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ドレス・コード?─ 着る人たちのゲーム @ 東京オペラシティアートギャラリー

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オペラシティアートギャラリーの「ドレス・コード?」展へ。
他の美術館が6月中に続々と再開する中ここは7月に再開。現在日時予約制です。こちら
本展は京都、熊本と巡回し、最後の東京は本来4月からの予定が延期されつつ7月4日より無事オープン。
正直ファッションの展覧会ってデザイナーの天才性を謳うものやクチュール技術の凄さを魅せるものが多くてへぇ!とかほぉ!とか目福!とかで終わるものが多いのでどんなもんかと思ったらベラボーに面白かった!
それでは今までの服飾を巡る展覧会と何が違うのか。
それは入り口の展覧会タイトルが刻まれた鏡面に映った自分の姿を見ることから始まる。
そう、この展覧会は副題にもある通り、「着る人」=観客自身に問いかける展覧会なのです。

まず初っ端からすぐにミケランジェロ・ピストレットの彫刻でスタート。渋過ぎw
場所柄文化服飾学園やモード学園らしき学生が多く観に来ているけれど、彼らの多くがポカンとしてた笑
そして漫画家坂本眞一の「イノサン」や、青山悟の刺繍、映画のポスターが並ぶ。
この展覧会はアート、漫画、映画、演劇と、ファッションだけではなく、ジャンルを横断する展示でとても刺激的。
企画には4人のキュレーターが関わっていて、一つの展覧会に4人というのは中々のもの。

今回の展覧会タイトル「ドレスコード」は、本来パーティー等に課せられた服装のルールだけれど、それをさらに大きく解体して13のコードに仕立て上げている。

0. 裸で外を歩いてはいけない?
1. 高貴なふるまいをしなければならない?
2. 組織のルールを守らなければならない?
3. 働かざる者、着るべからず?
4. 生き残りをかけて闘わなければならない?
5. 見極める眼を持たなければならない?
6. 教養を身につけなければならない?
7. 服は意志をもって選ばなければならない?
8. 他人の眼を気にしなければならない?
9. 大人の言うことを聞いてはいけない?
10. 誰もがファッショナブルである?
11. ファッションは終わりのないゲームである?
12. 与えよ、さらば与えられん?

一つ一つあげればキリがないのだけれど、特に8のハンス・エイケルブームの「フォト・ノート 1992-2019」は驚愕でした。
街で道ゆく人を隠し撮りしているのだけれど、それをタイトルの通り27年間続けていて、文化人類学よろしく服装ごとに分類して並べるという作品。
もう、みんな見事に同じ格好をしていて、なんと恐ろしい光景!
よく服は自己表現とはいうけれど、結局自分で服そのものを作らない限り、既製品を組み合わせたに過ぎないのでやっぱり自己表現ではないわけです。
もうそのことが如実に表れてるのがこの写真群で、カタログの千葉雅也の言葉も辛辣w

「右翼というのも基本的にはアイデンティティが不安定で、自分はたまたま日本に生まれたという偶然性をあるマークに結晶化させることで、なんとか自分を保つということだと思います。ブランドのロゴものを着て喜んでいる人たちと日章旗を付けて喜んでいる人たちは、大差ないと僕は思います。」

また、最後の2セクションは、演劇界からマームとジプシーの藤田貴大とチェルフィッチュの岡田利規が手がけているのも素晴らしい。
いつもはワンフロアで終わることが多くて、ちょっと物足りなさの残るオペラシティギャラリーなんだけれど、この2セクションは2階にも及んでいて、めちゃくちゃ見応えてありました。
まず藤田さんの展示は、 A-Zの26人の人々の眠る時の服装、枕元に置いてるアイテム、そして朝起きて着ていく服をチョイスしながら、そのエピソードを貼っていて、とても血の通ったリアルなインスタレーションでした。
「着る」ということが、いかに生きることに繋がっているかがわかります。

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そして最後の岡田さんの展示は、とても観たかった近年彼が取り組んでいる「映像演劇」というもの。
布越しにぼんやり浮かぶ人々が、こちらに問いかけてくる様はとても不気味。

「服もらえないですか。
今着てるその服でいいです。
一枚でもいいです。
投げてよこしてくれませんか。」


不思議な余韻を残したまま展覧会は終了。
本当に見応えたっぷりな展覧会でした。
京都服飾文化研究財団の所蔵している出品された服も素晴らしかったけれど、アート界からも冒頭のピストレットにシンディ・シャーマン、森村泰昌、石内都、アンディ・ウォーホルなど、アート好きでも楽しめます。
最後の青山悟のマスクに刺繍したやつとかも最高だったなぁ。
今回建築の要素がないなぁと思ってたら会場構成がちゃっかり建築家の元木大輔だった。抜かりない。
惜しむらくはファイナル・ホームがなかったこと。この展覧会にぴったりのブランドなんだけどなぁ。
2015年に終了しているけれど、津村耕佑の掲げたコンセプトはまさに都市を生き抜く4のコード。
あと意外にマルジェラが少なかったりsacaiが出てなかったりしてたけど、まあ言い出したらキリないね。
本当に素晴らしい展覧会でした。8月30日まで!必見!詳しくはこちら
カタログもこの内容と凝ったデザインで2000円代は安い!

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同じくファッションの展覧会で写真美術館の「写真とファッション」も観に行ったけれど、ふーんで終わってしまった。。。
会期未定だけれど、国立新美術館で開催予定の「ファッション イン ジャパン 1945-2020 —流行と社会」はどうなんだろうか。
同じ写美でやってた森山大道展の出品作品の一つがうちの目の前の通りで撮られたものだった。。。

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