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バスキア「MADE IN JAPAN」@ 森アーツセンター

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話題のバスキア展へ。
こんなに有名な作家なのにここまで大きな日本の美術館での個展ってそうそうない。
僕も実際にバスキアの絵をちゃんと観るのは初めてでとても楽しみにしてた展覧会。
PENのバスキア特集で予習したりして臨みました。
が、そこまで感動はなかった。。。
以前シュナーベルが撮ったバスキアの映画とかも観てたので、描いてるところがそのまま立ち現れるような臨場感があったのだけど、正直彼の絵とどう向き合っていいのやら。。。
そもそもウォーホルもキースも自分は苦手。
やっぱ僕は抽象的な表現じゃないと入ってこないというのがあると思います。
もちろんバスキアにも抽象性はあるんだけど、どうしても冠やら骸骨やらが邪魔をする。
むしろ最後に展示されてた文字だけのやつとかが一番良かったかも。
彼の文字ってとても人柄が表れてて好きなんですよね。
最近大山エンリコイサムの「アゲインスト・リテラシー」を読んで、そこにグラフィティのことが色々書かれてるんだけど、中でも「識字リテラシー」と「文脈リテラシー」という言葉が印象的で、前者はグラフィティの単純に読み方で後者はその意味するところ。
バスキアの場合はSAMO時代から培った複雑な「文脈リテラシー」が最大限生かされてると思う。
正直ちょっと何言ってるかわからないって感じの文章がそこかしこに書かれていて、それがとてもミステリアスだし、バスキアの「識字リテラシー」の美しさもあってそこは本当に魅力的。
特に100YEN 200YEN 300YEN、、、と書き連ねてるだけの作品がとても良かった。
あと日本語が出てきたりするのも興味深かった。
ただね、やっぱ絵画としてのダイナミズムがそれだけでは弱いんですよねぇ。
文字を使ってるという点でよくサイ・トゥオンブリーの名前が出てくるけど、やっぱトゥオンブリーの絵画画面の強さって異常で、それはあの圧倒的な絵の具の存在感にあると思います。
バスキアはどっちかというとイラストなんですよね。
画集でわかっちゃうというか、実際観てもそこまで印象変わらないというか。
トゥオンブリーの絵画はもう現物の強さがすごすぎて画集では全然伝わらない。
フィラデルフィア美術館で観たトゥオンブリールームはいまだに忘れられない。。。
そんなこんなで、とりあえず現物観れたのは良かった、ぐらいの展覧会でした。
とはいえこんな機会本当にそうそうないので少しでも興味のある人は行った方がいいですよー。
もう作品が高騰しすぎてセキュリティチェックとか中々厳しかったです。
かの前澤さんが123億で買った絵も展示されてます。11/17まで。こちら

そしてちょうど今六本木のアートコンプレックスがアツいです。
僕が観たのは以下。

ホンマタカシ@ TARO NASU
グレゴール・シュナイダー@ WAKO
シュテファン・バルケンホール@小山登美夫
戸谷成雄@ ShugoArts
法貴信也@タカイシイ

どれも素晴らしかった!

ホンマタカシは特に好きでもないんだけど、今回の作品はコルビュジエの建築の窓を撮った作品で、すごく新鮮な建築の眼差し。そしてとてもリアルな眼差しでもあって、生活者としての視線というか、体温のある建築写真という感じでとても良かった。

グレゴール・シュナイダーは先日お客さんでドクメンタで彼の作品を体験してその体験が忘れられないと聞いてから気になりまくってる作家。名前はなんとなく聞いたことあったけど、そこまで気にしてなかったので今回実際ギャラリーで鑑賞してとても興味深かった。
以下ギャラリーのサイトから直接引用。

本個展は、ナチス・ドイツの国民啓蒙宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッペルスが実際に生まれた生家で、2014年にシュナイダーが行ったプロジェクトを、立体作品や映像作品によるインスタレーション構成で展示する試みです。同年にワルシャワのザヘンタ国立美術館とベルリンのフォルクスビューネ劇場とで『UNSUBSCRIBE』展として公開されましたが、それ以降は展示されることがなく、本個展で5年ぶりに、アジアでは初めて公開いたします。このプロジェクトは、自らの出生地の近隣にかつてゲッペルスが暮らした家があり、かつ現存している事実を知った作家が家を買取り、家財や目録を丁寧に調べ上げ、そして建物の内部を徹底的に破壊し残骸を廃棄するまでを一連の流れとします。ゲッペルスが去った後、この家屋の歴史が公になることは今までに殆どありませんでした。戦後から約75年間、ゲッペルス一族ではない人々が暮らしながら一般の家として街の中に存在し続けています。

内容からもとても不気味な作品群で、一つ一つのピースが具体的にどういう意味を持つのかまではわからなかったんだけど、断片的に伝わってくる不気味さみたいなのがすごかった。
引用にもある元になった展覧会のカタログを買いました。
神戸で今大規模なグレゴール・シュナイダーの展示をしてるので、観に行くつもりなかったけど行く気満々。楽しみ。

バルケンホールと戸谷成雄が同時にやってるのはアツい。
どっちも木を使った作品だけど、表現方法が全然違うけど、どちらも素晴らしい作品群。
バルケンホールは台座と人物が一体となって、アンソニー・カロ以来の彫刻と台座の関係を考えさせられました。
戸谷さんの作品も今までのような森のような作品ではなく、もはや塊といっていいほどぶっきらぼうな彫刻で、ものすごくかっこよかった。前半の大きなのも後半の小さなのも一つ一つの密度が素晴らしいバランスで感動。

法貴さんの作品は、これまでスッキリした印象だったのに、今回はかなりヌメッとしてるというか、正直「汚い」とすら思ってしまって、それもそのはず今回の作品のテーマの一つが「汚れ」だったから。
「汚れ」をテーマに絵画を描くなんて聞いたことないのでとても面白い主題だとは思うのだけど、絵画として全く気分のいいものではないので、もっと改良の余地があって楽しみな作品。

といった感じ。
バルケンホールが明日(10/5)までなので是非この5つは観て欲しいところ!
森美では塩田千春もやってるし、新美では「話しているのは誰?」もやってるので併せたらかなりのボリュームですが、どれも見逃せない展覧会ばかり!
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