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"Twin Peaks The Return" by David Lynch and Mark Frost
最近お客様に貸していただいた新たな「ツイン・ピークス」。
言わずと知れた90年代に一世を風靡したあのドラマシリーズが、最終回のローラの予告通り「25年後」の2017年に帰ってきました。
2014年に、リンチとフロストが同時に流したツイートで再来を告げたのでも話題になりました。
「君たちの好きなあのガムがまた流行るよ!」
Dear Twitter Friends: That gum you like is going to come back in style! #damngoodcoffee
— David Lynch (@DAVID_LYNCH) October 3, 2014
Dear Twitter Friends: That gum you like is going to come back in style.#damngoodcoffee
— Mark Frost (@mfrost11) October 3, 2014
初代はアメリカのドラマという枠を超えて、世界中に旋風を巻き起こしたそう。
なんせ映画界の鬼才がドラマを手がけるなんてのは当時考えられなかったことですからね。
僕も大人になってから観ましたが、面白かったけど、やや古いな、というのが正直なところ。
そこまで没頭せずに、2017年の再来も、へぇ!くらいで終わってて、いつか機会があれば、くらいに思ってました。
そしてその機会がやってきたわけです。
18話もあって、時間かかるなぁ、と思いながら観始めたんですが、え、何これ、面白い、となり、何と言っても8話です、8話。
これ観た人にはわかると思うんだけど、8話を観て完全にノックアウトされました。
というわけで、購入決定。手に入れずにはいられなくなりました。
内容は言いませんが、え、これテレビに流したの?放送事故やん!という内容w
リンチワールドが炸裂しまくってます。
というのも、90年代の初代ツイン・ピークスは、テレビ局側の意向が強すぎて、途中でリンチは半分降りてるんですよね。
なので、正直中途半端感が否めません。
しかし今回の新しいツイン・ピークスは、25年待ち続けたファンが既にいるのもあって、完全リンチが監督した作品。
そこに至るまで紆余曲折あって、途中でリンチがキレて降板するって宣言したこともあったんですが、なんとかリンチの思う通りのシナリオで通って実現に至ったようです。もうやりたい放題。奇跡!
フランスのカイエ・デュ・シネマが発表した「2010年代ベスト10」では、この新ツイン・ピークスがなんと1位に!
発表観たときは映画ちゃうやん!ってつっこみましたが、実際観てみると映画でした。18時間の映画。
(まあ、カイエは90年代ベストにもツイン・ピークス入れてるし、2000年代も1位をマルホランド・ドライブにしてるぐらいリンチ推しなのですが。。。)

いやぁ、本当たくさんの人に観て欲しい!僕がいうまでもないけど。
初代観てなくても十分楽しめます。
もちろん25年ぶりに同じキャストが出てたりその感動はあるんですが、僕自身ストーリー結構忘れちゃってても十分楽しめました。
何と言っても主人公(?)クーパーの2人の人格のうちダギーが最高。本当に愛すべきキャラ。
リンチ自身が演じるコール捜査官も最高でした。ダイアンもかっこよくて好き。
他にも新旧合わせてキャストがなんと217人もいて、ドラマの枠を完全に超えちゃってます。。。
毎回リンチの推しバンドが一曲丸々歌うのも中々の狂気でしたw
初代はツイン・ピークスという一つの町で完結していたのが、今回はアメリカ全土に舞台が広がってるし、これどうやって終わらせるんやろ?とハラハラしながら最後まで観て、納得な終わり方でした。
ちなみに最終話で出てくる家は、本当にある家で、出てくる人は本当にそこの住人らしいです。
また時間ができたら初代も映画も観てからこの新版も見返したいですね。
僕の中ではリンチ作品の中で最高傑作となりました。奇跡の作品。
で、個人的に最高なタイミングでリンチの人生を綴ったエッセイ「夢みる部屋」の日本語版が出ました。
何気に頼んだら700ページ近くあって、太さにビビりましたが完読しました。
幼少期から現在ツイン・ピークス後までを、関係者の証言とそれを受けて本人の回想という構成。
以前「デヴィッド・リンチ:アートライフ」という映画がありましたが、これはこのエッセイの中のほんの一部だったんですね。
「イレイザー・ヘッド」取り始める直前に終わるという。。。ここからが観たいところなのに!って感じでした。。。
それにしても、幼少期も、引越しが多い家庭ってくらいで、別段変わった環境でもないのに、どんどん鬼才になっていく様は読んでて不思議で仕方なかったです。
この世界観はどこで培われてきたのか。。。
ツイン・ピークスに纏わるゴタゴタも載ってるし、これまで関係してきた女性陣からのインタビューが取れてるのもすごい。。。
リンチファンは必読書ですね。

