「panorama すべてを見ながら、見えていない私たちへ」@京都芸術センター

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今京都芸術センターでは久々に見ごたえのある展示が開催中です。
「panorama すべてを見ながら、見えていない私たちへ」
公募の際担当してくれた清澤さんのキュレーション。
なんといっても出品作家がいい。
内海聖史、押江千衣子、木藤純子、水野勝規
どれも僕好みの作家さんで嬉しい。
内海さんのブログで何度か京都に下見に来られてる様子が書かれていて、どこでやりはんねやろ?と思ってたら京都芸術センターだったとは!
ってか芸術センターはこうしたいい企画たくさんやってるのに広報が下手。
情報をもう少し早く出したほうがいいと思う。
でもまあ、水野さんの話では依頼が来たのが7月とか言ってらしたから、普通の美術館とかと違って、企画の上がりが急なんだろうなぁ。よく言えばフレキシブルということで。
とまあ、前置きはこんなところで内容。

今回は出品作家とゲストの対談が毎週のように行われています。
そのうちなんと3つに参加してきました!
あんま普段トークとか参加しないんだけど、今回はどれも気になりすぎた。
まずは9月19日の内海さんのトーク。
内海さんの展示室はギャラリー北。
入ったら、いきなり色の洪水。そして黒い大きな絵画。
内海さんの魅力がこれでもかと発揮された一室となっています。
静岡やレントゲンで観た「十方視野」ですが、今回の展示が一番よかった!
すべて大きさも太さも違っていて、絵画という平面性から開放された気持よさ。
まさに今回の「panorama」というテーマにぴったりですね。360度絵画に囲まれる幸せ。
展示計画書みたいなのを見せていただいて、相当システマティックに展示されてる様子。
汚かった壁や床も作家自ら磨きまくったそうな笑
その辺の細かい操作等をトークでは色々明かしてくださいました。
対談相手は甲府大学文学部教授の川田都樹子さん。どういうつながり?
内海さんの追求している「絵の具の美しさ」の概念を改めて認識しました。
よく「色の美しさ」とごっちゃにされますが、あくまで「絵の具の美しさ」です。
色の美しさだけなら、新印象派のように点で絵の具を置いていけばいい。
けれど内海さんは平気で混色もするし、画面上で絵の具をこすったりもする。
そういうストロークの美しさもすべて含めて「絵の具の美しさ」に行き着きます。
トークの中で光の話が出てきて、内海さんは決して光を描いているわけではないと仰ってました。
川田さんも絵の具では光を表現できないということを科学的に説明してくれました笑
つまり、光というのは色の三原色を混ぜると白になる。
しかし絵の具で三原色を混ぜると黒になる。
光と絵の具の絶対的な違いは、言うまでもなく物質性です。
絵画というのは、いうなれば絵の具という物質を貼りつけてる作業なんですよね。
そういう根源的な部分を内海さんはキャンバス上で表現しているわけです。
ブログを読んでいてもものすごく絵画について考えてらっしゃいますが、この対談を聞いて、改めて絵画に対する情熱に触れられたように思います。
また、内海さんの特徴は、絵画のインスタレーション性にあるということで、そのことについてもお話してくださいました。
「絵画の評価は2秒で決まる」
この話が滅茶苦茶おもしろかったです。
内海さんはどんなに忙しくても必ず画廊や美術館を回りまくってるアートウォッチャーでもあるのですが、絵画の展覧会とかにいくと、展示室に入って目に飛び込んできた印象でそこから出るか居続けるかが決まると。それが2秒笑
これは同じアートウォッチャーとしてすごくわかります。
もう画家がどれだけ「この角度から見ると素晴らしいんだ」と思っていても、その角度にまで連れてこれなければそこで勝負はおしまい。
だから、展示室に入った時点で勝負は始まっているのだと。
その「誘い」をいかに作るかを操作できるならできるところまでやりたいと。
そのためには作家自ら壁をきれいにするのも床を磨くのも当たり前ということ。
絵画の質を1%上げるのは至難の業だけど、展示の質を1%上げるのは容易。
うーん、勉強になります。おもしろいトークでした。
<関連記事>
内海聖史「ボイジャー」@eN arts
内海聖史「十方視野」@ ラディウム-レントゲンヴェルケ
風景ルルル@静岡県立美術館

続いて水野勝規さん。
この展覧会の導入として、パノラマサイズの映像を玄関で展示しています。
また、談話室や廊下など様々な場所でも展示。
僕は水野さんのお名前は知っていたのですが、作品を観るのは多分初めて。
そのどれもが素晴らしくて、思わずファンになりました。
水野さんの作品の特徴は「絵画的」ということでしょうね。
画面の切り取り方が確実に画家視線。
それもそのはずで、元々大学では洋画専攻。
9月26日に行われた横浜美術館学芸員の松永真太郎さんとのトークの中でもモネを挙げていたり、やはり意識的なよう。
特に以前西山美なコさんが描かれたピンクの壁画の上に投影された「shine」は白眉。
水面をただただ写しただけのスクエアの映像なんだけど、見ているうちに抽象化されていく。
木炭で描かれたアニメーションのようにも見えてきて不思議。
こういう長回しというのも彼の作品の特徴でしょう。
ひたすら長い時間「待つ」というのが、とても印象的。
何をとかじゃなくて、ただただ待つ。
その意識がこちらにも伝わってきて、目を離せなくなってしまう。
特別すごい大事件が起きてるわけでもないのに。
廊下の床にプロジェクションされていた花火の映像も素晴らしかった。
映像って、どうしても暗い場所で見せる必要性ってのが付きまとって、なんか「わざわざ」感が少し抵抗あるんだけど、水野さんのは敢えて明るい場所でも展示していて、時間の移り変わりによって、見え方が違ってくるとかすごくおもしろい映像のあり方をしている。
押し付けがましくないのがとても好印象でした。

