ったんだけど、もう少し色んな人のインタビューやテキスト載せて欲しかった。。。
ギャラリー小柳の小柳さんとかも関わってたんだし。。。
色々消化不良でしたが、まあ気になってたので仕方ない。
展覧会は12月13日まで。こちら
カタログもネットで買えるし、特にオススメはしませんが。。。
そもそもなんで群馬やねん、っていうね。

帰りに高崎名物のパスタをシャンゴで。
食べるのにめっちゃエネルギーいったし、夜まで全然お腹空かなかった。。。

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