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Artist in Residence Brig-Glis

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先週の火曜日からスイスにおります。
アーティスト・イン・レジデンスにご招待頂き、ここブリークというスイスの小さな町に来年の7月15日までの計9ヶ月間滞在することになりました。
先週は台風で飛行機飛ぶか心配でしたが、なんとか一日前に関西を過ぎ離陸できました。

ここブリークは本当に小さな町ですが、シュトックアルパ―という昔塩で財を成した貴族の城があったり、なんといっても360度山に囲まれたスイスらしい風景が望めます。
また、イタリアとスイスを結ぶ玄関口だったり、観光客に人気のツェルマットやアレッチ氷河などを結ぶ中継地点でもあるので、駅前は観光客でにぎわっています。

そんな小さくも華やかな町でのレジデンスですが、そのレジデンスが凄すぎます。
城の真横にあるロケーションもですが、一人では勿体ないぐらいの広さ。。。

外観
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ダイニング
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キッチン
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リビング
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ベッドルーム
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客間(?)
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です。さらに別にアトリエも用意していただいてます。
家の真隣なのでアクセスも完璧。
それにしても、自分だけのアトリエって人生初で、この歳になって、異国で初めてのアトリエを持つことになろうとは人生って不思議ですね。

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アトリエの片隅には亡き祖父の写真を置いてます。
彼は大の旅行好きで、日本津々浦々回ってましたが、飛行機が大嫌いで生涯乗ったことがありませんでした。
そんな祖父でしたが、スイスだけはなぜか行きたがってて、生きてたら船ででも会いに来てくれたかもしれないなと思って、せめて写真だけでもと連れて来ました。
彼に見守られながら制作頑張りたいと思います。

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このレジデンスの最後には成果として個展が開催される予定なんですが、その会場もすごすぎ。。。
城の地下にあって、元は塩の倉庫だったそうです。広過ぎ。

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慣れないことも多い異国の地ですが、なんとかやっていきたいと思います。
スイスの風景はinstagramでアップしています。よかったら覗いてみてください。
http://instagram.com/tubame25

Artist in Residence Brig-Glis Official website: http://www.residence-brig-glis.ch

地点「光のない。」|維新派「透視図」

2日連続で舞台鑑賞。
まずは横浜、お次は大阪。狂ってる。
ということで二つの舞台について。
まだ公演があるしネタバレ嫌な人は読まないでください。


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まずは地点の「光のない。」。
もはや、自分の中で、日本のあらゆるクリエーターの中でずば抜けてトップを走ってる集団。
何がどう凄いか語ろうとすれば、砂のようにさらさらこぼれ落ちてしまう。
でも頑張って語ります。

今回の「光のない。」は2012年に演じられた演目の再演。
その時はここまで熱狂的にハマってなかったので、観たことがなかった。
だからこの再演が決まった時は狂喜乱舞。
京都でも公演があるがその時にはこの国にいないので、横浜へ。

原作はノーベル賞作家、エルフリーデ・イェリネク。
東日本大震災と原発事故を受けて書いた彼女の作品が元になっている。
地点の舞台は基本チェーホフや太宰などの物故作家を扱ってるし、現在進行形の社会的主題を扱っているのはほとんどない。(敢えて挙げるとすれば「CHITENの近未来語」ぐらい)
地点の中でも異例のレパートリー。

まず舞台のせり出し方がすごい。
自分の席は4列目ということだったのだけど、行ったら最前列。
前3列をつぶしているんだけど、これは後の演出に大きく関わってくる。
安部さんの「席変わってもいいよ」というアナウンスが流れたので、移動してみた。
最前列はやはり観にくい。。。

演者が客席や舞台袖からせり出した舞台に次々と出てくる。
皆「わたしたち」や「あなたたち」などの人称代名詞を口々に喋る。
それが数分続いて、いよいよ緞帳が上がる。
緞帳の向こうには、タレル作品のような舞台装置が。これはマジですごい。
前回観た「悪霊」と同じく木津潤平さんによるもの。
この舞台装置がこの舞台のすべてを征服している。
そして、コーラス隊が足だけ覗かしている。傾斜に向かって足が延びてるんだけど、最後までこれで頭に血がのぼらないのか勝手に心配してしまう。
彼らの奏でる三輪眞弘による声楽がこれまた美しい。
もうどれをとっても素晴らしい舞台。