そして今回最も異色なのが木藤純子さん。
他の作家さんが「見せる」ことに意識的なのに対して、この人は「見せない」ことに意識的。
一見矛盾しているようなんだけど、すごく綱渡り的な緊張感があってすごく好きな作家さん。
だから、彼女の作品を観る時はいつもドキドキする。
今回も相当動悸が激しくなりました笑
だってどこに作品があるのかわからんねんもん!
最初に行った時点で、あ、絶対これトーク行かなあかんわ、と思いました笑
そして案の定作品を見落としまくってるのが発覚。
なんてアグレッシブな作家だ・・・。
木藤さん自身は初めてお見かけしたのだけど、ここまで作品とシンクロしてる人を初めて見た。
結構作家と作品ってつながらないことが多くて、こういうミニマルな作家に限ってよく喋る人が多かったりするのだけど、この人は言葉を慎重に選んで話すような印象で作品の印象とまるで同じ。
対談はなぜかトラフで、彼女が指名したらしい。そこが意外。
普段デザインの会社に働いてるとかで、トラフは前から気になる存在だったんだとか。
対談は、正直あまりうまくいってないような印象でしたが・・・。
こういうお互いクリエイティブな仕事してる人同士の対談って、どうしてもその人達の作品の紹介を挟まないと話が進められないし、その紹介の程度もどこまでしたらいいか微妙。
今回もトラフの紹介が結構長くなってしまったりして、中々難しかったです。
もう少しつっこんだ話を聞きたかったなー。作家と観客の距離感の測り方とか。
今回の作品は、作家の個人的な芸術センターとのつながりを作品化したような作品なので、どうしても説明がないと、中々難しいように思います。
「ご自由にご鑑賞ください」と言われても、、、ってなると思う。
具体的には、この展覧会に招待された時の会議室の印象を作品化してます。
ここの会議室は、僕も初めて通された時は衝撃で、なんと壁紙がウィリアム・モリス!
しかしここは関係者しか知らない「秘密の部屋」。
日々ここを訪れる人々にとっては関係の無い部屋で、その人達にはこの世に存在していない部屋。
ものが「ある」とか「ない」とかいうのは、その人がそれを認識しているか否かで決まる。
そういうことを作品にしています。
他の作品も「ある」と「ない」の際どい境界線に立った作品ばかり。
その綱渡りを楽しめるかどうかで、木藤さんの評価は大きく変わると思う。
あー、水野さんとの二人展が岐阜県のギャラリーキャプションで開催されるらしい。観たい!
<関連記事>
木藤純子「白と黒」@ART SPACE NIJI

ギャラリー南では押江千衣子さんの展示。
展示は相当贅沢な感じがした。
野山の風景を描いたやさしい絵画。
「panorama」と聞くとやはり山からの風景ですよね。
そういう意味では今回のテーマに最もストレートな作家なのかも。
トークは10月3日(日)の14時から。対談相手は大原美術館学芸課長の柳沢秀行さん。
このトークだけ参加不可です。残念。

他に茶室でも4人の展示があります。こちらも必見。
10月1日(金)17:00~20:00と10月24日(日)10:00~13:00は閲覧不可なので注意。


「panorama - すべてを見ながら、見えていない私たちへ -」
会期:2010年9月18日(土)-10月24日(日)
10:00-20:00 会期中無休・入場無料
会場:ギャラリー北・南、和室「明倫」、談話室ほか館内各所

テーマ : アート
ジャンル : 学問・文化・芸術

水田寛展 「ふるさと」@ARTCOURT GALLERY

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ほんまは別の記事とまとめて書く予定やったんやけど、実際見てみて相当衝撃だったので報告。
水田寛君の個展です。
水田くんの絵は、オープンスタジオや今年のMotアニュアルやきょう・せい展等で見かける機会はあったのだけど、こうしてまとめて観るのは初めて。
何気に同じ予備校だったらしい。あまりかぶってないのでどんな顔かも知らない。
それはさておき、今回何が衝撃だったっかって、彼の絵に囲まれた時の得も言われぬ恐怖感とでも表現しようか。
作品を見ながら、目の前のイメージが勝手に崩壊していく感覚。
手にしたと思ったら一瞬で砂のごとく指の間からすり抜けていく感覚。
彼の絵は恐ろしいほど掴めない。
確かにそれは「ベランダ」であり、「自転車置き場」であり「カフェ」である。
それらは、今回の展覧会タイトルにもなっている彼の「ふるさと」の風景。
「ふるさと」と聞くと「兎追ひしかの山 小鮒釣りしかの川」なんて、のどかな風景を思い浮かべる人もいるだろうが、彼の「ふるさと」は千里ニュータウンという大阪の新興住宅街。
僕も小さい頃からマンションに住んでいたこともあって、彼の絵にある種のノスタルジーを感じる。
子供の頃のテリトリーはマンションだった。
マンションの中庭でセミを捕り、石ころを集め、マンションの公園で遊び、家に帰る。
世界はマンションの敷地内で満ち足りていた。
その原風景をひたすら彼は描き続けている。
ちゃんとモチーフはあるし、実際何が描かれているのかぐらい認識することができる。
ただ、その認識が、気を緩めた隙に崩れていて、また意識を集中させなければならない。
それをひたすら繰り返して、すべての作品を観終えた時にはヘトヘトになってしまった。
出品数は決して多くないのに、美術館クラスの展覧会を見たあとのような疲労感。
もちろんそれは、見ごたえがあったという確かな悦びに満ちた疲労感である。
あれだけイメージに翻弄されたのは、ちょっとこれまで経験がない。
また、どこまで意識的かはわからないが、展示のリズムが少しズレていたように思う。
あるべきところになくて、思わぬところにある。
壁の中央から少しずれた位置にかかっている。
そんな変則的なリズムもこの展覧会の特徴と言っていいかもしれない。
おかげで、度々不安になったし、いつもの鑑賞リズムが崩れてしまった。
軽い気持ちで言ったら中々翻弄される、見ごたえのある展覧会でした。10月23日まで。
http://www.artcourtgallery.com/images/exhibition/2010/exhibition_2010_0923_Mizuta.html