あと、僕はそこまでリンチフォロワーではないので知らなかったんですが、一時期家具を発表していて、その家具がめちゃくちゃかっこいいんですよね!
彼の描く絵は全然興味ないけど、こういう立体的な仕事はセンスありすぎ。欲しい。。。




ちなみに、
「夢みる部屋」にも出てくるリンチの元恋人イザベラ・ロッセリーニ。
ロベルト・ロッセリーニとイングリッド・バーグマンという黄金の親を持ち、リンチの後もマーティン・スコセッシと結婚し離婚、ゲイリー・オールドマンとも婚約したが破棄という、凄まじい経歴な彼女。
そんな彼女、「GREEN PORNO」というシリーズで、自然界の情事を演じてらっしゃいます。
これがシュールすぎて、さすがリンチの元カノという感じw
1回1回短いのでぜひ見てみてください。
シンディ・シャーマンといい美人はこういうのやりがちですね笑
A'holic Selection12-1 "この人を見よ" 開催のお知らせ。

11月3日よりA'holic Selection#12-1を開催します。
第12回は2回に分かれ(3回かも)「この人を見よ」と題して、肖像をテーマに選書します。
第一弾は肖像x写真。
展示予定書籍は以下。
WOLFGANG TILLMANS BURG (1998) TASCHEN
ナン ・ ゴールディン 「悪魔の遊び場」 (2005) PHAIDON
矢頭保 「YOUNG SAMURAI」 (1968) John Weatherhill, Inc.
奈良原一高 「王国」 (1978) 朝日ソノラマ
細江英公 「薔薇刑」 (2013) 丸善
東松照明 「新編 太陽の鉛筆」 (2015) 赤々舎
森村泰昌 「自画像の美術史」 (2016) 国立国際美術館
石内都 「マザーズ 2000-2005」 (2006) 淡交社
野村佐紀子 「愛について」 (2017) ライスプレス
長島有里枝 「not six」 (2004) スイッチ ・ パブリッシング
川内倫子 「as it is」 (2020) torch press
志賀理江子 「ブラインドデート | 展覧会」 (2018) T&M Projects
森栄喜 「Family Regained」 (2017) ナナロク社
石川竜一 「okinawa portraits 2012-2016」 (2016) 赤々舎
吉田亮人 「THE ABSENCE OF TWO」 (2018) 青幻舎
笠原美智子 「ジェンダー写真論 1991-2017」 (2018) 里山社
「ラヴズ ・ ボディ-生と性を巡る表現」 (2010) 東京都写真美術館
「日本写真史 1945-2017」 (2018) 青幻舎
また、定食も新たなBBA料理へ。。。
栗ご飯、筑前煮、かぼちゃの煮物、無限ピーマン、ワカメスープ。

あと、ドリンクも、頂き物の鹿児島小みかんを使ったコマサジンとナパの赤ワイン689。
ジンはなくなり次第終了。
ワインはボトルのみとなります。
というか、ワインに関しては2500円かかりますが持ち込み自由なので、これ意味あるかな。。。
売れなかったらなくします。


A'live vol.11 AMERICA! リリースのお知らせ

久々にA'liveの最新動画をリリースしました!
さらに現代美術講座はGW以来。。。遠い昔のようだ。。。
今回はライブではなく収録という形でお送りします。
アメリカをテーマにした新作で、如何に現代美術の中心がパリからアメリカに移ったのか、その変遷を追います。
改めて戦後のアートシーンはほとんどNYが作っていたのだなぁと。
ご購入後、メールにて非公開動画URLをお送りします。
オンラインストアにてお買い求めください。
12/6までは30%OFF!店頭だとさらにお安い500円です!
よろしくお願いします。
オンラインストア>>https://aholic.stores.jp
今回の動画で使用している手書きメモとスライドもnoteにて公開しております。
併せてご覧くださいませ。
note>>https://note.com/aholic_tokyo