演者も相変わらずすごいけど、なんといっても安部さん。
あの台詞量はいつも以上に異常。脳の中どうなってるんだろう。。。
特に後半の他の4人が電気流されながら鈴を鳴らしてる間のマイクアジテーション。
今回の舞台はやはりどこをとっても地点の中では異例の舞台だった。
「ガイガカウンター」や「放射能」のような具体的ワードが出てくるあたりもそうだけれど、全体として怒りに満ちた舞台。
それは原発への怒りとかそういうものを越えて、人間の持つ普遍的な「怒り」という感情。
これが舞台全体を貫いて、観ているこっちにまで飛び散ってくる。
ここまで感情が伝わる、というかぶつかってくる舞台があるのかと驚いた。
いつも観ている地点とはひと味違う。それでも地点でしか味わえない舞台。
もう改めてハマってしまった。
最後のレインコートを着た小河原さんが、台詞もなく上まで登っていって、そのレインコートが光り輝きながら緞帳の降りていくラストシーンが目に焼き付いて離れない。
元々5人の舞台だったので、今回小河原さんの登場は本当に少ないのだけれど、あの最後の登っていくシーンだけで充分な破壊力。
緞帳が降りて、コーラスの声楽が鳴り止むまで、本当に完璧なエンディングだった。
やっぱり僕の中の日本のトップクリエーターの座はしばらく彼らが占めちゃいそう。
来年の3月KAATでやるチェーホフの「三人姉妹」もめっちゃ観たいけど、その時は海外。
チェーホフ4代戯曲のうちこれだけ観れてないのですごく観たい。
海外行くのにこれだけが心残り。一時帰国したいぐらい。
とりあえず皆さん、次いつ「光のない。」がやられるかわからないので、観ましょう。
とても規模の大きいものなのでそうそうはやらないはず。
13日まで横浜KAATでその後。10月18、19と京都です。是非。

地点website : http://chiten.org
演劇のリアリティとアクチュアリティ~三浦基が今語るイェリネク『光のない。』~



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続いて維新派の「透視図」。
昨年初めて犬島での舞台「MAREBITO」を観てすっかりハマってしまった。
そして今年は彼らの本拠地大阪で10年ぶりの舞台ってことでこれは観ないわけにはいかない。
横浜から夜行バスで帰ったその日の晩って我ながらどんなスケジュール。
それでも、この日は台風前夜であぶなかったけど、無事に最後まで雨も降らず助かった。

それにしても今回の舞台はすごい。
梅田のビル群を借景に組まれた舞台装置は、本当に泣きそうになった。
昨年の「MAREBITO」も島を巡るお話だったけど、今回の「透視図」も同じく島の話。
大阪と島?って思う人も多いかもしれないけれど、これは中沢新一氏の「大阪アースダイバー」を読めば理解できるはず。
実は大阪の土地というのはほとんどがこの数百年に、淀川が運んできた砂によってできた土地。
昔はほとんどが水に囲まれた群島で、水都と言われるのはこれが所以。
実際大阪には「島」や「橋」といった、水を思わせる地名が異常に多い。
大阪をテーマにしながら、ステレオタイプの大阪を無視して、深層深く切り込んでいく内容は、大阪で生まれ育った自分としてはとても心に沁み入るようなお話だった。

演者は40人近くいて、今回はとにかく走る、走る。
「止まれば腐る」
まさに、大阪人の気質を表したような演出で最初から最後まで飽きない疾走感。
特に最後の草原を飛び回る草食獣のようなジャンピングランは爽快でした。
ロケーションといいストーリー、演出、どれをとっても大阪で40年もの間活動を続けてきた維新派ならではのものだったと思う。
大阪でしかありえない、サイトスペシフィックな舞台だった。

写真は舞台前の屋台村。相変わらずすごい熱気。
ライブや綱渡りパフォーマンス等、会場前にも充分楽しめました。


それにしても一日ズレてたら台風で中止だったのでギリギリセーフ。。。
13日楽しみにしていた方々御愁傷様です。
9月28日までやってるので、これは是非観に行ってください。

維新派website : http://www.ishinha.com

京都国立博物館 平成知新館 by 谷口吉生

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・2022.10.22-2023.01.22
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