井上唯「ここではないどこかへと」@ギャラリーギャラリー
以前studio90の小生の展覧会に来てくださった縁でDMを送ってくださった。
彼女は僕の一年前の「公募京都芸術センター」で発表した織の作家さん。
こないだ芸術センターに行ったら、ちょうど制作中の井上さんにお会いすることができた。
芸術センターのスタジオを借りて凄まじくでかい織り機で一所懸命に織っていた。
その作品が今回の展覧会に出品された作品。
少し上から眺めた家々を描いた織物が、ギャラリーの窓から入る光を優しく透過させている。
帰りの電車から見る名もない風景のようで、とてもノスタルジックな風景。
これは、以前に制作したものを、さらに手を加えてインスタレーションしたものらしい。
このギャラリーの明るさととても調和していて、空間としてとてもいい仕上がりだった。
というか、このギャラリー相当久々に来たけど、改めて見るといいギャラリー。
テキスタイル系の作家がほとんどだけど、以前は宮永愛子さんもここでデビュー展をやってた。
古いレトロなビルの中にあるギャラリーで、ギャラリーとしてはめずらしく窓がある。
もうひとつ片岡絵里さんと水島史さんの展示がやってて、こちらも本に繊維を吹きつけたような、不思議なオブジェでよかった。
また、ガラスケースに所狭しと作家の作品を並べてるギャラリーまでできてて、こちらも中々見ごたえがあった。
井上さんの展覧会は10月9日まで。それにしてもHPひどいな・・・。


あと精華の先輩の展覧会2本。
中比良真子「Stars on the ground」@neutron
訳すと「地上の星」!つ~ばぁめよ~、は置いときましょう。
今回初披露となる夜景の作品。多分京都のポツポツと光る素朴な夜景。
中比良さんらしい絵だな、と思う反面、どんどん普通の絵になってるな、という印象も持ちました。
学生の頃、廊下に中比良さんの絵があるだけで、思わず見とれていた頃を思い出すと、今の絵にそこまでのパワーが宿ってない気がするのは、自分が変わったのか、中比良さんが変わったのか。
外に水彩で描かれたこれまでの絵が飾られていたけど、そちらは驚くほど魅力が半減していた。
アクリルのような質感で描かれる中比良さんの油彩画だけれど、実際アクリルで描くとそうなるのが不思議。

花岡伸宏「ピンセットの刺さった円柱の飯は木彫りの台を貫通する」@ギャラリー恵風
中比良さんの中島みゆきに対し、花岡さんはさだまさしでした(ぉ
や、こっちは実際さだまさしの歌を背景に彼自身の思い出の写真を流す映像があったんです。
その編集の仕方が妙、というかまあ全体的に妙すぎるんですが。。。
タイトルにもなってるぶっとんだ彫刻は相変わらずなんですが、今回その映像とドローイング(?)も出てました。
それらがもう彫刻以上にぶっとんでて言葉にならない。
ネットから集めてきたサンプルイメージをPC上でコラージュしているんだけど、聞いたらこれは今回の為にやってるんじゃなくて、昔から彫刻のドローイングとしてやってたことらしい。
これがどうその彫刻に結びつくのかが理解できませんでしたが本人がそういうのだからそうなのでしょう。
改めて恐ろしい作家だと思いました・・・。
あと油彩画もあった。こちらも理解を超えてた。うーん。

テーマ : アート
ジャンル : 学問・文化・芸術

ヤン・ファーブル「Another Sleepy Dusty Delta Day」@AI HALL

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ヤン・ファーブル関西初上陸の舞台を観に伊丹へ。
まさかこんな狭いところでやるなんて・・・。
実際客席と舞台が相当近くて、演者の息遣いが生で聞こえてました。

そもそもヤン・ファーブルの美術作家としての顔は好きじゃない。
作品はゴテゴテしてるし派手だし素材感とか全然好きになれない。
だからこないだの金沢の展覧会も全然興味を抱けなかった。
でもそれは、美術館に展示されているからそう感じるんじゃないかと思う。
あるべき場所にないという感覚。
それが彼の作品に対する違和感や嫌悪感を生んでいたように思えて仕方なかった。
だからそれらが、もうひとつのコレオグラファーとしての顔で発揮されているんじゃないだろうか。
そんな期待も込めて、いつか彼の舞台表現は見てみたいと思っていました。
そしてやはりそれは当たっていたようで、今回の舞台はとても素晴らしかった。
なんといっても、演じているギリシャ人のアルテミスが過ごすぎる。
舞台上には彼女しかいなくて、あとはカナリヤの入った鳥かごが10個宙にぶら下がってて、石炭の小山がいくつかと、その周りを走るおもちゃの電車。
このタイトルは、ボビー・ジェントリーの「ビリー・ジョーの歌」からの一説。
歌の内容は、橋から飛び降りて自殺するビリー・ジョーの話を食卓を囲みながら話す家族の話。
実際この舞台の中でもアルテミスが歌っているのだけど、かなり変な歌。
教訓めいたものもないし、特に結末もない。
ただわかるのは「ビリー・ジョー」なる人物が自殺したこと。
そこからストーリーを膨らませていったのが今回の舞台。
最初に演じられたのは2008年で、当時の演者はクロアチア人のイヴァナ・ヨゼク。
彼女がこの歌を紹介し、共に創り上げた物語。
それを今回は300人の中からオーディションで選ばれたアルテミスが演じる。
決してその再演ではなく、アルテミスが演じるに当たって大幅な変更があった模様。
そのあたりは舞台後のトークで明かされたのだけど、最初はアルテミスにとって、他人が演じていたものをなぞるのはストレスだったそうだが、ヤンは、アルテミスにあわせて全く作り替えて、話し合いながら作っていったんだとか。
アルテミスはトークの際は本当に普通の女の子なんだけど、演じているとまるで別人のよう。
ビリー・ジョーを失い取り乱す女を見事に体現していた。
その動きは凄まじくて、ちょっとどう書いたらいいかわからない。
この舞台はアルテミス一人に掛かっているような緊張感があって、演出とかは最小限。
その潔さが見ていて気持よかった。
最後炭を全身に塗りたくって踊るアルテミスは、まるで人間ではなかった。
こんなに生命のエネルギーを如実に感じ取れた舞台は初めて。
途中ヤン・ファーブルお得意の下品で過激なシーンもあったけれど(トップレスになったり、ビール瓶をパンツの中に突っ込んだり)、概して素晴らしかった。
ホンマは観に行けないはずだったんだが、予定変更で観にいけてよかった。
この後高知、金沢と巡回するようなので、機会があればぜひ。


dots「nowhere」@京都精華大学
つい数日前にメールがあって、なんと精華大学で発表するとのこと!
こないだの「カカメ」で完全に虜になったので、もう行くっきゃないということで、行ってきました。
行ったら校内のギャラリー前でなにやらパーティーがやってたので、何かいな?と思ったら「LIFE with ART ~受けとめ、そして、渡す人~」展のオープニングでした。
これはダムタイプ周辺のパフォーマンスを改めて再考するという企画で京都で少し話題になってます。
僕も気になってはいたんですが、まあ精華まで行くことはあるまいと思ってたので、今日がオープニングだったのは行って初めて知りました。というかこのdotsの舞台もこのオープニングイベント関連だったみたい。
展覧会自体は、やはりアーカイブ的な内容で時間もなかったし特におもしろくなかった。
古橋悌二の「LOVERS」も以前京都芸術センターで見たようにガッツリインスタレーションをしてるわけじゃなくて、そのインスタレーションの様子を写した映像みたいな、よくわからないものになってました。
あとは古橋悌二をめぐる周囲のインタビューとか、エイズ関連の話題とか。
2階は高嶺格さんの展示で、またも「ベイビー・インサドン」。
今年に入って何回見たかわかんないぐらい見てるな・・・ひっぱりだこな作品。
展覧会自体はそんな感じ。
また、常設展示室では、イギリスのキングストン大学との連携で、学生たちがパフォーマンスを披露していた。ガラスケースの中に人がいるのはシュール。

さて、肝心のdotsのパフォーマンスは19時スタート。
こちらも2008年の初演からの再演。
これまた狭いスペースで舞台と客席が同じ地平。
真っ暗な中、ヘリウム入りの風船を付けたパフォーマーが登場。
風船と彼女の両手にだけ赤いライトが付いていて、かすかなシルエットが浮かぶ。
そしてスモークが焚かれ、プロジェクター三台による演出。
dotsは演出に長けたカンパニーだと思う。
普段はどうしようもなく汚い大学の施設が別世界になってた。
特に光と音の使い方が絶妙で、アドレナリンが放出。
それに対してパフォーマンスが少し劣る気がする。
前述のヤン・ファーブルの舞台を見たばかりというのもあって、やや物足りない感じ。
dotsにはやはりスペクタクルのある舞台を期待したいと思う。
また何かあったら絶対見に行きます。

久々に食ったれあた(食堂)の飯は最高でした。
ここの昼限定の豚のしょうが焼き定食は世界で一番うまいと思う。

テーマ : 観劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

宝塚カトリック教会 by 村野藤吾

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先日中年とオブジェさんで紹介されてて、是非とも行きたい!と思ってたら、伊丹に行く用事ができて、ついでなので宝塚まで足を伸ばして行ってきました。
阪急今津線の宝塚南口から歩いてすぐの、住宅街にいきなりあらわれます。
「鯨教会」の愛称で親しまれているこのカトリック教会。
見ての通り天に向かって尾ひれを仰いでいるよう。
丹下さんもそうだけど、この時代の人々のスケールはでかい。
小さな敷地に村野さんは大海を見出したのです。
教会の人に言って中も見せてもらう。
やはりうねる屋根が圧巻。
入ってくる光が屋根に反射してとても美しく神々しい。
素晴らしい建築でした。ごっつぁん!


宝塚市庁舎 by 村野藤吾
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宝塚市にあるもうひとつの村野建築。
L字に開かれたプランと、円柱が特徴的なんだけど、円柱の中には入れず。
どうやら円柱は下まで突き刺さってるわけではなく、上にのっかてるようなものらしい。
ディテールがすごく細かくて、ライトの建築を思い出しました。
市民ホールと他の市役所市役所した感じのギャップがおもしろかった笑



最近「村野藤吾建築案内」を買ってしまったので、これからこつこつ回ります!


関連記事>>谷村美術館 by 村野藤吾

なかもと真生「境界線/不在」@西院久田町貸家


友人作家のなかもと君の展示を観に行ってきた。
彼は、ふたつの顔を持つ男だ。
普段は「中本真生」としてウェブの製作会社に務めており、&ARTの発起人を務め、様々な人にインタビューをとったりして、物腰も柔らかく、理知的で、まさに「できる男」という印象を受ける。そして実際そうだと思う。
しかし、作家「なかもと真生」になった途端に、そのスマートさはどこへやら、制作の為なら生活もかなぐり捨てる無茶ぶりを発揮する。(多分本人はそれを無茶だなんてこれっぽっちも思ってないと思う)
そんな無茶ぶりを最大限に発揮するのが、この家を使ったインスタレーションのシリーズである。
2007年の1月に始まり、今回で5回目となる。
自分の家であることをいいことに、やりたい放題やっちゃう。
時には展示で空間が全部埋まってしまい、寝る場所すら確保できなくなったり、お金がかかり過ぎて電気を止められたりしたこともあるらしい。(ちゃんと働いてるのに!)
また、オープンの時間も17時から朝の7時とか、徹夜でお客さんを待って、そのまま会社に出勤したりしたこともあったとかなんとか。
今はこの貸家には住んでおらず、アトリエとしてこの1年使っていたのだけれど、ついに引き払うことになり、最後の展示をするということになった。
前からこの家の無茶な展示を観てみたいと思ってたので、最後と聞き何がなんでも行かなくては!と思っていた。
DMも200枚程度しか配られておらず、本当に知る人ぞ知る展示。
今日はたまたま偶然出会った友人作家のI君と、友人ライターのH君の3人で烏丸からとぼとぼ歩いて行ってみることにした。
DMに書かれている「展示には底が厚く、露出の少ない靴でお越し下さい。露出の多い靴や、不安定な靴で来られた場合、一部ご鑑賞いただけない場合があります。」という注意書きがすごく気になったので、ちゃんとした靴で臨む。
地図通りに来たら、本当に普通の住宅が並ぶ中、1つだけ明らかに様子がおかしいのがある。特に看板等は出てないが、窓が割れとるではないかッ!!!!
割れた窓の隙間から作家のなかもと君登場。やっぱり。
中に入ると、もう窓という窓が全部割られている・・・そんな無茶な!!
割られた破片の一部残る窓は、何か事件の跡の雰囲気が漂っており、犯罪の匂いがぷんぷん漂ってしまっている。通報されないことを祈る。
一階ではそれらのガラスがある矩形を描いて床に敷かれている。
これは玄関に立った時に奥の窓から入る光の形に置かれているらしい。
普段何気なく入ってくる光にちゃんと形を与えたような作品。
2階に行くとさらにガラスのラディカルさは上がり、もう床全体に敷き詰められてしまっている。前述の靴の注意はこのことだったのか!
ジャリジャリガラスを踏む感覚は決して気持ちいいとは言えないが、得も言えぬ感覚が押し寄せてくる。おそろしや。
そして窓を塞いだ間伐材の間から漏れる光が床のガラスに反射して、水面のような美しさを讃えている。とても暗いのでまるで鍾乳洞の中のよう。しかし周りを見渡せば普通の民家っていうそのギャップがまたたまらなくおもしろい。
なかもと君は、ホワイトキューブのような「非日常空間」に「非日常な出来事」を持ち込むことに魅力を感じてなくて、あくまで「日常空間における非日常」を起こしたいと語っていた。
今回の作品はまさにその感覚が突き抜けていて、とても気持ちがよかった。
そして、先ほどから「作品」という言葉を使っているが、今回の展示に至っては、「作品」とおぼしきものはないに等しい。あったガラスを割って、それを配置しているだけなのだから、外からもってきたものは、2階の窓を塞いでいた間伐材ぐらいなもん。しいて言えば、この状況こそが作品で、後々こうして目撃した人間が語り継いでいくことが作品になっていくのかもしれない。
それにしても外から見ると本当に恐い。
特に割れた窓ごしになかもと君が暗闇の中にいるのはマジでホラー笑
展示は26日までで、13時から19時まで。18時を過ぎるとどんどん暗くなって、最終的には2階の展示で暗闇の中でガラスを踏まなざるをえなくなる。とても恐ろしいけれど、それはそれで興味がある。
他にも誰に見せるわけでもなく、ゲリラ的に行う「フィールドワーク」というシリーズの作品があったり、来年早々愛知のギャラリーで発表があったり、とてもおもしろい作家。これからも楽しませてください。
なかもと真生website>>http://www.nakamotomasaki.jp/


「軽い人たち」@ART SPACE ZERO ONE
こちらも作家の家を使った展示。
作家さんは高須健市さんで、大阪は中津にある。こちらは予約制。
前から気になってて、ついにアポとって行ってきた。
こちらはなかにし邸と違って、思い切り看板もあり、なんと壁に写植まで!
高須さんが出て来て、中に入るとがっつりホワイトキューブが!!
元々大家さんが中を改装して人に貸したかったらしくて、高須さんが、じゃあホワイトキューブ作ってほしいとリクエストしたら、普通に業者やとって、ライトレールまでつけて、さらに天井もとっぱらっちゃってくれたらしい。だから高須さんの出費はゼロ。なんて理解のある、ってかありあまる大家さん!うちらなんて自分らの手でホームメイドやのに泣
中ではwks.でも開催中の「軽い人たち」展がやってて、wks.がA面ならこっちはB面といった感じで普段出さないような作品を出しているみたい。
高須さんのパイの実の箱の中からパイの実食ってる音が流れる作品がとても好きで、対で貝から波音が聞こえるというとてもロマンチックな作品を展示してるだけによけいゆるさが際立ってた笑
高須さんともかなり長い時間喋ってて、とても楽しい時間を過ごせた。
高須さんは元々愛知の人で、名古屋造形大時代から渡辺英司さんの元でゲリラ的に展示小屋を作ったりしていて、自分たちで発表の場を作るのは全然不自然なことではなかったらしい。(そもそも愛知はオルタナティブスペースが昔からたくさんあったんだって。知らなかった)
卒業しても名古屋で何人かとスペース借りて、「アートフェチ」という名前で一ヶ月おきに展覧会を続け、ついにはビル丸ごと1個借りちゃってたみたいなんだけど、さすがに行き詰まって解散しちゃったらしい。
高須さんはその時から既に関西に移り住んでいて、尼崎の方でこのZERO ONEを開設していて、気ままに展示をしたり、友人作家に貸したりしてて、去年の暮れに中津に移ってまたZERO ONEを始めたんだとか。
それにしても、本当人との巡り合わせがいい人だなと思った。
こんなホワイトキューブ作ってくれる大家さんがどこにいましょう?
こういう引きの強さって絶対作家にとって必要だと思う。
自分も相当引きが強いと自負しているけれど未来やいかに。
滅茶苦茶おもろい空間で、家なのでとてもリラックスできちゃうし、やってることも、僕らの90と共感できることが多くてまた行きたい。
こうして、各々がやってることが、結びついて、もっと点が線になっていけば絶対おもしろくなるはず。関西のポテンシャル高いっす。
是非皆さんも来場2日前までにアポとって行きましょう。
「軽い人たち」展は25日まで。
ちなみにこのZERO ONEには超テンションの高いわんこダダちゃんがいます。犬アレルギーがある人はご注意を。めっちゃかわいかった!

展覧会のお知らせ


本日9月18日より始まるBIWAKOビエンナーレ2010に参加しています。
僕の展示はストアのある藤田邸の屋根裏です。
庭に咲いていた雑草を使った新作を発表しています。
是非、体験してみてください。以下詳細。

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『BIWAKOビエンナーレ2010 玉手箱 -Magical World-』
会期:2010年9月18日(土)-11月7日(日) 10:00-17:00 火休
会場:滋賀県近江八幡市内計15箇所
チケット:一般1000円 大高中生800円 小学生以下無料
各種割引、チケット取り扱い情報等の詳細は以下にお問い合わせください。

BIWAKOビエンナーレ事務局/NPO法人エナジーフィールド
〒523-0831 滋賀県近江八幡市玉屋町6番地
tel&fax 0748-26-4398
e-mail tomoharu@energyfield.org
URL http://www.energyfield.org/
JR「近江八幡」駅北口から近江鉄道バス6番乗り場「長命寺・国民休暇村」行きで「大杉町」下車
名神高速道路「竜王I.C.」より約30分
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今日は内覧会で数カ所を回りましたが、建物の再生具合に感動!
現地視察の際は絶望的と思われた建物もすっかりきれいに。
学生ボランティアの皆様、本当にお疲れさまでした。
ディレクターの中田洋子さんとサポートの井上夫妻には感謝の言葉もないです。
開催までこぎつけたのは本当にこの人たちのおかげ。
その大変さはレセプションで中田さんが流した涙が如実に語っています。
そもそもこのビエンナーレは中田さん一人の情熱で動き出したもの。
秀吉の時代から続いてきたこの景色がどんどん駐車場などにとって代わられる現状に待ったをかけるべく、アートを使って再生しようという試み。
瀬戸内やあいちとは比べ物にならない規模の小さな予算の中で、その情熱だけが彼らを動かしていました。
これだけ血の通ったビエンナーレに参加できたのは本当に幸せです。
これから50日間が勝負です。
よろしくお願いします。


あと、ボランティアで参加した石上純也展も本日18日より。
果たしてちゃんと完成しているのだろうか・・・。
僕も年末あたりに観に行きます。それまでもってるのだろうか。

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石上純也ー建築のあたらしい大きさ
会期:2010年9月18日(土)-12月26日(日)  月休(9月20日、10月11日は開館)
時間:10:00-17:30 10月9,10,11日は20:00まで(入館は閉館の30分前)
会場:豊田市美術館
チケット:一般1000円 大高中生800円 小学生以下無料
http://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/2010/special/ishigami.html
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ボランティア体験記はこちら

石上純也展ボランティア@豊田市美術館

月曜から木曜まで愛知県の豊田にいました。
土曜から始まる石上純也展のお手伝いです。
当初交通費も宿泊費も一切出ないとのことだったんですが、途中から、もう交通費も宿泊先も面倒みる!ってなったので思い切って連絡してみたら即来てとのこと。
行ったら相当切羽詰まってる雰囲気。
ボランティア20名程度とのことでしたが、確実に30人は超えてる。
僕はアトリウムに展示される「積層」という作品を担当しました。
内容は伏せますが、大変でした・・・。繊細すぎ!
そもそも労働時間が人間のそれではなかった。
朝の10時から朝の4時までですからね。18時間労働!!
手はボンドでカピカピ。泣きそう。
5年前の愛知万博で名和さん手伝ってる頃を思い出しました。
あの時も愛知で夜中まで作業で手は樹脂でカピカピ。懐かしい。
そんなこんなでテンションは下がる一方でしたが唯一の希望はこの建築。
谷口吉生の日本で最も美しい美術館のひとつ。
そんなところで働けるなんて至福の時。
他の美術館やったら心が折れてたかもしれません。
建築に完全に癒されました。大好きです。
まあ、そんなこんなで4日間だけお手伝いさせてもらって、完成を見ることなく帰って来たわけですが、本当に完成するのかどうか・・・。初日の朝までやる!と言ってましたが、本当に皆さん死なない程度にがんばってください。。。

にしても、ボランティアへのホスピタリティが低過ぎたのは残念でした。
そもそも石上さん本人と全く会話がない。
せめて、朝一に皆集めて「石上純也です。今日もよろしくお願いします」の一言でも言ってくれれば、全然志気は上がったと思います。
僕らと石上さんとの距離がありすぎました。
余裕がないのは仕方がないと思うけれど、そこまで難しいことでもないと思うんです。
全員に飴でもガムでもうまい棒でも配るとか、そういう細かい配慮が一切欠けてた。
もちろんこちらも好きで来てるわけですから、多くは求めません。
ただ、こちとら食事代も自前で、交通費っつったって新幹線ではなくバス代のみやし、完全に赤字で、しかもこれだけの労働時間。
完全に人を人として見てないですよね。
事務所の方には親切にしてもらったし、一緒に作業やってた人ともわいわい楽しく仕事が出来たし、作業もすごくいい経験をさせていただいたと基本的には感謝していますが、一方でそういうネガティブな感情も芽生えたのは否定できません。
大勢で作品を作ることの難しさを痛感しました。
なんか色んなことを考えさせられた濃い4日間。お疲れ自分!!

テーマ : 建築デザイン
ジャンル : 学問・文化・芸術

第22回高松宮殿下記念世界文化賞



建築部門で伊東さんが受賞されました!
おめでとうございます!
この調子でプリツカーもたのんます。
ズントーもこの賞をとった後にプリツカーでしたし。
これからもドキドキさせてくれる建築期待してます。
「若い人よりもっと若い建築を作り続けられるように頑張りたい」
かっこよすぎます。

dots「カカメ」@栗東芸術文化会館さきら中ホール

IMG_1186.jpg
dotsの舞台「カカメ」を観に滋賀県は栗東へ。
ちょうどこの日友人の搬入で近江八幡にいて、どうしても観たかったので、途中でしたが放ったらかして観に行っちゃいました。なは。
結果的には観に行って本当によかった。(友人的にはどうか知らん)
僕の乏しい舞台経験史上最高の舞台でした。

dotsは京都を中心に活動するパフォーミングカンパニー。
昨年北山の陶板名画の庭でやってた「KSS」を見逃していて、すごく後悔していたので、新作がやるって聞いた時は迷わず観に行こうと思ってました。
舞台は、タイミングが合わないと中々行けないので、全然行けてません。
できるだけ観たいとは思ってるんやけど、むずかしいです。
先日のWANDERING PARTY然りね。
何事も数観ないと見えて来ないものってあるので。
でも今回はどうしてもって感じでごり押し。

「カカメ」とは鏡の原語らしい。「蛇の目」と書きます。
メンバーがそれぞれ鏡から連想するものを次々と出していき、それをつなぎ合わせて1つの作品に仕上げていくという作り方で、誰が脚本とか明確にない。
もっと鏡が直接的に出てくるのかと思いきや、出て来たのは最初の数分間だけ。
その最初の鏡の演出から引き込まれて、最後までノンストップでアドレナリンでまくりました。ここで終わってほしいというところでフィニッシュ。完璧。
僕が何度か舞台を観て来た中で、なんとなくですが、ツボがわかってきた。
それは以下の3点。
・身体的であること。
・抽象的であること。
・空間的であること。
ひとつめは言わずもがなで、身体表現として成立しているかどうか。
フィジカルな衝動というものが真に迫っているかどうか。
ふたつ目は、できるだけ具体的なストーリーやメッセージを持たないこと。
どうしてもそのラインを追ってしまって集中できないことがこれまで多々ありました。
チェルフィッチュの「クーラー」は好きだったけど、横浜で観た舞台はあんまりだったり、平田オリザのやつも全然楽しめなかったり。
今回の「カカメ」は鏡という1つのキーワードがありながら、まったく異次元に誘ってくれるような舞台でした。
そして最後は、演出の話。
今回の「カカメ」で関心したのが、舞台のスクリーン性の捉え方が絶妙で、特に横軸の使い方が本当にうまいな、と思いました。
最初の方のスモークを貫く光の淡い線や、ロープ。
そして、縦、横だけではなく、観客席まで覆うような光の幕!!圧巻でした。
あと映像や途中で出てくる家具の配置、音楽。全てが完璧。
そんでもって最後の幕が床ギリギリまで降りて、向こう側でパフォーマンスしてるメンバーの姿が床の反射だけで表現されてる様なんかはもう泣きそうになった!
こないだ観たピナ・バウシュの「私と踊って」でも、最初の場面で、鉄の壁に空いた穴からダンサーが踊ってる姿が垣間見えるという演出にも感動した。チラリズム最高!
そんな感じで、最後は大満足の拍手でした。
いやぁ、、、もっと観たい!もっと観たい!
ちなみに来月10月22~24日まで川崎でもやるみたい。関東の方是非!
この秋はダムタイプの高谷史郎さんの舞台と地点は確実に観に行く。
ヤン・ファーブルの舞台もチケット買ったけど、予定入って無理に・・・。
誰か買いません?
あぁ、あいちのローザスとか激しく見てみたいんやけど。
カテゴリーにPerformanceを加えるか現在検討中。

ところで両隣たまたまあった知り合いで、右隣は友人作家のN君。
dotsとも知り合いで舞台芸術に詳しい。色々解説してもらう。
こういう舞台の人たちは皆つながっていることを知る。豊かな関係。
こないだのWANDERING PARTYの時も会って、僕が目の前でチケット完売宣言をされてる前を悠々とチケット持って入っていきました笑
左隣は某雑誌の編集者さん。帰りも一緒で感想を語り合いました。
やー、楽しかったー。
dots website>>http://dots.jp/ja/
「カカメ」公式サイト>>http://dots.jp/kakame/
(この辺まで書いて記事が消えて、これ二度目。最悪)

湯浅良介「nothing and something」@rep
repの展覧会は見逃してはならない。
ので、この日もオープニングに駆けつける。
今回は、多摩美を卒業されたばかりの若い建築家さんの展覧会。
でもそこはradの仕掛ける展覧会。一筋縄ではいきません。
そこには普通の建築家同様、建築模型と建築ドローイングが展示されてるんだけれど、パッと見到底建築模型にも建築ドローイングにも見えない。
どういったらいいのか、模型はオブジェと言っていい程のフォルムをしているし、ドローイングは鉛筆で手描きのミニマリズム的ドローイングに見えちゃう。
アートとデザインのキワドいラインをいってる感じ。
作家さんとゆっくり話せなかったけど、多分これは純粋に建築としてやってるからすごい魅力があるんやと思う。少しでもアートを意識してたらこんなの作れない。
昨今アートを意識した気持ち悪い建築家の作品が増えてるけど、この作家さんの作品からはまったくそういった嫌味を感じられなかった。
確かにクオリティの面で足りない部分があったりもしたけど、でもおもしろかった。
なんか、ここ最近で行われた、ヴァレリオ・オルジャッティの展覧会みたいな感じ。や、実際それは観てなくて写真で観たけど、彼の展覧会は非常におもしろそうで、それも建築模型が展示されているのだけれど、すべてが白で統一されていて、美しいオブジェのよう。彼の場合、それが実際建ってたりするので、余計説得力が強い。そういや湯浅君のは逆に黒が多かった。色を統一するというのは、なかなかいい手かもしれない。
残念な点を挙げるなら、空間をうまく見せれてないとこかも。
DMにあったように、中をもっとのぞいてみたかったです。
てかDM観た時グチック?と思いました笑
いつもおもしろいもん観させてもろてます。

その他色々。
「横尾忠則全ポスター展」
900枚が集まった展示はやっぱ圧巻。彼の歴史が詰まってます。
これ刷り直したんかな?あまりに色が美し過ぎる。
高校生の時の作品から変わらないものがあるのはすごい。
でも基本的にやっぱ横尾さんは苦手です・・・。
「軽い人たち」@GALLERY wks.
タイトルがすごく好き。作品とすごくマッチしてる(失礼?)
でも実際作品作る人は軽くないと思う。
ZERO-ONEも観に行かな!
1 floor 2010 質朴/技術@神戸アートビレッジセンター
後輩の柴田君と先輩(?)の中村君の展覧会。
柴田君の作品は作家のフェティッシュがたっぷりつまった切り絵の作品がメイン。ポートフォリオ見てたら異常なぐらい切りまくってて、すご!ってなったんやけど、イマイチその興奮が伝わって来ないのが残念。
中村さんの作品は「1floor」というタイトルにぴったりで、床に敷かれたタイルが作品。自然過ぎて最初気づかんかった。カール・アンドレみたい。家の間取りをテーマにしたインスタレーション。楽しかった。
井上結理「ヌケガラ」@立体ギャラリー射手座
こちらも後輩の井上さんの展示。
自分が脱いだ衣服を上から俯瞰した写真で、床置きで展示。
井上さんの作品に通じるコンセプトはもの凄く共感できるのだけれど、キレイにまとまりすぎるきらいがある。今回もそう。もっと破綻した作品が見たいと思った。

以上!

テーマ : 観劇
ジャンル : 学問・文化・芸術

BIWAKO:ことのは

a0141647_2241583.jpg

BIWAKOの搬入だんっ!(ついった風。やってへんけど)
ってことで今日は近江八幡に行ってきました。
当初はこの猛暑の中の搬入が恐怖でしたが、そこは日本家屋の底力。
風の通りがよすぎて、そこまで暑くなかったです。
僕の展示は屋根裏なんですが、そこですら暑くなかった。
もちろん作業中は汗だくですが、全然動ける温度。
どうして今の建物はそこから学ばずに切り捨てちゃったのかな?
今の建物ってどこにも隙間がないですよね。
風を通すことより、冷暖房の空気を逃がさないことに終始している。
昔の建物が内包している豊かさってやっぱあるんですね。
そんなことを思いつつ、3時間ちょいでサクッと完了。
毎回これぐらいスマートにできたらええんやけど。。。
今回の作品はアトリエでほぼ準備ができたので、実際の展示は配置の問題ぐらい。
でも、やっぱ僕の作品はインスタレーション。
アトリエで形はできたとしてもそれは決して完成ではない。
現場に作品が配されてようやく完成する。
絵描きなら「最後の一筆」。彫刻家なら「最後の一彫」。そんな感じ。
それがアトリエで達成できないのは結構つらい。
搬入当日まで安心なんて絶対できない。
でもやっぱ現場にぴったりハマった瞬間の達成感はたまらない。
今日もその「至福の時」を味わって帰ってきました。
今回の作品は、当初計画してた作品と全く違う作品です。
現場を見て、急遽変更しました。
作品を場所に当てはめるのではなく、場所に作品を当てはめていく。
僕の場合、主役は作品ではなく場所。
作品はあくまでその場所を引き立てる為の存在。
この作品自体は2年程前から温めていたものでしたが、ようやくお披露目。
名前は「ことのは」。
当初のタイトル「天上の庭」はなんかあざとすぎたからやめ。
にしても相変わらず写真に収めにくい作品。
自分で撮れる気がしなかったので1枚も撮らずに帰って来た。
プロに任せよう。プロに。
さて、金曜日は田中の搬入のヘルプ行ってきます。
知人作家のF君は、一週間泊まり込みで搬入してるらしい。。。お疲れさん。

テーマ : アート
ジャンル : 学問・文化・芸術

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